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気仙沼からのスタッフが常駐して説明も神戸市東灘区の岡本商店街の一角にある「気仙沼まただいん」は、宮城県気仙沼市の特産品が並ぶアンテナショップだ。代表的な特産物であるフカヒレやサンマの加工品を中心に、調味料や布製バッグ、Tシャツなどが販売されており、全て気仙沼からの直送。東北の物産を、神戸にいながら手に入れることができる。今年2月のオープン以来評判は上々で、なじみの客も増えてきた。「子どもの好物なので」とサンマのつくだ煮を手に取るお客さんに、「気仙沼ではサンマのつくだ煮はおふくろの味。各家庭で味が違うんですよ」と説明するのはスタッフの千葉浩之さん。気仙沼出身で、4月から神戸に移り住み、同店で接客を担当している。「ただ物を売るだけでなく、気仙沼の人が故郷の味を紹介することで、神戸と気仙沼の文化交流にもつながります」と、同店を運営する岡本商店街振興組合の副理事長、松田朗さんは言う。東日本大震災後、同組合では「同じように震災を経験した者として、何かしたい」との思いから気仙沼新中央商店会との交流を開始。神戸岡本・気仙沼支援プロジェクトとして、昨年の6月からこれまでに7回現地に出向き、イベントの手伝いや仮設住宅の訪問などを通して、被災地の人たちと交流してきた。アンテナショップはそうした活動から派生した一つの形だ。「大規模な災害だけに復興までには時間がかかります。一時的な支援で終わらないようにするための仕組みが必要でした」と松田さん。アンテナショップという仕組みができたことで、長期的に支援活動に取り組めるようになった。優しさの受け皿となる場所を目指して開店から2カ月間は国の助成金を受けて実施。「続けなければ意味がない」と、助成期間が終わってからも営業を続けている。「商品は全て気仙沼の業者から仕入れており、売れたら、気仙沼の経済が潤うことになります。気に入った物を購入することが支援になるので、多くの人に店を利用してほしいです」とにかく長く続けることに意味があると松田さんは繰り返す。より被災地の経済復興に寄与できるよう、6月28日付で事業主を気仙沼に本社を置く法人と私たちが今できること「お客さんとの触れ合いが楽しい。同じ経験をしている神戸の皆さんの声は素直に聞くことができます」と千葉さん(左)。店長の石塚路世さん(左)も福島から避難してきた被災者の一人。「東北の復興に関われることがうれしい」と言う。東日本大震災から1年4カ月が過ぎた今も、被災地では復旧・復興への懸命な取り組みが続く。以前の元気を取り戻すまでには、まだまだ多くの時間が必要だ。私たちは、被災地のことを忘れず、地道な支援を続けていかなければならない。息の長い支援を続ける人々の思いとともに、被災地のためにできることを紹介する。問気仙沼まただいん神戸市東灘区岡本1-11-20アルファ岡本1階078(200)5327東日本大震災特集?気仙沼まただいん(神戸市)気仙沼産の商品を買うことが被災地の経済復興につながる12