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更新日:2014年2月12日

平成26年度当初予算(案)にかかる知事会見

【発表項目】

 平成26年度当初予算(案)

知事会見内容

知事:

 お手元の当初予算記者発表資料に基づいて説明しますので、よろしくお願いします。

 平成26年度当初予算の基本的な編成の考え方ですが、平成26年度予算編成方針として2頁に記載しています。7つの基本方向を踏まえて編成しました。第1は、安全で元気なふるさと兵庫の実現を目指して、県政の重点政策を具体化していくことです。第2は、新しい時代への対応です。阪神・淡路大震災から20年目を迎えています。その教訓と経験を発信して将来に備えていかなくてはなりません。そのような意味で、新しい先進分野への挑戦、社会保障の充実などにも取り組みました。第3は、第3次行革プランの推進です。行革プランを着実に実行していくことです。それが兵庫県の財政再建に繋がります。第4は、スクラップ・アンド・ビルドを徹底し事業の選択と集中を行います。第5は、国の動向等の適切な反映です。特に今年度は消費税がこの4月から増強されますが、2月7日に補正予算を約606億円の規模で可決いただき、すでに執行準備に入っています。社会保障の充実に見合った本県の対応もしていきます。第6は、投資規模の確保です。補正予算の時もご説明しましたが、14カ月予算として、当初予算と一体的な運用を図ることによって、消費税率引き上げによる反動を防ごうとするものです。これを活用して、兵庫の安全安心の基盤整備に拍車をかけたいと考えています。第7は、通年予算です。災害等が生じない限り、緊急的な対策を除いて、通年で予算編成をしました。以上が平成26年度予算編成方針の柱になっています。

 県政の重点施策については、震災の教訓を生かす兵庫、安心して暮らせる兵庫、これは福祉、社会保障等です。一人ひとりが活躍する兵庫は、高齢者、若者、女性、障害者を含めて、生きがいを持って働ける社会を実現していくこととあわせて次代を担う青少年が自立心を持って育つことを目指します。産業が躍進する兵庫は、科学技術基盤を生かしながら、兵庫の先端力をさらに研ぎ澄まし、オンリーワン企業の創出や国際化への対応を行います。地域が元気なふるさと兵庫は、地域の元気を生み出そうとしています。この5つの柱で整理しました。

 平成26年度当初予算の特徴は、4頁以下に整理しています。予算規模は一般会計で1兆9,502億円です。昨年度の当初予算とほぼ横ばいです。中小企業制度融資貸付金について、融資枠が前年度から1,000億円減の約4千億円の計上となり、この分がマイナスの作用をしました。特別会計とあわせて、3兆5,464億円ですので、総会計では増えています。増えている原因は、特別会計のうちの公債費特別会計が2,234億円増えていることに伴うものです。予算規模としては、一般会計は、昨年とほぼ横ばい、特別会計は主に公債費特別会計の増です。

 歳入は、県税、6,923億円を計上しています。地方消費税の増額分は178億円となっていますが、この2分の1は市町に交付されます。したがって、手取りは、その半分ということになります。地方交付税では、地方交付税で配られない分を臨時財政対策債として、事後に元利償還を交付税でみるという制度でつないでいますが、合わせて4,625億円で、昨年度を129億円下回る見込みにしています。税の伸びの4分の3は基準財政収入額に算入されますので、交付税は当然下回ることになります。国庫支出金は、1,735億円です。安心こども基金への積み立てもありましたので、若干の増です。県債は、通常債等では727億円を計上し、昨年度を53億円下回っていますが、大変有利な緊急防災・減災事業債がこれから3年間認められるよう制度化されましたので、100億円を計上しています。特別な財源対策として、退職手当債と行革推進債を各200億円ずつ計上しています。県債全体としては、27億円上回る1,227億円を計上しています。通常債は減少しています。その他の歳入は、4,701億円で中小企業制度融資資金の取り扱いが太宗を占めています。

 歳出の人件費は、当初計上5,358億円ですが、16億円前年度を下回っています。行政経費については、9,107億円で前年度を198億円下回っています。投資的経費については、前年度と比較すると増えています。2月補正を合わせた14カ月予算で比較しますと、2,281億円を確保していますが、昨年は大規模な2月補正を実施しましたので、今年度は全体としては微減ですが、それなりの規模を確保できたと考えています。公債費については、平成22年度に発行された臨時財政対策債の元金償還が始まりましたので、前年度より38億円上回る2,897億円を計上しています。

 以上の結果、歳入としては、前年度比411億円増の1兆8,930億円、歳出としては前年度を248億円上回る1兆9,502億円で差し引き572億円の収支不足が相変わらず続いています。前年度の収支不足が735億円でしたので、163億円下回っています。これは行革プランの財政フレームにおける財源対策の範囲内である退職手当債200億円、行革推進債200億円を発行するとともに、県債管理基金で残余を埋めて対応します。8頁は、その比較表です。

 歳入歳出の詳細について説明します。県税について、収入の比較表をご覧ください。平成25年度の年間見込みに対する平成26年度当初の比率を見ていただくと、個人関係税では若干の減になっています。これは平成25年度の年間見込みで、株の譲渡所得割が非常に増えているためです。当初予算対比で152.7%になっていますが、年間見込みベースでは9.9%に落ちています。大変極端な動きを示している結果です。法人関係税については、平成25年度の年間見込みと比較し、8.8%の増加を見込んでいます。法人関係税は最終200億円を超える伸びを示すと思われます。消費税は、税率改定がありますので、116%伸ばしています。自動車税は、グリーン税制の関係等もあり、微減です。自動車取得税は、税率の見直しで削減されましたので半減しています。その他の税は、ほぼ横ばいですので、県税全体として、地方法人特別譲与税を含んで、103.5%になっています。なお、法人県民税の一部が国税化され、それが交付税として交付されるのは来年度になりますので、ここには計上していません。

