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更新日:2015年2月15日

平成27年度当初予算(案)及び平成26年度2月補正予算(経済対策)(案) 知事記者会見

【発表項目】

  1. 平成27年度当初予算(案)
  2. 平成26年度補正予算(経済対策)(案)

知事会見内容

 おはようございます。

 まず、平成27年度当初予算について、発表資料に基づいて説明します。

 予算編成の基本的な考え方ですが、平成27年度地方財政計画は、地方法人税の交付税原資化や地方創生のための措置等により、一般財源が相当強化されたと言われていますが、地方消費税の増収分を考慮すると、結果として一般財源総額は縮小しているのが実態です。また、社会保障関係費に新規充当している割合は約35%であり、消費税増税分のほとんどが国の財源不足の補填に使われていると考えられ、結果的に交付税の身代わり財源である臨時財政対策債の縮減が大幅に行われています。そのような意味で来年度の予算編成も大変厳しい状況の中で編成を強いられました。

 本県としては、阪神・淡路大震災から20年の節目を迎え、ポスト20年が課題になっています。大きな課題としては、安全対策の強化と国の方針でもある兵庫県版の地域創生戦略づくりを挙げています。行財政構造改革の着実な推進や事業のスクラップ・アンド・ビルドの徹底、通年予算の編成などは、従前のように原則に基づいて編成しています。

 5頁をご覧ください。当初予算の規模ですが、一般会計が1兆9,220億円、特別会計が1兆2,905億円、公営企業会計が2,100億円、全会計で3兆4,225億円です。一般会計で規模が282億円縮小していますが、主として中小企業制度融資の枠を4,000億円から3,000億円に縮減したことと、一方で社会保障関係費が338億円増になったことが要因です。特別会計が674億円減っています。平成26年度が満期一括償還の時期に当たり、平成23、24、25年度と県債管理基金に平準化のために積み立てていたものを平成26年度に使いました。平成26年度のピークを過ぎて平成27年度を迎えていますので大幅に縮減しています。公債費特会だけで1,672億円減になっています。一方で増税された地方消費税清算特会が1,318億円増えています。公営企業は事業の縮小等です。平成26年度が伸びているのは満期一括償還のボリュームが大きかったことによりますので横並びで見ていただくと、この5年間はほぼ同規模です。

 歳入の特徴としていくつか挙げています。県税等については、7,879億円を計上しています。地方法人特別譲与税も法人事業税の一部ですからこれも入れています。県税等の収入としては過去最大です。県税が伸びていますので、交付税は減っています。交付税については、臨時財政対策債も含めて367億円減の4,258億円を計上しています。国庫支出金は少し増えています。県債については、安全対策の見地から高等学校整備事業債を活用して、耐震化を平成30年までに100%進める方針で臨んでいます。また、緊急防災・減災事業債については前年と同額の100億円を積んでいます。山地防災・土砂災害対策分として、自然災害防止事業債を活用して25億円を計上しています。防災対策に力を入れているということもあり、投資的経費に地方債を活用している分としては約50億円増えています。

 歳出の特徴について説明します。人件費は微減です。行政経費については、社会保障関係費が増えているほか、先ほど触れましたように金融機関への制度金融の融資枠を3,000億円にしており、それに伴う預託金が減になっています。その結果、約9,000億円を計上しています。投資的経費では、特別の措置等も含めて微減になっていますが、平成26年度は公共施設整備基金に積み立てていた財源が74億円入っていましたので、それを除くと、投資的経費の増が見込めることになります。一般会計の公債費としては、77億円程度の減です。主として、新規発行や借換に伴う利率の低下です。

 以上のような結果、歳入歳出を差引すると430億円の収支不足です。平成26年度当初予算では572億円の収支不足で、平成27年度は430億円まで縮減しています。このために、第3次行革プランの財政フレームの財源対策に計上している退職手当債200億円、行革推進債200億円、県債管理基金の活用30億円の合計430億円の対策を行い、乗り切ろうとするものです。特別会計と企業会計の内訳を10頁に記載していますのでご参照ください。

 後程、詳細に説明しますが、平成26年度2月補正予算関係は、11頁の表にあるように補正額320億円というボリュームになっています。投資的経費が235億円です。地域消費喚起・生活支援型である国の消費拡大のための交付金が47億円あり、この使途についてはいろいろ工夫を重ねています。地方創生のための先行型16億4,700万円も交付金ですが、これは当初予算とセットで、繰り上げられるものについては、繰り上げて計上しています。

 以下、細かく歳入歳出を見ていきたいと思います。12頁の表をご覧ください。平成26年度年間見込みの合計を見ていただくと、県税全体で6,265億円です。平成26年度当初予算では6,050億円でしたので約200億円の増が見込まれています。それに地方法人特別譲与税を足すと7,223億円になります。これらをベースにして、平成27年度当初予算を見込みました。そのような意味からすると、個人関係税は当初予算対比では63億8,200万円の増になっていますが、約40億円の減を見込んでいます。株式等譲渡所得割は大幅に減っています。今年度は約80億円を見込んでいますが、そこからはトータルとしては約40億円減額している状況です。法人関係税については、平成26年度年間見込みに比べて149億円のプラスを見込んでいます。特に法人事業税が大きいです。法人県民税がマイナスになっているのは、法人税割の一部が交付税の財源として全国的な均てん化を図ろうという措置がとられている影響です。消費税についても623億円増えていますが、税率引き上げ分の平年度化に伴う分が572億円です。自動車税、自動車取得税、不動産取得税などは実績に基づいて計上しています。地方法人特別譲与税については、消費税率の引き上げに伴い、従来の2分の1を3分の1に引き下げたこともあり減額しています。13頁のグラフをご覧いただいても、県税収入7,879億円は今までで一番大きな額になっています。

 交付税については、基準財政需要額が246億円増えていますが、基準財政収入額が614億円増えていることもあって、結果として367億円の減になっています。税の伸びの75%分が基準財政収入額に算入されますし、消費税の増税分は100%算入される構造になっていますので、消費税が伸びた分、法人事業税等が伸びた分のそれぞれが交付税の減に反映されています。

 国庫支出金については、増減が幾つか出ていますが、安心こども基金の積み増しが終わったことや、その他の交付金が見直された一方で、医療介護推進事業費交付金が増えたこと等により、全体として50億円ほど増えています。

