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更新日:2007年11月28日

知事定例記者会見(2007年11月28日)

【政策協議事項】
1.新行財政構造改革推進方策(第一次案)の取りまとめ
2.平成20年度の予算編成

知事会見内容

知事:

 政策事項の1番目は「新行財政構造改革推進方策(第一次案)の取りまとめ」についてです。企画部会案を今月のはじめにまとめましたが、この第一次案は先程開催されました県議会の行財政構造改革調査特別委員会で、これから本格的に議論されます。その議論を十分に踏まえた成案を得る必要がありますので、今までご指摘を受けた点で検討を要する課題等について、今後の検討課題として記載し、議論を重ねていく取り扱いにしました。

 行財政構造改革調査特別委員会における調査・審議はもとより、行財政構造改革会議やパブリックコメントの実施等を通じて、幅広く意見や提言をいただきながら、改革案の具体化を図るとともに、平成20年度に実施する項目について当初予算に反映したいと考えています。併せて、残された課題については5月頃までに第二次案を取りまとめて、最終的には平成20年度に実施した項目も併せて最終案を策定して推進方策を決定したいと考えています。先ほど県議会でご説明しました今回の新行財政構造改革推進方策(第一次案)の取りまとめにあたっての基本的な考え方を述べさせていただきましたので、それを骨子として整理をしたものをお手元にお配りしています。基本的には企画部会案のままで寄せられたご意見を踏まえ、改革の課題やさらに検討すべき点を今後の検討課題等として記載し、成案に向けてご意見を伺うこととしました。既に提案説明の中で、私自身強く責任を感じていると申し上げましたが、創造的復興という大きな財政負担に対する対応だったとしても、平成11年度から行財政の枠組みを2度にわたって作って、財政運営に努めてきたにもかかわらず、今日のような厳しい財政状況を招いてしまいましたので、強く責任を感じています。

 どうして、こんな事になったかということですが、基本的要因は震災からの復旧・復興に係る巨額の財政負担です。これは、従来から県債と県債管理基金、つまり借金と引当金の不足と申し上げてきています。財政運営的に詳細は、新行革プラン第一次案の86ページから87ページに記載していますので、数字はここで確認していただきたいと思います。大きな財政負担を借金と貯金の取り崩しで対応してきたこともあり、2度にわたり行財政構造改革推進方策の財政フレームを作って、起債制限比率を15%台以下にすることを目標に財政運営を行い、実績においても13%台で推移してきていましたが、最近の3つの要因により厳しい財政運営を強いられることになったと考えています。

 要因の第一は、地方自治体の財政運営に対する国の枠組みの強化です。夕張市の財政破綻に象徴されるように、毎年の財政運営ができれば良いということに加えて、地方債残高や県債管理基金の残高などを勘案した財政構造を含めて財政運営をチェックすることとされ、実質公債費比率などのストック指標が導入されました。本県の場合、ストック指標が導入されると、借金と貯金を取り崩した財政運営で乗り切ろうとしていましたので、直ちに財政構造上の指標としては悪い結果が明らかになり、47都道府県中ワースト2の実質公債費比率になっています。あわせて、財政健全化法が制定されていますので、これに該当する懸念も生じています。

 要因の第二は、国・地方を通じた歳出・歳入一体改革です。骨太の方針2006におきまして、2011年度に国と地方のプライマリーバランスを黒字化することをめざす基本的な方針が示されました。この枠組みのもと、地方財政計画の圧縮を通じて、厳しい抑制基調にあります。例えば、平成19年度における地方財政計画の一般歳出は、平成13年度と比較して7兆9,000億円の大幅な減額になっています。このような歳出抑制の基調にあるだけに財源不足を補填するための県債の発行についても厳しい抑制の方向で進められています。

