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更新日:2009年8月3日

知事就任記者会見(2009年8月3日(月))

【発表項目】
1 3期目の県政運営に臨んで

知事会見内容

知事:

 新しい任期が始まり、土日を挟んで仕事を開始するのが、今日8月3日でしたので、新しい任期の始まりにあたっての県政運営について、考え方を整理しましたので、ご説明させていただくことによって、所感の一端とさせていただきます。

 本格的な人口減少社会を目前に控え、本県らしい県政を推進していくためには、まず、当面する課題の解決を図っていく必要がありますが、あわせて、変化の激しい時代潮流から見えてきた兵庫の将来課題を踏まえた、新たなビジョンを県民とともに描き、道筋を確かなものにし、活力を失わない元気な兵庫の創造に努めたいと考えています。

 これからも、参画と協働を基本としながら、県民本位、生活重視、現場主義の県政を進めます。

 このような考え方をもとに「元気で安全安心な兵庫をつくる」を目標とさせていただきます。

 そして、基本姿勢として、5つを掲げさせていただきました。まず1つ目は、「兵庫の自立の推進」です。東京一極構造の脆弱性を是正し、多極分散型の社会構造への転換をめざすとともに、自立した地域が自ら考え主体的に行動する自立共生の兵庫づくりを進めます。2つ目は、「多様性の発揮」です。地域の多彩な人材や豊富な資源など、様々な潜在力を持つ兵庫の強みを生かし、激しい変化の時代に対応していきます。3つ目は、「家庭と地域の再構築」です。家族のきずなを深め、家庭の元気を応援するとともに、女性、高齢者、NPO等や企業などの力を地域に生かします。4つ目は、「参画と協働の推進」です。地域社会の共同利益の実現と、県行政の推進の両面で県民の参画と協働をさらに進めます。5つ目は、「庁内自治の確立」です。職員一人ひとりが、現場主義を徹底し、主体的に考え職責に臨む職場風土を確立し、新鮮で活力に満ちた県庁をめざします。

 今後の重点的な政策ですが、まず1つ目は、「新しい兵庫のビジョンづくり」を進めます。総人口の減少に加え、高齢化、少子化、地域間の人口偏在等、量と質の両面で人口構造が変化していきます。一方で、地域が世界と直接つながる時代を迎えています。このように、社会経済環境が著しく変化する中で、新たな時代潮流から見えてきた兵庫の課題を踏まえながら、県民とともに、新時代の兵庫づくりのビジョンを描き、その実現に取り組みます。 2つ目は、「安全安心の確立」です。新型インフルエンザや自然災害等の危機に対する管理を徹底するとともに、医療、福祉などのセーフティネットの確保や緊急対応としての経済・雇用対策を進め、県民が安心して暮らせる県政の推進を図ります。3つ目は、「地域活力の増進」です。小規模集落の再生や多自然居住地域での住民主体の地域づくりへの取組を応援するとともに、オールドニュータウンの再生や、商店街をはじめ中心市街地の活性化を図っていかなければなりません。また、現在の経済状況を乗り越え、将来に備える設備投資、人材の確保とスキルアップなど、中小企業の未来への投資を支援します。4つめは、「新行革の推進と県政基盤の確保」です。県議会の議決を経て策定した新行革プランに基づき、定員・給与、事務事業、投資事業、外郭団体など行財政全般にわたる絶えざる見直しを行います。このような新行革プランの推進により、県政基盤の安定を確保し、時代に柔軟に対応できる県政を推進します。5つ目は、「地方分権の推進」です。東京一極集中の危うさと非効率を是正し、それぞれの地域が地域として自立する多極分散型社会を構築するため、地方分権改革の着実な推進を国へ強く働きかけます。また、地方主体の分権改革の取組として、関西の広域行政の責任主体となる「関西広域連合(仮称)」の早期設立をめざします。6つ目は、「ひょうご未来戦略会議(仮称)の設置」です。変化の激しい時代の要請を的確に捉え、県政の方向付けに助言を得るための有識者会議として「ひょうご未来戦略会議(仮称)」を設置します。