 地方交付税は、地域の元気づくり推進費は皆減され、その代わりに地域の元気創造事業費が設けられましたが、ほとんど市町村に交付される予定で、27億円しか見込めません。あと個別・包括算定経費を見込むと基準財政需要額ベースでは微増です。一方、基準財政収入額ベースでは、245億円の増になりますので、差し引きベースでは、臨時財政対策債と合わせて、130億円の減と見込んでいます。

 国庫支出金は国の施策に伴う増減ですので、一定量見込みました。平成26年度に活用を予定している経済対策等基金の一覧を11頁の下欄の表に挙げています。平成25年度末で435億の残高がありますが、平成26年度中に76億円積み、331億円取り崩しますので、結果、平成26年度残高は約180億円になる見込みです。

 次は、県債です。臨時財政対策債は交付税扱いにしていますので、これを除きますと1227億円の当初予算計上額になっています。通常債等は、53億円の減です。一方で投資的経費に活用している緊急防災・減災事業債を100億円計上しています。平成25年度当初は、この配分が十分見込めなかったこともあり、20億円に止めました。国の補正予算で、配分が増えたこともあり、大変大きな事業費を計上しました。財源対策に活用する退職手当債と行革推進債は、それぞれ200億円、全体的では1,227億円を計上し、当初予算対比では27億円増えています。年間見込みに対しては、約220億円の減と見込んでいます。県債残高は、実際に償還すべきベース、つまり、実残高で見ると、4兆6,707億円で微増です。通常債と退職手当債、行革推進債は、県が責任を持って償還しなければなりませんが、3兆1,163億円あります。グラフに出ているように約1,500億円減っています。県債発行高の推移をご覧いただくと、通常債は827億円で全体の3割を割っています。平成25年度当初から緊急防災・減災事業債は、最終的に240億円に膨らみましたので、通常債ベースでは圧倒的に今年度は縮減していることになります。他に県債残高(地方財政調査方式基づく残高)を記載しています。満期で一括して償還する10年債を発行していると、10年経過するまでの間は償還しません。しかし、財政的に見ると毎年償還をしていく形式をとらざるを得ません。そのようにみると平成26年度の残高は6,000億円ほど減り、残高は4兆円程になります。臨時財政対策債のウエイトも増えていて、1兆2,522億円になりますので、通常債は3兆円ほどしか残っていないことになります。震災関連県債の残高でみると、まだ5,300億円残っています。このことが公債費の600億円強の負担になっています。会計別の県債発行計画が14頁の左側の上の表です。借換額が3,127億円と1割ほど縮減しています。表の借換債の発行計画をご覧いただくと、平成23、24、25年度に借換債平準化対策を行ってきました。本来、借換額が対策前だと、例えば平成25年度では2,988億円しか借り換えられないものを追加で440億円発行し、対策後は3,428億円の発行になりました。その440億円を含めた追加分を基金に積み立ててきました。その3か年で積み立てた累計1,630億円を活用して、平成26年度のピーク対策を行ったものです。4,757億円の借換債総額を1,630億円基金に臨時に積んでいた3か年分を差し引きした3,127億円を借換債として発行しようとするものです。この平準化対策の効果が3,127億円に現れています。

 基金繰入金は4,056億円です。基金繰入額をご覧いただくと、例えば、県債管理基金では、平成26年度当初ベースでは、前年度残高が5,719億円、積立額が1,377億円、活用額が先ほどの借換債も含めて1,896億円、平準化対策取り崩しの1,630億円を含めて、当該年度末残高は、3,570億円になっています。平成25年度と比べて激減した形になっていますが、その増減額は、結果として当初対比でご覧いただくと、平準化対策のウエイトが非常に大きいと見ていただけると思います。財源対策としての基金の活用も減りましたので、その分も反映しています。あとは経済対策関連基金、その他基金ですので、ご覧ください。合計で残高は約4,000億円になっていますが、平成25年度の年間見込みでは6,500億円の基金残がありましたので、2,500億円ほど減少しています。これは国経済対策基金を330億円使うことにしているのと、借換債の平準化対策分が大きなウエイト占めているからです。

 使用料・手数料については、機械器具の新設や事務の増等に伴う新設と消費税率の引き上げに伴う改定を行っています。

 続いて、歳出です。人件費は、職員給等は、現員現給から計算していますが、共済年金にかかる追加費用が昨年よりも30億円減ることからマイナスとなっています。退職手当についても、予定人員を若干下回っています。定員については、今後、約8%削減しますので、それを計画的に進めます。再任用職員の状況についても整理をさせていただきました。全部で一般行政部門385人、教育部門、警察部門、公営企業部門を記載しています。再任用職員についても条例化を図り、上限を設けて定数管理を行います。非常勤嘱託員等については、これから30年度までに約10%削減する予定です。平成26年度の対応を一覧表に記載しています。再任用職員と非常勤嘱託職員等の定数管理もきちんと対応するようにしました。給与については従来どおりの抑制措置を続けています。なお、一般職については、財政状況や国の中期財政計画の状況等をみながら、抑制措置を段階的に縮小する方向で検討を進め、具体的な内容は毎年度決めることにしています。

