ブックタイトルgokoku2013fuyu

ページ
15/40

このページは gokoku2013fuyu の電子ブックに掲載されている15ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

gokoku2013fuyu

ブックを読む

Flash版でブックを開く

概要

gokoku2013fuyu

だけでは分からない、その人の違う面が見えます。子ども自身が、自分たちを取り巻く環境からいったん離れることによって、置かれていた環境の良い点を見直すこともできます。体験はすごく重要だと思います。▼知事ただ、体験教育は地域社会全体で取り組んでいただける状況がなければできません。トライやる・ウィークでは、子どもたちが1週間社会体験する受け入れ先がないと難しいわけです。小学3年生時の環境体験も、子どもたちがフィールドに出る機会は限られているので、作物を栽培するにしても日常的な管理をしていただく協力体制ができて初めて取り組むことができるんです。▼永田理解と協力をいただかないと無理ですものね。でも、兵庫県は素晴らしいですね。▽米田お二人は、どんな子ども時代を過ごされましたか。▼永田外にいるのがとにかく好きという面と、一人きりで本を読んでいるのが好きという、両面を持った子どもでしたね。ひたすら野山を駆け回っていたこともよく覚えています。たくさんの人に愛され、見守られ、お手本にしたい大人たちに囲まれて、とても幸せな子ども時代でした。▽米田知事はたつの市新宮町のご出身でしたよね。▼知事はい。揖保川で泳いだり、釣りをしたりしたことが思い出です。それと、紙芝居。紙芝居が来ると、子どもたちが家から駆け出て集まったものです。そういう意味で、紙芝居は絵本の代表みたいなものですね。▼永田あれは今で言う読み聞かせですね。▽米田永田さんは秋田県美郷町の観光大使にも就任されているそうですね。▼永田はい。文化庁の委員会の仕事で初めて行った時にひと目ぼれし、プライベートでも伺うことが多くなりました。▼知事特に魅力的な点とは。▼永田湧き水のまちで、お水が本当においしく、どの季節に行っても花の色がみずみずしくて美しいところです。それと、子どもたちは必ずあいさつをしてくれます。理想の環境で育っているなといつも思います。▼知事子どもたちに、自分の育った所を愛するふるさと意識を醸成することが大切です。自分はどこでどう育ったという思いを持っていなければ、しっかりした歩みを続けられないのではないでしょうか。そのための施策を皆さんと共に進めたいと思っています。もう一つは、就職などの転機にふるさとに戻ってこようという兵庫県人を育てることです。▼永田よく分かります。自分という人間の根っこの先端は、ふるさとに届いているという思いが年々強くなりますから。▽米田県としても、子どもたちが将来帰ってきたいと思えるような兵庫県づくりに力を入れているんですね。▼知事昨年度、10年ぶりに長期ビジョンを改訂しました。2040年をにらみ、10年後ぐらいの兵庫の将来像をつくり上げようというものです。地域の方々に「こういう県・地域にしたい」と夢や希望を描いていただき、設定した将来像のテーマは「創造と共生の舞台・兵庫」。舞台ですから、アクターは県民、シナリオづくりも県民。そして、舞台を支えるのも県民。名称を計画ではなくビジョンとしたのは、将来像に向かって、皆さんの参画と協働で実現していきましょうという呼び掛けの意味を込めています。小さな楽しみを見つけ夢や希望を育てよう▽米田子どもたちへのメッセージをお願いします。▼永田自ら命を絶ったり、人の命を奪ったりすることが決してないよう、生きることを全うしてほしいです。でも、楽しくなければ頑張れませんので、人生に小さな楽しみをたくさん見つけられる人になってほしいです。そのためには人生を楽しんでいる姿を大人も見せる必要があります。私は仕事を通して、大人になることは楽しいということを子どもたちに伝えていきたいと思っています。▼知事そうですね。夢や希望を育てようと呼び掛けたいですよね。それがなければ、努力も冒険も始まりませんから。目標を持とう、夢や希望を持とうということではないでしょうか。▽米田最後に、新年の抱負をお願いします。▼永田初心を忘れず、子どもたちのために絵を描いていきたいと思っています。また、ふるさとの絵を描くことで、兵庫の美しさを他府県の方に伝える活動を積極的にしていければと願っています。▼知事今年は県民の皆さんがやりたいことをそれぞれ見つけて、頑張っていく年にしてほしいと思います。皆さんと一緒に意欲を持って挑戦していけば、おのずから活路が開けていくのではないかという気持ちで臨みたいです。環境体験で稲作に挑戦。13