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更新日:2012年1月16日

知事定例記者会見(2012年1月16日(月曜日))

【発表項目】
1 知事コメント「震災17年を迎えて」
2 社会保障・税一体改革に関する提言
3 平成23年度兵庫県・徳島県国民保護共同図上訓練の実施
4 兵庫芸術文化センター管弦楽団「第48回定期演奏会」における東日本大震災被災地高校等への義援金の贈呈
5 「子育て3ひろば交流会2012」の開催

動画(録画配信)

記者会見を動画で見る(外部サイトへリンク)(約50分)
・会見中の知事及び記者の発言内容は、議事録でご確認ください。

知事会見内容

知事:
 まずは「知事コメント『震災17年を迎えて』」についてです。明日、1月17日は、震災17年を迎えますので、コメントを整理しました。
 震災17年を経過しますが、改めて亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、被災者の皆様や被災地として復興に向けた懸命の活動を積み重ねてきたことに敬意を表します。
 この間、いろいろな経験・教訓を得てきました。これを昨年3月の東日本大震災の発生以来、生かすべく最大限の努力をしてきたと思います。まず、情報は取りに行くものだという教訓を元に、発災3日後には現地支援本部を設けましたし、3か所の市町現地支援本部も活動しました。そして、各種の支援活動を展開したわけですが、特に、EARTHやこころのケアチーム、家屋被害認定士などの専門家の活躍は兵庫ならではであったと思います。また、県内避難者登録制度やコミュニティの復興、住民主体のまちづくりの支援なども、震災経験を踏まえた取り組みだと思います。被災地は今、ようやく復旧復興のスタートを切ることができました。同じ被災地として、これからも息長く支援を続けていきます。
 あわせて、私たち自身も安全安心の基盤づくりを急がねばなりません。第1は、「想定外」の事態にも備えた危機管理の徹底です。津波対策としてのハード・ソフト両面での総合的な対策を進めていきます。また、原子力災害対策の見直しも行います。
 第2は、広域防災体制の充実です。関西広域連合で「関西防災・減災プラン」を策定しつつありますが、これに基づき、世界の防災・減災のモデル“関西”の実現をめざします。
 第3は、「伝える・備える」災害文化の確立です。防災意識を一人ひとり高めるだけでなく、防災訓練など実践的な経験を積み重ねることが、いざというときにはじめて役立ちますし、住宅の耐震化などについても出来ることを徹底し、「共助」という観点から自主防災組織の活性化やフェニックス共済への加入促進にも力を注ぎます。人と防災未来センターや県立大学防災教育センターを核に、防災人材の育成を進めます。
 これからも、震災の経験と教訓をしっかりと生かし、だれもが安全安心に暮らせる社会づくりに取り組んでいきますので、どうぞご支援、ご指導お願いします。
 既にご説明しましたが、明日の朝は、午前5時46分に県庁幹部が集まり、鐘をつき、6時からは防災対策の庁議をします。午前中に東西3か所ずつのコースでメモリアルウォークがあり、私は今回、西宮からの15kmコースに参加します。山手幹線が開通してからメモリアルウォークで歩いていませんので、今回、歩かせていただきます。11時50分からは人と防災未来センター「慰霊のモニュメント」前で式典を開催します。その後、なぎさ公園等で様々な催しが行われますので、ご協力お願いします。

