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更新日:2011年3月7日

知事定例記者会見(2011年3月7日(月))

【発表項目】
1 政策会議議題
(1)「新ひょうご男女共同参画プラン21」の策定
(2)兵庫県観光GDPの推計
(3)ひょうごみどり白書2010の発行
(4)ダム事業の対応方針
(5)平成22年度「但馬産業大賞」の選定
(6)一般国道482号「鳥居橋」の開通
2 その他
(1)コアラの贈呈式典及び愛称募集

動画(録画配信)

・会見中の知事及び記者の発言内容は、議事録でご確認ください。

知事会見内容

知事:

 今日は政策会議が開かれたので、政策会議議題からご紹介します。

 項目の1番目は「『新ひょうご男女共同参画プラン21』の策定」についてです。

 平成13年に平成22年度までの10カ年計画の「ひょうご男女共同参画プラン21」を策定して、その1年後に「男女共同参画社会づくり条例」を施行して、推進を図ってきました。このたび、5年間を計画期間とする「新ひょうご男女共同参画プラン21」を策定して、積極的に取り組んでいこうとするものです。男女共同参画社会基本法第14条に基づく法定計画とする位置付けも兼ねています。

 目指す社会像は、「男女がともに、人生のどの時期においても、いきいきと暮らせる社会」です。その構成は、まず第1が「男女がその個性と能力を十分に発揮し、自らの生き方、働き方を柔軟に選択できる社会」、第2が「男女が家庭・地域・職場での責任を分かち合い、互いに支え合う社会」、第3が「誰もが人として尊重され、生涯を通じて健やかに安心して暮らせる社会」です。この3つを合わせた、「いきいきと暮らせる社会」を目指すことにしています。

 施策体系は5つの柱と12のアクションで構成しています。2ページ目をご覧ください。今言いました社会を目指すために、施策として5つの柱で推進を図ります。この5つの柱の1つ目は「互いに支え合う家庭と地域づくり」ということで、「“おかげさま”をつなぐ」という副題を付けています。家族や地域社会の一員として誰もが自立した暮らしが送れるように、お互いに支え合い、思いやる家庭や地域づくりを応援しようということです。お互いに思いやり、支え合うということを「おかげさま」という言葉で表現しようとしています。ユニークな言葉なので、是非ご理解いただきたいと思います。2つ目は「女性たちのチャレンジ支援」ということで、女性がいろいろな形で社会参加・社会進出されますが、それを応援していこうというエンパワーメントです。3つ目が「仕事と生活の両立支援」です。まさしく、「男は仕事、女性は家庭」というような既定の枠組みから、いかに男女が協力しあう枠組みに変えていくかという時に、働き方というのが非常に状況を規定するので、仕事と生活の両立が図れるような社会にしていこうということです。特にこの点は、農林水産業や商工業等の分野の男女共同参画を一つ強化していきたいと考えています。例えば、右側に数値目標を掲げています。数値目標は従前の計画では19項目だったものを39項目にしています。数値目標を掲げることによって、具体的な推進を図っていこうという狙いがあります。ご覧いただくと、「女性がいない農業委員会数」は今22市町ありますが、平成27年度にはなくすことを目標にしています。4つ目は「健やかに安心して暮らせる環境の整備」とうことで、健康やセーフティネット、ユニバーサルがテーマです。数値目標にもあるように、「子宮がん検診受診率」や「乳がん検診受診率」が非常に低いです。少なくとも半分の方々には受診していただくことを目指しています。そして、この男女共同参画で実現する社会を持続可能なものにしていかないといけないので、そのような意味で「次世代への継承」という柱を5つ目としました。若者たちの就労や出会い、あるいは自己学習のための学習機会の提供などが中心になっています。

