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更新日:2009年7月15日

知事定例記者会見(2009年7月15日(水))

【発表項目】
1 平成21年度 全国知事会議(三重県開催)の開催結果
2 明石海峡沈没船からの油抜取りの実施
3 姫路港開港50周年記念事業(7月・8月のイベント)

知事会見内容

知事:

 項目の1番目は「平成21年度 全国知事会議(三重県開催)の開催結果」についてです。

 私の担当が地方交付税の復元・強化に関する提言でした。資料の2ページ、3ページに1番の主張が入っています。要は地方交付税の総額を確保しなければならないわけです。特に来年度は、1つ目に「景気低迷による税収の落ち込みへの適切な対応」とありますが、結局、地方税収が大きく落ち込みますし、地方交付税の原資となる国税の収入も減ることが考えられますので、地方財政計画上の財源不足額、これは税収を大きく見込めば財源不足額が小さくなるという関係にありますから、これをきちんと見込んでくださいという話をしています。平成19年度は8,455億円、20年度も1兆6,429億円穴があいたわけです。ということは、8,455億円や1兆6,429億円分が結果として財源不足に挙げられなければならなかったことになります。そのことについて、税収をきちっと見込んで、財源不足額をきちっと見込めるようにしてほしいというものです。

 2つ目は概算要求基準で社会保障についての自然増がそのまま認められました。それから、経済危機対応等の特別措置、これは公共事業等が中心になるわけですが、これが3,500億円新設されています。これについて、社会保障の自然増分、年間2,200億円抑制、これは地方だと1,000億円になるわけですが、地方においてもこの分は別枠で積み上げてもらわないと困りますし、公共事業についても地方単独事業を毎年度3%削減するということになっていたわけですが、これを3,500億円積み増しすると、それに見合う分は乗せてもらわないと困るということです。

 3つ目は、21年度の地域経済のための特別措置が1兆5,000億円行われていますが、これについて21年度もきちっと措置してくださいということです。

 4つ目は、地方交付税の算定において、義務的経費が随分乖離していますので、その乖離額約3.2兆円をきちっと積み上げてほしいということです。これは従来から言ってきているものです。

 5つ目ですが、15年度水準と19年度水準を比較してみますと、地方交付税の財源調整機能が落ちています。15年度を見ていただきますと、税の格差が1.73だったのが、地方交付税の結果で1.03まで格差是正されていましたが、19年は1.73が1.19にしか是正されていません。このあたりをきちっと主張して、地方交付税総額の確保を図るように言っているところです。

 あと、4ページ以下はその詳細を繰り返させていただいています。この中で、例えば9ページのように、制度創設等に伴う地方の負担増に対する適切な措置ということで、補正予算の中に複数年度の基金事業が含まれていますが、それについての地方負担額については、地方財政計画できちんと積み上げるよう念のために言っています。

 それから、10ページ、11ページはいろいろな地方交付税制度について議論がありますが、少しおかしな議論をされていますので、それに対して反論を加えています。例えば、三位一体改革においても地方一般財源は増加しているなんていう財政審の分析があったのですが、これは、臨時財政対策債の削減分が全く無視されています。臨時財政対策債というのは、交付税の計算上、交付税特別会計で借金をしないで各地方団体で借金をさせるという制度なので交付税なのです。それをあえて抜きにして比較をしています。あと、義務付け・枠付けを撤廃したら地方交付税を減額すべきという意見があるのですが、これも全くおかしな話です。例えば、給食室を必ず設けなければいけないという基準を撤廃したら保育所行政は無くなるのかというと無くなる話ではありません。事務事業が残るのに、なぜ交付税が減るのというような話です。あえてそういう変な議論を吹きかけてきているというものもありますので反論をしています。他には、地方交付税がモラルハザードの原因となっているというような話や、臨時財政対策債を地方の責任で削減すべきという議論に対しては、交付税の原資が無くて困っているのに、なぜその分だけ地方が負担しないといけないのかという反論をしています。

