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自らが参加する体験ツアーがブームとなりつつある。迫力に圧倒される。また、製鉄所に行ってみよう。溶鉱炉から出てきた銑鉄が工程を重ねて薄板になっていく。これが驚きでなくて何だろう。オートバイの工場に行ったことがある。ベルトコンベヤーに乗って部品が組み立てられるが、ナットなどに誤りがないか、工程ごとにセンサーでチェックされている。本当に流れ作業だ。しかし、これらの工場に誰でも直ちに行けるものではない。したがって、ツアーコースを設定して、グループをつくり、これを案内するための仕組みが必要となる。■産業遺産この産業ツーリズムだけでなく、産業遺産を訪ねてみるのはどうか。例えば、生野銀山。平安時代から産出していた銀山で江戸時代直轄領として経営され、明治に入ってからはお雇い外国人により再開発され、馬車道から飾磨港に運ばれ、産業の近代化を支えた鉱山である。今も、坑道をたどり、当時の趣きを追体験できる。恒温状態なので古酒の保存施設としても利用されている。また、産業の歴史を博物館にした施設もできている。産業は私たちの生活を支えてくれたものだけに、地域にとっても、私たちの生活にとっても、決して他所ものではない、何か親しみを覚えるのだろう。■観光関西さて、関西の観光といえば、京都、大阪、神戸、奈良など特色と個性のある都市が並んでくるが、関西というエリアが、エリアとしてなかなかイメージできていない。古都、食事、エキゾチック、歴史、文化など各都市としての個性があっても関西地域としては地理概念としか受け止められていないのではないか。北海道は北海道、もちろん、札幌、函館、旭川、根室など拠点はあるが、北海道としてのまとまり、イメージがある。九州もそうだ。福岡、熊本、佐賀、鹿児島、宮崎、大分、長崎とそれぞれ違っているのに、九州旅行といえば、わかった気になる。だからこそ、広域観光の全体イメージを関西として発信しなければならない。もともと観光は兵庫なら兵庫だけで完結するものではない。神戸から大阪、大阪から京都など、広域的なルートをたどることこそ観光エリアである。関西広域連合が関西としてのアイデンティティーを確立させようとしているのも、観光の一体性、広域性がもたらすものだ。来年は、関西の食をテーマとした「KANSAI国際観光YEAR2013」が開催される。■交流兵庫も人口減少県の仲間入りをしたが、今後も兵庫としての活力を保持していかねばならない。このときのポイントの一つが交流人口であろう。そこに住む定住人口に加えて、そこを訪ねる人たち、即ち交流人口があれば、地域の活力は持続されるはずである。この交流の基本は、観光でも、学習でも、仕事でも、趣味でも目的は問わない。その地を訪ねてくれる交流人口が増加すること、だから増やしていきたい。その中核がツーリズムではないか。あなたに会いたい兵庫がいます。11