 12の行動をサブ目標にして、主な施策を並べています。そして主な施策にそれぞれ数値目標を極力掲げています。例えば、一番上にある「自治会長に占める女性割合」は現在5.5%です。目標の7.0%というのが多いのか少ないのかわかりませんが、自治会長として女性がリーダーになっていく、なかなか地域の中では難しいことですが、そういう女性もどんどん増えてきているので、その方々に活躍を願おうということを目標にしています。本当に大丈夫かなというような数値目標もないわけではありませんが、目標を持って事業の推進にあたることで、できないものもできてくるというのも事実なので、そのような努力を続けていきたいという意味で整理しています。プランの本文はPDFファイルで提供しますのでよろしくお願いします。

 

 項目の2番目は「兵庫県観光GDPの推計」についてです。

 大変ユニークな試みをしてみました。観光分野の経済統計に関する国際基準に沿った指標開発を行うため、観光庁が山口大学等と「観光経済分析プロジェクト」で全国版の観光GDPの検討を進めています。今回、兵庫県としてもこの観光経済分析プロジェクトを参考に、兵庫県版の観光GDPを試算してみました。近く行われる観光庁での研究会で報告して、ブラッシュアップを図っていくことにしています。

 試算結果ですが、平成21年度の実質兵庫県内観光GDPは7,581億円と試算しています。これは県内総生産の3.8%に当たります。直接効果である観光消費額は名目で約1兆3,000億円です。このうちの兵庫県内の名目観光GDPは7,194億円と試算しています。観光GDPの実質値が7,581億円で、名目値が7,194億円ということですが、実質観光GDPと実質県内GDPの動きと比較すると、実質観光GDPの方がかなり安定的に推移しています。最近の観光客入込客数の増加もあって、県内のGDPよりも増えているという状況が伺えるのではないかと思います。細かい表ですが、具体的な数値については表1をご参照ください。

 観光GDPの推計の方法としては、まず観光消費額の名目値を推計します。その観光消費額の名目値から付加価値を算出するためには中間投入費を除かなければいけないので、「兵庫県県民経済計算」の推計で使っている付加価値率を使用して、そして名目観光消費総生産を算出します。そしてデフレーターを使って実質化し、実質観光GDPを算出したというのが推計の方法です。

 それから、観光消費による経済波及効果があります。経済波及効果である生産誘発額は約2兆円、付加価値誘発額は約1兆円の経済波及効果があったのではないかと試算しています。参考資料に兵庫県観光GDP積算方法を付けています。観光消費額は、観光消費単価×観光客数に旅行会社収入額を足したものです。それぞれ項目別に観光消費単価が、日本観光協会の「観光の実態と志向」で観光消費単価の全国平均値が算出されているので、それを各推計項目の原単位として用いました。そして、量のほうは、観光客の利用した施設ごとにホテルとか旅館とかのデータに、旅行者数も出ています。それらをベースに「兵庫県観光客数動態調査」結果から推計された観光客数を積み上げて、単価×量で一定額を出して、そして旅行会社の収入額も別途推計したというものです。併せて、県民経済計算から推計された付加価値率をかけて、中間投入額を差し引いた数値としてGDPを推計しているものです。

 大変面白い結果で、県内観光客入り込み数が1億3,500万人ぐらいなので、それに1万円をかければ1兆3,500億円です。ですから、観光客一人あたり単価は1万円弱というのが1兆2,947億円という額です。この推計値は、そう異常な数値ではないのではないかと私自身は受け止めています。さらにブラッシュアップしていきたいと考えています。

 観光というものがこれからの主要な産業の一つとして位置付けられてきつつある中で、推計値ではありますが、このような数字をベースに議論を深めていくことは意義のあることではないかと考えています。

 

