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更新日:2010年12月27日

知事定例記者会見(2010年12月27日(月))

【発表項目】
1 政策会議議題
(1)平成23年新年の抱負
(2)国の予算編成に対する提案に関する措置状況の主なもの
(3)ひょうご安全の日のつどいの実施
(4)高校生向け消費者教育用教材「これだけは知っておきたい!消費生活のキホン」の発行
(5)知事の海外出張の概要(インド共和国デリー・アーメダバード・ムンバイ)
(6)~里と海の協働~かいぼり(池干し)による『豊かな海の再生プロジェクト』の実施 
2 その他の資料
(1)平成23年度地方行財政への対応

動画(録画配信)

・会見中の知事及び記者の発言内容は、議事録でご確認ください。

知事会見内容

知事:

 今年最後の定例記者会見となりました。どうぞよろしくお願いします。今日は政策会議を行いました。政策会議の締めくくりにあたり、私も今年を振り返って、来年にまた期そうということで挨拶しました。今年は大きな災害がなかったことが非常に幸いだったと思っています。1月17日の震災15周年から始まって、花みどりフェアが成功して、山陰海岸ジオパークが認定され、12月1日には、色々議論もありましたが、関西広域連合がスタートしたという年になりました。経済雇用の状況は順調な回復基調で、将来に対しての懸念材料はあるもののそれなりに成果を上げたといえると思います。ただ、夏が暑かったことの影響もあって、野生動物の被害が大変多くなったり、ナラ枯れ現象が生じているのが課題として残ったと認識しています。いずれにしても来年は卯年なので、是非ぴょんと跳ねるような年になってほしいと願っているところです。

 さて、政策会議の議題から、お手元の資料で説明します。

 

 項目の1番目は「平成23年新年の抱負」についてです。

 自立新時代に向かって、ということで整理しました。まず第1の柱は、経済・雇用対策を進めることで、兵庫県らしい産業構造を作り上げていくために努力していきます。第2の柱は安全安心で魅力ある生活環境を創ることです。集中豪雨対策として、山の適正管理、治山、砂防などの谷筋対策、流域全体としての治水対策を3本柱で進めていきますし、減災社会づくりを目指して、東南海・南海地震に備えた耐震化、津波対策なども行います。救急をはじめ地域医療の確保や健康づくり、障害者・高齢者福祉や子育て環境の整備なども進めます。第3の柱は地域が自立した新時代を拓くことです。1つは関西の自立としての関西広域連合の推進です。2つは兵庫の自立です。新行革プラン3年目の総点検のもとに最終の調整を行っていますが、持続可能な県政基盤を確立していきます。3つは地域の自立です。冒頭にも書いてあるように、先行きがなかなか予断を許さない変化の激しい時代、多様な地域が個性を発揮して地域づくりを進めていかなければならない時代だけに、この時代にふさわしい兵庫をつくるための将来ビジョンとそれに向けたシナリオを準備していくことが大切だと考えています。そのような意味で来年を特色づけたいと考えています。

 2ページ以降に平成23年の主要施策を整理しています。それから、一つ一つの解説はしませんが、5ページ以降に平成23年のトピックスを記載していますのでご覧ください。

 大会・イベントでは、第1回神戸マラソンが11月20日日曜日に行われます。それに先だって、第19回アジア陸上競技選手権兵庫・神戸大会が7月上旬に行われます。珍しいものではキンボールスポーツワールドカップが行われます。世界ジオパークネットワークへの加盟認定記念国際シンポジウムを兵庫県主催で2月に行います。また、鳥取県でも記念事業が開催されます。それから110kmウォークを来年も続けて行います。第9回世界閉鎖性海域環境保全会議(エメックス9)がボルチモアで開催されることになっています。西オーストラリア州との友好提携が30周年になります。10年前にいただいたコアラが年を重ねてきているので、これを契機にバーネット州首相には是非若いコアラの贈呈をしてほしいとお願いしているところですが、西オーストラリア州自体にコアラがいるわけではないので、予断を許しません。さらにお願いしていきたいと思っています。B-1グランプリin姫路が開催されます。あとは各芸術文化施設で特別展などを実施するのでご参照ください。

