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更新日:2008年7月8日

知事定例記者会見(2008年7月8日(火))

【発表項目】
1 自民党道州制推進本部「道州制に関する第3次中間報告(案)」について
2 齋藤副知事の海外出張(国連ワークショップへの参加等:中国四川大地震関連)
3 食の安全安心に係る企業倫理セミナーの開催等
4 「家族の日」及び「家族で健康づくり」キャンペーンの実施
5 映画「火垂るの墓」(県内で全編撮影)の公開及びパネル展の開催
6 平成20年度「夏の交通事故防止運動」の実施及び啓発ポスターの作成

知事会見内容

知事:

 項目の1番目は「自民党道州制推進本部『道州制に関する第3次中間報告案』に対するコメント」についてです。自民党道州制推進本部から「道州制に関する第3次中間報告(案)」が明らかになりましたので、私の感想をまとめました。一言でいいますと、まだまだ道州制ありきの議論になっていて、道州制の問題の議論を深めないといけないのではないかというのが感想です。その要因として、道州制にすると諸問題が解決するという漠然とした期待に満ちているのではないかと感じます。道州制導入の理念や目的にしても、なぜ道州制を導入すると東京一極集中が是正されるのか、あるいは中央集権体制が一新されるのかというものなど、道州制の内容によって決まってくることで自明のことではないのに、道州制という制度に変えた途端に良くなるという思い込みがありすぎるのではないかと思います。それと、非常に大事な点ですが、地方の問題ばかりが議論されています。道州制の問題というのは、国のあり方を変えようという話ですから、国のあり方は地方だけではなく、国自身がどうするのかという議論がないといけないと思います。課題としては指摘されていますが、イメージが全く示されていないという問題があります。それから、メリット・デメリットについても、教育、少子高齢化対策などの充実が図られると書かれていますが、例えば、後期高齢者医療制度の導入をめぐっての諸問題を考えたときに、企画・立案を国が行い、地方が実施するからうまくいくというようには現実には割り切れません。それにもかかわらず、国全体に通じる制度は国が作り、実施は地方がすればいいというような割り切りで議論を進めようとするのは、非常に理念的理想主義、現実を見ていないのではないかという気がします。また、充実した教育といっても、地域に応じて実情に即した内容を保証するならいざ知らず、一律に教育は国がコントロールするというようなニュアンスが非常に強く出ていますので、それでうまくいくのか、逆に中央統制が強まるのではないかと懸念しています。なぜメリットなのかというのがよく見えません。また、デメリットとしていろいろな点が指摘されていますが、それに対してどんな対応があるのかが示されていません。そういう意味で道州制が国の総合出先事務所的なものになりかねない。権限は国に残され、実施部隊としての道州、例えば機関委任事務があった時代の時に都道府県は7割が機関委任事務だというように言われていましたが、それよりももっと徹底した、国の機関としての役割を道州に果たさせようとしているのかというイメージを思い浮かべざるを得ないという懸念を持っています。それから、区割り論については、議論を巻き起こすのにはいいかもしれませんが、道州の理解が十分に進んでいるとは言えない段階で、区割り論を出すのはいかがなものかと思います。例えば沖縄県は研究会を作って、沖縄県が単独で一つの道州になるという主張をしています。沖縄県が特別な地位に基づいて道州だというのであれば、兵庫県も道州だと言わなければなりません。となると、何のための道州制なのかよく見えなくなるということも現実の問題として出てくると思います。それから、地方の政策や制度の基準も国が決めると言っています。そうすると今とどう違うのか。国が原則を決めて地方に実施を委ねると言っても、今回の後期高齢者医療制度と同じになりかねません。そういう運用がこれからの地方分権の時代に適合しているのかと思いますし、中央省庁の再編解体の具体像を明示すべきだと思います。それから、道州議会と国会との役割分担、あるいは国会や国会議員のあり方の具体像も何ら描かれていません。こういうものでは、バランスの取れた議論とは言えないのではないかと思います。それから、住民自治についての配慮が十分とは言えないのではないでしょうか。非常に大きな自治体の単位になりますので、大きな単位に対して、自治を担保することについての詰めた議論が必要になるのではないかと思います。それから、税財政制度について、国から多くの権限や事務を移譲することを前提に議論されているとは思いますが、試案段階では、国と地方の税源配分は現行とはほとんど変わっていません。「シビルミニマム交付金」という名前を変えた交付金制度によってコントロールしていこうということだとすると、ますます何のための道州制なのかということが問題として出てきます。また、課税客体の重複がないようにするという原則を挙げていますが、例えば、所得税を地方に回すというのは、所得再分配を地方の権限としてするということになるかもしれませんし、偏在性が少なく安定性に富んだ消費税などの税目については、国が独占するということになると、そのようなもとで、地方に適した税制度を構築できるのだろうかと思います。今の時代、税制度において経済活動や社会活動に中立性のあるものというと、自ずと限定されてくるという中で、慎重な議論をしていかないといけないのではないかと思います。それから、財源保証や財源調整は国が行うと言われていますが、道州間同士のものを国が行うのはあり得るかもしれませんが、道州の中の問題は道州に委ねるべきだと思います。現に東京23区の財源調整は東京都が行っており、現行制度でもそのような制度が取られているにもかかわらず、財源調整は国が行うと決めてしまっているのも、趣旨と実態がずれているのではないか、国のための道州制を主張されているのではないかという気がします。それから、憲法上の取り扱いは避けて通れないと思っています。そのような意味で、道州制の問題点を7つの懸念という形で整理していますので、資料をご参照ください。