 県債です。投資財源としては、積極的に安全対策のために県債を活用していますので、当初予算対比50億円ほど増えています。年間見込みをご覧いただくと、緊急防災・減災事業債を100億円計上していましたが、244億円確保できましたので、その分を最終補正ではなく、経済対策に盛り込んでいます。結果として143億7千万円増えています。平成27年度も緊急防災・減災事業債の確保に努めますが、現在のところ、当初予算並みの計上をしています。自然災害防止事業債は25億円積み増ししています。当初予算の県債は1,276億円を計上しています。元利償還を100%交付税で措置する臨時財政対策債は315億円減っています。兵庫県の場合、交付税等の落ち込みは臨時財政対策債の落ち込みが非常に大きいといえます。ともあれ通常債については、極力、縮減を図る努力をしていますが、平成27年度は防災対策に活用を一部しているということです。県債の残高は18頁の表にあるように、4兆6,801億円ですが、その中で減収補填債と臨時財政対策債は交付税措置が後程ありますので、参考1にあるように、実質私どもの償還責任額は約3兆円ということになります。震災関連県債残高ですが、参考3にあるようにまだ4,851億円の残高があります。借換債を含めた県債の発行額は6,347億円になっています。ほぼ前年並みですが、借り入れ先別の発行計画では、超長期債について、将来金利が上がったら超長期の方が有利ということもあり、従来、700億円を発行していましたが、今の状況ですとしばらくの間は金利の上昇局面ではないということもあり、10年債に配分を500億円回していきたいと思っています。これで金利が毎年5億円ほど助かると計算しています。借換債の発行計画は、19頁の表の通りです。地方債の償還期間は大体30年です。30年のうち10年経つと1回借り換えて、もう10年経つともう1回借り換えます。年間3.3%ずつぐらい償還をしていき30年で償還を終わるという計算で償還されていますので、10年ごとに借り換えないといけません。大部分は10年債を発行していますので、借り換えが必要になります。

 基金繰入金は、前年に対して約2分の1になっています。20頁の表の平成27年度当初をご覧いただくと、県債管理基金は、前年度、平準化対策を行わなければならないほどの大きな償還がありましたので3年間積んできましたが、今年度はそれがありません。前年度残高は3,761億円、ルール積立分を中心に1,265億円積み立てて1,546億円活用しますので、当該残高は若干落ちて3,480億円になります。緊急雇用対策事業などの経済対策関連基金は平成27年度でほぼ使い切ることになりますので、当該年度残高は70億円ほどです。その他の基金については、266億円残りますので、全体として3,816億円、平成26年度から約200億円の基金残高の減を見込んでいます。

 使用料・手数料については、新たに工業技術センターの分析走査電子顕微鏡、マイクロフォーカスエックス線透視装置など新鋭機器等を新設しています。県民会館の駐車場は夜間料金をいただくことによって、夜間も使えるようにしようとしています。県立尼崎総合医療センター(仮称)の特別室については神戸中央市民病院などと同じ水準で設定しています。その他既存の手数料の見直しですが、運転免許試験手数料については、若干ですが軽減措置を行っています。手数料を下げるということはあまりないかもしれませんが、見直しをさせていただきました。

 

 歳出について説明します。人件費については、行革に伴う給与抑制措置の縮小を図ります。給料の減額については、一般職が4分の1、管理職が5分の1の縮小です。それらの要因も入れて見込んでいます。定員については、第3次行革プランの定員削減計画に基づいて、順次、削減を図っています。再任用職員、非常勤嘱託員についても見直しをしています。期末勤勉手当の減額についても、局長級以上2.5%、課長級3%、主任専門員級以上2%、班長、主査、主任級以下は減額措置が終了するような対応をしています。管理職手当の20%減額はまだ続きます。地域手当については、人事院勧告に基づいて0.5%引き上げをしています。旅費については、特別職は実費支給にします。一般職は精算にすると領収書の添付という事務量が大変増えますので、事務執行の処理を考えて宿泊地の区分を2区分から4区分に見直し、より実費に近い形で支給する形態に改めることにしました。行政経費については、ほぼ横ばいですが、社会保障関係費が前年度から338億円の増になります。制度金融についてはリーマンショック前の水準に見直しをすることにしました。あわせて一部資金について、特に前向きの設備投資資金について金利水準を見直すとともに、信用保証協会の協力を得ながら県からの保証料助成を行い、例えば設備投資促進貸付ですと、見直し前が融資利率と保証料率の合計で2.6%であったところを、2%を切るような対応をすることにしています。税交付金は消費税が増えていますから、こちらも増えています。

 30頁の社会保障関係経費をご覧いただくと、合計で2,872億円、一般財源で2,611億円です。総額対比で338億円、一般財源対比で237億円の増になっています。31頁では、それをさらに細かく分析しています。国・地方の合計で平成26年度は7,280億円、地方の負担分が3,491億円でしたが、平成27年度は国・地方合計で1兆7,157億円、地方の負担が7,719億円です。本県としては平成27年度当初の一般財源で305億円を計上しています。この305億円の内訳ですが行政経費がほとんどということになり、実増加額が388億円に対して305億円と、充実分に約8割を使っていることになります。

 32頁は、事務事業の見直しです。廃止181事業、新規事業80事業、全体として 101の事業を見直しました。スクラップ・アンド・ビルドの徹底を図りました。

 投資的経費については、当初対比でご覧いただくと全体として約44億円の減になっていますが、別枠にある地域の元気臨時交付金、これは平成24年度の補正予算で措置された特別対策の交付金ですが、平成26年度当初に約74億円計上していたため、これを除くと前年度を約30億円上回る事業量になります。ただ、35頁にあるように14カ月予算、つまり、平成27年度当初予算と平成26年度の経済対策補正予算、平成26年度の当初予算と平成25年の経済対策補正予算を比べると、平成平成25年度の経済対策補正予算が487億87百万円と規模が非常に大きかったため、今回の経済対策補正予算は投資的経費235億円で約250億円も減っています。事業量としてはかなりの減にならざるを得ません。しかし、経済基調は上向きなっており、安全対策については県単独でも努力をしていますので兵庫県経済に与える投資量の若干の減少は大きな影響はないとみています。高等学校の耐震化で約69億円、緊急防災・減災で100億円、山地・土砂25億円は県債のところで説明したとおりです。

 公債費ですが、総額で76億96百万円の減になっています。元金が2,219億、利子が601億円です。利子が大幅に軽減されていることがうかがえると思います。36頁の下の表に震災関連公債費の推移がありますが、平成26年度からカ平成27年度にかけて、先ほど約5,000億円弱の残高がまだ残っている話をしましたが、震災関連公債費は611億円です。

 主な財政指標ですが、一般財源比率は税が伸びたこともあって63.6%に上がっています。公債費負担比率は、一般財源総額に占める公債費に充当された一般財源の割合ですが、これは低い方が良いものです。そういう意味では平成27年度は若干の減少になりました。県債依存率は、これも低い方が良いものです。依存率は14.6%から13.4%に下がっています。臨時財政対策債と減収補填債を除くと6.6%で、いわば実力ベースでは6.6%の依存ということになります。