 それからオープン施設ですが、次世代スーパーコンピュータ京の民間の利用を繋ぐため、高度計算科学研究支援センターがオープンします。また、次世代スーパーコンピュータ京との関連で県立大学大学院にシミュレーション学研究科を設置することになりました。専門家の養成を行っていきます。それから、カーネギーメロン大学と県立大学とが連携した「ダブルディグリー・プログラム」が始まります。ものづくり大学校(仮称)の教育研修施設が来年4月からオープンします。また、魅力ある高校づくりとして、普通科単位制や分校の本校化、新しい選抜制度などについて取り組む高等学校を紹介しています。その他の主な供用開始施設も一覧にしています。

 地域については、各県民局毎に来年の特色化をこのような形で推進しようとしていますのでご参照ください。

 

 項目の2番目は「国の予算編成等に対する提案に関する措置状況の主なもの」についてです。

 4ページをご覧ください。米印にあるように、景気対応緊急保証が終了して、来年度からはセーフティーネット保証制度に移行することになります。この場合に対象業種の指定を極力拡大するよう求めています。特に業況の悪化している中小企業や小口零細企業向けなどには継続してもらうよう、今後もお願いをしていきます。

 6ページをご参照ください。森林環境保全直接支援事業の対象に切り捨て間伐がなるようお願いしています。これは山奥など林道などがないところから間伐した木材を搬出しなくてはいけなくなると、現実的には間伐をしないということになりかねないので、一定の条件の下で実施できるよう要請するものです。

 7ページをご参照ください。人と防災未来センターの運営支援については、従来どおり運営費用に対する負担を2.5億円していただきます。なお、災害援護資金の償還期限の再延長を要請していましたが、国において最終調整しているようです。償還期限の再延長の要請で、予算が伴うものではありませんので、最終調整を現在まだ行っているという状況です。

 8ページをご覧ください。公立学校施設の耐震化等の推進の中で、補助率の嵩上げ措置を平成22年度まで実施することになっていますが、耐震化が遅れている市町において要望の強かった延長措置を要請しています。これは地震防災対策特別措置法が延長されないと措置できません。この法律の延長が検討されていて結論が出ていないので、引き続き働きかけていきます。これは議員立法で、政府予算で決める事柄ではないという整理がされています。

 9ページをご覧ください。駅のバリアフリー化やまちづくりと一体となった駅の総合的な改善、地域医療支援センターの整備、医師不足地域における臨床研修の充実など、新しい試みがなされています。それから、10ページの医療保険制度については現行制度がそのまま継続されている状況です。

 11ページをご覧ください。地域包括ケアの推進では24時間対応の定期巡回・随時対応サービス等の推進があります。これは今年夏に菅総理に芦屋の災害復興公営住宅を視察していただいたのですが、そこの仕組みを全国展開しようということで予算化されたものです。すべての方々を常に特別養護老人ホームなどの施設に収容するのではなく、在宅で支援することにより、生き甲斐を持って生活できるような環境整備をしていこうという新しい試みになるのではないかと期待しています。

 12ページをご覧ください。セーフティネット対策として、就労者や路上生活者などに対するポジティブ・ウェルフェアの推進という形で、積極的な就労・生活支援対策が講ぜられています。

 16ページをご覧ください。子ども手当ですが、ご覧のように3歳未満の子ども1人につき月額2万円を支給することに拡充されました。基本的には1万3千円については平成22年度と同様の負担になり、残りの拡大部分については全額国庫での負担になります。

 18ページをご覧ください。小学校1年生における35人学級を実現するため、2,300人の教職員定数の改善が図られることになりました。兵庫県の場合は既に小学校4年生まで35人学級、そして5,6年生について教科担任制を実施しています。小学校1年生における35人学級にかかる予算措置が教科担任制の実施に弾力的に使用できる可能性があるのではないかと期待しています。

 それから、環境対策についても色々なメニューが実現しています。24ページをご覧ください。昨年は鳥獣被害防止総合対策交付金が激減して、市町で大変な混乱が生じましたが、今回は113億円に増額されています。このうち100億円については県経由の間接交付金に変更されているので、鳥獣被害対策として県の事業と併せて国庫事業を活用しやすくなったといえるのではないかと考えています。

 25ページからは科学技術基盤について記載しています。

 それから、27ページをご覧ください。農業では畑作物の所得補償交付金が設けられました。地域差を配慮した単価を設定するよう提案をしていましたが、残念ながら実現を見ていません。これは28ページの米印に書いてあるとおりです。

 大変厳しいのが農山漁村地域整備交付金です。いわゆる土地改良にかかる事業費ですが、大幅に削減されてしまいました。結果として概算要求時点よりも少し縮減して、昨年よりも若干縮減したという状況になっています。

