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更新日:2015年8月6日

人口減少社会(平成27年8月)

人口減少社会

(人口減少)

本格的な人口減少社会を迎えている。平成26年1月1日と27年同日との住民基本台帳による登載人口を比較すると、1年間で1万7千人減少して、554万3,171人となった。兵庫県の人口は平成21年11月に560万人に達した後、毎年1万人から1万5千人程度減少し続けている。

また、年間1万7千人減は、全国で27万人減少しているうち、北海道、新潟に次いで第3位の規模となっている。自然減が1万人、社会減が7千人である。自然減は高齢化の進展と少子化の結果であり、近年は少子化、つまり、出生数の減少が大きな要因となっている。一方、社会減は、ここ数年の減、7千人規模は最近最大で、これも全国第3位の規模となっている。特に本県の場合20代の若者の社会減が多いことが目立つ。

(2060年の目標)

このような人口減少の状況から、国としては、2060年、45年後の国全体の人口を1億人にとどめることを基本施策として打ち出した。現在1億2600万人であるが、このためには、合計特殊出生率の低い東京をはじめとする首都圏の一極集中の是正や子育てしやすい環境の整備が不可欠となる。これに対応して、本県としては、同じく2060年の人口として450万人を目指すこととした。

国と同様に出生率を引き上げて推計すると448万人となるし、社会増減対策や出生数を毎年4万4千人確保することにより、450万人としたものだ。

(人口の自然減)

人口の自然減は、基本的には少子高齢化の到来の結果である。特に出生数の大幅な減少にある。平成26(2014)年でみると4万4千人台とピーク時の半分になり、合計特殊出生率も1.41と全国平均を0.01下回っている。もともと夫婦2人から子どもが2人生まれて同数が維持されるのだから、社会全体として1.4の出生率では減少せざるを得ない。兵庫県で出生率が2.0を切ったのは昭和50(1975)年の1.96であった。しかし、全体としては人口増加が続いていただけに、このことが注目されなかった。さらに下がり続け、平成16(2004)年には1.24まで下落した。現在、取り戻したものの1.41と低位にある。しかも、平成20(2008)年には死亡数が出生数を上回る自然減が始まっている。

(出生数低下の要因)

出生数低下の要因は、未婚化、晩婚化、晩産化の進行がまず指摘されている。未婚化の進行は、平成に入ってから著しくなっている。平成22(2010)年では男性17.5%、女性10.7%となっている。アメリカでは移民が多く、その出生率が高いし、フランスなどでは未婚子が多いが、日本の場合はやはり結婚が前提となるだけに、出会いから成婚までの対策が重要となる。また、県民意識調査では、未婚・独身でいる理由として、いい相手が見つからないとか、結婚資金や結婚後の経済的な不安があるなどが多くなっている。これには、若者の雇用の不安定化が背景になっている。近年若者の非正規雇用が増加し、平成24(2012)年で45.7%となっているし、20代、30代の平均年収も20年前に比較して約90%の水準に低下している。このため、若者の雇用・就業を確保し、将来の生活の安定化が図れる働き方をつくらねばならない。

晩婚化の進展も大きい。平均初婚年齢は、平成22(2010)年で男性30.3歳、女性28.7歳となっている。結婚が遅くなると第1子の誕生も遅くなる。平成22(2010)年で30.0歳となっている。これが晩産化である。このことは子どもの数の減少にもつながってくる。夫婦一組の子どもの数も平成22(2010)年では、1.96とすでに2を割ってしまっている。つまり、子どもの数が3人以上の多子世帯は大変少なくなっている実情にある。

ある調査によると、2人目の子どもを産むかどうかの決め手は夫が家事や子育てを手伝ってくれるかどうかにかかっており、第3子以降については、教育費など子育ての経済的な負担が大きいから、産みにくいという回答が多くなっている。仕事と生活とのバランスをいかにとっていくのかのワーク・ライフ・バランスの推進と教育費の軽減や奨学金の充実が必要となる。

(人口の社会減)

人口の社会減は、人口の本県からの転出超過にある。最近の転入転出をみると、転出数がほぼ横ばいである一方、転入が減少していることが要因となっている。平成26(2014)年では転入8万6,390人、転出9万3,482人で転出超過が7,092人となっている。この傾向は、最近大きくなりつつある。しかも、転出先は、東京圏が7,300人ほど、大阪府には1,100人ほどとなっており、しかも20代の転出が多い。このことから、若者の東京圏や大阪府への転出を解消するために、県内就業、就職対策を行うとともに、一度転出した人たちに兵庫へ帰ってきてもらうUJIターンが不可欠となる。

(地域創生)

このような人口減少を極力抑制して、2060年に450万人に本県人口をとどめるためには、まさに地域創生対策が必要となっている。しかし、自然減を増加させる対策は、どうしても50年、100年の対策となる。なぜなら出生率が上がっても、出産適齢期の20歳代、30歳代の女性人口は、平成22(2010)年には70万人と従前より10万人以上減少し、これからも減少していくと見込まれるため、絶対数を確保することが難しいからだ。だからこそ、子どもを産み、安心して育てられる環境を整備して、子育てするなら兵庫といわれる環境をつくらねばならない。

また、人口減少下で少子高齢化が進行しても、兵庫は安全で安心でき、元気な地域づくりが進んでいるという生活や仕事がしやすい、住み暮らすなら兵庫だといわれる兵庫づくりを進めなくてはならない。

県民の皆様とともに、明日の兵庫、安全で元気なふるさと兵庫を目指していきたい。

音声による知事メッセージ

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●全文版(約9分)(MP3:7,794KB)
●要約版(約5分)(MP3:4,224KB)

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