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更新日:2011年4月4日

知事定例記者会見(2011年4月4日(月))

【発表項目】
1 政策会議議題
(1)東日本大震災に係る支援
(2)平成23年度本庁部局・県民局の重点目標
(3)ひょうごの「農」2011の発行
(4)平成23年度主要行事予定

動画(録画配信)

記者会見を動画で見る(外部サイトへリンク)(約60分)
・会見中の知事及び記者の発言内容は、議事録でご確認ください。

知事会見内容

知事:

 今日は、政策会議の日でしたが、冒頭、支援本部連絡会議ということで、東日本大震災についての支援状況などについて議論をしました。ご報告させていただきます。

 まず、仙台市の南部地域ですが、私も名取市の閖上に行ったということを言いましたが、名取市の南側に岩沼市がありまして、岩沼市の南に亘理町があり、その南に山元町があります。山元町と亘理町の現地に緊急消防隊の皆さんが入られたものですから、情報が少ないということで、入れてもらったのがこの調査報告です。特に細かいことは省略しますが、山元町の場合は近日中に復旧し、亘理町の場合はもう水道もガスも電気もそれぞれ通っているという状況のようです。しかも、それぞれかなりいろんな対応が、少しずつですが、動きつつあるということのようですので、ご報告させていただきます。また、全体として、国道沿いのガソリンスタンドも行列がかなり短くなってきたようです。

 それから、被災者の登録窓口の設置状況ですが、県内の全市町村が窓口を決定しています。関西広域連合においても、被災者の登録システムを先日の委員会で取り組もうということで、情報提供させていただき、正式に依頼文書を発出したところです。各構成府県とも市町を窓口にした被災者登録を検討していただいています。相談窓口は一覧にありますように、全府県が開設済みです。

 それから、資料3ですが、児童福祉関係職員を厚生労働省からの要請に基づき、今回二人派遣させていただきます。既に32名が派遣されている状況です。

 資料4は、4月1日現在でとりまとめた兵庫県からの職員等派遣状況で、現地での活動日数での延べ人数になっています。例えば、私などは0泊3日でボランティアの皆さんと一緒に行きましたが、1日だけ活動しましたから、延べ人数で1日となり、例えば、30人×1日ということになります。例えば、活動を5日間したとすれば1週間いても活動日数×延べ人数ということで計算させていただいている数です。4月1日時点までで、県職員は全部で870人、福島県にも岩手県にも入っております。それから、EARTHについては基本的に宮城県での活動でした。声かけはしておりますが、現在のところ、まだ具体的な要請がありません。県警は既に緊急援助隊、被災者支援などで、特に被災者支援についてはご一緒していただいているということです。それから、緊急消防援助隊の航空部隊は岩手県で活動展開をしています。これは、消防の全体調整の結果です。市町の職員の皆さんについては、分野ごとに既に約9,000人の皆さんがご協力いただいているところです。避難所運営やライフライン、あるいは瓦礫の除去の指導や医療対策など含めて約9,000人の皆さんが派遣されました。市町別は右側の表のとおりです。社協の皆さんも延べ46人、日赤は316人の派遣となっています。全体として、合計しますと延べ13,216人の方々で、4月1日現在の実活動人員は430人で現地に入って活動を展開しているという状況です。これから、市町の役場支援や県の計画支援、現実に瓦礫処理が始まりますとその瓦礫処理の支援、まちづくりの支援ということが出てきますので、さらに計画的な人材派遣ということを考えていく必要があると思っています。かなり長期的な支援体制を作っていくということが重要になろうかと思っています。それから、ボランタリープラザの派遣は既に3回出ていまして、既に発表させていただいていますが、第4回目を4月6日から出発して2日間活動展開をすることにしております。