 32ページをご覧ください。高速道路料金ですが、本四道路と本州道路とで2本立ての制度になっていて、2つの道路を通る場合にはプラス千円という対応が提案されているわけですが、特に本四道路については相変わらず関係地方公共団体の出資が前提とされています。その出資について、1、2月の間に協議しようということですが、本州道路の料金を下げるのには全く出資を求めずに、なぜ本四道路についてだけ引き続き出資が求められるのか、その点について納得できる説明や根拠の提示がない中で協議を進めても、我々の立場としては不公平感が残ってしまって、「わかりました」というわけにはいかないのではないかという思いがあるので、早速に関係10府県で協議をすることになったけれども、その協議に先だって「出資を求めない対応を期待するんだ」という意味の声明を出したところです。是非ご理解をいただきたいと思います。基本的には統一料金を前提にしてほしいということ、そして出資を求めないことをお願いしていることになります。それから関空と大阪空港との統合についての基本方向はまとまりつつありますが、いずれにしても関西の空港をどう活用していくのかという将来戦略を明確にしてもらう必要があるということを強調しておきたいと思います。先日、エア・インディアでインドに行ってきました。そこで関空からのダイレクト乗り入れと週3回の運航を週6回にしてほしいことを要請してきましたが、エア・インディアとしてはまずは成田便つまり東京圏需要対策を優先させて、それから関西という順序づけをされているようです。一般的に言うとそういう形が結論づけられるかもしれませんが、関西の魅力をもっとアップして、関空のハブ機能を強化していく対応と、そしてそれとあわせて関西の空港需要を増やしていくという意味での戦略を明確にしておく必要があるのではないかと考えています。国際コンテナ戦略港湾へのハブ機能の強化については、一定枠の予算が確保されています。

 34ページをご覧ください。社会資本整備総合交付金ですが、まだ予算の総枠が決まったばかりで、箇所付け等についてはこれからになるので、極力兵庫の道路整備などに使えるように提案していくこととしています。

 35ページをご覧ください。医療滞在ビザが創設されることになりました。原則6カ月です。このような制度を活用して、外国人の方々の高度医療の環境整備を進めて行きたいと考えています。

 36ページをご覧ください。総合特区制度と環境未来都市構想ですが、これから具体的な作業が行われるので、引き続き本県として推進を図るよう努力していきます。

 37ページをご覧ください。関西広域連合については、出先機関改革のアクションプランが提示されたところです。

 予算関連は以上です。

 

 項目の3番目は「ひょうご安全の日のつどいの実施」についてです。

 1月17日に16周年を迎えます。15周年は節目で規模が大きかったですが、今回は平年並みの事業としています。ひょうご安全の日のつどいと関連の事業を実施します。メモリアルウォークは平成22年と同様に6コース実施しますが、参加者は月曜日ということもあるので平年並みの3千人台になるのではないかと考えています。1.17のつどいは従来の基本的な式典のスタイルをとります。また交流ひろばでは56ブースの出展をお願いしています。展示や防災体験があります。交流ステージは高等学校生徒やジャズなどのグループの協力を得て開催しますが、その中でいつも協力していただいている高石ともやさんのミニコンサートが実施されます。また奥野勝利さんの震災追悼ライブも開催されます。防災訓練はなぎさ公園で、渚中学校や舞子高校の生徒、総合衛生学院の生徒などにも参加していただいて実施します。5時46分行事はいつものように黙祷を捧げます。地域のつどいについては、1月17日前後に各県民局単位で実施します。

 別添2はHAT神戸の国際防災関係機関による防災関連事業の一覧です。別添3は合同パンフレットなのでご参照ください。それから別添4は今説明した行事も含めた94事業を防災月間行事一覧としてとりまとめているのでご参照ください。主なものとしては、1ページの「国際防災・人道支援フォーラム2011」や、4ページの「第42回市民フォーラム『予想される巨大地震に備えて』」、5ページの「1.17 竹下景子詩の朗読と音楽の夕べ&タイルアート」、「イザ!カエル大キャラバン! in HAT神戸」、6ページの「防災世界こども会議フォーラム2011&グローバル災害安全マップ展」などがあります。こども環境サミットを開いた経験もあるので、防災についても世界こども会議を開催していただきます。

 

 項目の4番目は「高校生向け消費者教育用教材『これだけは知っておきたい!消費生活のキホン』の発行」についてです。

 高校生に対して消費者教育用の教材を配布することにしました。高等学校の校長先生や教員などを委員とする「高校生向け消費者教育教材作成検討会」をつくり、神戸商業高等学校の石井校長にその会長をしていただき、とりまとめたものです。話題になったような事故に対する対応策を記載しています。

