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更新日:2008年9月19日

明石海峡船舶事故の今後の対応方針に係る知事記者会見(2008年9月19日(金))

知事会見内容

 先ほど「明石海峡船舶衝突事故沈没船からの油抜取り技術検討委員会(第3回)」が開催され、総合的な検討をしていただきました。その結果を受けて、本県として今後の対応方針について取りまとめましたので発表させていただきます。今日の技術検討委員会は、日本サルヴェージ株式会社に委託していた油抜き取りにかかる事前調査結果を報告いただいて質疑を行いました。それを受けて、後ほど説明しますが、油抜取りの作業や実施時期、その他の状況について、検討、協議を行い、技術検討委員会を終えました。

 資料にありますように、5月からノリ養殖漁場定点監視調査を続けていますが、現在では少量の浮遊油が確認される日があるものの、8月以降はほとんど確認されていません。ノリ養殖漁場付近に設定した監視定点では、7月以降浮遊油は確認されず、海水の油分分析でも油分は検出されていません。現場海域で確認された浮遊油を追跡したところ、いずれも短時間で自然消滅しています。流出油拡散のシミュレーションの結果でも、現在の油流出状況では最大潮流時でも浮遊油はノリ養殖漁場まで到達しないという状況ですので、ノリ養殖漁場定点監視調査の結果を見ると、現場海域で浮遊油が確認されるものの短時間で自然消滅していること、監視定点では浮遊油もなく海水から油分も検出されていないことから、現在の油流出状況であるなら今漁期のノリの生産には影響を及ぼさないと考えられます。

 このノリ養殖漁場定点監視調査から、県としては、現在の油流出状況であれば、今漁期の明石海峡周辺のノリ養殖生産には影響を及ぼさないと考えます。今漁期はともかく、この後はどうするのかということになり、それが技術検討委員会での検討の内容にもなりますが、船体に残存している可能性がありますので、事前調査結果を踏まえて油の抜取りについての検討を引き続き進める必要があると考えています。抜取り箇所については、資料をご参照ください。

 船は傾いて沈んでいるようで、第1燃料油タンクと第3燃料油タンクに油が残っているようです。あと、機関室にも若干の油が残っている可能性があるようです。第1燃料油タンク、第3燃料油タンク及び機関室を確認すれば、あとは残っていないのではないかという結論が出ているようです。

 問題は抜取り作業になりますが、今秋を目途に作業を進めていましたが、荒天等により海外での作業が遅れていることから、油抜取り装置(ROLS)の確保が困難な見込みになっています。来年の7月から9月の実施が最も適当ですが、台湾や韓国でのROLSによる作業の状況がありますので、その状況を踏まえながら、来年の秋頃までにはROLSの手配をして抜取りを行うよう相談をしたいと考えています。ですから、実施時期については、ROLSの国際的な使用状況から、今期のノリ作付け前(11月末)までの作業は困難であり、今後、来年のノリ等の漁業の端境期間中で、ROLSの手配可能な時期での実施に向けた交渉を進めていきたいと考えています。

 結論的に言いますと、漁場の油の定点監視調査結果では、全く出ていないというわけではありませんが、最近は浮遊油も確認されていませんし、定点監視調査結果では流出油拡散のシミュレーションを行った結果でも、ノリ養殖漁場まで影響を及ぼすような状況でもありませんので、今期のノリの生産には影響を及ぼさないと考えています。やはり抜本対策は行う必要がありますので、油の抜取りを行いたいのですが、ROLSの国際的な使用状況から今年度は無理であり、来年実施することになります。来年のできるだけ油抜取り作業を行いやすい時期を中心に交渉し、抜本対策を行いたいと考えています。現時点ではこのような結論になりましたので発表させていただきました。

 私からの説明は以上です。

質疑応答

記者:

 ノリ漁業関係者の方々は抜き取りに関して期待感があったようなので、がっかりされるのかなと思いますが、ご感想をお願いします。

 

知事:

 世界に1台しかない機械で、どうしても今秋までに日本に持って来れない事情ですので、やむを得ないことだと思います。漁期が近づいている中で、心配があるのかどうかが問題でしたが、今までの定点調査の結果ではノリ漁場に影響を与える状況ではないということが、ここ数ヶ月の状況です。その後、そのような状況を前提にシミュレーションもしてみたところ、ノリ漁場には影響がないというシミュレーション結果が出ていますので、その両面を勘案して、県としては今期のノリ漁業に支障を生ずることはないという見込みをたてました。このことを公表させていただくことによって、ノリ漁業のみなさんには、油を含んでいる船が沈んでいる状況が続いていますが、ノリ漁業に取り組んでいただければというメッセージを出させていただきました。

 

記者:

 安心宣言のようなイメージですか。

 

知事:

 安全宣言とはいえません。明石海峡の80m下に油を持っている船が沈んでいますので、絶対に油が出てきませんという宣言にはなりませんが、ノリの操業には影響がないという宣言にあたると思っています。

 

記者:

 以前、ノリ業者の方を取材させていただいた時に、ちょっと地震があったら油が漏れるのではないかなど、万が一の時のことを気にされています。もしも万が一のことがあったときは、責任を持って保障することになるのでしょうか。

 

知事:

 それはならないですね。今までの調査結果とシミュレーションに基づいて判断をさせていただきましたので、天災地変により油漏れが生じて被害が生じても天災地変のせいですので、我々の責任にならないと思っています。そういうこともあって、先日発表したノリの漁業共済に加入しやすいように、県として地元市町と一緒に加入促進をさせていただく措置を講じたということでご理解いただきたいと思います。

 

記者:

 ノリの作付けに影響はないということですが、一昨々日の緊急対策の発表でも一部ありましたが、県として風評被害に対してどのように取り組まれるつもりなのかお聞かせください。

 

知事:

 これが風評被害対策の第一です。油漏れの状況をみる限りノリ漁場に影響を与えないということを、シミュレーションまでして確認していますので、県としては被害を与えるような状況にはならないということを言っています。我々の調査結果やシミュレーション結果を十分信用してくださいということを言うことによって、風評被害対策を進めていくことになると考えています。

 

記者:

 来年の10月、11月の実施されるのは確定と考えていいのでしょうか。

 

知事:

 できれば7、8月に前倒ししたいのですが、サルヴェージ会社の作業状況を見極めないと時期が確定しません。今、台湾・韓国にきていますので、それを日本に移していただいて、油の抜き取り作業をしていただきたいと思っています。ヨーロッパでも油の抜き取り需要が出てきているらしいので、ヨーロッパに行く前に日本で作業をしてもらう予約を含めた具体の交渉を年明けにはしていく必要があると思っています。台湾・韓国の作業の状況によって時期がはっきりしてきますが、今の予定では少なくとも来年の11月までには何とかなるのではないかという状況です。台湾・韓国での作業が早くなれば、もっと早く作業してもらえることになります。できるだけ早めに予約交渉等もしていく必要があると思っています。

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