ブックタイトルgokoku2012natsu

概要

gokoku2012natsu

大なカンバスを縦横無尽に走る黒い軌跡。よく見ると、大きな絵の具の塊がぐいぐい引き伸ばされた跡だということが分かります。掠かすれ、激しく飛しぶき沫を上げる様は、まるで飛び交う龍のよう。このような力強さと躍動感は、どのようにして生まれたのでしょうか。まずは、この絵の作者についてご紹介します。白髪一雄（１９２４－２００８）は、兵庫県尼崎市生まれ。京都市立絵画専門学校で学んだ後、具体美術協会に加わります。協会のメンバーは、リーダー吉原治良の「これまでになかったものを創つくれ」という言葉のもと、独創的でエネルギッシュな作品を次々と生み出しました。白髪が選んだ制作方法は、天井から吊つるした紐ひもにつかまり、床に敷いたカンバスに足を使って描くというものです。再び、絵に目を向けてみましょう。絵の具の塊に足を突っ込み、踊るように動き回る作者の姿が思い浮かびませんか。白髪が親しんだという「水滸伝」の豪傑、入雲龍の雄姿をも偲しのばせる作品です。（学芸員小野尚子）【特別企画展】江戸時代のペーパークラフト―入江コレクションの組上絵―7月21日（土）?9月23日（日）国内外から集めたカミーユ・ピサロの作品約90点に、モネやルノワールなどを加えて、印象派の表現を振り返る。観覧料?一般１３００円、大学生９００円、高校生６５０円、中学生以下無料神戸市中央区脇浜海岸通1-1-14078（262）09016078（262）0903切り抜いて組み上げると立体的な情景が出来上がる“紙のジオラマ”、組上絵を同館所蔵の入江コレクションを中心に展示。観覧料（半額期間中）?一般２５０円、大学生１７０円、高校生１２０円、中学生以下無料姫路市本町684079（288）90116079（288）9013館蔵品セレクションひょうごのミュージアムが誇る逸品を学芸員が解説ミュージアムへ行こう！県立美術館県立歴史博物館県立美術館昭和37（1962）年、182. 2センチ×272. 6センチ、油彩・布山村コレクション天てんかんせいにゅううんりゅう間星入雲龍白髪一雄巨【特別展】開館10周年記念カミーユ・ピサロと印象派―永遠の近代8月19日（日）まで９月22日（土・祝）まで（県立歴史博物館は９月23日（日）まで）、県立歴史博物館、県立人と自然の博物館、県立考古博物館の観覧料が半額になります。県立美術館、兵庫陶芸美術館の左記特別展は半額対象外ですが、観覧者には半額期間終了後に開催される特別展の無料券を進呈します。この夏！県立博物館の観覧料が半額に32