 行政経費の社会保障関係費について、25頁をご覧ください。国、地方を合わせて5兆円の増額になる見込みですが、うち地方分が7,000億円です。これに対する本県の影響分を試算していますが、社会保障の充実としての本県の影響分は、約47億円です。その他の自然増対策や消費税率の引き上げに伴う負担増対策として、約96億円が包括的に入っています。本県分としては、142億円が今回の社会保障施策の変更に関連する増加額と見込んでいます。歳入は、消費税の増収と地方交付税の充実がありますが、地方交付税で約50億円、地方消費税の増収で約92億円の計約142億円を予算計上しています。

 中小企業制度融資金については、経営安定融資枠について、前年度から今後の景気動向をにらんで1,000億円ほど縮小し、4,000億円の融資枠としました。この結果、預託額が約500億円減っています。その状況を一覧にして24頁に記載しています。

 事務事業の見直しでは、廃止事業数が205、新規事業数が97、差し引き事業数が1,986です。経済対策関係基金事業を加えた場合2,193になりますが、対前年度108の減です。

 投資的経費は、財政フレームで、国庫補助事業で1,020億円、単独事業で560億円という枠をセットしています。災害関連等事業の39億円の別枠加算、単独事業では、緊急防災・減災事業費で100億円の別枠加算、昨年度からの地域の元気臨時交付金で74億円の別枠加算を予算計上しました。その結果、投資補助事業では1,059億円、投資単独事業では734億円になり、小計で1,793億円になります。災害復旧事業費も別途見込んでいますので、1,912億円が今年度の投資規模です。29頁をご覧ください。14カ月予算で比較してみました。平成24年度の2月補正は大変大きな補正額でした。平成25年度の当初と合わせた全体事業費は、2,333億円です。今年度は、先日の公共事業の一般会計分の補正額が488億円、特別会計の流域下水道と県営住宅の改修を入れると約500億円になります。14カ月予算ベースで比較すると一般会計では、約2%減ですが、昨年の大規模な補正に匹敵するほどの水準を確保していると思っています。

 官公需契約における中小企業への発注率は、82.4%で、ほぼ例年ベースを確保しています。

 公債費は、臨時財政対策債の元金償還が開始されましたので、元金の償還が59億円増えています。利子が発行利率の低下により、21億円の微減と見込んでいます。公債費及び交付税措置率の推移ですが、臨時財政対策債のウエイトはだんだん増えてきていますので、交付税措置率が上がっています。別段喜ぶべきことではないと認識する必要があると思います。

 歳出の予算の性質別、目的別に整理したものを31頁に記載しています。

 次に主な財政指標です。一般財源比率は約60%に近づいてきました。公債費負担比率については、臨時財政対策債等の償還が入ってきましたので、総額としては高まってきていますが、臨時財政対策債や減収補填債等の交付税措置の分を除くと、18.2%でほぼ横ばいで推移しています。県債依存率は14.6%で、最近15%前後を推移していますが、確実に、交付税措置されていない県債依存度を見ると、5.8%に下がっています。健全化判断比率の見込みですが、実質公債費比率は、その表にあるように単年度では、平成26年度当初17.3%です。3カ年平均が正式の積算方法ですが、3年間の平均で16.6%に下がっています。平準化対策の影響がありますので、それを除くと20.2%で、あと2ポイントほど平成30年を目指して下げていく必要があります。プライマリーバランスは従来から、黒字を確保していますので、収支不足が改善してきています。

 36頁に平成25年度の収支見通しを記載しています。税収が300億円ほど増えます。一方、制度融資がだいたい2,000億円ぐらいしか使われていませんので、900億円ほど落ちます。人件費については、退職手当が若干増えるということと、行政経費は制度融資が落ちることとあわせて見直しをします。そのため歳入歳出で差し引き収支不足が641億円になります。減収補填債を32億円発行いたしますので、この約609億の財源対策としては、退職手当債200億円、行革推進債は30億減らして170億円、あと残りを県債管理基金の活用で調節します。税収全体では300億円伸びていますが、減収補填債の対象税目である法人関係税及び県税利子割の税収は、基準財政収入額の算定額に対して32億円下回ることが見込まれますので、この差額については、減収補填債で措置します。

 平成30年度までの財政フレームですが、経済成長率は、国の中期財政計画を踏まえた「中長期の経済財政に関する試算」で示された数値で、県税は、それに連動する平成26年度見込みをベースにして見込みました。交付税は、消費税の増分を加味しながら見込み、人件費は、現行の人件費に削減計画を反映させて見込みました。公債費は別途積み上げました。行政経費ですが、社会保障関係費は、消費税の伸びに応じて増やされます。つまり、地方消費税は国の新規施策の地方負担分に充てられます。交付税算入分は、国の新規施策に対応して講じなくてはならない新規施策に充てられるとして、それぞれ1割は節約することとして見込みました。従って、交付税と地方消費税の伸びの1割分は、自然増対策等に充てられるという形で見込んでいます。投資的経費は、地財計画をベースにした平成26年度計画額の伸びをベースに横ばいとし、別枠加算を別途入れているという前提で試算すると、全体として1,655億円ほど赤字が出ますが、別冊の5頁に記載しているような歳出歳入対策を行うと、平成30年度は単年度収支が黒字になります。従って、平成26年度から29年度までは収支不足が生じますので、退職手当債と行革債を発行し、差額を県債管理基金で埋めるという対応をさせていただきます。結果として、7頁にあるような結果になります。非常に細かい数字ですが、7頁をご覧いただきますと、最終の収支不足額は、平成30年度では、マイナス25億円ですが、第3次行革プランの見直しによる追加の収支改善対策により平成30年度で40億円の対策が講ぜられますので、収支が15億円ということで行革目標を達成できる見通しです。それまでの間はGの欄に並んでいるように、平成26年度が570億円、27年度が430億円、28年度350億円、29年度185億円の収支不足が生じますので、行革債と退職手当債を活用して対応しようとするものです。平成29年度は、特別な財源対策債は赤字の範囲内で発行すべきですので、185億円で埋めて収支を償っているものです。平成31年度、32年度まで、国の中期財政計画に準じて試算をすると、平成31年度は20億円、平成32年度は20億円の黒字見通しとなっています。