 2番目は「社会保障・税一体改革に関する提言」についてです。社会保障・税一体改革素案が閣議報告され、与野党協議が順調に進むかどうかよくわかりませんが、今後法案をまとめられ、国会でも議論されるということですが、社会保障の見直しという面で、十分になされたとは言えないのではないかという見地でまとめています。
 まず、年金ですが、25年の受給資格期間を短縮するとともに、受給資格期間に応じた年金額にせざるを得ないのではないかということです。また、実質的な国民皆年金になっていないので、特に若い人達の加入が非常に少ないので、この辺りの対応が必要です。それから、賦課制度になっているにもかかわらず、60歳以上の高齢者は負担を求めていないこと、高額所得者に対しても給付してしまっていることなど、積立方式と賦課方式の考え方に混在がみられますので、賦課方式なら賦課方式らしく徹底した方が良いのではないかということです。加えて、平均寿命が長くなっていますので、その関連で支給開始年齢をどう考えるかなどを検討すべきではないかと考えています。
 公的医療保険制度については、従来から常に言っていますが、高齢者から乳幼児に至るまでの全国民を対象とする公的医療保険制度を一本化させる必要があります。協会けんぽ、共済組合、組合健保、国保組合、国保といった5つの制度が並立しており、そのどれに所属するかによって随分負担が異なります。これらを一本化することによって、解決を図るべきだということです。
 介護保険において、軽度者と介護度の高い方との取扱についてもっと差を設けた方が現実的ではないかという提案が中心です。
 子ども・子育て支援については、保育所の入所要件である「保育に欠ける」要件を早急に撤廃し、保育を必要とする全ての子どもの受け入れ施設とすることを前提にすべきです。また、地方の創意工夫によることができる財政スキームを検討してもらいたいと思いますし、障害児やひとり親に対する支援などについて全く対象とされていないので、これらの位置づけをきちんとして欲しいということです。
 それから、社会保障・税の一体改革を抜本改革と位置づけるにはまだまだ不足しているのではないかという意味で、更なる抜本改革を行う必要があるのではないかということです。地方税制の改革や社会保障財源の確保に加え、地方法人特別税及び地方法人特別譲与税については、税制の抜本的な改革において見直すこととされていましたので、このたびの素案では、地方の社会保障関係費の財源として地方消費税の引上げにとどまっており、抜本的な改革とは言えないことから、地方法人特別税等の現行制度は維持すべきではないか、このような意見を提言したいと思います。
 それから、社会保障と税番号制度の円滑な導入について触れています。個人の識別に当たっては、既に整備されている住民基本台帳ネットワークシステムを基本として構築することが大切だということを主張し続けています。また、情報連携基盤の運用については、既に住民基本台帳ネットワークシステムを運用している(財)地方自治情報センターなど既存の団体を活用すべきで、基本4情報の更新などについても、効率的な仕組みとすることを提案します。国として住民基本台帳ネットワークシステムをベースにして活用されるのだとすれば、その上に構築される情報連携基盤のシステム整備を国が責任を持って、財源も負担して整備することが基本になるのではないかということを整理しました。

 3番目は「平成23年度兵庫県・徳島県国民保護共同図上訓練の実施」についてです。政府と徳島県、兵庫県の3者の共同の図上訓練です。平成15年にポートアイランドの国際会議場を使用し、関西全体の図上訓練を実施したことがありましたが、それ以来の大きな図上訓練になろうかと思います。訓練想定は、淡路市等において武装工作員による攻撃が発生し、住民約4万人を近接市や徳島県の避難施設に域外避難させるというものです。訓練内容としては、本部の設置、情報の収集と伝達、国の指示に基づく緊急対処保護措置の実施、淡路島から徳島県への住民避難の実施、広域的な支援及び受援の実施です。実際に人が動いたり、住民をまきこんだりといった訓練ではありませんが、図上訓練は指揮命令、情報伝達、項目ごとに全て取り組みますので、実員の作業はないものの、訓練内容としては実戦部隊も取り込んだ形で行っていきます。様々な意味で国民保護の議論も整理しておく必要があり、このような訓練を行います。

 4番目は「兵庫芸術文化センター管弦楽団『第48回定期演奏会』における東日本大震災被災地高校等への義援金の贈呈」についてです。1月21日の「第48回定期演奏会」の場を借りて行います。兵庫芸術文化センター管弦楽団は、東日本大震災発生直後から、募金活動、佐渡裕さんによる被災地訪問、楽団メンバーによるアウトリーチ活動、チャリティーコンサート等を実施しました。このチャリティーコンサートでの義援金を中心に贈呈式を行います。福島県立湯本高等学校、釜石市芸術文化協会、釜石市民吹奏楽団を招待します。今回寄贈を受ける福島県立湯本高等学校には、サキソフォンやチューバなど吹奏楽の楽器を寄贈します。釜石市芸術文化協会には寄付を行います。すでに宮城県の2つの高校に楽器を寄贈しており、桃・柿育英会に寄付していますが、その残りを今回寄贈するものです。なお、佐渡裕さんとスーパーキッズ・オーケストラによる今後の被災地支援活動も3月に予定しています。