 それから、インドへの出張の概要ですが、いくつかの訪問や行事を実施しました。

 

 項目の5番目は「知事の海外出張の概要」についてです。

 まず、グジャラート州のモディ首相を訪問しました。神戸のインド人コミュニティの方々のほとんどがグジャラート州出身の方々ということもあり、2001年の大地震に際して、兵庫県民がスクールプロジェクトということで、学校の復旧・復興を支援したというご縁がある州でもありますし、現在、デリーとムンバイを結ぶ大動脈構想が推進されていますが、その中心にあたる州だということで、お目にかかってきたものです。3年前にモディ首相が兵庫に見えておられますので、お目にかかってこれからの交流について、協議をいたしました。モディ首相からは、この1月に大規模経済セミナー「国際投資家サミット・ヴァイブラント・グジャラート2011」を、日本とカナダとをパートナー国として開催するということで、ショートノーティスでありますが、兵庫の企業も参加してほしいという要請を受けました。それから、DMICというデリーとムンバイの大動脈構想に日本企業がぜひ進出してほしい、協力してほしいとのことで、ジャパンシティという、日本企業の進出だけではなく日本人村をつくるという構想もあるので、推進を図らせてほしいというような話もありました。それから、グジャラートの印日友好協会のパテル会長から、ぜひ姉妹提携をしてはどうかと提案されまして、学術・教育、ビジネス、文化、Academic、Business、CultureのABCの分野を中心に交流を深めていくということはいかがだろうかということで、その方向で詰めさせていただくこととしております。

 また、商工省では、デリー・ムンバイ産業大動脈開発公社のカント総裁も見えまして、大変日本に対する期待が大きいということを構想の概要と併せて理解しました。

 それから、経済セミナーをデリーで開きました。ビジネスミッションのグループはムンバイでも16日に開催されていますが、私が参加したのはデリーでの兵庫経済セミナーでした。私から兵庫県の概要を説明するとともに、参加各社が自社の製品や概要を説明され、質疑を行うという対応をしました。セミナーの後では、個別に交渉するという意味での懇談会を実施させていただきましたが、大変関心のある企業が多いということを実感しました。

 また、ムンバイのインド商業会議所をお訪ねし、表敬だけかと思ったのですが、商業会議所の各分野別委員長や関係メンバーが待っておられ、大変活発な意見交換をしました。インド人の観光客を日本で受け入れようとするのであれば、ベジタリアン向けの食事の提供、英語が通ずること、観光客が出来るだけノービザで入れるようにすること、国際便によるアクセス、この4要件が必要で、4要件を満たすように努力してほしいということを、意見を交えて質問を受けるとか、いろんな観点からの議論がありました。

 デリーで訪問した工業連盟では、ぜひ環境技術を持っている企業のインドへの進出を促進してほしいという話がありましたので、環境創造協会とも相談しまして、インドとの接点をつくっていくようにしたいと思っています。

 あと、日系企業関係者との懇談などをしました。

 また、「エア・インディア」については、先程言いましたような対応ですが、答えは二つありまして、ひとつは成田優先、ひとつはボーイング787の導入が進んでいないため、拡張するのに機材がないとのことで、この機材のデリバリーが行われたらまた検討していきたいというような答えでした。

 あと、「タタ・コンサルタンシーサービシズ」や「マルチ・スズキ」、「バンドー・インディア」、「日立ホーム&ライフソリューション」をお訪ねしましたが、いずれもインドの経済の膨張が反映されていて、毎年生産額や販売額が二桁、2割とか3割の伸びを来しており、大変活況を呈しているという現場を肌で味わいました。

 それから、13ページにありますが、啓明学園の高等学校がグジャラート州バドーダラとデリーを訪問しております。これは毎年のようにされているようでして、同じグジャラート州を訪ねながらすれ違いになりましたので、激励をしたというところです。

 

 項目の6番目は「~里と海の協働~かいぼり(池干し)による『豊かな海の再生プロジェクト』の実施」についてです。

 かいぼりによる「豊かな海の再生プロジェクト」を実施します。江井ヶ島、釜谷池、雲楽池、寛政池、新池です。これらについて実施しますので、どうぞよろしくお願いします。

 