 実質公債費比率ですが、減債基金の積立不足加算率が増加した結果、20.9%程度になる見込みです。ただ、前年の16.5%という数字は借換債発行の平準化対策をした結果の数字となっているので、平準化対策が終わったため、平成27年度は増加しています。将来負担比率も8.7%減少の338.8%になりました。プライマリーバランスは約772億円の黒字です。ただ、これは臨時財政対策債、減収補填債を除いた場合のプライマリーバランスです。臨時財政対策債は一種の赤字債ですので、これを加味するとプライマリーバランスは赤字になりますが、元利償還額の全額が交付税措置されることになっていますので、その分を除いたとしても、個別の地方団体から見るとおかしくはないということで除かせていただきました。

 

 財政フレームですが、毎年、実情にあうように見直しさせていただいています。経済成長率は、国の「中長期の経済財政に関する試算」(平成27年2月公表)の数値を用いています。この数字自身は、平成26年度当初予算の見込みと比べると、若干、0.3ぐらい成長率が落ちている、見直されている数字です。全国の平均と兵庫の伸びが乖離しているといけませんが、ほとんど差がないためそのまま採用しています。所得課税と消費課税については、経済成長率に弾性値1.1をかけています。上記以外については経済成長率で見込んでいます。交付税については基準財政収入額を、平成27年度は当初予算見込額として税の伸びを加えています。地方消費税についてはその伸びを100%算入しています。基準財政需要額の見込みが難しいのですが、平成27年度は当初予算見込額、平成28年度は経済成長率の半分ぐらいが人件費と社会保障費の歳出増加になっていることなどを見込んで、毎年度1.8%をかけています。人件費の伸びが0.7%、社会保障関係費の伸びが1.1%ということです。消費税率の引き上げに対応して、充実分についての本県措置見込額を需要額に全額計上しています。国が示しているいわゆる安定化分というものが地方財政計画に織り込まれていない状況で、これは見込みようがないため、その分の需要は見込んでいません。したがって、交付税の計算上は厳しいものになっています。

 歳出は、定員を計画どおり削減し、給与については平成27年度の当初予算に基づいて、そして、独自の抑制措置については平成30年度までに段階的に縮小するものとして見込んでいます。管理職についてはゼロになるのは平成31年度という見込みにしています。ベアは先ほど説明したとおりです。定期昇給は人員構成を見ながら見込んでいます。退職手当も退職者の数の見込みどおりです。公債費については平成27年度以降の投資事業費の計画額等に基づく起債発行額から見込まれる額を計上しています。金利については、経済成長率と同様、「中長期の経済財政に関する試算」の金利を採用して見込んでいます。起債発行について超長期債のウエイトを500億円下げて、10年債に振り替えたことにより金利は5億円ほど低減する、つまり節約できることになっています。行政経費については、行革プランに基づいて計上していますが、社会保障関係費については、平成28年度以降、国が平成30年までの社会保障の動向を見込んでいるため、それに準じて算定をしています。投資的経費は平成27年度の地方財政計画の投資的経費の伸び率を乗じた額を通常事業費とし、平成28年度以降は原則同額としています。国庫補助事業及び単独事業も同様です。災害等関連事業については所要額を見込んでいます。緊急防災・減災対策、山地防災・土砂災害対策については別枠で所要額を見込んでいます。ただ、緊急防災・減債事業債が平成28年度までとされているため、これを前提として、緊急防災・減災対策は、平成28年度までとしています。退職手当債と行革推進債については平成27年度並みの200億円としています。非常に細かいのですが、以上のような前提でフレームを見直しましたところ、最後の最終収支の欄は、平成27年度は430億円の収支不足に対して、退職手当債を200億円、行革推進債を200億円、県債管理基金を30億円活用して対応しています。平成28年度は320億円の収支不足に対して、県債管理基金の活用と行革推進債で対応しています。平成29年度は140億円の収支不足額に対して行革推進債140億円だけで対応することを考えています。そして、目標最終年度の平成30年度には25億円の収支の黒字が生じると見込んでいます。ちなみに平成31年度も35億円、平成32年度は45億円の黒字化を見込んでいます。これらは税収がどのように増減するかで変わります。しかし、今のところ税収の動きは、先ほど言いました経済成長率を前提にせざるを得ないため、そのような形で試算をしています。

 

 お手元に平成26年度2月補正予算(緊急経済対策)(案)をお配りしています。これは国が措置しました2月補正予算緊急経済対策補正と軌を一にして計上を図ろうとするものです。1頁にあるように、特にその中で地域住民生活等緊急支援交付金という臨時対策が行われています。2つ要素があって、1つは「地域消費喚起・支援型」交付金です。これは、消費を活発化するために使う予算です。もう1つは、「地方創生先行型」で、平成27年度予算から取り組むわけですが一部先取りしてやろうという先行分です。これが中心になっています。規模としては、今回の補正が320億7,000万円、財源内訳をご覧いただくと分かると思いますが、ほとんど国庫と県債の発行です。県債の大部分は、先ほど説明しました緊急防災・減災事業債147億円分の補正で、国庫の大部分は約64億円の地域住民生活等緊急支援交付金です。事業内容別に見ていただくと地域消費喚起・生活支援型で約47億円、地方創生先行型について約16億円の予算を計上しています。農業構造改革の基金と森林林業緊急整備基金の積立が約14億円です。投資的経費については公共事業とともに緊急防災・減災事業債を活用した約143億円を積んでいます。勤労者総合福祉施設整備事業特別会計は、フラワーセンターの耐震工事改修費等です。施策体系別では、地方活性化対策で約46億円、災害・危機等への対応として約223億円、生活者・事業者支援対策で約50億円を計上しています。

 生活者・事業者支援対策として、消費喚起をするために商店街の買い物ポイント事業を実施します。2回にわたって実施したいと思っています。平成27年の3月末から4月初旬と9月初旬に実施したいと思っています。プレミアム付き商品券を配るというのが市町で多いのですが、我々は、商店街で買い物をされたら500円に1ポイントずつ差し上げて、5,000円買っていただくと10ポイントになるので、10ポイントになると1,000円扱いにして、その分をさらにその商店街で買い戻していただく。つまり、実質増を狙いたいと考えています。プレミアム付き商品券は元々買おうとしている代金に充当することができるため、実質消費が増えるかどうかの保証はありませんが、我々がやろうとしている買い物ポイント制度は必ず上乗せで使っていただくことを狙っています。お買い物券を利用した観光・特産品の振興ですが、温泉街にお泊まりいただいた方に2,000円のお土産購入券をプレゼントします。もう一つは、県特産品の取扱店でポイントを付与しようと考えており、そこでまた買ってくださいという対応をするものです。ひょうご木づかい王国ポイント事業ですが、兵庫県産木材を活用して、新築増改築、リフォーム等をされた場合に、新築などの場合は、15万ポイント、リフォームの場合には3万ポイントの農産物等を自宅に送らせていただくことにしています。これも農産物等の消費拡大と県産木材の振興に繋がります。農産物の直売所のキャンペーンをします。農産物の直売所で買い物していただいたら、スタンプカードでポイントを差し上げて、そのポイントでもう一度直売所で買い物していただくものです。施設の入所児童等に対しては、書店商業組合とタイアップして、図書等の引換券を配布しようとしています。乳児子育て支援として、生後4カ月頃までに保健師などが各家庭を回る時等に第1子・第2子に対しては1万円相当、第3子に対しては3万円相当のベビー用カタログギフト作ってお渡しし、それで保護者にチョイスをしていただく対応をしていこうと考えています。あと、小児救急医療拠点病院整備の助成、肝炎患者に対するインターフェロンフリーの医療費の助成、社会保障・税番号制度関連システムの整備、介護保険制度改正に伴うシステム改修などであります。