 要因の第三は、三位一体改革に伴う地方交付税の削減です。5兆1,000億円もの地方交付税が削減されました。削減前の平成15年度と比較しますと、本県では実質的に約700億円の減になっています。これは、震災関連県債の償還額が毎年700~800億円ですので、その財源がないのと同様の状況になってしまいました。今後も平成20年度から30年度までの11年間を推計すると1兆1,210億円の収支不足が見込まれます。兵庫の新しい県政を推進していくためにも、震災を乗り越えて元気で安心・安全な兵庫づくりを進めていくためにも、基盤、枠組みである財政構造を今のうちにスリム化していきたいと考えています。これまでの取組の課題と反省を出発点にして、さらなる兵庫の明日に向けて改革の実現に取り組んでいく決意ですので、県民の皆さまのご理解とご協力をお願いしたいと思います。行財政構造改革調査特別委員会の審議を十分に踏まえながら推進を図りたいと思います。

 

 政策協議事項の2番目は「平成20年度の予算編成」についてです。現在、新行財政構造改革推進方策の第一次案を審議していただいているところです。特に投資事業枠については、第一次案の今後の検討課題にも書いていますように、「事業費総額にあたっては、地域経済への影響を考慮し、事業量の段階的な縮減を検討する」としています。特に単独事業について(H2・3年度の中間水準と比べて)一挙に3割以上も見直すことについて、いろいろな意見が寄せられていますので、財政再建等とのからみも十分ふまえながら、今後どの程度の段階的な縮減が考えられるか検討していく必要があります。とりあえず、2ページの投資事業枠については地方財政計画における投資水準等を基本に、別途定める額として作業をすることにしました。投資事業がある部局については、二度手間になるかもしれませんが何案かの作業をしていただきます。最終的には新行財政構造改革推進方策の第一次案の確定に伴い調整したいと考えています。事務事業や一般事務費等の個別の項目については、資料をご参照ください。平成20年度の予算編成は新行財政構造改革推進方策の第一次案の内容そのものですので、このような取り扱いにしています。

 私からの説明は以上です。

質疑応答

A記者:

 昨日の知事提案説明で、強く責任を感じるということをおっしゃっておられました。また今日、反省という言葉を出しておられますが、責任と反省の意味合いについて詳しくお聞かせください。

 

知事:

 かなり財政構造的な問題点を抱えている状況ですので、きちんと対策を講じて、今後の少子高齢、人口減少社会への対応ができるような、そして元気で安心・安全な兵庫づくりに支障がないような財政構造を作り上げていくことが従来の反省や責任に基づく対応だと考えています。もう、失敗は許されない事態にあると思っています。

 

A記者:

 失敗というのはどういうことでしょうか。

 

知事:

 第四回目の見直しをすることがないようにしなければならないということです。

 

A記者:

 これまでの財政運営の中で、それなりの指標を使って計画通りの運営をされてきたと思いますが、失敗というのは過去のこととして捉えておられるのでしょうか。

 

知事:

 財政構造が悪いにもかかわらず、そのままにしてしまうような対応はできないという意味で失敗だと申し上げました。あわせて、今までは起債制限比率というフロー指標で財政運営の基準を決めていましたが、フローだけでは毎年の財政運営を把握できても、財政全体としての構造が十分に把握できないという意味でストック指標が導入されましたので、今後はストック指標の改善も目標に掲げて対応していこうということです。

 

A記者:

 企画部会案から今回変わっている点について、検討課題としてそれぞれ挙げられていますが、それに伴い、今セットされている財政フレームから増える部分と、それをフォローする財源が出てくると思いますが、どういう形でそのバランスをとろうとされていますか。

 

知事:

 作業はこれからですので、具体的なプラスマイナスがどうなるか、今の段階で見極めがついているわけではありませんが、いずれにしてもどこかが減ればどこかを増やさなければいけないという、一種のゼロサムの世界ですので、そのような意味で厳しい選択が迫られます。厳しい検討を進めていかなくてはいけないと考えています。

 

A記者:

 増やさなければならない部分については、資料をみた限り、組織、給与などの部分や、自主財源の部分などがあると思いますが、具体的にはどのように考えられていますか。

 

知事:

 検討はこれからするわけですが、例えば事務事業の見直しについては、一応の目途として3割減としていますが、フレームにはまらなければ、もっと基準を強化するということも十分考えられますので、今の段階で全てをセットしているということにはならないですけれども、検討過程においてはいろんな選択肢を検討していくということになろうと思います。

 

B記者:

 伊丹空港の問題についてお聞きします。週末に、地元自治体の負担金が4億もしくは5億円になるのではないかという報道がありましたが、その件についていかがお考えですか。

 

知事:

 全く承知していません。まだ我々として、直轄負担金を負担するということは言っていませんから、どうぞ勝手に報道してくださいという感覚です。ただ、私たちとしては、今の空港種別が全体の空港整備法の枠の中で見直されていくこと自体に反対しているわけではありませんので、その点は誤解のないように相手方に主張しています。今までの伊丹空港としての経緯だとか機能については、成田や関空がない時は、羽田と伊丹が二眼レフで日本の空港需要を支えてきたという歴史的な役割を果たしていますので、そういう点を踏まえながら、伊丹空港の機能や位置づけについて、十分な考慮をして欲しいと国土交通省に要請しているのが今の段階です。

 

B記者:

 行革についてお聞きします。反省というのは、あくまで構造上の問題であって、無駄な投資があったという反省は特にないということでしょうか。

 

知事:

 無駄な投資をしたという覚えはありません。兵庫の21世紀の諸課題に対して、果敢に対応していけるという意味での、財政構造だけではない、兵庫の構造を創りあげていくというのが創造的復興だったと思います。そういう意味で、積極的な対応を図ってきたということだと思います。その結果として、起債残高の4分の1を震災関連が占めているのは多いのではないかとか、基金の借用が大きいのではないかという議論はあり得るかと思いますが、それは復興計画において掲げられている事業を中心として推進を図っていくのが、今までの基本的姿勢だったと思いますので、それを懸命に努力してきた結果なのではないかと思っています。ただ、先程3つの理由を挙げましたように、国全体としての方向付けも随分変わってきましたし、それから我々がもし反省すべき点があるとすれば、ストックに対する配慮をもっとすべきだったということがあるのかもしれませんが、しかし、あれだけの巨大な財政需要に対応していくとすると、借金である県債の活用と、貯金である県債管理基金の取り崩しによる活用をせざるを得なかったという意味で、ストック指標がある程度嵩んでしまったことは、やむを得ない面ではなかったかと思います。震災復興事業が一段落した今の時期にこそ、懸命の見直しをやっていこうではないかということで、県民の皆さんにも理解を求めていきたいと思っています。

 

C記者:

 行革の関連についてお聞きします。先程知事はもう失敗は許されないと言われましたが、今回検討課題として挙げられた中で、定員の問題、市町の負担、福祉医療関係での見直し、県単投資事業の見直しなどについて、議会各会派からの要望をかなり受け入れておられるような感じがします。特に投資的経費については、かなり厳しい財政状況だからこそ、最初の年に一気に落とそうと考えておられたと思いますが、段階的な縮減を検討するということになっています。これは行革の観点からみると後退ともとれますが、雇用状況等を踏まえた部分もあると思いますけれども、どういう判断で、初年度一気に落とそうとしていたのに、段階的な縮減を検討という方向に変えられたのかお聞かせください。

 

知事:

 やり方については、初年度一気に落として、それから3%ずつ下げていくというのが当初の企画部会案になっていますが、一挙にやることの是非が議論されているわけですので、どんな刻み方が適当かはこれから検討しますけれども、いずれにしても一挙にという方式ではないが、効果としてはほぼ変わらないような対応をきちんと検討した上で決めていきたいと考えています。やり方はいろいろあると思います。一挙にドーンと落として、3%ずつ下げていくというのが当初の案ですが、段階的に対応しながら同じ効果を出していくということはあり得ると思っています。