 5番目は「『子育て3ひろば交流会2012』の開催」についてです。「まちの子育てひろば」、「子どもの冒険ひろば」、「若者ゆうゆう広場」の3つのひろばの合同発表会を2月13日に実施します。実践的な子育て活動を実施していますので、ぜひ奮ってご参加ください。

 私からは以上です。

質疑応答

記者:
 内閣改造について、改造の時期や顔ぶれ、規模、それぞれの方の的確性についてどのような感想をお持ちですか。
 それから、大阪市で検討している労組の活動を適正化するための条例について、公的施設の中での政治活動を禁止するという内容のようですが、そんなものが条例にそぐうのかどうかという点も含めて見解をお願いします。

知事:
 野田内閣発足から半年も経っていませんが、内閣改造に踏み切られました。一番の動機はやはり、参議院で問責決議を受けた閣僚が二人いることに対して、これからの通常国会に向けてどのような環境を作っていけばいいのかという事だったと思います。あわせて、諸課題に対処するために適切な人材を内閣改造という形で任命して臨もうとしているということではないかと思います。ですから、時機としては今しかないのではないかと思います。それから、私が評価する立場にはありませんが、人選にはそれなりの配慮をきちっとしておられるのではないかと思っています。特に松原大臣などの誕生はそれこそ時機を得た起用ではないかと思います。
 それから、大阪市の労組の規制条例ですが、今更条例でもって労組の政治活動を一定の枠の中に納めなければいけないほどの状況なのかどうか、この辺は十分に見極められたうえで検討されるべきだと思います。ただ、私もその辺の実態を十分承知していませんので、これ以上具体的な指摘ができないことをお許しいただきたいと思います。

記者:
 防衛大臣についてはちょっと沖縄の方で反発があるようですが、この辺はいかがでしょうか。

知事:
 就任されたばかりで、単語もあまり今まで使い慣れていないような状況の中でのテレビでの質疑だったと思いますので、今しばらくは少し幅広で見てあげたらいかがでしょうか。今年は年男だとお聞きしていますので、きっときっちりとした対応をされるのではないかと思います。

記者:
 大阪市の労組の条例に関しては、先ほどの発言を伺うと、ニュートラルな立ち位置でしかないということでしょうか。それともちょっと疑問の余地ありということでしょうか。

知事:
 今までも法律の枠内でしか政治活動は展開できないはずです。もしそれに対して規制条例を作るということになると、内容としては確認の内容にならざるを得ないのではないかと思います。従って、よくわかりませんが、内規などで書かれていた事柄が条例化されるということであるならば、それはそれで府民の理解を得て、そのような内部での規制だけではなくて、きちっとした法規制の基準にするという意味での効果や機能は発揮するのではないかと思います。ただ、法律を超えるわけにはいきませんので、一般的には確認的行為にならざるを得ないのではないかと思います。

記者:
 昨日、大河ドラマ「平清盛」の第2回目の放送がありました。ご覧になったかと思いますが、2回目の感想をお願いします。

知事:
 ドラマの展開やスタッフなどの活動は非常に期待ができる、面白くなっていきそうだなというのが私の2回目を見ての印象です。画質についてはこの前言ったとおりですが、少し明るい画質についてさらに検討していただければと思っています。

記者:
 初回の感想を伺ってから、県に300件くらいの意見が寄せられているようです。知事の見解とは違う意見が多かったようですが、それについてはどのように思いますか。

知事:
 それはあたりまえでしょう。賛成の人はわざわざ意見を寄越しません。意見があるから寄越されたのでしょう。ですからそうなるのは当たり前です。ただ、量が多いかということについては、そんなものではないでしょうか。作品ですからいろいろな見方があってしかるべきですし、それに対して例えば、「知事だから言っちゃいけない」という意見があったそうですが、そこはいろいろな思いがあって発言をさせていただいたことをご理解いただきたいと思います。