 

 2番目は「齋藤副知事の海外出張(国連ワークショップへの参加等:中国四川大地震関連)」についてです。中国の国連事務所と中国商務部が共催で震災後の復興をテーマに国際ワークショップを開催します。ISDR(国連国際防災戦略)のブリセーニョ事務局長や世界の防災関係者も多く集まるということです。兵庫県にもぜひ阪神・淡路大震災の経験を述べてほしいということで、私に要請が来たのですが、私はどうしても参加できませんので、齋藤副知事に参加いただくことにしました。あわせて、四川省を訪ね、副省長と面談し、四川省の状況について調査を行う予定になっています。

 

 3番目は「食の安全安心に係る企業倫理セミナーの開催等」についてです。8月上旬に兵庫県食品産業協会の主催で開催されるわけですが、県内の食品関係事業者を対象とした「食の安全安心に係る企業倫理セミナー」の開催を積極的に支援しようとするものです。食品偽装など食を巡る諸問題が噴出しているときだけに、業界の皆さんが自主的にコンプライアンスを徹底しようという意味でセミナーを開催するということに対して、県として積極的に支援を行おうとするものです。あわせて、県内事業所において、食品衛生法所管の生活衛生課とJAS法所管の消費流通課との連携による合同立ち入り調査を実施することにしています。県内の量販店や卸売事業所を中心とする県内の食品関係事業所が対象で、食品表示の適正性の調査・確認を行います。

 

 4番目は「『家族の日』及び『家族で健康づくり』キャンペーンの実施」についてです。まずは「家庭応援プラン」の応募状況についてです。6月末日まで「ひょうご家庭応援ネットワーク会議」構成団体を中心にモデル的に家庭応援プランをそれぞれの企業や店舗がどんなことをやっていただけるか公募していました。「家族の日」キャンペーン協賛企業、店舗等として登録し、登録証をお送りするわけですが、モデル的に募集に応じたところが資料にある事業所です。例えば、神戸酒心館蔵の料亭「さかばやし」ですと、三世代家族5人以上のお客様が、3500円以上の会席を注文した場合、家族の写真をラベルにした福寿蔵の純米酒を1本プレゼントするとか、城崎温泉の西村屋ホテル招月庭では、誕生日・結婚記念日に家族でご宿泊の場合、シャンパンを1本進呈しますなどのサービスがあります。また、ウェスティンホテル淡路では、レストラン2階「コッコラーレ」にて家族でブッフェ(昼・夜)を利用の場合、同伴の小学生一人分の料金が無料という提案をいただいています。モデル的に6月11日から20日間程度で募集したものがこのような感じですので、本格的に8月末まで2期募集をして、その応援プランの企画内容について、積極的にひょうご家庭応援ネットワーク会議で紹介していこうと考えています。それから、「家族で健康づくり」キャンペーンも「まちの保健室」等の活動を通じながら進めることにしていますので、ご理解をいただきたいと思います。

