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更新日:2006年9月1日

少子対策 (ニューひょうご平成18年6月号)

少子対策

人口減少社会の到来

日本の人口は、平成17年から減少に転じた。新生児の数より死亡者の数が上回ったからだ。人口推計ではもう1、2年先とみられていたので、大きな驚きでみられた。本県の人口は、今のところ562万人(現在559万人)をピークに平成二十二年に減少に転ずると推計されている。まさしく人口減少社会に突入することとなる。
この要因は何か。いうまでもない。少子化である。少子高齢社会といわれるが、すでに兵庫県でも65歳以上の人口の割合は19パーセント、15歳未満の児童の割合は14パーセントと逆転している。少子と高齢という人生の始めと終わりに課題が生じているのだ。では、少子化の課題は何か。


少子化の三つの課題

まず、数の問題である。15歳以上49歳までの女性の数に対する子どもの数の比率を合計特殊出生率というが、この数値が年々下がってきている。夫婦2人で2人の子どもが生まれれば、いうまでもない現状維持だが、平成十七年で兵庫県が1.20、全国が1.25となっている。今、団塊の世代といわれる昭和22年から25年までの世代は年間で220~240万人生まれたが、今や約半分、平成17年で100万人近くになっている。絶対数が落ちている。要は、結婚しない、結婚が遅い。未婚と晩婚化が主な要因といわれる。また、子育てに伴う負担が大きいことが子どもを産まない要因であるともいわれる。
次に、質の問題である。未来を担う子どもたちが健やかにたくましく育ってほしい。人づくりや教育の分野での取り組みである。
第三に、世代間の不均衡の問題である。以前は、高齢者に対して中若年者の比率が大きかったが故に、中若年者が高齢者の各種負担を支えることができたが、今やこの比率が逆転してしまった。したがって、従来の社会システムが機能しなくなってきているのだ。年金にしても、医療保険にしても、社会保障制度にしても抜本的な見直しが迫られている。私は、それだけに、年齢に関係なく負担能力がある者がない者を支えるを基本とするシステムに替えていかねばならないと信じている。


未来の親対策

私たちは、この三つの視点で少子高齢社会に立ち向かっていかねばならないが、昨年、少子対策に取り組むため、県の組織として、私を本部長とする少子対策本部、その事務局として少子局を設置したところである。いくつかのユニークな対策を紹介しよう。
まず、未来の親対策がある。なぜ結婚しないのだろう。女性の社会進出に伴い自立した女性が増え、家庭を持つことに魅力を感じなくなっている。また、結婚しても子育ての負担から子どもを持たない夫婦も増えているといわれる。しかも、そのような生活パターンから、男女の出会いも減ってきているらしい。したがって、出会いの場をつくることとした。すでに「こうのとりの会」を平成十一年から実施している。農山村の男性と都市部の女性との出会いの場をつくり、新夫婦づくりのきっかけを提供している。今年80組目が誕生した。これにならい、県内の企業・団体・自治体等の協力を得て、出会いを求める男女を登録し、定期的にパーティなど出会いの場をつくって自主的主体的な交際のきっかけを経て、結びついてくれることを期待している。


子育て環境の整備

次に、子育ての負担感や不安感を少なくし、子育ての喜びが実感できるようにしていくことが必要である。なぜ子育てに悩むのだろう。いくつかの要因があげられる。家族が核家族化し、三世代同居が大きく減少し、子育ての助け合いがみられなくなってきたこと、地域社会とのかかわりが少なくなり、近所の支援が受けにくくなっていること、子どもが親を扶養するという日本型家族観がゆらいでいることなどである。子育て家族への児童手当の引上げ、幼児保育サービスの充実、地域ぐるみの子育て支援なども実施している。
このうち、子育てと仕事の両立支援は注目されている。ユニークな事業として、女性の再就職支援がある。出産や育児による離職者を対象に、トライアル雇用を行った事業主に対して、奨励金を支給することにより、再就職の可能性を増そうとするものだ。試用期間は3カ月、奨励金は月10万円としている。働く意欲のある女性が就職しながら子育てできる環境整備の一つとして期待している。


仕事と生活との調和

第三に、社会システムも替えていく必要がある。仕事と生活との調和をめざし、働き方を見直していかなければならない。会社も社会の一員として、子育て支援に協力してもらおうと。会社にとっても人材がフルに能力を発揮してくれてこそ会社が活性化することになる。したがって、多様な働き方を工夫したり、子育てと両立できる職場環境をつくったり、中高年や女性の活躍の場をつくったり、企業自体で取り組むことも多い。このため、県と経営者協会と連合兵庫の三者で、ひょうごの子どもの未来のために、「仕事と生活の調和と子育て支援に関する三者合意」を行った。企業の積極的な取り組みを期待したい。


さらなる取り組み

少子対策はまさしく待ったなしである。兵庫が人口減少県になるのも間近に迫っている。人口減少それ自体が地域の魅力や力を減ずるとはいえなくても、やはり長い過程で色々の課題が生じてくる。だからこそ、今から、今に生きる私たちから、出来ることを進んでやっていこうではないか。

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