記者:
 昨日の視聴率は、ビデオリサーチの調べでは関東地区で17.8%で、初回より0.5ポイント上がっています。関西地区では逆にマイナス1.6ポイントの17.2%でほぼ横ばいという感じです。なかなか視聴率が上がりませんが、このことについてさらにNHKさんに期待されること等があればお願いします。

知事:
 視聴率はドラマの展開や配役などによって違ってくるのではないでしょうか。まだまだ始まったばかりですから、大いに期待したいと思っています。それから、昨日はもう一つ裏番組があって、「シルシルミシルさんデー」という番組で兵庫県を特集していたそうです。私自身も去年取材を受けたのですが、昨日は全く念頭にありませんでした。私は「平清盛」をみていたのですが、そうでない方もだいぶいらっしゃったようですので、それも影響したかもしれません。兵庫県の食材や観光地などを案内する番組だったそうです。もしそれが結果として視聴率に影響しているのだとすると、それはまたいろいろな意味でうれしい結果ではないかと思っています。しかしその人達は大河ドラマに必ず戻ってくると思います。

記者:
 関西イノベーション国際戦略総合特区についてですが、大阪の橋下市長は地方税を取らないという言動をされています。兵庫県や神戸市も同じ特区で申請していますが、どうお考えでしょうか。

知事:
 既に我々は産業集積条例に基づく拠点地区については、不動産取得税の軽減措置を講じています。それから市町では地方税、特に固定資産税などについて3年から5年の減免を制度化していますから、十分に吟味したうえで、さらなる措置が必要かどうかはこれからの検討課題だと思います。ただ、既に我々はそのような制度を持っていることを申し上げておきたいと思います。

記者:
 震災17年を迎えて、兵庫県としての課題はどこにあるとお考えでしょうか。

知事:
 17年経過したということですが、昨年も第1回神戸マラソンで復興したまちを走っていただいて、いわば外観的には復興がなったといえるのではないかと思っています。ただ、そこに生活をされている人達、特に高齢者の人達は17年お歳を召したということですから、いろいろな新しい課題も出てきています。例えば自治会活動ができなくなっているという事もありますので、そういう点について、さらに県としても市と一緒になって対応し続けていく必要があるのではないかというのが第一です。もう一つはまちづくりの面です。せっかく市街地再開発事業を行って来たわけですが、十分に活用されているかどうかという点で、権利床などはなかなか十分に利用されていないところがあります。従って、それらのまちづくりの一環として、にぎわいをどう取り戻していくかという観点も含めて、引き続きの対応が残っているのではないかと考えています。

記者:
 まちづくりについては、兵庫県ではまちづくりコンサルチームを東日本大震災の被災地に派遣するなどして、まちづくりへのアドバイスを行っていますが、兵庫県におけるまちの復興についてどのように受け取られていて、今後被災地でどのように生かすことをお考えですか。

知事:
 これは非常に難しい課題ですが、例えば新長田などの再開発ビルの商店の1、2階は間口が全く同じ規格で、同じように仕切られて整備されてしまっています。その間口は平均的な広さを前提にしたのかもしれませんが、実際に商売していく場合には、広狭あっておかしくないわけです。建物の1階や2階の利用で商店街などを形成する場合には、もっと自由度のあるような、上手に広くしたり狭くしたりするような部屋割りができるように、建て方なども工夫する必要があるのではないかと思います。この辺はこれから具体の市街地再開発やビルの再建にあたって、検討していただくと良いポイントではないかと思います。

記者:
 先ほど、震災から17年経って、まだ新しい課題が生まれてきているということでしたが、実際に17年経っても、「まだ復興途上だ」をいわれる方もおられます。「復興がなった」といえるのでしょうか。知事はどうお考えですか。

知事:
 「100%でないと復旧・復興ができたとは言えない」と言われれば、「できたとは言えない」のかもしれませんが、基本的には復旧・復興は成し遂げられたと言って良いのではないかと思います。ただ、例えば借り上げ復興住宅の対応をどうしていくかなども含めて、残されている課題がありますので、それを忘れないで適切な対応をしていくことが必要ではないかと思います。