 8頁をご覧いただきますと、平成30年度でプライマリーバランスが1,738億円の黒字、実質公債比率は17.1%となり18%を下回っています。3カ年平均でも18.0%です。県債発行額は716億円、県債残高が2兆6405億円、そして震災分は半減するということになります。将来負担比率は400%が限度ですが、269.1%になり、震災除きで227.7%になると見込んでいます。県債管理基金の残高も5000億円弱になります。県債管理基金積立不足率は28.1%ということで3割台を切る予定ですし、経常収支比率が93.8%ということで、目標の90%を若干上回りますが、これは消費税等の増加に伴い、分子分母が膨らんだ結果でもあり、やむを得ないと思いますが、これも下げる努力をしていく必要があると考えています。

 今回の予算の特色を総じて言いますと、1つは、これからの県政推進の重点項目について、それぞれ具体化のスタートを切れたのではないかと考えています。そして、2つ目として、従来から言ってきていますように、本県はやはり震災復興からスタートしなくてはなりません。20周年を迎えますが、20年を契機として安全安心に対する取り組みをさらに強化をする。そのための津波防災インフラ整備5箇年計画、山地防災・土砂災害対策5箇年計画、ひょうごインフラ・メンテナンス10箇年計画等、これらの新たなスタートを切る予算になったということであろうかと思います。それから、国の社会保障制度の充実にあわせて、県としても超高齢社会に対する対応、少子化、子育て環境の整備等に新しい力を入れることができたのではないかと考えています。また、経済対策としても、3つの柱を立て、つまり科学技術基盤を活用した最先端産業の育成、オンリーワン企業を目指す異業種交流強化等による新事業の充実、そして、成熟社会にふさわしい生活産業の発展、これらを産業構造として確立を目指します。また、農業の改革にも力を入れます。さらに、エネルギー環境対策もスタートすることができたのではないかと考えています。そのような意味で、新たな対応をする新しい一歩を踏み出す予算として位置付けられるのではないかと思っています。

 次に主な個別事業についてです。阪神・淡路大震災20周年記念事業を推進します。住宅再建共済制度については、すでに補正予算で条例を上げさせていただきましたが、10%から20%未満までの一部損壊に対しても500円の追加負担で保障を開始します。

 それから、大規模多数利用建物等の耐震化の推進ですが、耐震改修促進法の改正で大規模多数が集まるようなホテル、旅館、映画館等について、耐震診断が義務付けられます。そして、補強設計や改修工事を行う必要が出てきますので、一定の国庫補助の上乗せ助成をすることにしました。学校施設の耐震化については、県立学校の耐震化率は、補正予算も含めると、平成26年度末には91.9%までになります。平成27年度の95%は達成できる予定です。わが家の耐震改修促進事業ですが、簡易な耐震改修は淡路島地震で打ち出したものですが、これの全県制度化を図りました。

 第2次山地防災・土砂災害対策5箇年計画もスタートさせます。災害に強い森づくりも推進します。ため池整備も推進します。地域の総合治水の推進ですが、三田の県立高校等で対応させていただきます。

 次に、第2の安心して暮らせる兵庫です。兵庫県地域医療支援センターを作り、神戸大学に設置する地域医療活性化センターとあわせて、医師の確保、医師の適正配置、医師の研修等を体系的に実施します。県立病院では、小児がんに重点を置いた粒子線治療施設の整備にかかりますし、尼崎総合医療センターが、平成27年5月に730床で開院する予定です。また、県立こども病院の移転整備も行い、平成28年5月に290床で開院する予定です。それから、医療需給調査を実施し、第6次兵庫県保健医療計画の改定に結びつけます。企業における女性特有のがん検診受診の促進対策も行います。健康づくりチャレンジ企業に登録していただき、その内、中小企業が負担している乳がん検診や子宮頚がん検診の費用を、自己負担が2000円前後ですが、負担額に応じて1000円か1500円を助成しようとするものです。それから、看護師の修学資金制度について充実を図ります。最終学年に新規に奨学金を受けられる方については、月額10万円の貸付を行います。

 次に、企業のメンタルヘルスチェック等の推進ですが、県に登録した健康づくりチャレンジ企業が実施するメンタルヘルスチェック等に助成をしようとするものですが、1人当たり700円程度です。この健康づくりチャレンジ企業の登録は、雇用保険の対象となっている県内企業であればどこでも対象になりますので、県と一体となって健康づくりを推進していこうとする施策です。自殺対策については、24時間電話相談体制をさらに充実します。

 それから、地域サポート型特養の整備をさらに進めて7団体増やします。地域の看取りの促進ですが、家庭で終末を迎えたいという希望はたくさんあるわけですが、家庭ではなかなか看取り体制が充実していませんので、地域に看取りの場を作り、モデル的な対応をしていこうということで、地域での看取り促進対策を入れています。介護拠点の整備ですが、特養110床、小規模特養145床等の整備を行います。老人クラブについては、県単の助成単価を国並みの3500円に引き下げますが、一方で健康体操の普及等に尽力していただくために500円を追加支給します。