 地域活性化対策ですが、8頁の一覧に並んでいる事業を今回全部計画していますが、10頁以下にその概要を記載しています。兵庫県地域創生戦略(仮称)を策定します。人口の「自然増」対策として、多子型の出産・子育てが可能な社会の実現を目指します。将来への希望や生きがいを持てる多様な働きからの創出で、例えば、「ひょうご応援企業」就職支援事業として学生と企業とのマッチングの機会を増やしたり、学生就活準備応援事業として企業が抱える課題に対して、大学生が解決のためのアイデアを研究し、解決策を発表する機会を創出します。あるいは、ニートの方は、実際引きこもっておられる方が多いのですが、働きたいというニーズはかなりあります。ふるさと企業就職活動支援でUターンして面接を受けようというような場合には、旅費まで助成しようとしています。ICTを活用したワークスタイル変革事業は、県職員が在宅勤務をできるように考えていますが、そうすると、若干のリモートアクセス機能等を付加する必要があるため、整備しようとするものです。特定不妊治療費についての助成の拡充を行います。UJIターンの出会いサポートセンター事業で、東京事務所に出張所を置いて、お見合い事業の強化しようとしています。

 人口の「社会増」対策ですが、農業版の設備貸与事業を実施します。園芸用ハウスや水耕設備をJA等が整備をして貸し出しするということですが、新規就農者に対して整備費の2分の1を助成します。農業法人等に対しては3分の1を助成します。ただ、大きな温室による水耕栽培などは2億円近くかかるため、補助率は15%にしています。田舎暮らし農園施設整備支援事業ですが、遊休農地等を借り上げ、自ら家庭菜園等に活用する利用者がその横にシャワー施設や農機具庫を設置する場合の工事費、近所の空き家をベースキャンプにして生活できるようにする場合の改修費をそれぞれ助成しようとするものです。ぜひ活用してもらいたいと思っています。農業改良普及センターが生産グループや加工グループ等を指導するための強化費を計上しています。ミラノ万博に兵庫県も出展します。ミラノ万博の「ひょうご食の和プロジェクト」において、日本を代表するシェフによって兵庫食材、神戸ビーフ等も含めて和食とイタリア料理を統合するような提案をしてもらおうと考えています。兵庫県産野菜バリューチェーンは手引き書を作ろうしています。酒米増産モデルも集落営農組織等へ低コスト生産技術を普及させようとするものです。ユニバーサルツーリズムを行うほか、外国人観光客の受け入れ基盤整備のために支援させていただきます。また、テーマ設定による海外誘客促進事業も行います。3府県が共同して観光プロモーションを実施します。ミシュランガイドの兵庫県版がつくられますが、英語版を作成します。ふるさと起業支援事業ということでUターン者等の起業支援も行います。また、促進地域、過疎地域での立地支援に事業税の軽減を図る措置を思い切って講じていきます。中小企業融資については保証料の引き下げを行います。小規模集落対策としては周辺集落と連携した運営組織の設置支援や、地域団体が地域おこし協力隊等と一緒になって事業を起こす支援をします。田舎に帰ろうプロジェクトとして地域が行うUIJターン促進の取組を支援します。地域おこし協力隊等ネットワークの構築も促進します。さとの空き家活用支援事業としては、住宅、事業所、地域交流拠点として、それぞれ整備を図ります。ふるさとにぎわい拠点整備事業ですが、合併市町の旧中心部が元気を失っているので、計画づくりをした後、上限5,000万円の事業助成を行って活性化を図ってもらおうとするものです。エネルギー自立のむらづくり支援事業については、再生エネルギー等の対応を促進します。古民家についても再生活用を図ってまいります。ユニークなのは、インスペクション普及支援事業で、建築士など第三者が建物検査を実施し、中古住宅市場で安心して売買が出来るような環境整備をします。郊外型住宅団地再生の推進については、続けます。障害者スポーツについては、地域の体育館、特に特別支援学校の体育館を活用して、障害者スポーツの推進拠点にしたいと考えています。県民局に5億円を措置してそれぞれの地域創生リーディングプロジェクトを推進してもらおうと考えています。その一覧は24頁から25頁に記載しています。余部鉄橋の「空の駅」を活用した地域活性化事業を香美町とともに行います。但馬空港の就航率の改善のための体制整備を検討します。

 地域の元気づくりとしては、じばさん兵庫ブランド創出支援事業を強化します。多自然地域へのIT関連事業所の支援事業についても、事務機器の取得助成というメニューを一つ増やしました。CLT(直行集成板)の技術等普及啓発事業ですが、頑丈な集成材が開発されましたのでその技術のPRを行います。狩猟後継者の育成のため、シューティングシュミレーターを導入して研修に使います。外国人に対する共同免税店を整備してもらうように商店街に働きかけます。まちなか再生の推進では、商店街は個店対策だけやっていてもいけませんので、エリア対策、地域対策として商店街の集約化と集約化された周りを、例えば、住宅地に転換していく等の支援を行っていきます。商店街の中にシンボルとなるような古い建物が残っていますが、その再生を行います。小水力発電の支援事業も実施します。新規就農者の確保事業として、年間150万円、5年間、助成していますがこれも引き続き実施します。「農」イノベーションひょうごは、農林水産物の加工・販売施設整備に対する支援です。森林についても緊急整備事業を実施します。畜産についても同様です。農業用機械の導入支援についても助成をします。漁業者については、漁船への氷の積み込み作業の省力化に対する機器の整備を行います。日本海沖合漁場の整備は継続事業です。農業構造改革支援基金は積み立てを行います。森林林業緊急整備基金についても同様です。地域経済循環創造事業については、総務省の募集に応じて採択される見込の2社について助成を行います。

 災害・危機等への対応については、災害復旧・災害対応の強化として公共事業等を行っていきます。地震・津波対策についても5カ年計画に基づいて行っていきます。庁舎・施設等の耐震化についても整備を進めます。防災関連でヘリコプターのヘリ映像のデジタル化を図ります。隣保館の耐震化助成や医療施設への耐震化の助成、診療所のスプリンクラー設置の助成、そして、鉄道軌道の安全対策に対する国の制度を活用した助成、エボラ出血熱に対して、患者移送に必要なアイソレーターや防護服の整備を図ります。債務負担行為はゼロ国債・ゼロ県債を活用します。