 このような重点政策を推進するための推進プログラムを、具体的な目標や工程表を取りまとめ作成します。目途としては9月を考えています。

 参考として、主な施策を掲げていますが、これは知事選挙の公約で掲げていましたものの抜粋でもありますので、9月末の推進プログラムの1つのたたき台ということでご理解いただければ幸いです。

 新しい任期も始まりましたので、よろしく今後ともご指導をお願いする次第です。

 私からは以上です

質疑応答

記者:

 道州制についてお聞きします。7月30日に自民、民主、公明の3党に慎重な対応の申し入れをされました。この時期は各党とも一部マニフェストを公表されているところもありました。自民党も31日に公表した中で、申し入れをされるというのはパフォーマンスに見えなくもないと思いますが、実際、申し入れをされて手応えをどのように感じられているかお聞かせください。

 

知事:    

 基本的な考え方として、道州制については全国知事会の中でも慎重論と推進論の両方があります。推進論ばかりが表に出ていますので、慎重論もかなりの方々がいることを承知しておいていただく必要があるのではないかということが一つです。

 我々は、徒党を組もうとしているのではなくて、それぞれの知事が道州制に対する考え方をまとめて、その主張を預かって、あわせて、お渡しをしたということです。この二つの意味から私達の意図をご理解くださいと申し上げてきました。

 反応としては、自民党はマニフェストのとりまとめ責任者の菅選挙対策副委員長は、マニフェストをまとめてしまったんだという反応はありませんでした。我々の主張に耳を傾けられて、特別なコメントはされませんでした。園田政調会長代理には自民党の中でも道州制については、意見が分かれているけれど一つの考え方が表面に出ているという表現をされていました。3党とも8月7日に代表者の皆さんと知事会の政権公約評価特別委員会の代表で意見交換をすることになっていますので、そのスケジュールも睨まれていたのではないかという気もしています。

 公明党は山口政務調査会長ですが、道州制は、今の現状が良いというわけではない中で、何らかの地方分権を推進する課題の一つとして提案をしているんだという説明がありました。何が何でもこれでなくてはいけないと言われていたのではないと受け止めました。少なくとも地方自治の現状に対しての論議を巻き起こす一つの手段として考えているという説明があったと思います。

 民主党の直嶋政策調査会長は、現時点では道州制について促進をする、しないという段階ではなくて、地方団体への国からの権限や財源の移譲を進めていく、それが進められて、一定の段階に達した後に広域行政についてどのような取組をしていくのが望ましいのかということを議論すべきで、今の段階で道州制というような上からの一律的な枠組みを決めていくというのはいかがだろうかという反応でした。

 我々としては、それぞれの知事の立場で道州制の考え方を申し述べさせていただきました。ですから、連名で最大公約数を申し入れるのではなく、それぞれの立場の問題点を申し上げました。一番問題点を上げていたのは私だと思いますが、国との関わりで、国の形が見えていない中で道州制を議論するのはいかがかという時期尚早論、先に枠組みを決めてしまって、中身は後からついていくというのはどうでしょうかというような問題の二つに整理されるのかもしれません。

 

記者:

 7月31日に自民党がマニフェストを発表して、各党出そろったという感じですが、特に民主党と自民党についてお聞きします。地方分権について、それぞれ、例えば民主党ですと、紐付き補助金の廃止とか直轄事業負担金の地方分の廃止が盛り込まれています。一部重複しますが、自民党については道州制の導入が前向きに取組として盛り込まれています。地方分権のポイント、その他について、それぞれをご覧になった、ご意見、ご感想をお聞かせください。

 

知事:    

