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更新日:2007年10月15日

知事定例記者会見(2007年10月15日)

【発表項目】
1 地方法人二税の水平的再配分について
2 自動車税の徴収強化(タイヤロック装着による滞納整理の強化)について
3 シートベルト着用率調査結果(最終調査)について
4 「環境大臣会合開催記念リレーシンポジウム」の開催について
5 「ITあわじ会議」の開催について

知事会見内容

知事:

 資料の1番目は「地方法人二税の水平的再配分」についてです。地方法人二税については、いろいろな議論がされていますが、今の議論は問題があるということを申し上げておきたいと思います。地方重視や地方分権を推進するためにやると言っていますが、本来都市と地方との格差是正のためのシステムを作り上げなければならないにもかかわらず、地方税である法人二税の配分を変えるだけで調整しようということです。これは発想的に問題があります。もしも、税の地域間偏在の是正を実施するのであれば地域間の格差の少ない国税である消費税と法人二税を入れ替えることが一つの方法だと思います。また、国から地方へ更なる税源移譲をする際に、地域間調整のシステムを税源移譲分を使って行うというのも一つの方法だと思います。配分や帰属が定まっている法人二税を使って地方間の調整を行おうというのはいかがなものかと思います。今回の問題点ははっきりしています。地方交付税が大幅に削減されたことによって地方交付税の地域格差是正機能が弱くなっています。この弱くなっているのを棚に上げて、法人二税で地域格差の是正をやるのは本末転倒です。地方交付税の復元、総額の確保を図るべきだと考えています。法人二税の見直しにあたっては、法人二税の基本的な性格を踏まえなくてはなりません。法人課税は事業活動と行政サービスとの応益関係に基づいて、事業自体を課税客体として課しているものです。したがって、応益関係を表す指標で帰属や配分を決めなければなりません。税の性格からくる基本的な構造です。しかし、納税法人の事業所数と従業者数を基本に配分されているものを更に人口・面積や全法人の従業者数と事業所数を用いることはいかがかと思います。特に、法人事業税が課税される法人の分割基準において、関わりのない赤字法人の従業者数と事業所数を考慮するのは、当該企業からみれば自分の営業活動、企業活動と関係のない従業員数や事業所数をベースに納税しろということになりますので、これもいかがかと思います。分割基準の見直しにあたっては、応益性の観点から一定の限界があることと、法人二税を全部召し上げて国が再配分することになれば、地方税は全部国が召し上げて再配分すればいいということになりかねません。これでは地方分権・地方税源充実強化の動きに逆行します。非常に問題点の多い提案、検討案であると考えていますので、強く申し述べたいという意味でまとめさせていただきました。

 

資料の2番目は「自動車税の徴収強化(タイヤロック装着による滞納整理の強化)」についてです。10月に県下一斉に定期催告をして12月までに実施します。既に、10月催告数の約10万件のうち約2万件にタイヤロック装着を告知するチラシを同封しています。悪質な滞納者については、自動車へのタイヤロック装着を実施することにしています。今のところ実績は非常にわずかですが、このような措置をせざるを得ない実情に対して、ご理解をいただきたいと思います。

 

資料の3番目は「シートベルト着用率調査結果(最終調査)」についてです。運転者の着用率は96.5%ですので、ほとんどの運転者は着用されていると思います。ただ、後部座席は非着用に対して罰則等の適用がなく、約1割しか着用していない状況です。今後、後部座席の着用についてPRを進める必要があると考えています。

 

資料の4番目は「『環境大臣会合開催記念リレーシンポジウム』の開催」についてです。10月18日に(財)地球環境戦略研究機関(IGES)の主催で「アジアの企業環境管理~各国の取り組みと今後の展望」と題して第1回シンポジウム「産業と環境」国際ワークショップを開催します。また、12月2日にアジア太平洋地球変動研究ネットワーク(APN)の主催により「地球温暖化と生態系・生物多様性の変化:変わりゆく生態系にどのように向き合うか?」と題して第2回シンポジウムAPN国際セミナーを県立美術館ミュージアムホールにおいて開催します。今後の予定は、地球温暖化防止フォーラム2007を(財)ひょうご環境創造協会が12月17日に開催します。また、(財)ひょうご震災記念21世紀研究機構が21世紀文明研究シンポジウムを開催し、(財)国際エメックスセンターがエメックス国際セミナーを20年2月と5月の計2回開催します、更に、地球環境戦略研究機関がIGES国際シンポジウムを20年2月に開催し、環境大臣会合等兵庫県推進協力委員会等が総合シンポジウムを20年5月に開催します。