以上が補正予算の概要です。

 

 次に重点施策ですが目次に従って説明します。

 第1の安全な社会ですが、防災・減災対策では、ひょうご住まいの耐震化促進事業を強化します。部分耐震を強化しようと考えています。究極の耐震化は建て替えですから、建て替えを新たに支援の対象に加えるとともに、改修工事の補助も80万円から100万円に増額しました。部分耐震は、一部屋の部分耐震、あるいは、改修後の評点が0.7以上1.0未満も助成の対象とします。防災ベッドも支援の対象にするという現実的な対応をさせていただきます。大規模多数利用建築物等の耐震化の促進については、ホテルや旅館、映画館等は平成27年12月末までに耐震診断をしてその結果を報告することになっています。お客商売ですから、その後の対策が充実していないと競争条件が整わないということになりますので、従来は耐震診断助成等に係る補助対象面積の制限をしていましたが、災害協定を結んだホテル・旅館等については面積の制限を取り外し、単価は国の補助単価に準じますが上限はないという措置にします。日本海についても津波シミュレーションを実施します。次の頁ですが、風水害対策を着実に推進します。山地防災・土砂災害対策についても、5箇年計画を推進します。減災のための情報発信ですが、丹波市は地域別土砂災害の1キロメッシュ情報を活用しましたが、今度は土砂災害警戒区域ごとに3時間先までの危険度を予測する箇所別予測システムも情報提供していくようにしたいと考えています。ため池への調査も進めながら、危険度の高いところから防災工事を進めます。地域防災力の向上では、避難所ごとに井戸の設置助成を実施することにし、補助額は20万円を定額で交付することを予定しています。住宅再建共済制度はさらにPRをして、10年になりますので普及啓発・加入促進の充実を図りたいと考えています。

 企業のメンタルヘルスチェック等の推進により、極力、メンタルヘルスの不調者の早期発見、早期治療に結びつけます。また、がん検診の促進のために、今年度から1,000円または1,500円の助成をしていましたが、2,000円未満の負担については全部無料化し、2,000円を超える負担がある場合には2,000円助成をするということで強化します。県立健康科学研究センターは神戸市兵庫区荒田にありますが、建て替えて加古川市神野に移転します。医療人材の養成として、地域医療人材の資質向上、あるいは、県の医師採用制度の活用を図ります。地域医療ビジョンの策定ですが、これが医療改革の一つの目玉になっています。医療介護推進基金を活用し、平成26年度は医療分野を中心に事業化しましたが、平成27年度は介護分野も含めて事業化を図ります。県立尼崎総合医療センター(仮称)は7月に開院します。ポートアイランドにこども病院の整備を図っていますが、あわせて、新粒子線治療施設の整備も行います。設備そのものは大人と同じですが、主として子ども向けの粒子線治療施設を整備します。県立柏原病院と柏原赤十字病院の統合再編にもかかります。

 地域サポート型特養や地域サポート事業(安心地区)等の県独自の取り組みも充実を図ります。地域の看取りの促進については、若年がん患者の末期の対策として、ホームヘルプサービス等の派遣事業に対する個人負担の軽減を図ることにしています。認知症予防の推進として、新たに20問程度のチェックシートを作り、そこで引っかかった方はきちっと相談をしていただけるようなシステムを作ります。認知症地域連携体制の強化というのは、認知症の相談センターを全市町に設置して、その相談体制を強化しようとするものです。手話についての講座を実施します。障害者のコミュニケーションを支援するためにタブレットをおいて、筆談で会話をする、あるいは、視覚障害者については、活字文書を読み上げる装置がありますが、それを県庁や地方機関出先に設置しようと考えています。ひょうごテクニカルエイド発信事業として、福祉用具展示ホールのリニューアル等をします。終戦70年の全国戦没学徒の追悼式は、南あわじ市の若人の広場の改修がこの3月に終わりますので、それを活用して秋に実施しようと考えています。

 防犯カメラは400台助成します。客引き防止条例の対応もします。自転車の安全条例の対応もします。危険ドラッグについては、体制を強化し今はもうお店がなくなりましたが、警察に薬物検査の機器を入れて迅速な対応ができるようにします。

 子どものための教育・保育給付費県費負担金ですが、これは認定こども園や保育所、幼稚園に対する施設型給付、小規模保育等に対する地域型保育給付の県負担金です。ひょうご放課後プランのクラブ数は997と増やしています。病児・病後児保育事業についても、診療所型小規模病児保育施設を10カ所整備しようと考えています。多子世帯の保育料軽減については、月5,000円を超える保育料に対して一定金額の助成をします。まちの子育てひろば事業も実施します。学力の向上では、ひょうごつまずきポイント指導事例集ということで、つまずきやすいポイントを指摘して、その是正措置を盛り込んだ手引きを作ります。小中一貫教育調査研究事業は、モデル地域を4市町で公募、指定して推進を図ります。ひょうご読書活動充実事業ですが、学校図書館の利用促進モデル校を指定して推進を図ります。農業高校の拠点校にバイオや畜産の機器等を整備して、共同実施ができるようにします。神戸西部新設高等特別支援学校は、農業公園内に平成29年4月にオープンします。県立大学については、工学部キャンパスの整備を計画的に進めていきます。グローバルリーダーの養成として、県立大学で国際化体験プログラムを行います。兵庫ひきこもり相談支援センターの運営も推進します。

 次に、自動排泄処理機の導入モデル事業ということで、介護施設と障害者施設に対して、普及促進を進めます。自動排泄処理機は、おしめがいらず患者さんにとって大変快適な装置です。障害者の在宅ワーク推進モデル事業という形で、仕事をできるだけ確保できるような事業の推進を図ります。保護観察者の雇用拡大のための支援として、国の制度ができましたが、最初の4カ月間について、県として上乗せ助成をすることにしたいと考えています。

 競技スポーツの強化、生涯スポーツの拡大を図ります。また、障害者スポーツ推進プロジェクトでは、特別支援学校等の体育館、グラウンドを障害者スポーツの推進拠点として活用するためのバリアフリー化、環境整備を実施します。芸術文化センターは開館10周年、陶芸美術館も開館10周年です。そして、歴史博物館にひょうご歴史研究室を設けて、播磨の遺跡や歴史を調査することにします。播磨風土記1300年記念事業です。公館も30周年を迎えますので記念事業を実施します。

 産業では、異業種交流を今年度から始めていますが、これを継続して実施します。また、多自然地域におけるIT関連企業の振興を充実しましたが、これも続けます。民間活力によるひょうご企業魅力アップ事業は、神戸コレクションで地場産業の製品をモデルの方に着ていただいて、ファッションショーを実施しようとするものです。中小企業向け制度融資については、3,000億円の枠を設定し、保証料や金利の見直しを行いました。中小企業の小規模事業者への設備貸与事業を、形態が変わりますが実施します。産業立地の促進補助については、従来の設備投資補助や雇用補助に加えて、大胆に法人事業税の軽減措置を活用していこうとするものです。