 それから、新規追加した対策ですが、お手元に資料を並べておりますが、追加部分に線を引いております。石巻市避難所から義足喪失患者を総合リハビリテーションセンターへ受け入れました。それから、災害関連資材として、学校再開のための支援資材を調達中です。石巻市の学校再開のためのファクス、コピー機、パソコン、コピー用紙を10セットほど調達中です。それから、ツーリズム協会が街頭募金活動を実施しましたが、これは既に発表させていただいています。それから、看護協会のボランティアが気仙沼市避難所で健康相談を実施し始めています。既に4月3日以降、6人の看護師が健康相談を実施いたします。これから、合計11班、26名が活動する予定になっています。同じくこころのケア支援について、第4期が派遣されて引き続き活動を展開します。特に4月3日までこころのケアセンターの加藤副センター長が派遣されまして、地元の関係の皆さんに講習会なども実施しているところです。それから、先程も言いましたように児童福祉関係職員の派遣があります。ボランティアについても先程触れましたとおりです。応急復旧工事の支援として、土木のほうが先遣隊に出しているという状況です。それから、実態調査で19ページにありますが、人と防災未来センターが河田センター長も第2団で出かけられていますが、第3団、第4団、現在第5団と継続して現地の指導に当たることになっています。それから、現地対策のための現地支援本部ですが、第3陣を派遣しました。今日の朝、第2陣が戻ってまいりました。連携をとりながら現地の実情に合わせて対応しています。それから、今までの物的・人的支援など整理したものを最後につけています。

 災害支援については以上です。災害支援のための本部会議は最近開催していませんが、今申したような災害支援の本部連絡会議を開催しまして、庁内の関係部局長会議を行っているということです。教育委員会にも入っていただいて、これを週に2~3回開催させていただいています。今日も政策会議の冒頭1時間、この連絡会議をさせていただいています。これからも機動力を発揮した対応をしていきたいと考えています。

 

 2番目は「平成23年度本庁部局・県民局の重点目標」についてです。政策監のところから始まりまして、各県民局までの重点目標を取りまとめておりますので、ぜひご覧下さい。

 政策監のところは、やはり、「21世紀兵庫長期ビジョンづくり」と「地域再生大作戦の展開」です。企画県民部は「第2次行革プランの着実な推進」と「県立大学の個性化・特色化」です。防災部局は「東日本大震災の被災者・被災地支援」と「東日本大震災を踏まえた防災・減災対策の見直し」、そして「関西広域防災計画等の策定」が基本になります。

 それから、健康福祉部は「健康ひょうごの推進」、「少子対策・児童虐待対策」、「障害者の自立支援」、「自殺防止対策」を柱にしています。

 産業労働部は「持続的成長を牽引する地域基幹産業の成長促進」と銘打っておりますが、今回の大震災による影響なども踏まえながら、ひょうご産業の再構築を図ります。それと併せまして、「地域資源型産業・観光対策」が重要性を増すのではないか、特に秋にはB-1グランプリin姫路がありますし、来年の大河ドラマの平清盛等を睨んだ観光客誘致、特に海外の観光客が来なくなっていますので、これをいかに引きつけていくかが大きな課題になります。それから、県立ものづくり大学校がようやくスタートしますが、地域人材の養成を強化して体質向上につないでいくということが中心になります。

 農政環境部ですが、大都市近郊であるということや五つの地域の特色を生かした農業の展開を図っていくということになります。それから、林業については、県産木材供給センターが昨年12月からオープンしているわけですが、2つの課題があり、原木生産供給体制と県産木材の需要拡大対策を推進しますが、この3月では大変需要も強含みで推移しており、生産も当初予定していた生産の3~5割増しで運転されています。それから、岩手県、宮城県の木材産地が傷んだわけですから、その代替が期待される可能性がありますので、県産木材供給センターをフル活動が続くのではないかとみているところです。それから、楽農生活の推進や災害に強い森づくりや農産漁村づくりを進めます。環境について、地球温暖化の防止対策ですが、地球温暖化防止推進計画を策定する必要がありますが、国の動向が少し不明瞭になってきました。つまり、平成20年に25%基準年削減の大きな柱のひとつが原子力発電所の整備でしたので、それに対する取り扱いを大きく見直されたりしますと、25%の目標その自身も大変困難になる可能性がでてきています。ただ、私どものほうの関西電力エリアは直ちにダイレクトに影響を受けるかどうかがありますが、やはり、20年までに計画されていた発電所がありますので、それがどういう形で収まるか見極めないとその分が影響が出てくる可能性があります。そのような意味で、国の動向にも注視しながら対処していく必要があります。それから、「循環型社会の構築」や「生物多様性の保全」も実施し、野生動物の被害防止総合対策を続けて行うわけですが、シカの年間捕獲目標3万頭を維持しますが、22年度の捕獲目標3万頭に対して実績はまだ集計中ですが、概ね3万5千頭は超えたのではないかと見られているところです。それから、新たなレッドデータブックを作成しますが、23年度は昆虫類を整理しようと考えています。併せて、「地域環境負荷の低減」も柱としています。