 項目の3番目は「ひょうごみどり白書2010の発行」についてです。

 毎年、ひょうご農林水産ビジョン2015の推進状況を点検・評価して、その結果を白書として提供しています。いつも取組の評価の前にその年のトピックスを第1章で整理して、今後の取り組みについて触れています。今回は、12のトピックスを整理して提供しています。お手元の本文の抜粋版をご覧ください。3、4ページにひょうご農林水産ビジョン2015体系図を書いています。5ページにひょうごの農林水産業の概要を整理しています。全国上位を占める主な農林水産物と兵庫県と全国の食料自給率についてカロリーベース、生産額ベース、重量ベースで試算しました。兵庫はカロリーベースでは16%ですが、生産額ベースではほぼ倍の34%になります。重量ベースでは25%の自給率になっています。県民局ごとの自給率をご覧ください。淡路はカロリーベースでも100%を超えています。生産額ベースでは3倍、重量ベースでも3倍を記録しています。大消費地を抱えている神戸や阪神地域は低いです。一方で生産額ベースでいうと丹波や但馬も100%を超えます。従って、都市近郊、大都市近郊という立地を生かして今後、兵庫県の農業がどういう構造改善を遂げていくか、こういう数字をご覧いただいても一つの兵庫の今の実情を示しているのではないかと思われます。

 続いて農業の概要です。農業産出額や農家の構成、農業就業人口などを整理しています。農地・水・環境保全向上対策の取組状況では活動組織数が1757、約7割が取り組まれています。また、中山間地域直接支払制度でも3分の2の面積で取り組まれています。また、戸別所得補償モデル対策加入申請も加入件数としては全国1位で約5万ヘクタールが取り組んでいるという状況にあることを示しています。また、林業、水産業についても概要を整理しました。

 トピックスとしては、第1にTPPの協定協議が開始したということに関連して、どういう方向付けで本県として対応していかなくてはならないだろうかという課題を取りまとめたのが12ページです。今後、審議会で議論をしていきますが、こういう点を強化しないといけないのではないかということで整理している体系を参考に示しています。13ページには戸別所得補償モデル対策が始まって、本県の対応が全国1位といいましたが、その内訳などについてもお示しをしています。3番目は夏の記録的猛暑により米の品質低下が大きかったことです。兵庫県産米の1等比率ですが、特に打撃を受けたのが「ヒノヒカリ」や「キヌヒカリ」です。「きぬむすめ」という新しい品種は強かったという状況です。このあたりを睨みながら水稲品種「きぬむすめ」の認定品種に指定されたことも踏まえて、これの普及をさらに図っていくことが必要になるのではないかと考えています。4番目は兵庫県における口蹄疫及び高病原性鳥インフルエンザ対策についてです。対応したこと、あるいはこれからの対応などについて触れています。5番目は但馬牛の20000頭増頭対策についてです。すでに報告しましたが、さらに努力していきます。5番目は県産木材の流通のための兵庫木材センターの始動です。非常に機能的な工場になっていますが、課題は二つです。事業の概要に書いていますように原木の確保と製品の販売です。原木をどう確保するか、今までの兵庫県が原木生産していた量と同じ量くらいを確保しないといけません。そしてそれに基づいた製品を活用してもらわないといけないことになっています。そのために県産木材を活用した住宅に対する県の独自ローンを固定金利25年間、変動金利10年、35年の制度を新たに作りました。7番目はひょうご林内路網1000kmプランの推進です。平成27年までに536kmを整備して1000kmにするものです。小規模林道の後、毛細血管のように小さな道路が整備されないと機械が入りません。切っても運び出せないことになってしまいます。従って、伐採したら運び出せるように路網整備をしようというものです。8番目は「山地防災・土砂災害対策緊急5箇年計画」の着実な推進です。5年間でやっていきます。説明は省略します。9番目はナラ枯れ被害の概要と被害対策です。全国的に被害が拡大していますが、本県でも10市町で発生が見られました。だんだん被害エリアが広がっています。従って、対策を講じていく必要があります。一つは伐採してくん蒸してしまうのが一番良いです。そうすると中にはびこっているカシノナガキクイムシが退治できます。伐倒して駆除するのが難しい事情がある場合には、粘着剤を表面に塗って虫が外に出ないようにするという対応をします。これらも著しいところに対しては緊急に対策を講じます。10番目はシカ被害対策の推進です。予算等でも説明したとおりです。強化を図っていきますが、シカに大きな被害に遭っているか、どのような対策を講じているかという見地で整理しています。11番目の水産物の生育環境を創造する新たな漁場づくりについては、第2の鹿ノ瀬構想、日本海沖合漁場整備事業について紹介しています。12番目はひょうごの「農」の元気な活動については、安富ゆず組合が農林水産大臣賞を受賞していますし、氷上つたの会が食アメニティコンテストで農林水産大臣賞を受賞しています。小野市の両来住郷協議会が希少生物の保護の観点で豊かな村づくり全国表彰で農林水産大臣賞を受賞しています。また、香美町の上田さんが全国山林苗畑品評会で優良苗木の生産で農林水産大臣賞を受賞されています。あと、岡村さん、王将フードサービス、橋本さん、湖月堂、吉井さんについて紹介しています。2章以下は説明を省略させていただきます。資料をご参照願います。