 ウメ輪紋病産地の復興支援として母樹等の育成に助成します。但馬牛については2万頭増頭対策と増体性向上対策事業を継続して実施します。但馬牛の遺伝資源保管対策事業ですが、できるだけ口蹄疫等の病気がうつらないような対策を行う必要がありますので、その整備を図ろうとするものです。林業の三つ星経営体の育成を図っていきます。有機農業経営の発展も促進します。丹波の薬草産地の再生のため、実証ほを倍増の4カ所にします。神戸ビーフ等の輸出対応施設が姫路で整備されますので、助成をします。資源培養型水産業の推進では、貝類養殖の新技術普及推進と極上アサリの養殖の生産拡大ですが、カキの養殖をしていると波で揺れたりしてはがれてしまいます。それで、1億円を超える損害を出していますので、カキいかだの下に、落ちてくるカキを拾う装置をつけて、これを再利用するというような技術の普及等です。

 商店街の事業承継支援事業を新規に行います。商店街の店主からすると、後継者がいないから閉めてしまう。だけどせっかくののれん等が無駄になってしまいます。手を上げる人がいたら、承継してもらったら良いので、その商店街の事業承継をするような対応を支援していきたいと考えています。城崎温泉が1月3日に火事になりましたが、修景助成という形で支援していきたいと考えています。それだけではなくて、プランニングについてコンサルタントを派遣する等、支援を強化していきたいと考えています。ふるさとづくりの中に、青野運動公苑の活用推進で2,000万円というのがありますが、今年11月末で土地信託契約が切れますので12月から県に戻ってきます。県に戻ってくる施設を普通財産とし、企業庁に借りてもらい、企業庁で引き続き県民ゴルフ場等の経営にあたってもらおうとするものです。企業庁に貸しますので、営業行為も伴うわけですので、地代が入ってきます。その地代4カ月分の2,000万円をここに計上しています。これは企業庁からお金を借りていますからその返済財源の一部にも充てていくということになります。

 姫路城のグランドオープンについても協力していきますし、外国人観光客の受け皿整備も行います。国際交流は、パラナ州が45周年、海南省が25周年、慶尚南道とは、今年が日韓国交正常化50周年ですから、その関連事業として交流事業を実施します。道路整備では、名神湾岸連絡線事業の評価調査を行います。播磨臨海地域道路についても計画調査を実施します。神戸電鉄粟生線については、利活用の方策を県と市と神鉄で負担をし合い検討していこうとするものです。但馬空港については、就航率アップの対策を行おうとするものです。

 シカ対策については、後継者の養成やシカ肉の有効活用を実施します。瀬戸内海については、環境保全の県計画の変更を行います。微小粒子状物質対策については、3地点で成分分析を強化します。

 チャレンジ事業の一覧は369頁にありますのでご覧ください。事業費は6億5,600万円で、一般財源としては3億6,800万円です。

 371頁以降は、それぞれの県民局の特色ある事業を整理しています。381頁は、医療介護推進基金の事業一覧になっています。緊急雇用就業機会創出等事業基金の事業一覧も387頁から整理しています。緊急雇用事業も基本的には平成27年度で終わります。安心こども基金は、390頁にありますが、これも平成27年度で終わります。391頁に、環境保全基金、森林林業緊急整備基金の事業一覧も整理しました。復興基金の事業については、392頁ですが、高齢者の自立支援ひろば設置事業は、継続して実施することにしています。この事業はなかなかやめるわけにいきませんので、そのための財源も確保し続けていきたいと考えています。

 

 私からは以上です。

 

質疑応答

記者:

 今回の予算の2つの大きな柱として、安全対策の強化と兵庫県版地域創生戦略づくりがあります。安全対策は着実に進めていくしかないと思いますが、地域創生戦略づくりというのは、長期的視点で大きな戦略が必要だと思います。先日も東京一極集中を象徴するようなニュースとして、兵庫県を含め大阪など大都市圏でも人口が減少しているという報道がありましたが、知事として大きな戦略として特にどういったところに重点を置かれていますか。

 

知事:

 地域創生はやはり人為的に分散対策を図っていかないと、自律的には地方に企業や人が回帰してくるということはなかなか考えられない状況にあります。そういう意味で、構造的には、東京一極集中是正策のための仕掛けが必要です。少し萌芽的ではありますが、本社の移転対策、移転事業等に税制上の措置が講じられたというような動きもありますので、これはさらに期待をしたいと思っています。一方で我々の方でどう受けとめていくかということも非常に重要です。人口減少対策としては自然増対策と社会増対策と2つあるわけですが、自然増対策はやはり子育て環境をいかに整備していくかということが基本的な対策になるのではないかと思います。その前段で、先ほど触れました、東京事務所に出会いサポートセンターの事務所を設けて、現在東京等で働いている方も出会いサポートの対象にしていこうという事業等も具体に実施したいと思っています。社会増対策としては、メニューをたくさん用意していますが、Iターン、Uターンをしやすい環境づくりをしてかないといけません。Iターン、Uターンは企業立地の促進と、自分で事業を起こすという意欲ある人たちの環流を期待するという2つの次元がありますので、企業立地については、法人事業税の軽減措置まで加えた対応を図ろうとしていますし、起業の面では、いろいろな事業を起こしやすい支援に意を用いました。特に農業分野に対しても意を用いているつもりです。もう1つの大きな柱は、地域の元気づくりですが、これは産業振興等の対策を従来と同様に進めていきたいと考えています。

 

記者:

 収支で赤字になっているところを借金で賄うというような印象を受けましたが、兵庫県全体の財政のやりくりとして、財政再建という面と積極的に事業を展開していくという面のバランスはどのようにとったのか、その考え方を教えて下さい。

 

知事:

 国の公共事業予算は横ばいで急には増えませんので、災害対策の地方債を活用して安全対策の強化を行ったということが非常に大きいと思います。また、補正予算も活用しながら地方創生について多くのメニューを提供することができたと思っています。

 一方で、財政対策としては、第3次行革プランに基づいた対応を着実に推進しているわけですが、県の独自の給与抑制措置等については、計画的に縮小していくということにも手をつけることができました。しかも140億円程度収支不足額を減らすことができたと考えています。

 ただし、財政改革については、プランに基づいて着実に実施しているわけですが、これはやはり法人関係税の伸びが見込まれたということが相当寄与しています。一方で地方交付税は減らされていますが、今の着実な景気回復基調を維持できるような対策を今回の予算でも目配りをさせていただいたと考えています。制度金融の枠が 3,000億円とかなり小さくなったという感じがしますが、今年度の実績は 1,000億円ぐらいしかありませんので十分枠は確保していますし、あわせて実効金利、保証料を下げることで設備投資等の前向き資金の需要にこたえることができるようにしているということになるのではないかと思います。