 県土整備部は、「まもる」、「つくる」、「つかう」ですが、今回の大震災を踏まえて、東南海・南海地震への備えについて、見直しを行った上で整備の基本方向を定めたいと考えています。また、総合的な治水対策を推進します。特に総合治水を盛り込んだ条例の制定も検討しています。「つくる」という意味での基盤整備では、鳥取豊岡宮津道路、北近畿豊岡自動車道路、名神湾岸連絡線など、兵庫の骨格づくりを進めさせていただきます。また、阪神港への集荷につながる内航フィーダー網の充実・強化もひとつの柱です。それから、生活の質を高める社会基盤の再構築としての「つかう」ですが、鉄道や生活交通バス、3空港の利活用、高速道路などに対する対応に誤りのなきよう期します。それから、次代の変化に対応した推進方策で、社会資本整備の仕組みについて、柱にしました。まちづくりの面では、建築物や宅地の耐震化について、強化する必要があると考えていますし、福祉のまちづくりの推進も基盤整備のひとつです。併せて、都市計画の見直し作業や多自然居住については、ひょうご田舎暮らし・多自然居住支援協議会の運営などを中心に推進を図ります。美しいまちづくりはまちなみ緑化事業を推進しますし、快適な住まいづくりとしては、明舞団地再生の推進や県営住宅の整備・管理の推進で、県営住宅整備基準や入居資格基準の改正やURからの借り上げ県営住宅からの円滑な住み替えの検討、県営住宅駐車場有料化の推進を図ります。

 企業庁については、「戦略的な企業誘致による産業用地等の分譲推進」です。特に、今回の震災でリスク分散という発想が非常に強くなってくるのではないかと考えられますので、そのリスク分散に対応する誘致活動を効果的に展開したいと考えています。病院局については、順次、病院の整備を進めてまいりますし、医師等の医療職員の確保に重点を置いています。

 教育委員会は、「生きる力」を育む教育の推進と「スポーツ・生涯学習の基盤づくり」という面で、第1回神戸マラソンや7月のアジア陸上競技選手権大会などに力を入れますし、併せて、コウノトリの野生化に向けた取り組みの促進を実施します。以上、各分野の政策の重点概要としますが、各県民局も同じようにそれぞれ特色ある対応ですのでご参照ください。

 

 3番目は「ひょうごの『農』2011の発行」についてです。概要版をとりまとめていますので、ご参照いただきたいと思います。7ページをご覧いただきますと、我が国と本県の食料生産状況として食料自給率を整理しております。右側の真ん中の表に、兵庫県と全国の食料自給率(20年度数値)ですが、カロリーベースでは兵庫県は16%で、全国は41%です。生産額ベースでは兵庫県は34%、全国は65%という数字になっています。その一番下をご覧いただきますと、県民局ごとの食料自給率が出ておりますが、淡路はカロリーベースでも100%を上回っており、生産額ベースでは3倍、重量ベースでも3.4倍になっているという状況です。また、左側に全国順位上位を占める主な農林水産物を書かせていただいていますが、酒米は日本一ですが、丹波の黒豆は岡山と1位、2位を争っています。丹波黒というのは産地の名前ではなく、銘柄の名前になってしまっています。ですから、丹波産「丹波黒」と言わないと本県の黒豆ではないということになりますので、こういう意味でのブランド化を進めて参ります。あと、一部、二部に概要を整理していますのでご参照ください。

 

