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県立歴史博物館ネットミュージアムひょうご歴史ステーション「ひょうご伝説紀行-妖怪・自然の世界-」を基に作成平安時代の初め、都から、天皇のお后が西宮へやって来ました。お后は夢の中で女神から、甲山に寺を建てるように、とのお告げを受けていました。六甲の山並みの東の外れで一つだけ独立してとがり、よく目立つ山、それが甲山です。この辺りで一番大きい神社であった廣田神社にお参りしてから、甲山へと続く坂道を上り始めると、紫の雲がたなびいてきて、美しい女性が現れました。「私は廣田の神です。ここは大変に良いところです。ここにお寺をお建てなさい」。そう言うと、女性は姿を消しました。お后はとても喜んでその場所に寺を建てました。そして、髪を下ろして仏に仕える身となって、如意尼と名乗り毎日修行に励んでいました。一方、西の方には常に黒い雲に覆われている山があり、大きな鷲がすんでいて、時々、火の玉を吐き出していました。ある日、とうとう大鷲は火を吐きながら寺に近づき、襲い掛かってきました。そこで如意尼は、仏にお供えするための井戸水を運ばせ、大鷲が吐く火に注ぎ掛けました。すると火はどんどん小さくなり、消えてしまいました。大鷲は、かなわないとみて西の山へと帰っていきました。大鷲は、西の山に古くから住むソランジンという神が姿を変えたものでした。もともとは自分が神としてあがめられていたのに、近頃は仏教の教えが広まり、人々は仏教をありがたがって自分をないがしろにするので、日頃から面白くないと思っていたのです。その後、如意尼は弘法大師を招き、大鷲のことを相談しました。大師は、「どんなに悪い神でも、決して憎んではなりません。ソランジンは言うならば地主神です。東の谷に大きな岩があるので、その上にお祭りしてあげるとよいでしょう。そうすればもう悪いことはしなくなるはずです」と答えました。如意尼は、その通りにソランジンを祭りました。それからというもの、もう大鷲が寺を襲うこともなくなったということです。甲山に立つ神呪寺と、そこから西に位置する六甲山にある鷲林寺は、実際に開基のいわれに鷲が登場します。後者の境内には鷲の神を祭る荒神堂も建てられるなど、現在も地主神を大切にしています。鷲の地主神?如意尼とソランジン?ひょうごの民話にょいにわしきさきひろたかぶとやまこうぼうだいしかんのうじじゅうりんじ西神告の立神を美とそはたないい時日づ尼せ?如意尼19