 それから、最後に「平成23年度地方財政への対応について」です。基本的に、地方一般財源が6月の成長戦略で決められたように22年度並みとされ、財政運営戦略に必要となる最低条件は確保していただけました。これについても議論はいろいろとあったようですが、曲がりなりにも確保されたということは評価してよいと思っています。しかし、中身を見てみますと、一時的な財源対策などによるものですので、国もそうですが、脆弱な地方財政の体質改善が行われたとは言い難いと思います。特に次の点について、ぜひさらなる課題があるということで検討を求めたいと思います。

 地方財政の規模ですが、22年度比で4千億円増額しており、平成15年度と比較すると約4兆円小さく、地方一般財源は22年度並みとされていますが、これも2兆円減額された水準だということから見ると、地方の歳出規模は国と比べると依然として抑制されていると言わざるを得ないと思います。特に社会保障関係分の自然増分のうちの約0.2兆円分が、一般行政経費が今年度並みとされているために、結果として、地方の主体的な事業にしわ寄せが及んでいるのではないかとの懸念があります。また、デフレギャップ解消に向けてはいろいろな工夫がされていますが、少し弱いのではないかという点を指摘せざるを得ないと思っています。

 交付税については、出口ベースでは約5千億円増えており、従って、現金交付額が増えたという点では一定の評価をすべきですが、臨時財政対策債を含めた実質的な交付税総額としては、1兆円減っています。これは、地方税が約9千億円程増えたことの差し引きで、22年度水準を下回らないということで22年度水準に一般財源は抑えられたということですので、結果として、プラスマイナスゼロということになっているということです。そのような意味からすると、財政運営戦略での表現は22年度を下回らないように交付税措置をして22年度水準を確保するものとするということで、最低基準を22年度並みとされたのではないかと思いますが、こういう理解からすると、22年度水準に押さえ込む必要がなかったのではないかというように私自身は思っています。

 それから、子ども手当における地方負担については、従来から地方財源をあてにすることなく全額国庫でと言っているわけでありますが、私が特に問題にしたいのは、地方税や地方交付税の増収分の使途について、国が限定していく、あるいは、裁量で決めてくるというような議論が行われていますが、これは、国と地方との相互関係を理解した上で考えると、あるいは地方税や交付税の性格からみると、いかがだろうかということを強く感じています。

 一括交付金については、まだ詳細が定まっていませんので、的確な判断ができませんが、従来からの主張をして、よりよいものにしていくようにしていきたい、このように考えているということを申し伝えます。

 私からは以上です。

質疑応答

記者:

 知事が海外出張されている間に県の不適正経理について動きがありました。先月の記者会見の時には、知事は不適正な経理はしたけれど適正な執行をおっしゃっていました。知事が出張されている間に丸尾県議が調べられた結果を公表され、その内訳を見ましたが、支出している項目で、例えば、夜食を温めるためにラップを18000円購入されていたり、授業で使うといってソックスやヘアバンドを購入していたり、実験すると称してプロテインを買って飲んでいたりと、一県民の私からしてみてもこれを公費で買う必要があるのかと疑問を生じざるを得ないようなものが複数含まれていました。県は私物化していないから適正だといわれるかもしれませんが、一方で新行革プランというかたちで歳出削減に取り組まれていて、そのような中でこのような公費に関して意識の低さを感じます。そういう感覚で新行革プランをつくられても、つくっても魂込めずということにならないか懸念してしまいます。どこまでが社会通念上許されるか線引きは難しいと思いますが、公費支出についてのガイドラインのようなものをつくっていくような再発防止策を検討されていないのでしょうか。

 

知事:

 ご質問のあったように若干どうかと思われるような購入支出があったことは事実ですが、いずれも業務と全く関係がないとは言い切れないという実情でしたので適正な支出という取扱いをしたと承知しています。ご指摘のようにそれならばガイドラインなどをつくって、職員が明確に行動判断できるような対応をすべきではないか、それはごもっともだと思います。そのような意味で非常に業務が複雑ですので全部について網羅することは難しいと思いますが、一定の考え方に基づいて例示を明確にしていくというような方向でガイドラインを作っていくことは可能だと思います。早急に作業をして県民の疑念を抱かない経理処理をしていきたいと思います。特に23年度以降は国庫補助事業については、事務費は補助対象になりませんので適正な運用を県自らが行っていくような責任と判断が強いられます。自主判断、自主決定、自己責任を貫く体制づくりに努めていきたいと考えています。県民の皆さんにはいろいろな意味でご心配をおかけしたことはお詫び申し上げたいと思っています。

 

記者:

 3点お聞きします。1つは、先週の月曜日に名古屋市の河村市長が橋下知事の所に来られて、地域政党の協力を呼び掛けられました。今度、愛知県知事選挙に出られる自民党の大村さんもこられました。彼らは東京都、大阪都、中京都の3つで日本を引っ張っていくんだと、その基盤が地域政党だと言われています。来年度統一地方選挙がありますが、地域政党をどう思われていますか。今の既成政党、特に県会でも自民、民主などの既成政党がありますが、彼らの主張は既成政党の枠組みでは住民ニーズが捉え切れていないので地域政党を起こすんだと言われています。知事の地域政党に対する考え方をお聞かせ願います。

 この地域政党が中心になって選挙を勝ち上がってきたときに、3都を中心に発信力が強められることも考えられます。関西では関西広域連合が初の組織として発足されましたが、大阪府が大阪都になるかわかりませんが、それを束ねて関西の連携を強めていくということで関西広域連合という役割をアピールする必要もあると思います。2点目は連合長として来年度から本格的に稼働が始まります。特に二重行政を解消するなど2年の間に具体的にこれをやり遂げるという公約的なものがあればお願いします。

 3点目は、兵庫4区の自民党支部長が決まりました。自治省の出身で知事の後輩でもあります。衆議院議員選挙はどうなるか分かりませんが、候補者に対して何かあればお願いします。

 

知事:

 まず、地域政党についてどう考えるかですが、既成政党の枠組みの中で政策的に盛り込まれていかないものを拾っているのが地域政党の実情ではないかと思います。従って、既存の政党の活動がそのようなニーズに対して対応していければ別に地域政党が存在しなくても良いということになると思っています。一方で、地方分権や地方の自立が進んでいかないという実情から新しいムーブメントが地方の自立や地方分権について積極的に発言されていくのは一つの役割を果たすということにもなるのではないかと思います。大阪都や中京都について都の制度は今の地方自治法で位置づけられている制度です。一方で、制度化しようとすると具体的な法律改正が伴います。考え方としては現行制度の中に位置づけられている制度ですので、地域が選択されればその結果によるということではないかと思っています。関西広域連合との関係でいうと構成団体が大阪府と大阪市から大阪都になるということですので、大阪都になるから関西広域連合との関係が異なってくるとか、役割が減退するというようなことではないです。構成団体の構成の形態が異なってくるということなのではないかと理解しています。

 2点目の2年の間に何をやるのかということについては、まずはようやくスタートしたばかりですので、各委員に分掌していただいている各広域事務が的確に滑り出していくことの環境整備に努めることが一番だと思っています。2番目は国の出先機関の廃止と事務移譲、権限移譲について、委員会を設けて橋下委員長の下で推進を図っていきますが、これについて一定の方向付けが任期中の間に出せればと、これはかなり努力をして実現を図るようにしていきたい、橋下知事と協力しながら推進を図りたいと思っています。

 3点目については、自由民主党の兵庫4区の支部長に前彦根副市長の藤井さんが出ることになったそうです。彼は私が自治省の総務課長の時に採用した人です。大変、明朗で明るくて地元を愛していますので良い候補者になると思います。衆議院議員選挙がいつあるか分かりませんが、正々堂々と政策を訴えて4区の有権者の理解を求められるように活躍していくことを望んでいます。結果がどうかということではなくて、そのような志を自ら立てたわけですので、その志の実現に向かって努力をして、そのことが評価されるような活動を展開することを期待しています。

 

記者:

 空港の話ですが、国から統合法案の骨子を出されています。その中で法定協議会の位置づけの話がありました。意見交換会では副知事が対応されていまして、どういう権限を持つものなのかはっきりして欲しいといわれていました。橋下知事は、既に11市協や関空協もありますから法定協議会をつくると二重になってしまうとおっしゃっています。法定協議会についてどのようなご感想をお持ちでしょうか。

 

知事:

 協議会はつくるべきだと思っています。というのは11市協や泉南につくられている関空協とかとは性格が全然違います。それぞれは地元の声を大阪国際空港、関西国際空港にどう反映させるかという協議会です。これは運営会社にどういう形で地元の声を反映させるかということですので、運営会社に対する何らの発言の場所もなく、そのままで対応しようとすると、運営会社として大阪国際空港のことだけ11市協から聞く、関西国際空港のことだけ関空協から聞くということになりかねません。全体を統合した発言の機会が必要なのではないかという意味では協議会をつくられるのは意味があると思っています。どのような協議会にしていくかは、まだ全体の構造が明らかになっていない段階です。経営責任は会社が持たれなくてはならないと思っています。環境対策についても国としての責任、裏打ちをされないといけません。そういうこと前提にしながら、我々なりの運営要請をきちんとものが言え、会社側として回答をきちんとされるという協議会にしてほしいと願っています。