 

 5番目は「映画『火垂るの墓』(県内で全編撮影)の公開及びパネル展の開催」についてです。県内で全編を撮影するということで、“ひょうごロケ支援Net”の全面的な支援により、昨年9月から撮影された映画「火垂るの墓」が県内各地で公開されます。この公開にあわせて、県内10カ所で撮影風景のパネル展を行うこととしています。なお、県では優良興行映画(青少年向き)として推奨しています。パネル展のスケジュールは資料のとおりです。県内での上映は、8月2日(土)から神戸国際松竹などで公開されます。撮影場所については、県内9市町で撮影されました。また、ひょうごロケ支援Netの概要については、資料をご参照ください。

 

 6番目は「平成20年度『夏の交通事故防止運動』の実施及び啓発ポスターの作成」についてです。7月15日(火)から7月24日(木)までの10日間、夏の交通事故防止運動が実施されます。今回の重点として、子どもと高齢者の交通安全、自転車利用マナーの向上、全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底、飲酒運転等悪質・無謀運転の根絶を挙げています。阪神タイガース選手をモデルとした啓発ポスターを作成するということで、藤川球児投手と矢野輝弘捕手にご協力いただきました。マジックが出そうだという最中ですので、ちょうど時宜を得た企画になるのではないかと考えています。

 

 私からは以上です。

質疑応答

A記者:

 新行革プラン企画部会案の第2次案が出されました。例えば尼崎病院と塚口病院の統合や10県民局体制の維持などの状況を踏まえて、知事のご所見をお聞かせください。

 

知事:

 今回は、特に県の出先機関をどのように配置し、運用していくことが適切なのかが一つの大きな課題だったと思います。県民局やその他の事務所の問題ですが、現地解決型の総合行政を展開していくという今までの県の姿勢は、去年の秋に一次案を出した後の皆さんのご意見を総合してみても、維持すべきだということでした。しかし、県民局やその他の行政機関で不具合が生じているところについては是正が必要というご意見が中心だったと思います。従って、10県民局体制は維持しながら、組織としてのスリム化や機能を維持しながら適切な全県配置に努めるという意味で見直しをしました。また、公社等外郭団体については、それぞれ抱えている課題にメスを入れて、今後の対応についての一定の方向付けをすることが企画部会案では示されていると考えています。外郭団体自身の自主努力によるべき事柄もありますので、県として決めつけることが適当でない部分は、考え方や方向付けを明確にしながらまとめられたのではないかと思っています。例えば、職員数や仕事のやり方について、効率化を図れることは統一的な基準で効率化を図ることを前提に、基本的な考え方を示すことができたと思っています。県立病院や企業庁の課題について、企業庁はストックとして抱えている資産をできるだけ有効活用していくことが第一義です。県立病院は、県民の健康に対するサービス要求に応えながら、どのように経営の安定を図っていくかが課題です。塚口病院は周産期医療センターとして非常に評価が高いのですが、それ以外の分野については利用が減っています。特に、周産期医療は総合医療ですが、周産期医療のためだけにバックアップをする内科や外科の体制を整えていくことになると、非常に大きな資源を投入する必要があります。現在、脳外科を含めた外科や内科の充実した尼崎病院がありますので、塚口病院の機能を尼崎病院の隣接地に移して一体として運用することによって、両者の特性を生かす案にしています。また、新加古川病院が着工していますが、県立病院については淡路病院やこども病院、柏原病院など昭和40年代から50年代に整備された病院が非常に多く、建て替え時期が次々到来してきています。この建て替え時期にきちんと建て替えていくことをスケジュール化していくことによって、厳しい財政事情であっても、県民の皆さんの健康を守る基盤をなす県立病院などについては、きちんと計画的に推進を図っていくメッセージを出すことができたと思っています。企画部会案はたたき台ですので、これをベースに更に議論をしていただいて、8月中には県としての案を取りまとめてご議論をしていただきたいと思っています。そして、9月議会では議会としての議論をしていただきたいと思います。もちろん、その間も特別委員会での議論は続けていただくように期待をしています。みなさんも、お気づきの点や課題等についてご指摘いただければ幸いです。県民のみなさんのご理解をいただくように説明責任を果たしていきたいと考えています。