 次に、認知症医療連携体制の強化ですが、昨年の12月に発表しましたように、第1群に身近な認知症診断を行う診療所等が930、そして、11の認知症疾患医療センターを含めた専門医療機関が45ありますが、これらがそれぞれの地域で連携して機能してもらうように、医療体制の構築をしていただくべく、認知症疾患医療センター単位で体制を整えていただこうとするものです。

 それから、障害者についてです。グループホームの新規開設時の備品や借り上げ経費等を一部支援します。発達障害者支援センターですが、県立こども発達支援センターとあわせて、発達障害者支援センターを運営しています。障害者の雇用促進の支援ですが、中小の事業者が特例子会社や事業協同組合をつくるというような試みに助成をします。障害者の社会参加の促進では、手話教育を推進しますが、公的機関等の職にある人を対象に、新たに手話普及のための講座等を増やそうとするものです。母子家庭等医療費給付ですが、所得制限等の見直しをさせていただきます。

 次に、保育所の整備は、国庫の通常の補助は20人以上ですが、小規模保育運営支援事業で、6人から19人までの小規模保育についても助成をしようとするものです。認定こども園の整備ですが、引き続き40カ所で推進を図ります。それから放課後児童クラブ449クラブに運営補助を行います。また、小規模放課後児童クラブの運営支援は、国庫補助の対象とならない4人から9人の小規模児童クラブを支援しようとするものです。あわせて、多様な保育事業の実施の中で、預かり保育等についても充実を図っています。

 地域の安全では、防犯カメラについて200件の助成を予定しています。姫路に優良・高齢運転者の運転免許更新センターを設置する準備を進めます。27年度から開始の予定です。また、尼崎東警察署の移転新設ですが、平成29年度から供用開始予定で、平成26年度は基本・実施設計を行います。

 それから、ひょうご食品認証制度ですが、23店舗で常設コーナーを設置し、より安心な食材が供給されるようにします。

 次に、環境です。PM2.5対策ですが、平成26年度で6基の自動測定器を整備し、全体として24基の整備が完了します。成分分析の結果、警報が直ちに出るようなバックグラウンドができるということになります。シカについては、報奨金の制度を見直すとともに、猟友会等にお願いし後継者養成の強化等を実施させていただきます。

 若者の雇用ですが、大学生インターンシップの推進で中小企業へのインターンシップに取り組みます。女性については、ひょうご仕事と生活センター事業の中で、全県取り組みを深めます。雇用の場の確保と地域人材の強化では、短期職場体験就業を実施します。しごと情報広場で求職中の若者等に対して、2週間程の体験就業を経験させようとするものです。それから、中小企業の合同研修等に対する支援については、単独で新任研修が困難な企業に対して、中小企業向けの新入社員モチベーションアップセミナーを開催します。ふるさと人材確保への支援は、Uターン等の就職をあっせんしようとするものです。

 次に、次代を担う青少年の育成では、ひょうごがんばりタイム(放課後における補充学習等の推進)として、地域人材を活用した補充学習を実施します。モデル的にまず50校で推進します。土曜日の有効活用モデル校の設置ですが、県立高校15校で推進します。それから、土曜日を活用した土曜チャレンジ学習事業ですが、これも16市町117校区で地域の人材を活用した教育活動です。5年間で一巡できるようにしたいと考えています。グローバル人材の育成推進については、全高校に英語指導助手を配置することに加え、留学支援の長期化を図ろうとするものです。インスパイア・ハイスクール事業は従来のモデル校を強化していきます。また、拠点工業高校として、兵庫工業高校と姫路工業高校に最先端の技術機器を導入して実習の拠点にします。それから、奨学金の給付制度を創設し、低所得者世帯に対して支給します。特別支援教育では、特別支援学校や分校の整備をします。神戸市西部の特別支援学校の新設ですが、平成26年度は設計費です。但馬北西部の特別支援学校分校の整備は、来年4月の開校を目指します。阪神特別支援学校の分教室の設置も、来年4月の開校を目指します。それから、いじめに対して総合的な対策をとっていきます。そのために、兵庫県いじめ対策審議会を設置し、指導をいただくことにしています。

 私立高校については、国庫補助制度の見直しに伴い、給付金制度の創設や県外通学者への奨学金の貸与等を行います。また、学び直し支援ということで、中途退学した者が再び通学する場合に対して支援を行います。

 それから、「ふるさとづくり青年隊」事業として、サポーターを設置しコーディネートします。兵庫ひきこもり相談支援センターとして、ひきこもり相談の窓口を神出学園に設けて、電話相談や来所相談に対応します。体験教育は、従来の体験教育を続けます。特色ある県立大学の運営支援ですが、姫路工学キャンパスの整備のスタートを切らせていただきます。また、県立大の看護学部とタイアップした周産期ケア研究センターを尼崎総合医療センターに併設します。

 次にスポーツの振興です。神戸マラソンを11月23日に開催します。未来のスーパーアスリート支援事業として、国際大会や全国大会に出場できる中・高・大学生等を擁する競技団体の選手指導の強化を行います。関西ワールドマスターズゲームズ2021の開催準備、また、関西マスターズスポーツフェスティバルを開催します。

 それから、日本劇作家大会が、6月12日から15日の4日間、豊岡の城崎等で開かれますので、これに対する助成を行います。アートde元気ネットワークin兵庫・神戸の推進ですが、これは各地でいろんなアートを中心とする催しが行われていますので、この催しをネットワーク化しようとするものです。