 最後は「平成23年度の主要行事予定」についてです。少し粗いですが整理しております。7月のアジア陸上選手権、8月の全国中学校体育大会、エメックス9、そして9月の但馬でやります総合防災訓練、10月は神戸ビエンナーレが開かれますし、ふれあいの祭典が「神戸ふれあいフェスティバル」という形で神戸で展開します。併せて、山陰海岸ジオパーク国際学術会議も開催します。11月は姫路でB-1グランプリin姫路がありますし、11月20日には神戸マラソンが行われ、日本鉱山遺産ネットワーク会議(仮称)が生野、明延を中心に開催されます。それから、3月には科学の甲子園(全国大会)が西宮で行われます。理科、科学の全国大会を開催しようとするものです。

 

 私からは以上です。

質疑応答

記者:

 選挙戦期間中で答えにくいかもしれませんが、広域連合について、奈良県知事選で争点になっています。東京都知事選でも関東広域連合ということを訴える候補者が立候補されるなど、全国的に争点になっています。どう受け止められますか。

 

知事:

 今回の災害支援などを地域として取り組むのに際して、広域連合が事務局として、或いは調整機関として果たした機能は、ある意味でプラスに評価されているからこそ、間近に行われている統一地方選挙に取り上げられているのではないかと思っています。現に、我々自身ももし広域連合が調整しなかったら、きっとどこかの地域に支援が集中していたかもしれないという思いがありますので、そういう意味では3月13日に集まって即時に協議して、それぞれの主担当を決めて、全部を広域連合が仕切るのではなく、主担当県において必要とされる対策をそれぞれが主体的に行動していくという枠組みを決めたことが、機動力を発揮できたスタートになったと思っています。そのような意味で、一つの主張として取り上げられているのは、広域連合の役割が評価されている、期待されているということの表れではないかと思っています。

 

記者:

 東日本大震災の被災地で、避難所から内陸部への移動などが徐々に始まっています。特に一部の避難所では、近隣への避難や、地域単位での避難を希望する方が多く、遠方への避難に抵抗感がある方が非常に多いということが言われています。関西広域連合は一時遠隔避難所を設置して、数万人単位の受入を表明されていますが、都市型の住民の方とは違って、コミュニティの結びつきが強い地域の方というのは、移転に対して抵抗感がある方もいらっしゃると思います。知事は今回こうした状況を踏まえて、どういった配慮をお考えですか。

 

知事:

 我々としては、いざという時は数万人単位で関西広域連合が一時遠隔避難所として引き受けられるというメッセージを被災地に出すことによって、ある意味で大変遠いけれども、行けば生活ができる担保があるということを理解していただけたのではないかと思っています。ただ、おっしゃるように、まだご家族に行方不明の方がいらっしゃるとか、そのような状況を見極めないとなかなか地元から離れられないという思いや、被災者の方のそのような感情を尊重しなくてはいけないと思っています。できるだけ仮設住宅が近い方が望ましいというのはそのとおりだと思いますが、三陸海岸は平地の少ない地域ですから、全ての仮設住宅が被災地で整備できるかどうかという点や、あるいは、仮設住宅の建設が始まっていますが、多くの方々を十分に収容できるだけの仮設住宅が早急に整備できるかどうか、この辺が課題なので、そのような状況の中で、せめて仮設住宅ができるまでの間、例えば兵庫に来ていただくということも可能性としては十分残っているのではないかと考えられるので、さらに呼びかけをしていきたいと思っています。既に石巻市に支援隊第3陣が参りましたが、淡路高校一宮校を一つの受入先としてモデル的に整備しようとしていますが、その模型を持参させました。従って、そういう模型などもご覧いただくと、こんな受け入れなのかと、ある意味で理解が進んでくれたらいいと思っている状況です。いずれにしても、我々は受入態勢をそのまま継続させていこうと思っています。

 

記者:

 先月、福島原発の事故を受けて、関電の幹部が京都府と滋賀県の知事に説明に行ったと聞いています。兵庫県には来たのでしょうか。また、もし来ていなければ、原発の安全対策について説明を求められるご予定はあるでしょうか。

 

知事:

 先日、広域連合委員会が終わった後の記者会見でも表明したように、関西広域連合の構成府県とともに、広域連合としても安全対策を申し入れることにしています。現在、鳥取県と徳島県は知事選挙中ですので、まずは関西電力に申し入れしたいということで、できれば今週中にでも関西電力に私達が出向いてでも広域連合と構成府県として共同して申し入れをしたいと考えているところです。

