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▽米田明けましておめでとうございます。お二人は新しい年をどのような気持ちで迎えられましたか。▼知事今年は巳年ですね。蛇の道は蛇というように、蛇は困難があっても、筋道を見つけていく動物です。その意味で、今年も課題が多いと思いますが、きちんと組み立てていける年にしたいと願っています。▼永田実は、私は1月1日が誕生日です。毎年のことですが一つ年を重ねたこともあり、絵を描く者として一層の精進をしたいと思います。そして、日本も世界も、未来を担う子どもたちも、平和な時を過ごせるように願っています。▽米田昨年、印象に残ったことは何ですか。▼知事まず、東日本大震災の被災地がようやく、緊急対策から本格的な復旧・復興の段階に入ったことです。県では、まちづくり、心のケアなど阪神・淡路大震災の経験を生かして支援を続けてきました。もう一つは、スーパーコンピュータ「京」とX線自由電子レーザー「SサクラACLA」が本格稼働を始めたことです。将来、これらが世界の科学技術をリードしてくれればと思っています。それから、野生化したコウノトリの3世が生まれたこと。野生復帰事業が進展しているのもうれしいニュースです。▼永田諸外国との関係で、日本人とは何かを問われる出来事が多く、未来の子どもたちに何を伝えていくか、それぞれの価値観が問い直される一年だったと思います。故郷の豊かな自然が作風の原点に▽米田永田さんの絵はカラフルな色使いが印象的ですが、その原点は何ですか。▼永田子どものころに見たふるさとの風景だと思います。私のふるさとは太陽の光の量が多く、年中花が咲いています。▼知事加西市ですね。▼永田はい。四季折々、メリハリのある美しい色に彩られた自然を見て育ってきたので、今でも色彩のお手本は自然です。勉強するときは外へ出掛けます。また、加西はお化けや幽霊、妖精の言い伝えが多く、不思議な世界が身近にある環境で、存分に想像力を養うことができました。▼知事根ねひめ日女の古墳もありますね。▼永田歴史とロマンの郷ですので。▼知事県としても、これまで永田さんの絵には随分お世話になっています。子どもたちに一番ご縁があるのが、「ひょうごっ子ココロンカード」ですね。小中学生に博物館や美術館などを無料で利用していただこうという趣旨で作っているもので、ココロンのデザインを永田さんにしていただいています。それから、淡路花博(ジャパンフローラ2000)のマスコットキャラクター、ユメハッチを記憶されている方も多いと思います。▽米田絵本作家を目指すきっかけは、いわさきちひろさんだったと伺いました。▼永田そうですね。幼いころに見た美しい絵本のほとんどが、彼女が挿し絵を描かれたものでした。日本を代表する作家でありながら、奥さんであり、お母さんであるという、憧れのスーパーウーマンでしたが、残念ながら若くして亡くなられて。その時、私は25歳で、大変衝撃を受けました。そして、夢を憧れのまま終わらせるのではなく形あるものにしたいと思って会社に辞表を出し、この世界に飛び込みました。▼知事普通、なかなかできないですよね。退路を断たないと、思い切ったことはできないということでしょうか。▼永田その通りですね。覚悟を平成25年新春知事対談東日本大震災からの復興の過程で、芸術文化の持つ力があらためて見直されています。平成25年(2013)の始まりに当たり、加西市出身で絵本作家・イラストレーターの永田萠さんを県公館にお迎えして、絵本の魅力や、子どもたちの健やかな成長に芸術文化や体験教育が果たす役割などについて井戸知事と語り合っていただきました。(司会は米田裕美兵庫県広報専門員)子どもたちに「本物」を届けよう?絵本の魅力とふるさと体験?ココロン井戸敏三永田萠さん絵本作家・イラストレーター兵庫県知事10