ブックタイトルgokoku2014fuyu

ページ
28/40

このページは gokoku2014fuyu の電子ブックに掲載されている28ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

gokoku2014fuyu

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

gokoku2014fuyu

赤、黄、だいだいとパッチワーク状に色づく神河町の山々に囲まれた、〝昔ごはん〟とおやつが楽しめる「楽や」。レトロな扉を開くと、オーナーの高橋陽子さんの明るい笑顔が迎えてくれました。壁に掛かる木の実のリースや一輪の花。住民の方が届けてくれる地域の恵みも、ぬくもりあふれる空間づくりに一役買っています。神河の豊かな恵みが生かされているのは看板メニューの〝昔ごはん〟も同じ。野菜やお米は顔なじみの近隣農家から仕入れます。とりわけ感激したのが育はぐみ玄米。使用する材料は有機玄米、小豆、天然塩とシンプルながら、炊き上げるのに2時間半、さらに熟成に4日以上を費やした一品です。普通のお米に比べ酵素は100倍、消化時間は半分で済むのだとか。もっちりとした食感とかむほどに増す味わいが癖になります。また「その日にある野菜任せ」の小鉢にも派手な演出はありません。でも口に入れると…シャキシャキ、ポリポリ。歯応えは楽しく、優しい味付けは素材の味を引き立てます。そう伝えると「地元のお母さんたちが〝食べる人が元気に〟との願いを込めて作った野菜たち。できる限り素材本来の味を渡したくて」と高橋さん。見た目には分からないところにこそ手間を惜しまない―優しさを届ける隠し味が、そこにあります。*高橋さんの原点にあるのは「みんな一緒に『いただきます』がしたい」という願い。きっかけは食に制限がある方との食事でした。「同じ食卓を囲んでいても〝食べられる・食べられない”で壁があるように感じたのです」。それから10年間、卵と牛乳を使用しないお菓子を提供する店を地元・姫路市で経営。食事にも応用したいとの考えから行き着いたのが、日本で食べ継がれてきた〝昔ごはん〟でした。平成25(2013)年4月に縁あって神河で「楽や」をオープン。縁を育み、今を支えてくれる地域の方々への感謝の念は尽きません。だから「少しずつ恩を返していきたい」と高橋さん。やりたいことも山とあります。干し柿やみそ作り体験などを行い、郷土の食を未来につなぐ懸け橋になること。「空気丸ごと持ち帰ってほしい」ほど大好きな神河を散策できるよう、お弁当を作ること。「楽や」発〝いただきます〟の喜びは町に、次代に広がっていくことでしょう。兵庫の未来を創る県内のキラッと輝く企業を紹介します。楽器は閉校した地元小学校から。親も子もゆったりと時間を過ごせます。昔ごはんとおやつの時間楽や神河町杉440-240790(32)2322〝いただきます?がつなぐ今と昔未来の笑顔昔ごはんとおやつの時間楽や(たのしや)26