 

 項目の4番目は「ダム事業の対応方針」についてです。

 ダムの検証については、それぞれパブリックコメントをいただいた後、最終の検討会議を開いて、その結果を踏まえて公共事業等審査会で審査いただき、金出地ダムと西紀ダムについて、事業継続が妥当だという方針をいただいたものです。

 決定理由について整理しています。お手元の金出地ダムの資料の3ページをご覧ください。治水に係る評価では、コストの面で代替案を含めて3案比較して、数字を見ていただくと、金出地ダム+河道改修が最も有効な対策だということが伺えます。それから、流水の正常な機能の維持に係る評価でも、現行計画が最も有効な対策だと試算されています。だから、当たり前のことですが、4ページで総合的な評価として、現行計画が最もコスト面で少ない費用で整備がなされるということで、これを採択することにしました。

 西紀ダムについても同じように3ページをご覧ください。治水に係る評価では、現行計画の方が良いとされています。それから、西紀ダムの場合には1日1,000トンの取水をあわせて行おうとしているので、新規利水に係る評価も行い、やはり現行計画が最も有利だと試算されています。流水の正常な機能の維持に係る評価でも、現行計画の対策が望ましいと試算されています。この3つを総合したのが5ページですが、その結果として現行計画が望ましいという結論になったので、公共事業等審査会でもこの点をご説明申し上げ、ご確認いただいて、資料の2ページ目になりますが、国土交通省に現在事業中にダムについてはそのままダムの継続が望ましいことを報告して、平成23年度の補助事業の採択に結びつけていくようにしたいと考えています。

 それから、武庫川ダムまで記載していますが、武庫川ダムは平成5年から補助事業を実施していて、ダムの検証の対象として登録されてしまっているので、とりあえず今同意申請中の整備計画の20年の期間中には、武庫川ダムの整備に直ちにはかからないので、そのかからないという理由を明確に公共事業等審査会にご説明して、了解をいただいたうえで、整備計画と軌をあわせてほしいという意味で国土交通大臣に提出するものです。

 

 項目の5番目は「平成22年度「但馬産業大賞」の選定」についてです。

 但馬産業大賞を但馬県民局が選定しました。工業技術センターの北村所長に但馬産業大賞審査委員会の委員長をお願いし、審査していただきました。

 美岡工業株式会社は、オートバイ向けのチェンジドラムを生産している会社です。株式会社オーシスマップは、GPSを駆使して三次元の地図上にユーザーのニーズに応じた情報を付加する空間情報データ整備を行っている会社です。和田山精機株式会社は超硬合金製冷間鍛錬造技術を駆使した金型の生産を行っている会社です。それから、観光・交流資源を活かしたツーリズム部門では、城崎このさき100年会議と和佐父集落西ヶ岡棚田保全維持会が選定されました。但馬でも大変ユニークな企業群がこのように活躍しているんだということを是非ご理解いただきたいと思います。