それから他の面で言えば、例えば福祉医療関係では、市町の改正時期との絡みもあります。昨年も市町と共同で行っている事業については、12月中に方向性を出して、1月早々には説明会をしたという取り扱いをしましたので、市町との共同事業については、20年度から行うならば、12月中に基本方向を固めなくてはいけないということになろうかと思います。また、県議会の行財政構造改革調査特別委員会で議論中であるとすれば、委員会の中でも十分理解を得て対応していくということになろうかと思います。

 

C記者:

 実際には、来年度当初からというのは難しいと考えればよいのでしょうか。

 

知事:

 我々としては、来年度当初からというのは難しいという意味で今回検討課題を書いたつもりはありません。しかし、十分に意見を踏まえて、お互いにさらに議論を尽くし、検討を尽くしていく必要があると考えています。

 

D記者:

 福祉医療関係の検討課題について、周知期間の確保等となると、普通に読むと、20年度実施とされていたものが、半年なり一年なり後ろへとなると思いますが、そういう認識でよいのでしょうか。

 

知事:

 周知期間としては、3カ月、もしくは1カ月というのもあり得ます。これは今申しましたように、来年度から実施できるような基本方向をきちんと固められるかどうかということに懸かっていると思います。いろんなバリアがあると思いますが。それから、経過措置が考えられないかという議論も随分ありますので、適切な経過措置や激変緩和措置が考えられるかどうかというのも一つの選択だと思います。いずれにしても、今の段階でいろんな意見を踏まえたものに対する最終の答えを出すということについては、この案としては出し切れていない、だからこそ今後の検討課題ということで、方向性だとか残された課題を整理させていただいたということです。十分議論を尽くしていただいた上で、それを踏まえながら、最終的な成案をつくっていきたいと考えています。

 

E記者:

 これから検討していく、議論を重ねていく、それに向けての知事の姿勢ですが、検討の結果、資料に書かれている数字が変動していくこともあり得べしという姿勢で今後の検討に臨まれるのか、あるいはいろんな形で激変緩和などはあるけども、大枠この数字は維持していくぞという姿勢で臨まれるのかどちらでしょうか。

 

知事:

 大枠維持をしない限り、財政構造の改革はできないと考えています。

 

E記者:

 今後の検討結果に関わらず、新年度当初予算の規模というものは、今年度に比べて相当引き締まったものにならざるを得ないという気がするのですがいかがでしょうか。

 

知事:

 第一次案の資料の7ページをご覧ください。平成30年度までの財政フレームとして事業費ベースで書いていますように、平成20年度では歳出計で1兆9,810億円としています。これが上限だということになろうかと思います。もし歳入計について、資料のとおりの1兆8,810億円が見込めなければ、歳出をさらに見直さざるを得なくなるということだと思います。

 

E記者:

 そうなると、今後の推進方策の検討と並行しながら、予算編成作業はこの数字に基づいて行われるのでしょうか。

 

知事:

 この数字は方策に基づいて試算をした数字ですから、予算編成上の目安ではないにしても、大体これを上限とみて作業をすることになると思います。

 

E記者:

 上限ということは、これから下ぶれすることもあるということですか。

 

知事:

 そうです。そういうことを前提に考えざるを得ないと思います。

 

F記者:

 推進方策の成立予定は年度をまたぐことになっていますが、来年度の当初予算は暫定予算になる可能性はありますか。

 

知事:

 あり得ないと思います。こういうことで暫定予算を組んでいたら行財政運営はできません。

 

 最後にお願いがあります。行革プランのそれぞれの事業の見直しの趣旨については、かなり皆さんご理解いただいていると思いますが、異なったメッセージが県民に届くと、後に説明力を失ってしまいますので、疑問等がありましたら、ぜひ関係部局に確認をしていただいて、報道していただきますようお願いいたします。

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