 正式には、全国知事会の政権公約評価特別委員会で各県知事の評価結果を踏まえながら、集約しようということになっています。その段階でご意見を申し上げるのが筋だと思います。全部つぶさに見たわけではありませんが、比較してみますと、民主党の場合は、直轄事業負担金の廃止という形で地方財政に触れられています。それとの関係で地方交付税は減らさないとされていますが、それ以外に地方財政についての指摘があまりありません。暫定税率について廃止と言われていますが、暫定税率の廃止に伴う財源はどうされるのかが触れられていないという問題点があります。紐付き補助金を一括交付金にするという点については、例えば交付税との関係をどういうふうに考えられるのかなと思います。一括交付金だとすると交付税の方が地方にとっては、自主的に責任を持って地方財政を運営していく意味では望ましいけれども、補助金から一気に交付税とはいかないので、一括交付金ということにされているのかなというところに問題が残るのかもしれないと思っています。一方で、出先機関は廃止するとか中央政府と地方自治体との関係を再整理して、国は国だけの仕事に限定していくんだと原則論は述べられていて、評価できますが、具体的にどのようにしていくのかが、見えていないというところがあります。

 自民党は、国のあり方を抜本的に見直すと言われていますが、それが一気に道州制にいっています。道州制になったら今の課題に対して解決が図り得ることになるのかということが、論理の飛躍ではないかと思います。道州制の中身がどのようなものになるかということが問題だとすると、見えていないという思いがします。分権委員会の勧告については、きちんとしていこうとされていますので、これは具体的に踏み込まれていると思います。税制の抜本改正については、地方消費税や地方交付税の確保についてかなりのコメントをされているようです。消費税や交付税の重要性についての認識はお持ちだと思っているところです。交付税の財源の確保についても、現実的なここしばらくの対応について交付金措置を継続するという形で触れられています。直轄負担金については、維持管理負担金は見直すという点、出先機関の廃止・縮小についても行うということですが、新地方分権一括法案にかなりの分が一括先送りされているところがあります。この中身が問題だというところが課題なのではないかと思っています。地方分権を図るための仕組みとしての国と地方との協議の場の法制化について明示されています。報道された範囲では、民主党はマニフェストを追加するといわれていますが、現時点では正式な手続きがとられていると聞いていませんので、どう取り扱ったらいいのかなという疑問が残っています。

 マニフェストを見る限り、これに基づいて処理されれば分権が両党案に基づいたとしても、一歩か二歩の進歩かもしれませんが、抜本的な改革に繋がっていくには、これからも論議がずいぶん要りそうだと、今の時点で受け止めています。これから評価したいと思っています。

 公明党は税源比率を1対1にすることを目指すとか、その際に地方消費税の充実を図るとか、というような点にも触れられています。

 

記者:

 先ほどの道州制の関連でもあるのですが、先日、井戸知事等が申し入れをされた後に、同じ関西広域連合で旗を振られている大阪府の橋下知事が、その行動に批判的な発言をされているということもあって、ここにきて道州制を巡って、その態度、お考えの違いというのが改めて鮮明になっています。その部分が関西広域連合の設立に向けて、障害となるような可能性というのが、こちらから見ると若干出てきているのかなというふうにも感じているのですが、井戸知事ご自身はどういうふうに考えられていらっしゃいますでしょうか。

 

知事:

 私は既に関西広域機構の分権改革推進本部でも、私の考える広域連合は道州制つぶしの手段ですよ、と明言しています。橋下知事は道州制へのステップだというふうに明言されているわけです。それは、それぞれの立場が明確に違っているということを前提に議論を進めているつもりですから、道州制を巡った立場の違いが広域連合の推進に致命的な打撃を与えるということはないのではないかと思っています。ある意味で、広域連合の実現によって広域行政が道州制を取らなくてもやっていけるではないかということになれば、広域連合は私の思うような道州制に対するものになるでしょうし、広域連合が非常にスムーズにいく中で、さらに徹底した分権構造をもたらした方が望ましいのではないかということになれば、また新しい形の道州制というものが検討されていくということ、つまり我々都道府県レベルから提案していった広域連合のような広域的な取り組みが道州制に結びついていくという橋下知事の立場にもつながるというような話になりますから、今の道州制とはまた形が違う道州制論議になっていくのではないか、仮に道州制の論議を深めたとしても、そのように私は理解しています。