 

B記者:

 県民局の統合を取り止めたことについて、企画部会案は改革の後退ではないとのご意見でしたが、知事としても後退ではないとのお考えでよろしいでしょうか。

 

知事:

 昨年の秋に5県民局1県民センター構想を提示しました。ところが、中途半端なとりまとめになると県民局の良さが失われるとのご意見をいただきました。例えば、丹波でいうと兵庫は5国から成るといわれているのに丹波は消えてしまうのかというような、象徴的なご意見もありました。また、県民局は県民から親しまれて定着してきているのになぜ、そのブランド力を無しにしてしまうのかという疑念まで頂戴しました。これは県民局を推進している立場からの意見です。一方では、中途半端な形で残すならいらない、出先の事務所は独立させて総合行政の看板を下ろした方が良いのではないか、総合行政は県が直接すれば良いのであって、県民局で総合行政をしなくて良いのではないかとの強いご意見も頂戴しました。私どもとしては現場に則して、現地の実態に対応した総合的な解決を図っていく県民局の機能を捨てられないし、維持していくことが県民の欲求にできるだけ早く応えていく時代に望ましいのではないかということに重点を置きました。しかし、一方で組織が二重行政になっていたり、中途半端な組織として機能が十分に発揮にできていない事務所がたくさん見受けられる点もありますので、それらの声を踏まえながら、企画部会案が作られたと思っています。後退ではなくて、逆に県民局本来の機能に純化していったと思います。

 

C記者:

 例えば、神戸県民局も必要なのでしょうか。

 

知事:

 神戸市民から神戸県民局は必要だという声が一番強いです。例えば、連合婦人会や老人会、自治会協議会の方々と接して議論していくと、なぜ神戸県民局を止めるのでしょうかという声が非常に強いです。センターに名前を変えるくらいなら県民局として残した方が良いという声が強かったと思います。名前を変えたら物事が変わる訳ではないので、名前を変えて、組織の目新しさを作るより、多くの方々に定着して親しまれている県民局という名前を大切にしました。

 

D記者:

 サービスという意味ではそうなのかもしれませんが、財政改革という点で見ると組織が残ることによって・・・

 

知事:

 財政改革という意味では、組織を再整理しています。不要な組織を組み立て直しますから十分その役割は果たしていると思います。今のままで残しているなら、その誹りは受け止めなければならないと思いますが、今までは局長がいて、その下に事務所があるという仕掛けにしていましたが、原則として圏域事務所1つにまとめていくことにして、圏域事務所の所長が総合行政を担保するという意味で、例えば圏域事務所の所長が県土整備室長を兼ねるとか農政室長を兼ねるという形で、総合行政の枠組みの中に入れながら一方で無駄な組織を排除しています。非常にスリム化したと言えると思っています。

 

E記者:

 県民局を維持することや外郭団体の減も6団体、試験研究機関の再編についても、切り込みの幅が薄い印象を受けるのですが・・・

 

知事:

 どういう切り込みが正しいのでしょうか。我々としては、今持っている県の試験研究機関や外郭団体の機能をみながら、現時点での対応策をまとめたと思っています。

 

F記者:

 これで、十分だとお考えでしょうか。

 

知事:

 十分かどうかはこれからだと思います。例えば、農林水産関係の試験研究機関を考えたときに、水産の関係は専門機関として必要でしょうし、林業も必要でしょう。農政についても必要と考えると、止めたらいいとはなりにくいのではないかと思います。それよりも試験研究の内容や組織の内容を効率化していく、今の世の中にマッチしているものに変えていくことを提案していると思っています。企画部会案をまとめられた段階ですから、十分かどうかは今の段階でいうべきでないと思います。十分かどうかの見方をするよりは、常に時代の要請に応えた見直しを継続的に続けていくことが大切だと思っています。十分満たしているかという点については、評価や提言をいただく第三者機関を設置して、常日頃から吟味していただき、継続性のある持続可能なシステムを作っていきたいと考えています。

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