 

資料の5番目は「『ITあわじ会議』の開催」についてです。兵庫県には産業用ロボットを中心とするロボット関連企業が非常に多く立地していますので、人工知能や次世代ロボットテクノロジー分野の学識者、企業、研究機関等に集まっていただいて会議を開きます。会議では、ロボット工学で世界的に著名なカーネギーメロン大学の金出武雄氏に基調講演をしていただきます。レスキューロボットの展示・実演後のパネルディスカッションでは、資料に記載のパネリストをお迎えして、次世代ロボットテクノロジーが創るひょうご産業の未来を探ろうと思います。ITあわじ会議は今回で7回目になります。ダボス会議ではありませんが、このような会議は地道な発信をしていくことで実績をあげていくことが大切だと考えています。

私からの説明は以上です。

質疑応答

A記者:

 先週、人事委員会から職員の給与等に関する勧告がされましたが、賃上げというような内容でした。今の段階でどうするかという確たる方針は決められていないとは思いますが、知事ご自身はどのように対処されようとお考えですか。

 

知事:

 今回の人事委員会の勧告を見ていただきますと、随分いろいろなことを言われています。例えば、初任給基準や昇格基準の見直しであるとか、地域手当についても、実態に基づいて対応せよとか。それから、給料表とか扶養手当については来年度から改定するようにとのことでした。また、人事委員会としてパッケージで提案されていますので、そのパッケージをきちんと踏まえながら、現下の財政事情のなかでどこまでできるかということを検討していくべきだと思っています。ですから、良いとこ取りにならないようにしないといけません。つまり、単にボーナスの支給割合を0.05カ月分増やすだけにならないようにしないといけないし、それでないと理解が得られません。人事委員会も全体パッケージとして勧告していただいていると理解しています。それだけで済むかどうかはこれからの議論です。

 

A記者:

 今おっしゃられたボーナスの部分については、どうされるお考えですか。

 

知事:

 今申しましたように、他の初任給基準や昇格基準をどう見直すかとか、地域手当をどう見直すかというようなことと併せて考えなければいけませんので、ボーナスだけを取り上げて、上げる、上げないということにはなりません。

 

A記者:

 併せて考えて、勧告に従うということですか。

 

知事:

 併せて考えた上で、勧告に従えるかどうかということです。最低条件として、それらを全部パッケージで検討しなさいというのが人事委員会の勧告ですから、そのパッケージ全体として取り組むのですが、財政支出増につながるようなことができるかどうかは、第2段階の課題です。まずはパッケージ全体で検討します。

 

A記者:

 先日、神奈川県議会が多選禁止条例を可決しました。多選問題については、これまでも何度か知事のお考えを聞かせていただいているところですが、今回の条例について知事はどのようにお考えですか。また、多選といっても基準はいろいろかと思いますが、知事は何期以上が多選とお考えですか。

 

知事:

 この前も議会でも答弁しましたように、多選制限というものを法制化するというのはいかがなものかと思います。現実に任期があって、その任期を前提に、選挙という洗礼を受けて選ばれているという仕組みですし、任期中の知事等については解職請求制度というものがあるわけですので、これらの制度全体の見直しをしないで、単に多選かどうかということのみを法制化して制限するのはいかがかと思います。その多選の基準についても、ご質問されたように非常に難しいので、そういう状況のなかで単に制限すればよいという発想はいかがかと思います。

 多選の基準については、いろいろな考え方があると思いますが、長すぎると思われるような期間ですので、あえて言うとすれば、4選とか5選ということになるのかもしれません。しかし、これは私が考える話ではなく、県民の皆さんが選挙を通じて判断されることだと思います。仮に多選制限に係る法律をつくって、その法律が憲法違反でないとなった場合は、法律で一律に定めるのではなく、制限内容は条例に委ねる制度が適当だと思っています。

 

B記者:

 先日、知事は太田大阪府知事と連名で、伊丹空港の活用や、安易な地元負担はよろしくないということを国交省に申し入れられましたが、ちょうどそれと時期を合わすように、伊丹空港を事実上格下げして、地元負担を求める方向で、国が空港整備法の改正をするのではないかという内容が各紙で報道されました。来年にむけて、地元県としてどのような形で反撃されるお考えですか。

