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更新日:2011年11月21日

青野運動公苑土地信託事業にかかる立替金等請求上告事件の判決についての知事会見(2011年11月17日(木曜日))

青野運動公苑土地信託事業にかかる立替金等請求上告事件の判決について

知事会見内容

知事:

 先ほど、13時30分に判決が出ました。青野運動公苑の土地信託事業についてですが、元々、公有地信託制度が始まったばかりの昭和62年に県と信託銀行で土地信託契約を締結して、ゴルフ場の経営を行うとして、運営をしてきたわけですが、平成18年から信託銀行が運動公苑に要した費用について、外部から調達できないので自分のところで調達して、そしてその調達した分を返せという訴訟をしましたので、我々は反論をして、1審判決では全面勝訴していたんですが、大阪高裁では逆に全面敗訴になりまして、最高裁に判断を仰いでいましたところ、「棄却」という判決でありますので、大阪高裁の判決が確定したということです。後ほど、細かい資料は整理をした上で発表させていただきますが、大阪高裁の判決について、特に信託制度というのは、責任ある能力を持っている専門家である信託銀行が、単なる財産管理人をするのではなく、きちっとした運営管理を行うのが基本で、それが土地信託の本質でしょうというようなこととか、あるいは契約が平成27年まで続いているにもかかわらず、県へ請求するというのは、土地信託契約を一方で継続しながらお金だけ返せということになりおかしいのではないかということ。そして、信託銀行が、利息収入を得るために自分でお金を調達して高い利息で貸しているのではないかとか、あるいは県が協力をしてあげたことそれ自体を逆手にとって、当然に途中であっても返済すべきだということはおかしいのではないかということを言っていたのですが、これらはすべて今回は認められなかったということです。従いまして、そこに書いてあるように、県民財産の有効活用を委ねたはずの信託銀行が利益を得る一方で不健全な事業執行に対する責任を取らない。そして必要資金を立替金として請求された。なぜこの立替金を信託土地提供者が直ちに償還、負担しなければならないのか全く分かりません。これについての違法性を認めなかった大阪高裁の判断が、公有地信託の本質を誤っているのではないかということで最高裁に申し出ていたのでありますが、口頭弁論も開かずに、審議を尽くしたとは言えないまま上告を棄却する判決を下したということでありますので、大変遺憾だと思っています。私たちは、公有地信託という制度そのものが多くの自治体等で活用されておりますので、慎重に公平な判断を最高裁はするのだろうと期待しておりましたのに、今回の判決は本当に不本意であります。私自身は最高裁への不信、司法制度への信頼を揺るがしかねない非常に残念な結果になったと思っています。また、判決理由をよく吟味して、対応措置がとれるかどうかを十分に検討したいと思っています。そこにありますのが、私の今回の上告事件棄却判決に対する対応です。金額が非常に大きく、全体で100億円以上になりますので、放っておきますと毎日利息が加算されてしまうということになりますので、明日付で専決処分をして直ちにこの債務名義に対する支払いをします。そしてさらなる損失を被らないような対応はしたうえで、今後、どういう対応が取り得るのか十分に検討していきたいと思っています。
 私からは以上です。

質疑応答

記者:

 今後、法的には抗告とか異議申し立てができると思うのですが、それはぜずに明日、とにかくお金を払うということですか。

 

知事:

 そうです。この判決に基づく対応はきちっとしておいた方がいいということでさせていただきます。例えば、損害をかけられたから銀行に損害賠償だというようなことが言えるのかどうかとか、要は立替金についての取り扱いが是認されたということだけなので、全体像として銀行が正しかったということではありませんので、そういうような意味での損害賠償請求ができるのかどうか、あるいは不当利得請求ができるのかというようなことを含めて十分に検討してみたいと思っています。現に、まだ契約期間中なのに、最高裁も判断されていないのですが何故事前に、契約終了の4年前である今の時点で決済をしないといけないのか。いわゆる損失がでたら、損失を支払うのは信託の基本ですよというのはわかる。特約が認められなかったというのはやむを得ないにしても、何故いま決済をしないといけないのかが全然分からないです。そういうところについて判断していないのです。しかし、放っておくと、最高裁の判決が出ましたので債務が確定したことになりますので、それでさらなる損失を防ぐためにとりあえず請求額は上告費用も含めて支払います。そのうえで、どういう対応があるのか考えたいと思っています。

 

記者:

 平成27年以降は施設自体は県に戻ると思うのですが、どうするのですか。

 

知事:

 その時点で検討しなければいけませんが、ゴルフ場として随分定着していますし、経営的には大きな利息支払いがなければ、元金が回っている限りは黒字です。そういうことも考えますと、やはり土地信託の取り扱いは妥当だったかどうかという問題はともかくとして、土地を有効利用して県民のニーズに応えていくという、ゴルフ場やスポーツ施設の提供という面は、引き続き行うことが妥当だということになるのではないかと思います。いずれにしてもその時点で検討をすべき事柄ではないかと思います。