 

 項目の6番目は「一般国道482号『鳥居橋』の開通」についてです。

 台風23号によって平成16年に流され、周囲に大きな被害をもたらした鳥居橋がようやく竣工することになりました。3月30日に供用開始します。その前に完成式典を実施します。台風23号の爪痕から少しずつ復興し、ようやく整備完了を迎えつつある事業の一つです。

 

 項目の7番目は「コアラの贈呈式典及び愛称募集」についてです。

 昨日、淡路ファームパーク・イングランドの丘において、西オーストラリア州のバーネット首相から4頭のコアラが贈られました。1歳8カ月から3歳までのコアラです。大変やんちゃで元気なコアラが4頭新たに仲間に入って、淡路ファームパークのコアラ館で飼育しているコアラは9頭になりました。うち4頭はやはり10年前に西オーストラリア州から姉妹提携20周年を期していただいたもので、今回が4頭、そして1頭が国内の動物園から繁殖用としてお借りしているものです。あわせて9頭で皆さんをお迎えする体制ができたので、是非よろしくお願いします。昨日の模様を少し写真で飾っています。4頭それぞれのコアラの顔写真を付けていて、名称募集もしているので、奮って応募いただきたいと思います。

 

 私からは以上です。 

質疑応答

記者:

 2点お聞きします。ダムについてお聞きします。民主党の政権ができてから時間をかけて検討を重ねてこられたと思います。今回、ダムを継続するという結論に至ったわけですが、改めてどういう感想をお持ちかお聞かせ願います。

 先ほど観光GDPの話がありましたが、今日、神戸商工会議所でも会頭の会見があって、その中で京都、大阪、神戸の会議所で協力しながら観光ということで関西広域連合に協力できるのではないかという話をされていました。そのような中で経済団体と広域連合はどういう形でこれから協力していくのか、協力の場をどう設けていくのか考え方があればお聞かせ願います。

 

知事:

 継続中のダムについて、この段階で一定の考え方に基づいて評価をして、その評価結果に基づいて継続するかしないかを決めていこうという作業を昨年から行いました。評価の仕方や評価項目は全国共通の視点での評価です。そのような評価を経た上で、しかも代替案ごとに評価をして、それを比較したという結論が今回のそれぞれのダムの継続に繋がりました。ある意味で当然の結果ではないかと思っていましたが、これが確認できたという意味で国土交通省にも積極的にこの結論を踏まえて継続事業として推進していただくように要請していきたいと考えています。補助の採択を受けて、できるだけ早く地元のみなさんが安心していただけるように完成を急ぎたいと考えています。特にダムは完成して初めてその効用を発揮する施設です。着手したらできるだけ早く完成させないと意味がない施設だということを前提にできるだけ早く整備が完了するように努力していきたいと考えています。

 民間団体と関西全体としての広域事務をつかさどっている広域連合が協力し合うべき場面はたくさんあると思っています。どちらかというと関西広域連合の実施部隊は各府県や民間団体と一緒に設立している関西広域機構になります。また、広域連合は広域事務について広域調整や計画、ガイドライン作りなど全体として整合性をもって関西全体が対応しようとしている仕事が中心になります。民間団体からのご意見をその際にいただく、具体の実施にあたっては協力していただくという関係ではないかと思っています。2月20日の議会の質問でも出ましたが、多くの自主的な広域団体を作っている関西地域、その関西地域でつくられている関西広域機構を筆頭とするような自主的な広域団体については、広域連合ができたので二重行政や二重事務と言われないような役割分担を明確にしていく必要があります。平成23年度にかけて早急に関係者と相談をしながら整理を進めて二重行政、二重事務ではない適切な役割分担を行いながら、それぞれの役割を関係づけて行っていく、そのような整理をさせていただく予定です。

 

記者:

 昨日、前原大臣が辞表を提出されましたが、今指摘されているのは閣僚ドミノになるのではないか、予算関連法案の成立が難しい中でそういう状況になることについてどう思われますか。 

 今回の政治資金の在日外国人からの献金について、政治家として在日の企業人からの緩和は2006年になっていますが、個人からは全くだめだということについて今後議論も出てくると思います。このことについてどう思われますか。

 

知事:

 予算、予算関連法案など国民の生活と関連の深い国の制度的裏打ちが不安視されている状況の中で、今回のような事件が起きたことは非常に残念だと思います。しかも外交は政権が代わっても一定の国益に従った継続性が要求される分野でもあります。そのトップが6カ月程度で交代せざるを得ないという意味では非常に残念という思いでいっぱいです。できるだけ早く新しい外務大臣を決めて、新たな出発をしていただきたいと思います。

 2点目は非常に難しい問題で、政治団体からすると本当によく分かっている方であれば通称名で寄付された場合チェックが働くと思いますが、一般的な通称名で寄付を受けているときちんと判明しないのではないかと思います。政治資金規正法も非常に古い法律で、最初の政治資金規正法ができたときから入ってる規定です。今まで大きな議論になっていませんでしたので、この際、外国人からの寄付、特に政治資金の取扱いについてどのように考えていったらいいのか十分議論したらどうかと思います。前原外務大臣のようなケースについて、実質的に判断したときに政治資金を通じて、政治的影響力を発揮しようとして寄付をされているというような状況では全くありません。そうだとすると、どういう場合を本当に規制すればいいのか、どういうような場合、特に在日の方々という特別の歴史的経過の中で日本に住み続けている方々などに対する取扱いをどう考えたらいいのか、今、これを契機に十分検討する必要があるのではないかと思います。何でもかんでも、今のような外国人だからダメというような政治資金規正法の規定ぶりは政治資金規正法が制定された当時の雰囲気をそのまま引きずってしまっているのではないか、今のような時代の目、尺度でもう一度十分検討されるべき時期にきているのではないかと思います。

 

記者:

 政治に関わることですが、今、中京都や新潟州のような形で自治体の形が地域政党がいろいろな提案や動きがあります。大阪でも知事と市長が活発に大阪都、スーパー政令市ということで議論されています。大阪、関西全体から見て兵庫県と神戸市の関係は比較的うまくいっているのかなと思います。その点、何か秘訣、ポイントはありますか。

 

知事:

 政令市と兵庫県との今の状況が手を携えて協力し合っていると見えるなら、震災復興ですね。16年前の大震災からいかに早く復旧復興を遂げていくかということを考えたときに神戸市だ、県だと言っていられません。どこでもやれることは協力しながらでも、単独ででもやっていこうではないかというのがスタートでした。そのような中でお互いの協力関係が生まれてきたし築かれてきたと思います。以前、仲違い状況も無いわけではありませんでしたので、震災復旧復興でそれぞれが現実に対して対応していかざるを得ない状況の下で進めてきたことが今の状況を作り出してきていると思っています。

 それと、もう一つは神戸市と県との間である意味で重複感のある事務が少ないのではないかと思います。仮に重複感がある事務があるとすると、地域のコミュニティ対策で先導的に、例えば県は県民交流ひろばをやりましたが、神戸市は既に公民館や集会所、コミュニティーセンターなどを整備されています。それとの関連で県は改造費などというような形で提供しましたので、有効にうまく活用していただけた、若干だぶるところがあっても重複感が少なく受けられてきているということがあるのではないかと思います。河川などについては、県が河川管理をやっていますが、国県道の管理は神戸市にお願いしています。事務処理の重複感が少ない、神戸市民の間でも県の仕事に対する理解が神戸県民局の活動などを通じて相当見ていただけるようになってきたということもあるのではないかと思います。

 

記者:

 中京都、新潟州、大阪都のような動きについてはどう思われますか。

 

知事:

 新潟はどういう理由か分かりませんが、少なくとも名古屋市や大阪市の規模になったときに大阪市や名古屋市は本当の基礎的自治体といえる規模なのかどうかという面があるのではないかと思います。神戸市の場合は、県が560万人の内150万人という状況ですので、ばかでかいという認識は神戸市民も持たれていないのではないかと思います。一方、横浜市や名古屋市、大阪市の規模は本当にこの規模で今のような行政区という体制で良いのだろうか、もっと基礎的自治体として構成できる余地はないのだろうかというように議論の中から現行地方自治制度の中で制度として位置づけられている都制が取り上げられているのではないかと思っています。

 

記者:

 前原外相の辞任に関連して、国の予算審議中の国会において閣僚が辞任することになりましたが、政局に与える影響についてお聞かせ願います。

 

知事:

 一地方の知事ですので、全国の政治に与える影響を語る立場ではありませんが、有力閣僚の一人である前原さんが今の時期に辞めざるを得なくなったということは菅内閣にとっては大変大きな痛手にならざるを得ないと思います。課題は予算は自然成立することになりましたが、執行しようとすると予算関連法案が通らないといけないことになっています。予算関連法案の成立を目指して内閣は内閣としてご尽力いただきたいと思います。また、外交日程も立て込んでいるようです。来週にヨーロッパで外務大臣会合があるはずです。そういうことを考えてみると、世界の中における日本の存在感がますます弱くなっているというようなことまで言われていますので、できるだけ早く新たな態勢を作って国会対応と世界の外交対応という二つの面で陣容を立て直して進んでいただきたいと願っています。

 

記者:

 三木市の藪本市長が地域政党を県選管に申請して記者会見もされました。8人の候補者を市議選に擁立すると発表されました。二元代表制の中で地域の自治体の首長が積極的に与党を形成していくという動きに対してどのようにお考えかお聞かせ願います。

 

知事:

 地域政党の動きは、地域課題に対して既成政党では対応できないというところから地域政党としての活動を展開されること自体は自治の活性化という意味で評価すべきだと思っています。首長が自分の仲間づくりをするために地域政党を活用して、議会において自分の仲間を増やしていくことを自ら行うのは、いささか消極であってほしいと思っています。憲法は二元代表制を要請しています。それはなぜかというと首長の執行力に対して適切なチェック、監視があって、チェックアンドバランスをとらせようということが二元代表制の趣旨です。その趣旨からみると首長自らが自分の主張を通すための環境づくりとして自らの配下議員を増やすような動きはいかがだろうかと思います。このあたりは有権者である住民が的確に判断される事柄だと思いますが、最近そのような風潮が名古屋の市長選挙などで顕著に出ています。そのことの是非は有権者が功罪を見極めていただきたいと思います。

 

記者:

 名古屋の話をされましたが、知事の目から見て河村市長の減税日本とか大阪府の橋下知事の維新の会などは、首長が配下を増やすための動きに見えてしまうということでしょうか。

 

知事:

 自分の主張を通すための陣容づくりをされているというふうに見えます。

 

記者:

 予算の関係ですが、関連法案が通らなければ成立した場合でも難しいという話がありました。前原外相の絡みで解散や内閣改造、総辞職した方が良いという声が上がっています。先ほどの話では解散や内閣改造などをせずに、与野党が協力して関連法案を通すことが先決だというようにお考えだということでよろしいでしょうか。

 

知事:

 ここまできているので、まず国としてやるべきことやってほしい、やるべきことをやった上で信を問うなら信を問うということであるべきではないかと思います。与党、野党という話を超えつつあるのではないかと思います。つまり、国民をほっといて国会論議だけをされていることになりはしないかということを心配します。どうしても合意できない部分はできないとして、残されるという選択もあります。しかし、本来共通項もたくさんあるはずです。その共通項を国民に対して安心できるような対応をすることが最低限必要なのではないかと思います。 

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部署名:企画県民部知事室広報課
電話:078-362-3020