 

知事:

 攻勢をかけていくしかありませんね。結局、今の空港整備法は、第1種、第2種A、第2種B、第3種というように、序列がついているような種別になっています。航空分科会でも序列を前提にしたような種別はいかがかという議論がされており、管理や機能に応じた区分に変えられるのは一つの方向だとは思いますが、区分を変更した途端に、伊丹空港の運用や整備内容は何も変わらないのに、地元の負担が生じるとすれば全く理解ができません。あわせて、伊丹空港の存続について、今後とも国が管理・運営する責任を負うということを地元と約束しており、その基本は、従前と変わらない管理・運営の仕方をしていくと約束していますので、その約束をきちんと守っていただく必要があると思います。また、今の我々の理解からすれば、伊丹空港と羽田空港はこれまでパラレルに位置づけられているのだとすると、羽田空港は直轄負担金を取らないとしているのに、なぜ伊丹空港は取るのかということも全く理解できません。いずれにしても、理解のできないことだらけなので、我々に対して納得できる説明のない限り認められない、絶対反対ということで、地元の11市協の皆さんや関係の皆さんともども、今後運動を展開していきたいと考えています。伊丹空港は羽田空港と違って国際線がないじゃないかと言われていますが、国際線を飛ばさないような手縛りをしておいて、国際線がないじゃないかと言われるのは、現実を自分でつくっておいて、現実を理由付けに使うという一番問題のある論議ですので、それはいかがかということです。

 

C記者:

 地方法人二税についてお聞きします。水平調整の点を指摘されていると思いますが、またぞろ財務省の諮問機関である財政制度等審議会でこういう議論が出ていると思うのですが・・・。

 

知事

 財政審は国の財政だけ考えればよいという立場ではないと思います。財務省自身も、国の財政をあずかっているということは、地方団体も国の構成員の一つである以上、国全体のことも考えて議論を進めていただかないといけないと思います。国だけの論理、国だけの立場のみで、世の中は構成されていないのではないでしょうか。今、地域格差が強く意識されているのは、そのような点があまりにも行き過ぎたのではないかというところからだと思います。

 

C記者:

 ふるさと納税も若干水平的な部分が強調されがちでしたが、今回は基幹税目についてこのような議論が出ているところに問題の大きさがあると思います。いわゆる垂直的な調整を指摘されていますが、これだけ交付税が減額されている中で、復元とか総額の確保以外に、垂直調整に向け、今後図るべき道筋についてどのようにお考えですか。

 

知事

 資料にもありますように、格差の少ない税目と入れ替えるというのが有力な手段の一つです。現実に配分をあまり変えずに、国と地方との税目を入れ替えるだけで、格差が是正されるので、まずはこういうことを検討するべきだと思います。それから、交付税については、財源不足額の積み上げ方が不十分ではないのかというところから、このような問題が発生していますので、交付税を総額で5.1兆円減らしてしまったことにより、現実に地方が抱えてしまった問題を解決して欲しいということもあります。今申し上げた両方とも課題だと思っています。

 さらに税源移譲を国と地方で1:1にするときに、その税源移譲分を調整財源としてどう活用して、水平垂直調整をするかということが、次の段階の課題だと考えています。

 

C記者:

 地方法人二税の分割基準について、現状でどのような問題点があるとお考えですか。

 

知事

 現行では、納税法人の事業所数と従業員数で分割されているのですが、これは私の思いつきに過ぎませんが、例えば工場で生産物を出すときに、原材料はどこを通って運んでくるのか、製品はどこを通って出すのかといえば、その事業活動は、工場や事務所のある所だけの恩恵を受けているわけではありませんよね。だから、そういう広い意味での応益性というのを、分割基準に反映させるかという点は、少し議論をする余地があるかもしれないと思っています。今は、製造業では、本社の従業員数と、工場の従業員数にウェイトの差をつけて配分しているのですが、それは事業所が所在している地方団体間の調整ですので、それだけで応益性を反映したことになるのかという点について、議論なり点検、検討する必要があるのではと思っています。

 

C記者:

見直すべき部分もあるということですか。

 

知事:

 見直すというより、そういう点についての配慮をどのように考えるかということですね。例えば、製品や原材料を運ぶ際、工場がない地方団体も通るわけですので、そういう点を配慮しようとした際のメルクマールを考えた時、非常に難しい検討が必要なのではないかと思います。

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