 それから、地方財政余裕論もおかしな議論だと前からいつも言っているものです。また、国関連経費が地方単独経費を圧迫しています。国関連経費が地方財政計画ペースで15年度が27.8兆円だったのが21年度は30.1兆円ということで約2.3兆円増えています。地方単独経費は15年度で58.4兆円が21年度は52.5兆円となっており5.9兆円落ちています。というように結局交付税の計算上、地方単独経費を減らして国関連経費、生活保護だとか福祉だとか介護保険だとか老人医療が多いのですが、そういうものに移し替えているというようなことを主張しています。

 あと、地方税財政制度の抜本的改善に向けてということで、いろいろな議論がありますので、それに対してのコメントを入れています。

 それから、直轄事業負担金については、国から8月には請求書が来るのが通例ですが、国の説明責任をきちっと果たさない限り支払わないということを総会で決めています。山口県の二井知事がこの問題のプロジェクトチームの座長になっていますが、そこでの交渉経過を見守って、そこの指示がない限り、支払わないということにしますので、その点が総会で確認されたということです。

 それから、「道州制の問題点等について」ということを私が再度整理をしました。道州制の推進を知事会として各政党に申し入れるべきだという意見がありましたが、それは私としてはおかしいのではということで反論した時に配布した資料です。特に、神奈川県の松沢知事から道州制推進についての提言がありましたが、中身がどんな道州制になるかを検討機関に委ねて、まず道州制の導入を各党のマニフェストに入れ込ませるために申し入れをしたらどうかという提案だったのですが、中身がどういう道州制になるのかはっきりしていないような今の段階で、方向だけ導入というようなことになるのはいかがなものでしょうか。三位一体改革でも、結果として地方の自由度が全く増さない改革になってしまいましたし、政治改革でもあれだけで全てが片付くというような議論が行われましたが、結果として今の状況をもたらしてしまったということになりますので、そういう白紙委任的な提言はいかがかということを申し上げたところです。

 それから、「大胆」で「逃げない」マニフェストを作りなさいということで、各政党に盛り込みをしてもらうべく、働きかけることになりましたが、義務付けや枠付けの廃止だとか税源配分、国庫補助負担金の総件数半減、地方交付税の復元・増額、直轄事業負担金の抜本的改革、国の出先機関の廃止・縮小、国と地方の協議の場の法制化ということを申し入れするわけですが、そのマニフェストがまとめられた後、知事会として全国知事政権公約評価・評価基準により評価点を付けて公表しようということにします。前回の参議院議員選挙でもその前の総選挙でも政権公約の評価はしてきたのですが、こういう評価基準を示して評価基準に基づいた採点をするということは初めてではないかと思います。各政党に対して、政党の支持はしませんが、評価を通じて政党へプレッシャーを掛けるということを行おうとしているものです。

 

 2番目は「明石海峡沈没船からの油抜取りの実施」についてです。

 8月から9月の3回、条件のいい時に油の抜取り作業を行います。ROLSという遠隔操作による油抜き取り装置で沈没船から抜取り作業を行うことになります。

 

 3番目は「姫路港開港50周年記念事業(7月・8月のイベント)」についてです。

 海の日には「港と船のミュージアム」オープニングセレモニーをさせていただきます。それから、大型客船ふじ丸船内で記念式典を行います。それから、海の日記念フェスティバルということで、飾万津臨港公園でステージを使ったイベントを行います。それから、7月25日には姫路みなと祭海上花火大会で例年より2千発増発して、約5千発の花火を打ち上げます。それから、7月31日から8月4日にかけて姫路港マリンフェスタということで、帆船「海王丸」や海上自衛隊多用途支援艦「げんかい」あるいは海上保安部巡視船「せっつ」が停泊しますので、その見学会等を行います。

 7月、8月の姫路港開港50周年記念事業は話題を呼ぶような事業を続けますので、よろしくご理解いただければと思います。

 