 

記者:

 先月の記者会見で、県の地域防災計画の中で原発の対応の見直しを示唆されました。広域連合の広域防災計画も今策定中かと思いますが、原発の災害に対する対応の考え方は現状ではどうあるべきだとお考えでしょうか。

 

知事:

 具体的にはこれからですが、どういう要因を盛り込むかということになると思います。いずれにしても避けて通れない大きな課題だと考えています。技術的な問題はともかく、例えば福島の様子を見ていると、避難をしなくてはならない、そうすると避難所がいる、その避難所対策をどのようにしていくのか、長期化しがちだとすると、長期化する避難所対策や避難者の生活をどうしていくのか、こんなことをやはり整理しておく必要があると思いますし、意外と触れられていませんが、例えば、馬とか牛などの家畜の取扱いなどをどうするのかということもあります。現在、家畜がどうなっているのかの情報はあまり入ってきませんし、そういう課題についても焦点を当てておく必要があるのではないかと思います。しかし、そんな事態が起こらないような安全対策をきちっと取っていただくことを前提にしながら、万が一の対応は県として織り込んでいく必要があるのではないかと思います。

 

記者:

 先ほどの関電の申し入れは、広域連合長として知事が関電に出向かれるという理解でよいでしょうか。

 

知事:

 そうです。

 

記者:

 日程はまだ決まっていないですか。

 

知事:

 近いうちに相談して決めますが、少なくとも今週中には行きたいと考えています。

 

記者:

 広域連合の活動が13日から始まって成果を上げていますが、3週間やってこられて「ここをこういう風に改善すべき」ということがあれば、連合長としてお聞かせください。もう1点はフェニックス共済についてですが、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえた制度ですが、これを例えば広域連合で一つの制度として考えていくという提案をされるとか、或いは、すぐにはなかなかできないと思いますが、今回の被災地にこういう制度があるという提案などのお考えがあるかを教えてください。

 

知事:

 後段の方からお答えすると、フェニックス共済は今回のような大規模な災害が生じた時に全国的な制度として展開していれば、かなり効果を発揮したのではないかと思っています。ただ、一部の地域だけの制度であるとすると、相互扶助が働かなくなってしまうので、これはなかなか難しいです。となると全国制度として再度検討しませんかという呼びかけは、タイミングを見てしていきたいと考えますが、それがいつ頃がいいのか、もう少し様子を見極める必要があると思っています。ただ、佐用町や一宮町の水害でフェニックス共済に入っておられた方々が、大変役に立ったという意味で入っていてよかったという評価をいただいていることは事実です。

 それから前段の、今の時点で広域連合としてさらに対応しなくてはいけないことはなにかということですが、これはやはり連合自体の問題でもありますが、各府県の市町のご協力も得ながら、市町機能をいかに復旧していくかという意味でどんな協力ができるのか、これは我々だからこそ逆に全国の仕組みができるまでの間の、いわば先導的役割を果たすべきだということで現地に飛び込んでいるわけですが、刻々と課題が変わってくるので、罹災証明などを出す役場機能はできるだけそれぞれの被災地の職員の方々にしていただいて、住民をお世話する役割はボランティアや我々のような応援部隊が務めていくというような方向に重点を移していく必要があるのではないかということが一つです。

 もう一つは非常に難しい話ではありますが、我々は阪神・淡路大震災の時、インフラ整備や産業振興、住宅再建などについて、緊急3カ年計画を策定しました。そして総合計画としてフェニックス計画を策定しました。まちづくりの手順などについても議論してきました。そのような次なるステージに向かっての活動をこれから支援していく段階になりつつあると思います。そのような段階になればなるほど、我々の経験やアドバイスが有効になる余地が高いのではないかと思うので、そのような計画づくり等に対しても支援を強化していく必要があるのではないかと考えているところです。

 

記者:

 今、大連立という話が民主党と自民党の間で出ています。今回の震災に対応するためということですが、阪神・淡路大震災の時も自社さ政権でなかなか物事がうまく進まなかった部分もあったかと思います。今回の大連立については賛否色々あると思いますが、知事はどのようにご覧になっていますか。

 

知事:

 意思決定を迅速にして、国、県、市町、民間含めて復旧復興に対して強力な行動力がどうすれば持てるかということが、今一番問われているのではないかと思います。そういう中で、意思決定が迅速にできて、そしてそれに基づいた具体的な力が発揮されるということがあるならば、大連立だっていいでしょうし、大共同だっていいです。問われるのは、早くやるスピード感ではないかと思います。スピード感を持った復旧復興支援ができる仕掛けを早く作って欲しいというのが私の率直な感想です。仕掛けの議論をあまりああだこうだとしている暇はもうないのではないか、もっとやるべき事をきちんと迅速にやれる態勢を動かして欲しい、態勢を作るのではなくて動かして欲しい、そのように思います。

 

記者:

 もう1点です。先ほど関電の原発への申し出という話がありました。ただ、環境問題を考えると、原発というのは欠かせない部分もあって、環境省の事務次官も温室効果ガス削減目標の維持がなかなか難しいという見通しを示しています。知事ご自身は環境政策と今後のエネルギー政策を踏まえると、やはり原発というのは今後も必要になるので、安全性などを見ながら建設なり維持なりを進めていくというお考えなのか、それともあのような事故を見た場合、廃止や縮小の傾向で行くべきとお考えなのか教えてください。

 

知事:

 いずれにしても今は判断しかねます。というのは、兵庫県自体には原発適地がないということで、他県に原子力発電所の立地を依存しています。そういういわば受益者の立場として、非常に深刻な今のような状況を踏まえたうえでの安全対策の見極めができるのかできないのかが、これから十分踏まえて議論されるべき段階なだけに、今の段階で私として推進すべきとか、抑制すべきだとかいう立場にまだ至っていません。それよりもまずは、まだ福島原発自体が安定していないので、その危険に対する安定対策のシナリオを早く国民に示していただいたうえで、その原子力発電所の安全度についての厳密な評価をしたうえで、情報が公開されて、地域や専門家などの議論が行われて、初めて方向づけができる課題なのではないかと思います。

 

記者:

 立地県ではないですが、例えば関西広域連合という範囲で見ると京都府や滋賀県は原発の隣接県になります。今後、関西広域連合の中で原発そのもののあり方と環境問題について話し合いなり、申し入れ等をしていくお考えはありますか。

 

知事:

 それは段階によっては、必要な申し入れをしたり、安全対策についてアイデアを出したりすることは当然の行動だと思っています。

 

記者:

 全国知事会や市町会もようやく動き出してきた感じがしますが、関西広域連合としては、とりあえず初動対応をスピード感を持って対応していたと思いますが、知事会などが動き出した後に、初動対応の成果を持って広域連合の活動を収束するのか、それとも全国知事会などと連携していくのか、見通しをお聞かせください。また、カウンターパート方式でなければ支援が偏るとおっしゃっていました。カウンターパート方式はそもそもどういう過程でアイデアとして浮かんだのかを教えてください。

 

知事:

 全国的な動きがシステムとして構築されて、それが順次機能するようになれば、関西広域連合傘下の構成府県や市町もその一員として行動していくことになると思います。率直に言って、そのような動きが出てくるまでの間は、歯を食いしばってでも阪神・淡路大震災で支援を受け、経験した私達ががんばろうではないかということでリード役を果たさせていただいたと思っています。ただ、先ほどもこれからの課題について2点触れたように、新しいステージに対応する計画づくりや、計画に基づいた具体の動きが出てくると、その中でともに大きな被害を受けた地域としての経験や教訓をどのような形で役立たせていただくのかという部分は、相変わらず兵庫や関西広域連合には負わされているのではないかと思っています。

 それから、なぜカウンターパート方式・パートナー方式にしたかというのは、例えば一つの県では逆に支援の限界がある、一方で受け入れる側には偏りが生じる可能性がある、それをパートナー方式をすることによって、その両方をマッチングすることができるのではないかということで、我々兵庫県から提案をさせていただきました。

 

記者:

 兵庫県の提案としては、当初被災6県に対して広域連合の6府県を1対1のパートナーとする案があったと聞いています。それが複数県で被災県を受け持つことに変わった経緯を教えてください。また、中国の四川大地震の時にあった対口支援というのが今回の支援の方式に影響しているのでしょうか。