 

記者:

 国の予算関連でお聞きします。改めて県関連の事業で評価されるものや評価しかねるものがあれば、また、予算全体の総括的な評価をお聞かせ願います。

 

知事:

 苦労された予算だろうといえると思います。一つは税収よりも国債発行額が多い構造を去年に引き続き今年も残してしまったことです。もう一つは、編成過程が見えません。結局、予算決定までどういうやりとりがされて、どういうプロセスで予算決定をされたか状況がブラックボックス化されて最後に決まりましたというようなことになってしまっているのではないかということで、予算編成過程の透明化がこれからの課題ではないかと思っています。今の経済状況に対するデフレ経済脱却策について、いろいろ手を打たれていますが、規模として十分だったのだろうかと感じます。特に赤字国債と建設国債との活用の区別をきちんとしていくべきです。建設国債は活用する、赤字国債は極力減らすという意味でのメッセージが欲しかったような気がします。これは若干ないものねだり的で税制抜本対策がまだ十分に行われていない中での予算編成だったという制約があったのかもしれないという意味ではやむを得なかったかもしれないという評価を全体としてはさせていただきます。

 兵庫県との関係でいうと、例えば災害援護資金については、決着は見ていませんが予算との関連はないわけではありませんが、お金を伴うものではないというようなこととか、一方で科学技術基盤についてはほぼ満額認められているとか、中小企業対策での再保証の関係は100%全企業保証は見直されますが、極力実際の運用としては経済実態に則した対応を今後していただけると考えられます。鳥獣被害対策にも配慮されています。ただ、残念なのは土地改良です。農業農村環境整備事業については、概算要求よりもさらに総額が下回っていますので、維持管理にも影響を与えかねないという意味で心配しています。ともあれ、23年度も景気動向がどうなるかということも懸念材料でもあります。当初予算編成が終わったばかりですが、経済の動きに対しては弾力的な発想と対応を期待したいと思っています。

 

記者:

 不正会計についてお聞きします。今回の調査対象が20年度までで昨年度と今年度が含まれていないことについて、県の理由としては会計検査院の調査が入るために徹底的に資料をみているから不正な処理はないという前提で調査しないということです。県としては、今まで不正会計はないとしてきたにもかかわらず、実質不正な会計処理があったこともあって、県民にないから信じて欲しいというのは理解しにくいように思われます。改めて、前年度、今年度について懸念をはらすために調査すべきという必要性についてどうお考えでしょうか。

 

知事:

 どうするかは、基本的に方針を決めているわけではありません。事務方がそういっている理由は根拠がないわけではなくて、現実に20年度まで調査をするということは、21年、22年の指導も併せてしているということですので、その指導に従ってないかどうかの確認をするのかというように問われているのと同じです。21年、22年の確認行為をするかは検討しますが、今までの事務執行能力とか、事務への責任感、体制を考えるとそこまで必要ないのではないかということで、今の判断を申し上げたと思います。監査委員の検査でも今回のような指摘を受けたので、監査委員における監査が行われますし、監査の対象として繰り込んで実施していただくこともあり得ます。県民の信頼を得るような、私達なりの対応はしていきたいと思います。確認行為を全部について行うか、例えば抽出的にやることについては、十分検討素材に値するのではないかと思っています。

 

記者:

 3点お聞きします。1点目は不正経理のガイドラインの件ですが、一定の考え方を提示することも可能かという話ですが、抽象的な考え方を示すだけになるのかそれとも具体的に品目まで示すことになるのでしょうか。

 

知事:

 先ほども言いましたように例示で示さないとわかりにくいので、例示はある程度示していかないといけないと思っています。

 

記者:

 具体的な物品の例示をすることになるのでしょうか。

 

知事:

 全部網羅することは無理ですが、主なものなどこれこれに要する物品、用具の必要性は言えると思います。

 

記者:

 2点目は地方財政についてですが、地方交付税出口ベースで5000億円増で地方税収入が増える中での出口の増は財政調整機能としての地方交付税の考え方から見ても地方に配慮したと考えるべきなのか、それとも臨財債と合わせた部分で考えると余り意味がないと見るのかなど、いわゆる民主党政権は地方主権改革や地方分権改革にあまり積極的でない部分がありましたが、