 

記者:

 確認ですが、今回の上告棄却に関してはこれで確定して支払います。それ以外の損害賠償の請求などの対応を考えていくということですか。

 

知事:

 対応ができるかどうか考えるということです。対応をぜひしたいと思っています。

 

記者:

 明日、専決処分して支払う金額はいくらになりますか。

 

知事:

 105億4,070万円です。利息もばかになりませんので、この処理だけは早くさせていただいて損害の上積みをしないようにしたいということで専決処分をさせていただきます。

 

記者:

 全国でこういう信託事業が行われています。当時の状況ではいいアイデアということでされていたと思うのですが、全国で他にも信託事業はあります。この事業の総括的な評価はどうだったと思いますか。

 

知事:

 公有地信託はきっと失敗だったんでしょうね。何故かというと、土地を担保にしてそれに投資をして、施設を整備して、そして利用に供していくということなんですが、県のような立場からすると、資金の調達力がないわけではないです。財産はあるけれども、資金の調達力に課題があるから土地信託に出して資金を調達してもらって施設を整備してその間維持していくというのが狙いだと考えますと、県としては土地信託を使ういわれはあまりなかった。それなのに、公有地信託という新しい制度ができてそれを活用することで、特にバブリーな時代でしたから、十分に利益を上げられるというふうに計画して土地信託を活用したというところに問題があったのではないかと思っています。バブルの時代の所産ではないでしょうか。

 

記者:

 それは県の当時の見通しが甘かったということですか。

 

知事:

 両方が甘かったのでしょう。提案をしてきた、当時は東洋信託銀行ですが、東洋信託銀行も非常にバブリーな提案でしたし、それに乗ってしまったのも見通しが十分でなかった。しかし、その当時の状況を考えますとやむを得なかったと思います。なかなか見破れと言われても見破れないというのが実情ではないかと思います。ゴルフ場というのは、スポーツ施設ですので自前でやらないでこういう土地信託を活用した方が県民に対して理解を得やすいという判断もあったのかもしれませんが、結果としては県民負担を招いてしまったということになってしまいました。そのような意味で我々もお詫びを申し上げなければならないと思っています。

 

記者:

 105億円ちょっとのお金ですが、これを支払うことによって県財政の健全化等に与える影響はいかがですか。

 

知事:

 影響がゼロだとは言いませんが、兵庫県の実力を持ってすれば十分に乗り越えていけると思っていますし、全部がちゃらというわけではありません。土地信託に出していた土地や、その元金を活用してゴルフ場やスポーツ施設を整備した施設は契約が満了すれば戻ってきますので、それらを活用して行くということも考えられますので、そのような意味で、損失ができるだけ小さくなるような今後の努力もしていきたい。していかなくてはならないと考えています。財政再建のフレームに直接影響を与える規模ではないと思っています。

 

記者:

 土地信託が失敗だったということですが、県としては運動公苑をどうすればよかったと思いますか。

 

知事:

 運動公苑としてゴルフ場を中心とした施設を作って運営したこと自体は大きな誤りではなかったと私は思っています。ただ、その整備の手法と見通しがちょうどバブルのころだったということで、整備の手法として土地信託を活用したという点が結果として適切ではなかったということではないかと思います。

 

記者:

 例えば県が主体となって整備して運営していればよかったということですか。

 

知事:

 先ほど言いましたように、県は資金調達力がないわけではありませんので、県が直にお金を作って、例えば財団法人を作ってそこにやらせていてもよかったわけです。そうしていた方がコストも低くて整備できたかもしれません。しかし、当時としては銀行の提案もそうですし、公有地信託制度というのはバラ色の制度みたいな形で受け取られていましたし、それから、併せて県として、ゴルフ場を中心としたスポーツ施設ですので、民間の知恵を借りた方がいいのではないかという判断をしたのではないかと思います。ただ、公有地信託では、他県でもいままでいろんなケースがありますが、解約をされて、精算されたところもあります。従って、それだったらもっと早く解約した方がよかったという謗りはあるかもしれませんけれども、こういう風に裁判でもつれてしまいましたので、決着がつくまで判断を待たざるを得なかったということです。

 

記者:

 今回はこれで105億円の損失が出ますが。

 

知事:

 損失とはいえないと思います。つまり、105億円のお金を銀行に償還するということであって、契約が満了すれば土地と施設が戻ってくるわけですので、そしてその施設で適切に運用していくことによって、どこまで埋めることができるかという、そういう最終的な状況はまだこれからも続くわけです。今時点で閉めるわけではありませんので、最終評価はもうちょっと待たないといけないと思っています。

 

記者:

 兵庫県の土地信託事業はここだけですか。

 

知事:

 ここだけです。

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