記者:
 大阪市の橋下市長が、電力供給の原発依存度を低くしようということで京都市や神戸市と共同で株主提案をしようという発言をされています。知事としてはどのようにお考えでしょうか。

知事:
 脱原発と言っているわけではないでしょう。過剰な原発依存の程度を下げていくという事だとすると、それはそれで一つの方向ではないかと思っています。県の長期ビジョンにも、長期的な方向として原発依存度の低下について掲げています。やはり適切なエネルギー源のミックスが必要ではないかという事です。もう一つ付け加えると、実を言うと、エネルギーの問題というのは日本の将来をどういうふうに位置付けるのかに関わります。例えば非常にエネルギーのコストが高くなってもいいとすると、日本の生活構造や産業構造との関係で、どのような産業構造や生活水準を前提にするかということにも関わってきます。それだけ非常に基本的な課題だということをきちっと認識しておく必要があるのではないかと思います。しかし、原発依存度が5割を超えているというのは少し高すぎるのではないかという見方をされるのは通常の感覚ではないでしょうか。

記者:
 株主としての権利もあると思いますが、こうしたことに地方公共団体がもの申すことについてはどうお考えですか。

知事:
 現実に今までは、エネルギー政策については地方公共団体はほとんど発言の機会がありませんでしたから、橋下市長が考えているように地方公共団体としての株主権を行使するというのも、いわば一つの地方公共団体の意見を会社の経営に反映させる手段です。そのように捉えればいいのではないでしょうか。

記者:
 震災17年で残された課題があるとおっしゃいましたが、そのひとつとしてフェニックス共済の全国化ということもあると思います。一昨年の年末のインタビューで、時期をみて全国化に向けた動きに取り組んでいくと発言されました。その後、3.11がありました。3.11を経て全国化に向けて例年と違った取り組みは未だ見えてきていませんが今後の戦略、取り組みについてお聞かせください。

知事:
 被災者生活再建支援制度がありますが、これは300万円までです。義援金も随分寄せられたわけですが、災害の規模が大きくなればなるほど一人あたりの義援金、1世帯あたりの義援金の額はとても住宅再建ができるような額ではありません。これからの国や地方の財政状況などをみると、公助の割合をどんどん高められるという環境なのかどうかということを考えますと、共助である住宅再建共済制度のような仕掛けというのはより活用されていい仕組みなのではないかというのが私の今回の大災害から受けた1つの教訓ではないかと思っています。従いまして、どのような形でどのように全国展開を働きかけていくのか、これは検討をしていかないといけませんが、全国の制度化に向けて議論を深めたり、さらに住宅再建共済制度の周知徹底を図っていったり、PRをしていったりということを続けさせていただこうと基本的に考えています。

記者:
 そもそも兵庫県が阪神・淡路大震災のときに提案したのは、義務加入的なやり方だったと思いますが、介護保険とバッティングして、結局は導入できなかったという過去の経緯からして、現時点で消費税増税等いろいろと国民負担が増えるタイミングなのでなかなか義務加入というのも難しいと思います。今のフェニックス共済は任意加入の制度で、これを全国に広めようと思っても一方で災害の少ない地域では広がっていかない面もあると思いますが、どちらがより全国化には相応しいとお考えですか。

知事:
 これは諸刃の剣と言いますか、コインの裏表みたいなところがありまして、全国化を図るためには義務化をした方が望ましいというのは間違いないのですが、義務化をさせるためにはそれだけの理解を得なければなりません。理解を得ようとすると、災害の少ないところはなかなか義務に対してもいろんな課題があるとおっしゃると思います。従って、現実的なアプローチとして任意での全国化というのをやってみるかということもあります。また地震保険との関連も考えないといけません。そのように考えていくと、なかなか義務化というのを直ちに導入して行くのは難しいかもしれません。従っていまの我々の持っているフェニックス共済制度の枠組みを維持しながら全国的な展開を図っていくということがこれからの戦略の基本にならざるを得ないと思っています。手っ取り早く皆さんに理解していただくならば義務化なのですが、あの時の経過を考えてみますと、若干誤解を受けた部分もありました。固定資産税に上乗せをしようとしたのですが、非常に大きな負担を受けてしまうのではないかというような誤解、あるいは事務作業が大変だ、事務作業などはいくらでも工夫が利くのですが、そういうようなことから現実に市町村の理解が得られなかった。そのような意味で制度化できなかったということもありますので、両面をよく検討しながら、当面は今の制度の全国化ということを焦点に絞っていくのではないかと思っています。