 最後に、直轄負担金については追加で配布しましたような申し合わせを行いました。

 維持管理費負担金は平成22年度から廃止してほしい、それから、投資的経費にかかる直轄負担金も基本的には廃止だということですが、しかし直ちには難しい面もありますので、この点は従来からの要請でもあることからうたっています。それから、市町村負担金の見直しとある分は、対象範囲等についてきちっと説明をしてほしい、あるいは恒久的な庁舎・職員住宅等に充ててはいけないといって、内容説明を求めているわけですが、市町村からいただいている市町村負担金は、道路とか河川とかではもらっていませんが、土地改良とか街路という元々市町村事業であったものを県が肩代わりして大規模事業を行っているようなものが市町村負担金の基本になっているわけですが、ただ十分説明しているかどうかというと、いささか疑問無しとはしませんので、きちっと説明資料を付けて説明を行った上で、いただくものはいただくという対応にしていこうと考えています。維持管理費等については市町村負担はありません。それから、地方の意見が反映できる制度を直ちに創設してほしいという考え方をベースに、直轄事業負担金の対象範囲等の基準をベースにして相談をしていくことにしています。負担金の人件費等については、退職手当とか公務災害補償、共済の掛金、営繕宿舎費というようなものは対象外です。維持管理費はいずれにしても来年度から廃止するということになります。これをベースに国土交通省を中心に議論をさらに詰めていくということで、その様子を踏まえて支払う、支払わないを決めていこうということにしたということです。

 私からは以上です。

質疑応答

記者:

 全国知事会議についてです。総選挙が間近にあるという中で、これまでになく知事会が政治的な意味あいを強く帯びているのかなと感じています。知事会が政治的な色あいを強く持つことに対して、井戸知事はどのようにお考えですか。

 それから、もう1点。政党の支持は見送られましたが、マニフェストを点数で評価するということは、その結果をもってある程度どの政党を支持するのか、という見方ができなくはないと思います。マニフェストに点数を付けることについてのお考えをお聞かせください。

 

知事:    

 知事会そのものが政治的な意味あいを強めたかどうかというご質問については、主張する知事会、行動する知事会を目指そうというのが知事会の基本的な考え方としてありますので、政治パワーとして圧力をかけられる時には圧力をかけていこうということだと思います。総選挙が近いこともあって、そのような性格がより強く出たと言うことだと思います。それはそれで、行動する知事会という見地から言えば、意味のある姿勢だと思っています。それから、政党支持はしないということを明確に決めていますし、知事会の仕事は分権だけではありませんし、今回の評価は分権の問題に限っての評価です。すべての政策についての評価は国民がマニフェストを見て評価をされて、投票行動をされるということでしょうから、知事会がその全体像に関して採点をするわけではありません。分権という見地で、先ほどの採点表のような基準を持って評価してみようということで、それ以上でもそれ以下でもありません。点数が出てきても、それは分権という分野で例えばA党が60点で、B党が55点、C党が50点、ということになるだけで、他にもっと大切な分野で点が高いかもしれません。それだけで政党支持の色合いを出す出さないということにはならないと考えています。

 

記者:

 衆議院議員選挙の日程が8月30日投開票と決まりました。去年から選挙があるあると言われていて、その中で麻生首相が経済対策を優先するということで、結局任期満了近くの選挙になったことについて、知事としてどう受け取られていますか。また、今回の選挙で何が争点となるとお考えですか。

 

知事:    

 まあ、8月30日投開票ですから、ほぼ任期満了選挙に近い選挙ではないかと私自身は思います。それと、解散の予告までされて、従来の選挙に比べてかなり選挙までの期間が長く、こういう状況はこれまであまりなかったと思います。やはり任期満了選挙に近いということが、そのような準備期間が長いという状況をもたらしたのだと思います。争点としては、政権交代ということを民主党は非常に強く言われていますし、与党はそうはさせないと言われていますので、これが大きな争点だと思います。

 

記者:

 知事会で直轄事業負担金の対象範囲等の基準案を作られた件です。この件で直轄事業負担金の廃止を強く求めていく方向で知事会が一致団結したということで、いい方向に向かっていると思いますが、廃止の見通しはどのようにお考えでしょうか。

 

知事:

 少なくとも、平成22年度から維持管理費にかかる直轄負担金を廃止してもらうように強く働きかけていくことが基本です。各政党でも、まだマニフェストができていませんが、この問題について取り上げられるところが多いのではないかと思います。その中で基本的な考えを各政党から出していただくことになれば、その後の実現も歩調を合わせてやりやすくなると思っています。国土交通省や財務省、総務省としても、維持管理費関係の1,735億円については前向きに取り組んでいこうという雰囲気があることを、この件の窓口である二井山口県知事が報告をされていました。今年度の取り扱いについては、資料に書いてあるように、国土交通省は今年度分は既に予算の割り振りが済んでおり、今年度からこの基準で対応することは難しいとおしゃっていますが、数字が二転三転しています。ということは、要は割り振りの話であるとすれば、この基準にきちっと当てはまるように割り振ればいいということになるかもしれませんので、これはもう一押しして、今年度から基準に当てはまるようなものに絞る方向で協議を続けていき、この協議がまとまるまでは支払いを留保していこうと決めています。法律で決まっているので、支払わないということは言えませんが、支払いを留保していこうとしています。

 

記者:

 先ほど知事がおっしゃっていた、衆院選の日程が任期満了に近いという件ですが、選挙を行わずにここまできたということについては、どのようにお考えですか。

 

知事:

 これはやはり、100年に1度と言われるような世界な不況、日本全体的な不況でしたから、その不況対策に一定の方向付けをすることを麻生内閣はずっと主張されてきていて、ようやく景気動向に回復の兆しが見えて、政策的な効果が出始めたという時期だから、総選挙という決断ができたのだと私は見ています。

 

記者:

 仮定の話が混じって恐縮ですが、この道州制の話のように、他の都道府県の知事から提案があった場合、知事会として発言力を持つためには、ある程度全国の知事の中で統一した見解を打ち出して、政府なり与党なりに掲げていくことが一番効果的だと思います。例えば道州制の議論などのように、井戸知事の意向と反する議論が大勢になったときには、知事は全国知事会としてのまとまりを重視されるお考えですか。それともそれは知事会に全部従うことはないというお考えですか。

 

知事:

 物事によると思います。つまり道州制のような地方自治の根幹に関わる問題で、多数決で方向付けを出すということはまずないと思います。また、もし多数決で方向付けが出だされても、少数意見は付記することになると思います。例えば直轄事業負担金についても、直轄事業が非常に多いところ、つまり国に社会資本整備をしてもらっている度合いの高いところは、負担金が問題のある支出に充てられることは問題だけれども、直轄事業そのものについては歓迎な訳です。けれども、その問題のある支出を直してもらうという意味では共通項があるので、今回も支払い留保で意見が一致したということです。三位一体改革の時は、3兆円の税源移譲の対象事業を我々が提案して、その提案していった中身とは全然違った内容になってしまって、結果的に我々は騙されてしまったのですが、我々が提案していった内容については、我々の裁量性が非常に高くなるという点で評価をしていました。我々の提案を作るときには大議論をしましたが、最終的には小異を捨てて大同につこうということでまとまりました。ですから、事柄によってスタンスが決まるということだと思います。おっしゃるように、特に大きな課題に対しては、まとまった方がパワーになるということは間違いないと思います。分裂しているとそれにつけ込まれて、結果として国の施策がそのまま通ってしまうということになることも考えられますので、できるだけ小異を捨てて大同につくというのが基本だと思います。ただ、私は例えば道州制などについて、小異を捨てられるかというと、なかなか難しいのではないかと思っています。

 

記者:

 先ほどの総選挙の話の中で、政権選択が大きな争点になるのではないかと知事はおっしゃいました。政権選択を争点にすることに対して、それだけの選挙じゃないからマスコミは煽るなというご意見もある中での知事のご発言だったので少し驚きでしたが、その他に注目したい争点はありますか。

 

知事:

 私どもは地方分権に対してどういう姿勢で臨まれるかということは非常に関心があることに間違いはありません。それから経済対策についても、経済の回復の兆しは見えて来ましたが、回復基調まで至っているかどうか、2番底にならないのかという懸念も指摘されていますので、一つの争点になるのではと思います。それから、よく言われているのは、例えば安全保障を巡る与野党の差の有無ですが、この辺も国民的な関心の一つになるのではないかと思います。

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