 次に、産業については、まず、大型放射光施設「SPring-8」、スーパーコンピュータ「京」、国家戦略特区については、支援を続けさせていただきます。また、ベンチャー等の新事業拡大についても、引き続き貸付金を用意しています。そして、異業種交流事業への支援ですが、各地の異業種交流グループ、特にソフト事業者も含めたグループを作っていただきまして、このような取組を支援します。従来の技術中心の異業種交流だけではなく、それにマーケットインのセンス、需要家のニーズにどう対応するかというセンスを加えた異業種交流を促進しようとするものです。各地域の商工会議所、商工会、工業会を通じて指導をしてもらいます。それから、地場産業では、地場産品のマーケット対応力の強化として、海外インターンシップ等に対する助成を行います。例えば西脇の播州織の後継者が海外の販売店等で学んでくるということです。商工会による地域経済活性化支援体制の強化は、篠山市と養父市で、支部の人員の配置を補完しようとするものです。中小企業向けの制度融資の融資枠は、後ろ向き資金を1,000億円削り4,000億円確保しました。それから、ひょうご海外事業展開支援プロジェクトについては、地場産業向けのビジネスアテンド等を行うとともに、香港事務所に職員を1人増やします。企業立地の促進では、投資サポートセンターを貿易センタービルに移転し、JETRO神戸、神戸市のアジア進出支援センターと合わせた対応、ワンストップでの相談体制を整えます。

 次に、農業です。農地中間管理機構への農地の集約の促進を図ります。次世代施設園芸モデル団地を加西に整備することにしています。また、葉物野菜の生産団地の強化を行います。あわせて、キャベツの大規模経営モデルの育成として、神戸市と稲美町にモデル集落を設けて、低コスト対策等の技術力向上対策を行うことによって、大都市近郊における兵庫農業を方向付けるモデル事業を実施したいと考えています。ウメ輪紋病は対策をきちんととります。「農」イノベーションひょうごですが、いくつかの研究開発プロジェクトを用意し、勉強会や異事業主交流を進めようとするものです。それから畜産ですが、受精卵移植による「神戸ビーフ」の供給力強化です。従来から但馬牛20,000頭増頭作戦を実施していますが、リタイア数と新規算入数が一致して16,000頭が横ばいで続いていますので、さらに増頭するために受精卵を乳牛に移植し、但馬牛の増頭を図ろうとするものです。乳牛は、受精させながら乳を取っているわけですので、これを活用しようとするものですが、但馬牛と違って乳牛の場合は技術的な対応が必要です。それらについての注意もしていきます。それから、第17回全国農業担い手サミットが秋に開催されます。

 生産基盤対策の産地育成支援では、県産極上アサリ(養殖)の生産拡大として、赤穂や相生で養殖が盛んですが、この稚貝の生産は県内で行われていませんので、稚貝生産を県内で行うための対策を行います。ブランド果樹生産拡大は、いちじく栽培の高品質モデル棚を導入します。それから、ブランド価値創造定着対策ですが、輸出対策として、従来のように香港等で海外市場開拓を実施することとあわせて、ミラノの国際博覧会に出展する予定です。特に日本館で、コウノトリ育む農法等のPRを行う予定です。

 次に、資源循環型林業の構築ですが、いかに間伐材や生産コストを低く供給するかという対応で、まず木質バイオマス発電燃料用木材の作業ヤードの整備支援ですが、曲がっているものはチップに回しますが、まっすぐなものは製材に回すわけでして、それを山元で仕分けをするという、そういう山土場を整備します。また、輸送コストがいささかかかりますので、その一部を支援します。それから、作業道が整備されないと大型機械が入りませんので、低コスト団地を中心に、これから8年かけて、さらに1000キロを整備しようとするものです。高性能林業機械等の導入についても促進を図ります。

 続いて、エネルギー自立のむらづくり支援事業ですが、非常用電源となる蓄電池等の設置の助成や、太陽光発電設備等の設置に対する支援を行い、災害時に電力が止まってもある程度自立できる体制づくりを応援します。

 次に、地域再生大作戦は、事業を再編しました。集落の再生支援ですが、年間に小規模集落が20ぐらい増えてきています。50世帯以下で高齢者比率が40%を超えている集落、今330ぐらいと言われていますが、これらの集落の再生を支援するために、アドバイザー等の派遣やトライアル事業を実施するものです。それから、「がんばる地域」の応援は、従来から実施している小規模集落再生事業を衣替えするものです。さとの空き家の活用支援は、水回りの整備を支援しようとするものです。それから、多自然地域アンテナショップの運営は、神戸の元町にある週末マルシェを週6日営業できるようにします。ふれあいの祭典は、今回但馬で開催されますが、夢但馬2014と合わせて盛り上げていこうとしています。第5回コウノトリ未来・国際かいぎも開催しますし、淡路花博2015花みどりフェアも開催します。そして、ふるさとづくりの推進ですが、各県民局・県民センターに15億円の枠を設定し、通常分に14億円、特別分に1億円として、従来の夢推進事業を衣替えして推進します。県民との協働事業と市町村との協働事業については、特に重点を置いて推進を進めていくつもりです。

 それから、郊外型住宅団地の再生の推進ということで、三木と川西をモデルに検討調査を行います。明舞団地の再生支援は、まちびらき50周年事業を今年行う中で、さらなる展開を図ります。また、老朽危険空き家の除却支援を制度化しました。これは淡路島地震の特例措置に準じた措置を講じようとするものです。