事業の見直しは、先ほども触れましたように、スクラップ・アンド・ビルドを徹底して、約180の事業を見直して、80の新規事業を行ったということですから、これは財政的な評価と、スクラップ・アンド・ビルドの徹底が図れたということなのではないかと思います。あわせて、定員削減計画に基づいて119人の定員削減も実施しています。そういう意味で、行革プランの枠内で努力を重ねながら、新規財源を生み出して新しい需要に極力こたえる努力をしていったという予算になっているのではないかと思います。

 

記者:

 当初予算について点数をつけるとすると何点ですか。また、厳しいのか、上向きで手応えを持っているのか、どんな見通しを立てられていますか。

 

知事:

 もともと兵庫の予算編成は単純な財政再建だけを行えば良いということではなくて、そのときそのときの必要な県民ニーズにこたえていくということが基本姿勢でしたが、今年は特に、安全という面と、地域を元気にしていこうという地域創生という観点で、金額自身は少ないのかもしれませんが、いろいろなメニューを用意することができたのではないかと思います。このメニューが生かされるような動きを見てさらに充実を図っていくという、種をまいて、そして育てて行くことができる、そうした事業をちりばめることができたのではないかと考えています。

 点数は私が評価する話ではありません。

 

記者:

 阪神・淡路大震災から20年が経ちました。にもかかわらず震災復興関係の県債が4,800億円あります。予算編成の上で影響があるのでしょうか。また、これだけの金額が残っていることについてのお考えをお聞かせください。

 

知事:

 県債の償還期限が30年です。合わせて1兆3千億円程度発行してきましたので、現在、3分の1ぐらいは残っています。1兆3千億円の3分の1で4千億円程度が残るというのは実態としておかしくないと思います。ただ、元金と利息を含めた公債費として600億円を超える負担となっています。これからも公債費が少しずつ減少していきますが、他の県に比べるとその分が上積みの負担ですので、厳しい財政状況はまだまだ続かざるを得ないと覚悟しています。20年前の措置ですので、東日本大震災並みの支援を要請しても全国的に通用する話ではないと思っていますが、兵庫県民のみなさんとともに、その分一生懸命に頑張らないといけない状況にあるということを財政運営の1つの前提として、対応していかなければならないと思っています。

 

記者:

 臨時財政対策債について伺います。見込みで県債残高が約1兆4千億円になっています。いずれ交付税措置されるということになっていますが、本当に交付税措置されるのかという不安は持っていませんか。

 

知事:

 私は不安は持っていません。これは明らかに交付税原資が足りないときは、交付税の法定率を引き上げて現金で交付しないといけない分です。ところが交付税原資がご承知のように所得税も法人税も消費税も、まだ約30兆円の赤字国債を出されているような実情の中で、地方に税源配分を変えるわけにはいかないので特別の対応をされてきたのが臨時財政対策債です。将来にわたって、おおむね30年でこれも償還していきますので、30年にわたって毎年、交付税の需要に積まれていくということになります。交付税制度が破綻したら別ですが、交付税制度が破綻するということは日本の財政が破綻するということですから、日本の財政が破綻しない限りは懸念する必要はないと思います。

 

記者:

 臨時財政対策債を入れ込むとプライマリーバランスも赤字になる。おそらく経常収支比率も100%を超えることになると思います。こういう臨時財政対策債頼みという今の地方財政について、制度上、何か問題はないのでしょうか。

 

知事:

 それは問題はあるのですが、やむを得ない処置だと思います。というのは、国が潤沢な財源を持っていて地方を支援できるのであればともかく、国自身が大変窮屈な財政運営、赤字国債に相当依存しながら、財政運営をしている実情の中からこのような対応をしながら交付税不足額を手当てすることによって、地方のニーズに応えてくれているということですので、もしこれが「ない袖は振れない」という形で原資をカットされると、ここにありますように、平成27年度でも臨時財政対策債を1,296億円発行しています。1,296億円分を何らかの形で歳出縮小できるかという話になってしまいます。そういう意味で、それなりに国・地方をつづる体制、運営の仕掛けの対応ですので、今の状況ですとやむを得ない措置ではないかと思います。

 

記者:

 先ほどの質問に関連してですが、平成30年度までの財政フレームのところで、経常収支比率について伺います。他の財政指標が平成30年度までにほぼ目標達成見込みの範囲にあります。しかし、経常収支比率は水準に達しないという数字になっているのですが、これはどうしてでしょうか。社会保障関係費は今後の増加が見込まれますので、厳しく見てこういう数字になっているのでしょうか。

 

知事:

 これは90%水準ならいいということです。経常収支比率には、臨時財政対策債の償還の公債費とか社会保障関係費の経常的経費の増加も入っています。

 

記者:

 90%台に収まっていればいいということですか。

 

知事:

 100%を超えると経常的な支出を経常的な財源で賄えていないということになりますので危機です。徐々にではありますが、90%に近づきつつあります。90%以下になると大変軽やかな財政体質になります。100%を超えると危機ですし、90%以下になると健全です。努力の余地はありますが、曲がりなりにも独り立ちしている状況ではあるという数値だと理解していただいたらいいと思います。

 

記者:

 冒頭で知事は、ポスト阪神・淡路20年と言われました。新しいスタートを切るという予算の位置づけもあると思いますが、引き続き阪神・淡路大震災の継承という意味で重要だと思われる事業を挙げてください。

 

知事:

 これは地震対策、津波対策、ソフト対策、山地防災・土砂災害対策5カ年計画の実施、それと災害に強い森づくりです。この5つの柱です。それと、1月17日は条例でひょうご安全の日としていますので、ポスト20年におきましても安全をみんなが確認して将来への意欲を持つための日としての位置づけという対応は続けさせていただきます。

 

記者:

 県債残高が前年度よりも増えているのはいろいろな要素があると思うのですが、今回でいうと災害対策の地方債の発行が大きく影響しているのでしょうか。

 

知事:

 平成26年度の最終の補正予算で緊急防災・減災事業債を147億円追加します。平成27年度の当初予算でも自然災害防止事業債を25億円追加します。これだけで170億から180億円増えてしまいますので、県債残高が実質的に増加したということです。これは、政策的な意図に基づいた地方債の活用です。例えば、緊急防災・減災事業債は交付税措置が70%です。自然災害防止事業債も30%程度ありますので、交付税措置率が高い地方債を活用しながら、現下の緊急事態に備えていく必要があるのではないかと判断したということです。

 

記者:

 臨時財政対策債の件ですが、行革プランの中でも臨時財政対策債は含んでいないので、計画の達成にはちょっとでも国が「できません」ということになると達成できないという理解でよろしいですか。

 

知事:

 今の地方財政制度はこの3年間ぐらいで大幅な変更はないと思われますので、臨時財政対策債は、本来ですと、基準財政収入額と基準財政需要額の差し引きを交付税で埋めるのですが、その埋めきらない分を臨時財政対策債で埋めているのです。つまり交付税が本来は100来ないといけないところ70しか財源がないので、地方団体の方で財源調達をしてください。その分は後で交付税の基準財政需要額でみますから、という仕掛けです。そういう意味からすると今の地方財政制度を前提にする限り必ず補填措置がなされていくということになるので、私は「心配していません」と言いました。

 

記者:

 予算規模ですが、一般会計ベースでいくと年々減ってきているのでしょうか。

 

知事:

 ここ3年間で、リーマンショック後、制度金融として5千億円の規模を3年続け、今年度は4千億円という規模で実施していました。それが平成27年度は3千億円に減額した効果が大きいということです。一方で消費税の増額に伴う社会保障・税一体改革事業分が乗ってきていますので、その分との差し引きの減に留まっているということです。

 

記者:

 予算の総括ですが、防災に象徴される面と移住、雇用の受け皿づくり、次世代産業の創出などの将来の成長の種を蒔くという攻めの部分、この両面があると思います。前者のハード面の整備はまだまだ必要な面もあると思います。一方で攻めの部分に関しては、大きな流れでとらえた時に、過去の予算に比べるとハードからソフトへとういう大きな流れは反映されてきているという認識ですか。

 

知事:

 ハードとソフトの両面作戦です。どちらかというとソフト対策は知恵の出し方にも関わるのですが、せっかく国も地方創生というような大きな施策を掲げられたということもありますので、我々としては、いかにその動きを受け止めて地域の活性化につないでいくかという視点が不可欠だということもあります。そのような意味で産業とか地域振興でのソフト対策には今回相当意を用いてきたということだと思っています。ただ、数千万円の事業が多いので胸を張れるかどうかというよりもメニューを多く用意したということではないでしょうか。それが私の言う「種」と考えています。

 

記者:

 国が大規模な補正予算を2月に出してきて、14カ月予算ということで新年度予算と合わせての補正対策が続いています。例年、内容に関しては若干の違いはあるものの、年度末になって大きな予算額が組まれていていることが定着していることについて、どう思われますか。

 

知事:

 当初予算の編成に当たっては、今の実情から見ると、一定の枠組みの中で編成を強いられていますので、なかなか臨機応変な対応がその枠の中ではしきれていないという実情がどうしてもあるようです。それを、特に概算要求基準などに縛られない形で補正予算を追加編成することで、いわば当初予算編成で概算要求基準などの枠の中で編成せざるを得なかったという裁量のなかで取り残されたような事業や新しく発生したニーズに対応しようということで、補正予算が組まれていると思いますが、おっしゃいますように「節度も要るぞ」ということではないかと思います。ただ、今回の補正予算は、地域創生との関連で強調された事業が多いので、補正予算と当初予算を一緒にして地域創生対策を見ていく必要があるのではないかと思います。できるだけ事業効果の発現を早くさせようという部分で補正予算に計上されている面もあるのではないでしょうか。それで事業量を増やそうという意図もうかがえますので、私どもも積極的に対応したということです。しかし、自ずと節度があるのではないのかと言われると、節度はあるのでしょうね。どれくらいかは非常に難しいです。

 

記者:

 新年度の当初予算に名前をつけるとするとどうなりますか。

 

知事:

 「安全地域創生予算」です。

 

記者:

 そのこころは。

 

知事:

 先ほど言いましたように、2つの柱がありまして、地域創生と安全の確保に重点を置いたということです。

 

記者:

 もう少し住民にも分かりやすいような表現は。

 

知事:

 分かりやすいのではないでしょうか。「安全」と「地域創生」です。

 

記者:

 消費税が昨年4月に増税になりました。衆院選があって10%に増税するのは先送りになりました。消費増税後の初めての当初予算ですので、その影響と、10%が先送りになったことへの対応について知事として、どう取り組まれましたか。

 

知事:

 10数年前の3%から5%に上がったときと、今回の5%から8%に上がったときの国民の受け止めはかなり違っていると思います。平成26年度の予算にも充実分を反映していました。なぜ受け止めが違うかというと、社会保障財源とされるということが前提にあります。従って、消費税が増税されても、それは社会保障の事業費に充当されて、自分たちにはね返ってくる。財務省に取られるだけではないということが、受け止めとしてベースにあるからこそ、かなり冷静な受け止めをされているのではないでしょうか。しかし3%ですから影響がゼロとは言えませんので、景気回復の基調を確実なものにするために安倍総理としては12月に選挙をして、その基調を国民に承認していただいたということではないかと思います。社会保障財源2%分が先送りになったわけですが、社会保障の事業の実施にあたってその影響はないとは言いませんが、今年の予算でも例えば子育て環境の整備で新規事業に5千億円を充てています。年金は少し改善が遅れたかもしれませんが、その他の医療、介護、子育て環境にしてもそれなりに対策が打たれていますので、財源先送りだから施策まで全部先送りにしたという評価はする必要はありません。必要な新規事業は予算化して実行ができるように措置されているということではないかと思います。ボリュームが若干抑制されたりしている面がないわけではないと思いますが、新しく予定していた事業はそれぞれ芽を出しているのが国の予算、それを受けた我々の予算ではないかと思います。

 

記者:

 臨時財政対策債の件ですが、経常収支比率を計算するうえで、臨時財政対策債を分母に算入するという手法に違和感はありませんか。

 

知事:

 ありません。それは交付税の身代わりだからです。ですから交付税が交付されたということで取り扱っているからです。交付税身代わりでなかったら入れられません。

 

記者:

 特別職の旅費の件ですが、実費にする理由を教えてください。

 

知事:

 私に関して言うと影響はありません。東京に行っても自宅がありますので、実費も支給されていません。最近の動きとして、定額で支給すると、今は宿泊先が多様です。高級ホテルもあればビジネスホテルもありますので、結果として余剰が生み出るような仕組みはいかがだろうかということを考えたときに実費弁償をさせてもらうということで旅費の基本的な考え方としてはおかしくないのではないかと思います。旅費というのは元々使った分だけ精算するというのが基本的な考え方でしょうから、特別職は数が多いわけではありませんのでそのような事務手続きを取ったとしても煩瑣というような事務量ではありません。ただ、職員の場合は、領収書を持ってくるとか、どういう経路で切符を買ったかというような、それぞれについて確認行為をして実費弁償をするということになると、それを管理するだけで事務処理が煩瑣になってしまいます。そこは思い切りですが、実費に近い区分として4区分でタイプ化して支給することにしたということです。

 

記者:

 県議会での批判は、今回の見直しに関係はあるのでしょうか。

 

知事:

 県議会の批判は関係ありません。前から実費弁償に切り替えるべきだと検討をしてきていたのですが、タイミングが一緒になったので、いいタイミングになりました。

 

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