 いずれにしても、今は県議会の理解を得て、議決をいただかない限り一歩も進まない仕組みですので、県議会の理解を得て、議決をいただいて、設立に向けて正式な手続きをどのようにして取っていくか、このことが今一番の課題になっていますので、明日の関西広域機構の分権改革推進本部会議でも、この点をみんなで確認しあえたらと思っています。従前より何が進歩しているかというと、相当数の府県で特別委員会が議会の中に設けられているということです。温度差が随分あるようですが、広域連合について議論が始まっています。従来我々だけで議論していた段階から、議会を巻き込んだ形での議論になっているという点が、基本的にステージが違っているという今の状況になっているのではないかと思っています。

 

記者:

 もう1点、橋下知事が言われていましたが、先に枠組みを決めるというのが政治的な手法で望ましいということで、中身を議論するよりも先に枠組みを決めるべきだということについてはどうお考えでしょうか。

 

知事:    

 私が言いたいのは、枠組み自体が決まっていないということなのです。道州制という言葉は一人歩きしているけれども、枠組み自体が全く決まっていないのではないか。どんな枠組みだったらいいんだという判断が少なくともできるぐらいの枠組みを見定めないと禍根を残すのではないかということを懸念しています。

 まだ百家争鳴なんです。なかなか共通理解になるのは難しいのではないかと私自身は思います。

 

記者:

 またマニフェストの関係に関わってくるのですが、民主党がマニフェストを発表したものの、財源をどうするのかという批判を受けています。そんな中で民主党は、国の補正予算で積んだいわゆる基金事業をばらまきだという批判をした上で、未執行分を停止し、それによって財源を生み出せるというようなことを言い始めているようで、私も新聞記事を見ながら話をしているのですが、基本的に、例えば緊急人材育成・就職支援資金とか農地集積加速化基金を特にやり玉に挙げて、これを凍結するというようなことを言っているようです。それに加えて都道府県に置くような、例えば地域医療再生基金だとか介護職員処遇改善基金というようなもの、これについては、民主党は踏み込んで言っている様子はないのですが、補正予算に組まれたものであり、未執行分を凍結した場合に都道府県の行政運営にかなり影響が出るのではないかというふうに予想されるのですが、これについてどのようにお考えでしょうか。

 

知事:

 基金に積んでいる事業の裏付け財源を先取りして手当てをした基金は、今後2、3年分の、主として国庫補助事業の国庫の財源を先取りして、積んで後年度に執行しようという趣旨のものが多いです。ですから、それを別の事業に流用しようとすると、次年度以降、別途財源の手当てが必要になる事業が多くなってくるのではないかと思います。流用した後の必要な事業に対する財源措置はどうするのでしょうかという疑問が次に出てくる可能性が高いのではないかと思っています。全く新規分はやめてしまうというケースもないわけではありませんが、例えば安心こども基金は2年分の子どもの施策に関わる、例えば保育所の設置費だとか運営費だとかの国庫の先取り措置分なわけです。だから、全部が全部とはいえないと思いますが、従来事業の国庫の先取り分だとすると、次年度以降、別途その部分を手当てせざるを得なくなってくる、その辺をどういうふうに考えられるのかなというのが次の疑問として出てくるのではないかと思っています。

 新任期も始まりましたので、これからまた4年間私自身も誠心誠意、県民の皆さんと一緒に変化に激しい、厳しい時代だと思いますが、県政の誤りなきよう、そして変化に負けない兵庫県づくりに努めてまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

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