 

知事:

 中国の支援方式は大変ユニークな取組ですし、お互いが継続することによって、責任を持ち合えるということで有効な取組ではないかと評価していました。そういうことも背景にあったことは事実です。それから、1県1県の対応にしようかという議論もあったのですが、被害があまりに違いすぎる事を考えて、被害の大きな3県に集中した方が望ましいのではないかということで3県を分担しようということになりました。それはやはり実情からいって正しかったのではないかと思っています。

 

記者:

 先ほど、避難所の話でも「関西は遠いので」という話がありましたが、他府県などでは、国の緊急雇用基金を活用して被災者の就業支援などを行っています。兵庫県として雇用対策はどのようにお考えですか。

 

知事:

 これは前にも一度、避難所モデルとして旧一宮校を活用するという時にもお話ししたと思います。避難者の面倒を見るため、生活支援をするために被災者の中から働ける方を雇用して支援することも考えられますし、或いは被災者として避難所生活される場合に、特別に仕事を民間の企業の皆さんに委託方式でお願いすることも考えられます。具体に避難をしてこられる方々の状況によって、工夫する余地は十分あると思っています。現実に今年度未定になっている予算額自体は6億円程度あるので、対応を十分に考えられると思っていますし、もし必要ならば、今予定している事業をどんどん組み替えて対応していくこともあり得ると思います。例えば、パソナの南部さんの所に農業従事者を当初200人委託していますが、そのうち半数は就職できなかった学卒者で、あと半数は被災者を割り振るということを、南部さん自身も検討してもいいとおっしゃっているので、そういうことも考えられます。これから、具体のニーズに則した適切な事業を展開していきたいと考えているところです。

 

記者:

 被災者の一時遠隔避難所の補足の質問です。今実際に具体的に被災地の県などを通じて、どこそこの集落・避難所を移したいという具体的な打診や申し出はあるのでしょうか。

 

知事:

 まだありません。これからの段階ではないかと思います。現に南三陸町でも宮城県内の避難所への町外移転が始まりましたが、全体からすると避難所は非常に少なく、2割ぐらいしか確保できていません。そうすると残りの人達をどうするかという話になったときに、「当面どうしようか」という段階が絶対にあるはずで、その段階になって真剣に検討していただけるのではないかと期待しています。我々は十分準備をして、お待ちしたいと考えています。

 

記者:

 今の質問で追加ですが、一宮校がモデルとなっている一時遠隔避難所は先行的に用意するという話を当初言われていましたが、これは既に準備されつつあるのか、それともいつ頃から準備されるのでしょうか。

 

知事:

 もう入札準備はしているはずです。今週中くらいには説明会を開いて入札行為をすることになると思います。

 

記者:

 今月中には整備が始まるのでしょうか。

 

知事:

 問題は不足部材があることです。普通だと調達に3週間ぐらいかかるそうです。例えば、仕切りの板を整備しようとすると、板を乾燥させないと曲がってしまうというのですが、私は「何とかならないか」と検討をお願いしています。つまり、3週間ではもしかするとタイミングがずれてしまうおそれがあるので、できるだけ早く、1、2週間ででも整備ができるように急げないかということをお願いしています。少々曲がってもいいじゃないかというぐらいのスピード感を持たないと、こういう対策はいけないのではないかということで、できるだけ急ぐよう担当部局にお願いしています。

 

記者:

 支援にあたってさらにまたお金がかかることも可能性としては考えられますが、また補正予算などという形で考えておられるのでしょうか。

 

知事:

 基本的には災害救助法の枠内で精算されるはずですが、もし精算されない部分があれば、それは私達の負担ということになります。しかし、そのような精算をにらんで対策を講じていくよりは、ある程度県民の理解を得ながら、被災者のための対策として対応していきたいと思っています。現時点ではまだそう大きなお金ではありませんし、また既定予算を活用するということも考えられます。補正が必要な場合には、例えばとりあえず予備費を活用していって、それでかなり金額が大きくなるようであれば、6月議会にでもお願いをするということになるかと考えています。

 

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部署名:企画県民部 広報戦略課

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