 次に、元気商店街ですが、事業を再編しています。特に商店街のご用聞き・共同宅配の実施、お店の表彰、空き店舗再生支援、共同施設の撤去支援等、充実しています。

 観光については、軍師官兵衛を中心とする事業を展開して、兵庫に観光客を呼び込む努力を進めます。国際ツーリズムでは、瀬戸内海国立公園指定80周年を迎えますので、それに対応するPRを進めます。また、ロシア・ハバロフスク地方と友好提携45周年を迎えますので、訪問団を派遣します。

 くらしと交流を支える道路整備では、ひょうごインフラ・メンテナンス10箇年計画の推進を図ります。北近畿豊岡自動車道、播磨臨海地域道路、名神湾岸連絡線、新名神高速道路事業、新渋滞交差点解消プログラム、踏切すっきり安心プラン等を推進します。また、北神急行電鉄の安定運行対策として助成を行います。さらに、明石海峡航路の輸送機能の強化として、新輸送船の運航等に対する対応を図ります。関西圏の航空の利用促進として、大阪国際空港、神戸空港の利用促進対策を進めます。港湾の利活用の推進としては、内航コンテナ貨物の助成を拡充しました。

 そして、チャレンジ事業として、本庁の使用電力の見える化、福祉のまちづくり研究所のロボットリハビリテーションの開発、健康づくりチャレンジ企業の受診促進の対策、それから、オンリーワン企業の創出、国際ビジネス人材の支援、これは特に外国人留学生の採用に対する奨学金を、1人30万円、企業に支給しようとするものです。それから、海外展開の促進、キャベツの大規模団地、受精卵の「神戸ビーフ」の供給力強化、そして、ふるさと環境体験創造事業として、幼児のふるさと意識環境体験事業を行います。それから、武庫川の総合治水の対策として、千苅ダムの調査等に入ります。尼崎21世紀の森の魅力アップとして、環境学習プログラムを作ります。さとの空き家の活用事業として水回りの改修費等を支援します。ひょうごがんばりタイム(放課後における補充学習等推進事業)。未来のスーパーアスリート支援事業。警察の科学捜査支援センター(仮称)については、建物ができましたので、それに伴う資機材の導入を行うものです。大学・試験研究機関におけるチャレンジ研究推進費として、それぞれの大学や研究機関に6300万円の枠を設定して、新しい取組をしていただこうとしたものです。

 以上、主なものの説明をさせていただきました。県民局の主な事業はご参照ください。

 私からの説明は以上です。

質疑応答

記者:

 4期目最初の当初予算になりますが、知事の思いが特に反映されたのはどの部分ですか。

 

知事:

 先ほども冒頭で申しましたように、兵庫県は安全安心な県土空間を作り上げて、その安全安心から出発しなくてはならないのではないか、このように考えていますので、やはり地震対策、津波対策、老朽インフラ対策、山地防災対策などを計画的に進めて行くということとあわせて、県民のみなさんと一緒に、震災から20年を迎えるわけですので、これまでの経験と教訓を振り返りながら、原点に立って再出発を誓い合おうということを一番重点に置かせていただいたつもりです。

 

記者:

 2013年度の当初予算の際は、知事は「兵庫の安全元気構築予算」と言われましたが、2014年度当初予算はどのように名付けますか。

 

知事:

 なかなか難しいのですが、「兵庫の元気安全構築予算」と似ているかもしれませんが、「安全元気ふるさと兵庫予算」です。1年でできるわけではありませんので、「安全元気ふるさと兵庫スタート予算」と言っても良いのではないかと思います。

 

記者:

 消費税について伺います。国の対策では個人への対応が不十分ではないかというお話を繰り返されていましたが、今回の予算案について、個人への対応を重点的にすることはありますか。

 

知事:

 所得再分配にかかわるような政策は、とても県独自ではやりきれません。やりきれませんが、一方で投資的な事業につきましては随分配慮しましたので、そのような意味で社会資本整備の効果が個人ベースにも回っていく、特にこの春闘の結果などが出てくることによって、個人の対策につながっていくことを期待しているものです。なお、少子化対策等の新規を含めた対応は、個人の下支えにつながっていく、また、高齢者の仕事対策などもそのような意味で下支えになっていくと考えています。

 

記者:

 震災20周年事業への狙いと知事の込められた思いを具体的に教えてください。

 

知事:

 震災20周年事業は、20年というのは経過点であるわけですが、しかし、1つの節目ですから、これまで我々がやってきたこととできなかったことや、今後に対して備えなくてはならないことをこの際きちっと整理して、そして新たな出発を期するべきではないかと考えています。ですから「伝える」「備える」「活かす」この3つとベースに「忘れない」、この4つのテーマを基本にして、これまでできたこと、できなかったことを振り返るとともに今の時点で更に将来に対して一歩踏み出していく、そういう姿勢を県民と一緒になって示していくことが今回の20年事業の主要課題だと考えています。

 

記者:

 県債残高の全体額は、県としては、臨時財政対策債以外の部分を重視しているようにお見受けするのですが、国の予算・財政が厳しい中で、国が100%もってくれるというのを信頼して、そのまま臨時財政対策債の残高が増えていくのが、果たして安心できるのかという議論があると思うのですが、知事はどのようにお考えですか。

 

 

知事:

