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▽米田明けましておめでとうございます。佐渡さん、昨年を振り返っていかがでしたか。○佐渡子どものころからの夢であったベルリン・フィルの指揮を実現させることができました。本当に皆さまのおかげです。○井戸昨年は3月11日に東日本大震災、9月には台風12号と15号の被害と、大きな災害が続いた年でした。○佐渡僕たちも、音楽家として何ができるのかをすごく考える一年になりました。○井戸17年前の阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた時、どのように復旧・復興し、立ち上がっていくのかが一番の課題でした。立ち上がる意欲を持つことを大きく後押ししてくれたのが、芸術文化の力でした。だからこそ、この芸文センターを震災からの心の復興・文化の復興のシンボルとして整備しようということになり、ここを拠点に芸術文化活動を展開していただくために佐渡さんに芸術監督をお願いしました。○佐渡最初に知事から依頼された時、そのコンセプトに非常に感動しました。▽米田このKOBELCO大ホールの舞台からの眺めは壮観ですね。○井戸このような形に仕上げるまでには随分と時間をかけて議論を重ねました。KOBELCO大ホールは2千席あるにもかかわらずコンパクトな印象を与え、ステージと客席との距離が近いのが特徴です。演奏するほとんどの方から、「とてもいいホールだからまた演奏したい」と言っていただいています。○佐渡来られたことのない方もまだまだたくさんいらっしゃると思いますが、芸文センターでは多彩な公演が繰り広げられていて、クラシックだけでなくさまざまなジャンルのコンサートや、入場料500円の若手音楽家のコンサートなどがあります。皆さんの生活の選択肢の一つとして、この特別な空間に来て楽しまれることをお勧めしたいですね。▽米田芸文センターには三つのホールがあります。○佐渡KOBELCO大ホール※はコンサートやオペラ、ミュージカルと、さまざまな形に対応できます。阪急中ホール※には演劇のための特別な装置や照明を備え、芝居に集中できる雰囲気があります。400席の神戸女学院小ホール※は音響のいい室内楽に適した造りで、演奏者を近くに感じられる特別な空間です。▽米田佐渡さんは今年4月で芸術監督に就任されて10周年を迎えられます。○佐渡本当にあっという間でしたね。最初の演奏会の前日にあった式典で緊張したことを今もよく覚えていますよ。○井戸そんな感じはしなかったですけどね。○佐渡すごいプレッシャーでしたね。皆さんの復興に向けて努力された10年があって、この劇場がオープンしたのですから。「心にビタミンを届ける」という大きなスローガンの下、この劇場が皆さんの〝心の広場〟になっていくようにと考えながら、スタッフたちと突き進んできました。○井戸監督就任10周年ということは、芸文センターがオープンするまでに3年半あるということで、私はそれが非常に重要な期間だったと思っています。佐渡さんには西宮市内全域の小学校や施設周辺の商店街などを回って設立目的や活動内容を伝えていただいた佐渡裕さん平成24年新春知事対談音楽は心のビタミン井戸敏三指揮者・県立芸術文化センター芸術監督兵庫県知事阪神・淡路大震災からの心の復興のシンボルとして誕生した県立芸術文化センター(以下、芸文センター)は、昨年、オープンから6周年で公演入場者数が300万人を突破しました。平成24(2012)年の幕開けに当たり、同センターで、芸術監督を務める佐渡裕さんと井戸敏三知事に、県民から愛される芸文センターの魅力や音楽の面白さ、震災支援に果たす芸術文化の役割などについて語り合っていただきました。司会は米田裕美兵庫県広報専門員多種多様な演出に対応できる阪急中ホール。舞台を客席が取り囲む神戸女学院小ホール。質の高い芸術文化を県民の身近な存在に