記者:
 先ほど「基本的には復興は成し遂げられた」とおっしゃいましたが、例えば、神戸港の復興を見ると、貨物取扱量は、震災の年を下回っています。いろいろと不況の影響もあってなかなか回復しないと思いますが、どうすればいいと思われますか。

知事:
 神戸港は、物理的な港湾施設としては、2~3年後に完全復旧しています。問題は神戸港の使われ方が震災前後で変わってしまった。特に物流というのは、一度、別の流れができてしまうと、神戸港の機能が回復したからといって、物の流れが変わってくれません。例えば、大阪の南港に行ってしまった物の流れというのは、もう大阪南港に秩序が形成されていますので、もう一度戻そうとすると、流れの形態自体をもう一度戻さないといけないという話になってしまいますので大変難しいです。だから元に戻すのではなく、阪神港が国際コンテナ戦略港湾に指定されているように新たなニーズを開拓していくという努力が神戸港を活性化させる基本ではないか。そのために神戸に荷物を集めるという努力をしていかなければならない。それが基本戦略だと思っています。ただ、これは荷役というものを考えたときに、例えば原材料などにしても値段が上がってしまっています。そうすると港湾の使用料のウエートが、これまで1割だったのが5%になるといったことになっていて、5%が4%になったからといってインセンティブがなかなか使用料金などではきかなくなりつつあるという実態がありますので、そうすると物流を取り扱っている輸出入の関係者がどういう港にしていくことで、使っていただけるようになるのか。この辺は十分にニーズを見極めながら対策を行っていく必要があると考えています。そういう意味では物理的な基盤は持っているわけですので、これを輸出入の関係者に対して、あるいは国内の港湾利用者に対してどのようなアプローチ、インセンティブ、メリットを与えていったら使ってもらえるのか。いままでは価格だけにシフトしていた点を総合的な顧客ニーズにどう対応していくかという見知が必要なのではないかと思っています。

記者:
 昨年の9月の広域連合の議会で、広域連合としてフェニックス共済を取り入れたらどうかという質問に対して、知事は連合長として、東南海・南海のことを考えたらリスクの高い地域だけで実施するのはちょっと難しいというようなことを発言されましたが、これは今も変わっていませんか。また、全国化をする手前としてできる都道府県だけでやるということはあり得ますか。

知事:
 最初の質問についてですが、非常にリスクの高い地域だけで取り組むというのは難しいです。従って全体として取り組んでいく必要があるというのが基本姿勢ですので、広域連合だけで成立するかどうかについては慎重に検討しないといけないとお答えしたとおりで、今も変わりません。もう1つは、それと同じ考え方の延長ですが、全国展開をするための過程として一部で前倒し展開というのはあり得るのかというと、それは難しいと思います。リスクが高すぎます。結局、理解をしている地域というのはリスクが高い地域です。リスクの分散が図れないと共済制度というのはなかなか成り立ちません。従って、非常に大きな地震がかなりの確率的で予定されている段階では、その大地震の被害があるような地域だけでこのフェニックス共済を運用していこうというのはなかなか難しい課題だと思っています。やはり全国展開して初めて解決できると思います。従って災害の少ない地域の人たちにどう理解を求めるのかということがポイントになるわけですが、我々も17年前、阪神・淡路大震災は阪神地域に住んでいる人は大地震が起こるなんて思ってなかったのに起こったわけですので、そのような私たちの経験を、うちは来るわけがないと思われている地域の方々にも十分に説明しながら、リスク回避、あるいはリスク担保をどのようにしていくか、これの共通理解を求めて行かざるを得ないのではないかと思っています。

 

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