 安心するしかないということですね。結局、本来は交付税で配られるべきものが用意できないためにこういう特別の借金で賄っていこうとしているわけですので、国が赤字債に頼ってしばらくは財政運営をせざるを得ない、国の財政構造がそうなっているのと同様な地方財政の措置ですので、これはやむを得ないのではないか。これを利用しないで我慢をするかという選択肢もないわけではないと思いますが、そうすると県民に今の財政構造上の問題点のしわ寄せをせざるを得なくなってしまうということがありますので、少なくとも交付税不足額は臨時財政対策債で調達することによって、きちんと対応すると言っている国の地方財政対策を、やはり今の時点では信用して活用せざるを得ないのではないかと考えています。

 

記者:

 財政フレームについて伺います。30年度の収支均衡を目指すという目標があると思いますが、財源対策を見ていると、去年や一昨年に作っていたフレームよりも対策額が膨らんでいるように見えます。経済の回復基調が遅れているのが理由だったと思うのですが、平成26年度の財源対策もかなりありますが、30年度までに収支均衡をできるかどうかについて、あらためて意気込みをお聞かせください。

 

知事:

 私は、30年までにこのフレームどおりにやれば十分に達成できると思っています。ただ不安定要因がないわけではありません。不安定要因の第1は、経済成長です。27年度までが国の中期財政計画の中で交付税と消費税を含んだ地方税の一般財源ベースを増税分を除いて平成25年度並みという枠をはめていますので、結局、税収が伸びたら交付税が減るという構造になっています。平成27年度までは財政構造が改善する余地がありません。それから消費税、地方消費税を含めた3%の増税分は基本的には目的財源ですので、充当先が決まっているということになりますので、大きく財政改善につながる可能性は少ないのではないかと見ていますが、少なくとも自然増対策になってくれれば、その分だけ悪化は防げるということになります。従ってそのような構造が平成27年まで続くことを前提にすると、平成28年からの税収の伸びを期待するといういのがこの基本シナリオですが、その平成28年度からの税収の伸びにどこまで期待できるのか。これは国の中期財政フレームの平成26年度予算編成の前提となっている中期財政フレームに準拠しているわけです。これが大きく下ぶれすることになると非常に厳しい状況に置かれてきますが、日本経済が相当ひどい状況になってくるということを前提にしていますので、今の状況、今回の平成25年度補正、平成26年度当初予算対策が功を奏すれば、安定軌道で推移しうる余地は十分にある。と言うよりは、可能性は十分に高いのではないかと見ていまして、そういう意味からすると、この財政フレームの枠内で財政再建の目途はつくのではないか、このように考えているものです。

 

記者:

 法人県民税の超過課税についてですが、今回、延長するかどうかに当たって、経済団体から見直しを求める声も出ていたと思います。これについての考え方を教えてください。

 

知事:

 法人県民税の超過課税につきましては、いろんなご意見を頂戴しましたが、現時点において、勤労者の能力向上の分野を追加するということと、中小企業に対する配慮として、足切り限度額になっている1,500万円を2,000万円に引き上げるということを通じて、第8期の勤労者対策を中心とした施策、それから子育て環境整備を中心とした施策を推進することで概ねの理解を得ることができたと思っています。新しい分野では、新規就労対策に対しまして、幾つかの新対策を打ち出したということと、もう1つは、チャレンジ企業を中心とした対策の中で、例えば最近課題になっているうつ病対策などを健康診断の中で対応をすることにしてきていますので、これらの対応などは1つの評価をいただいたポイントになっているのではないかと考えています。いずれにしても貴重な県民税の超過財源ですので、その時代の要請に応えられる使途にきちんと充て、ご報告をしてまいる予定です。条例的にもきちんとした管理が義務づけられることになりますので、他に流用するようなことはなく、特定の目的にきちんと充てさせていただき、成果を上げるようにしたいと考えています。

 

記者:

 経済対策について伺います。他府県に比べて兵庫県の回復が遅れているようですが、今回新たに予算として掲示されたものの中で、どういったものが即効性を上げうると思いますか。

 

知事:

 兵庫はものづくり県ですので、経済回復の際にどうしてもソフト関連から良くなっていって、そして需要が増えることによってものづくりにまで波及してくるということですので、指標的には若干タイムラグが生じて来ざるを得ない。そこが少し遅れているのではないかという指摘につながっているのだと思いますが、それは構造的な問題ですので、私自身はそれほど致命的な経済構造だとは思っていません。ものづくり県としてタイムラグが生じるのはやむを得ないのではないかと思っています。一方で、それだけで居直っているわけにもいきませんので、そのような意味で4千億ですが、中小企業金融の枠組みは前向き投資を中心に維持している。それから3つの柱を立てて商工業の推進を果たそうとしている、先端技術を活用した先端産業の育成、オンリーワン企業を育て上げていく諸施策と地場産業の振興、3番は生活産業の充実です。特に生活産業と言っていますのは、保健や医療、介護という分野も入りますので、これは社会資本の充実との関連で効果を上げると思いますし、観光も効果を上げると思います。2番目のオンリーワン企業の育成に関して言いますと、かなり大胆にソフト関連業種を含めた異業種交流のグループを作ってもらって、そこでのマーケットインを睨んだ異業種交流の成果を上げてもらおうとしています。先端科学技術基盤は、我々自身ができる分野としては、最新鋭の「SPring-8」や「SACLA」、「スーパーコンピュータ『京』」の民間利用促進対策を進めるということですが、これらも引き続き対応をしていっていますし、工業技術センターにおける機器、設備の更新を順次進めていますが、これらの成果も上げてくれるだろうと考えていますので、これらの総合対策によって兵庫の経済力自身も高めて行くことにつながると思っています。

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