ブックタイトルgokoku2012haru

ページ
12/40

このページは gokoku2012haru の電子ブックに掲載されている12ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

gokoku2012haru

ブックを読む

Flash版でブックを開く

概要

gokoku2012haru

井戸敏三兵庫県知事■新ビジョン新しい県政ビジョンが策定された。昨年12月議会で、議決され、新たな県づくりがスタートしている。2040年を見渡しながら、2020年の将来ビジョンを描いたもの。ここ2年間程、各地域ビジョンの改訂とあわせて議論を進めてきていたものだった。テーマは、「創造と共生の舞台・兵庫」とされた。現在の閉塞感や不安感がなかなか払拭できないときだけに、この現状を突破する「創造性」が欠かせない。また、世の時代を切り拓いてきたのは新しい創意工夫であった。さらに、あの東日本大震災で取り戻したのが「絆」の大切さであるが、これこそ人と人との結び付きが社会にとって不可欠であることを改めて気づかされた。「共生」、ともに生きることが根本である。この二つが理念となっている。舞台には大きな意味がある。舞台をつくるのは、そこで演じる俳優である。兵庫という舞台で活動を展開するのは、県民の一人一人である。しかも舞台はそれだけで存在しない。舞台装置や照明や衣装など舞台を支えるシステムが必要となる。これも県民の方々が支えなくてはならない。しかも、俳優が演ずるための脚本、シナリオをつくったのも、ビジョンをつくった県民である。兵庫という県土空間に、自然、文化、歴史、交流などを踏まえた「創造と共生の兵庫」をつくるのは、この兵庫を舞台とする県民一人一人の参画と協働なのだ。創造と共生の舞台・兵庫をめざそう。■人口減少兵庫は、2010年(平成22年)の国勢調査で、とうとう人口減少県の仲間入りをした。たった2468人であっても減ったのは間違いない。しかも、少子・高齢化、そして地域格差の拡大の三つの課題が同時進行している。人口559万人程であるが、兵庫は2009年(平成21年)11月と12月には560万人を突破していた(推計人口)。これをピークに減り始めたことになる。しかも人口が増えているのは、阪神間と神戸も中央区以東であり、但馬、丹波、淡路は5%前後、西播磨では3%程度減少している。これから30年後の人口推計をすると、約90万人減少して470万人程度になると予想されている。470万人というと40年前の昭和40年代中央頃の人口となる。しかし、時代背景は全く異なる。すなわち日本の高度成長の真っ只中、これからどんどん成長する、豊かになると期待される経過点としての時であった。これからの30年は、成熟の時代のなかで、縮小再生産の時代を迎えるというのだろうか。なるほど、人口自体は90万人減る。しかも高齢者は40万人増える。高齢化率は、23%から38%になる。14歳以下の子ども人口は、35万人減ることとなる。■高齢者の活力しかし、それほど元気や活力が失われるのだろうか。まず高齢化である。先の人口増加をみてみると、ここ10年の65歳以上人口の増加が30万人で、それから20年で10万人増加するだけ。つまり、この10年が勝負の時である。よく生産年齢人口といわれるが、この年齢区分が15歳から65歳までとされている。とさエやセわッかー