地方交付税には十分配慮していただけたと思われますでしょうか。

 

知事:

 ニュートラルなのではないでしょうか。つまり、6月の財政運営戦略の中期財政フレームで22年度水準を地方一般財源で下回らないような措置を講じ、22年度水準を確保すると述べました。だから一般財源ベースで確保されました。だけど実は臨財債は交付税原資が足りないから発行している交付税代替財源ですので、一種の交付税です。実質的な交付税全体としては税の伸び分だけ減っています。ですから、基本フレームは維持された、つまり国、地方を通ずる基本フレームは維持されたけれど、それとの関連で実質的な地方交付税は削減されました。ただ、地方交付税の原資は5000億円増えた。その5000億円は原資としては改善したと言えると思います。  

記者:

 従来の地方分権改革に積極的でないという姿勢自体は余り変わっていないということでしょうか。

 

知事:

 いえ、民主党は地方分権は1丁目1番地だと言われていましたので、それから後退しているとは思っていません。非常に厳しいだろうと予想された6月時点で22年度水準を確保する、下回らないようにすると宣言されて、23年度予算でもそのような措置を講じられたという意味で、一定の評価をすべきだ、だからコメントにも書きましたが、最低限の財政運営は保証されたという意味で一定の評価をすべきだと思っていますが、それ以上に積み上げられていないという意味でニュートラルだということなのではないかと思っています。

 

記者:

 最後に、2週間前の会見の時に今年の1字は何ですかという質問に対して、答えは少し待って欲しいということでした。矢田市長は「新」という字でしたが、知事のお答えは。

 

知事:

 やっぱり、忙しかったので「忙」で貫かせていただきます。今年は大変盛りだくさんの年でしたので、兵庫県としても忙しかったと理解していただいたらと思います。

 

記者:

 先ほどの中で、国の予算編成について編成過程がみえない、予算決定までどういうやりとりがされているかブラックボックス化されているといわれていました。鳥取県などは県の予算編成を財政課長査定や部長査定など、それぞれの段階をインターネットで公開されています。兵庫県としてそういう考えがありますでしょうか。もし、それぞれにシステムを作るのが難しいということであっても、財政課長段階でどういう状況になっているか明らかにされていくつもりは、口頭なりでもありますでしょうか。

 

知事: 

 ありません。そのかわり1月10日前後に議会の政調会が開催されて中間報告をして、その後公表しています。財政課長段階は国とは違います。国は各省対財務省という独立の役所同士の対応ですので、県の内部部局の調整の段階とは異なります。だからこそ県議会の政調会に中間報告し、その後に公開させていただいているというふうに位置づけています。

 

記者:

 空港についてお聞きします。県が求めた株主に地方公共団体もというのは法案には反映されていないと思います。県が国に対して一番求めていた関西2空港の成長戦略が国の示された中にはっきりと盛り込まれていませんでした。今の段階で国から追加の説明があったのかどうかということと、国が示したものに対して同意していくつもりがあるのかどうかお聞かせ願います。

 

知事:

 関西の空港戦略については、関西の2空港を含めた空港のニーズを最大化していくという基本方向を法律で位置づけたいというように回答されたのではないかと思います。法律の書きぶりなどをみながら評価していかないといけないと思います。関東は羽田に9万回、成田も運用制限を変えることによって10万回増やすという外国便の発着枠を拡大していくという方向を明確にしながら、関西について航空需要拡大に対する姿勢が示されていませんでしたので、単に会社の統合をするだけでは意味がないと主張してきました。それに対して一定の位置づけを明確にするということは一つの回答ではないかと思っています。ただ、それだけで済むのではなくて、次は具体的なプログラムとしてどういうものを提示していただけるのかということが問われます。それは運営会社がスタートしてということになりますので、それとの関係で具体化することになるのではないか。今の段階での国としての考え方を明確にしていただくことが今は大事なのではないかと思っています。かなり国としての姿勢は出てきていると思っています。

 

記者:

 今の段階では同意するとまではいかないということでしょうか。

 

知事:

 副知事も言ったようにいくつかの疑念がありますので、そこを明らかにしていただこうということです。

 

記者:

 先ほどの不正経理のガイドラインについて、新年度からということでよろしいでしょうか。いつくらいまでに作成されるのでしょうか。

 

知事:

 ガイドラインを作っていく、つくるならば新年度から活用できるようにするのが基本姿勢だと思います。作業は間に合うよう行いたい、心がけたいと思っています。

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