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更新日:2011年1月17日

「ひょうご安全の日のつどい」主催者代表あいさつ

 阪神・淡路大震災から16回目の1月17日を迎えました。亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りします。また、幾多の困難を、互いに励まし合い、支え合いながら乗り越えてこられたご遺族や被災者の皆様に、改めて敬意を表します。


 21世紀の幕開けから10年が経過しました。本格的な人口減少社会の到来、少子高齢化の進展、デフレ経済下での長引く経済雇用の停滞など、先行きに対する不安感、閉塞感が社会を覆っています。今こそ、震災からの創造的復興を成し遂げてきた私たちの叡智と力を結集して、変化を乗り越え、新時代を切り拓いていかなければなりません。


 そのためには、何よりも安全安心の基盤を確かなものとすることが不可欠です。

 兵庫県は、震災の経験と教訓を生かし、総合的な防災体制の確立や災害に強いまちづくりを推進してきました。また、地域防災力の向上や復興過程で生まれたボランタリー活動の定着などに力を注いできました。そして今、薄れゆく震災の記憶や防災意識を高めるため、「伝える」「備える」をテーマに、地域コミュニティに至るまでの減災への取り組みを進めています。

 昨年は、前年の台風9号災害の教訓も踏まえ、住宅再建に加えて家財再建の共済制度を創設したほか、被災市町の初動体制の確立や応急対策を支援する「ひょうご災害緊急支援隊」を発足させました。

 今年は、このような16年間の取り組みを礎に、新たな展開に踏み出す年です。


 第1は、広域防災体制の構築です。

 昨年12月に発足した関西広域連合では、本県が広域防災分野の事務局を担い、関西全体の視点から広域防災業務を推進します。これまで蓄積してきた知見を生かし、まずは「関西広域防災計画」を定め、東南海・南海地震等の大規模災害などに備えます。そして、災害発生時には被災府県への応援の司令塔として、応援物資や職員派遣等について府県間の調整を行い、被災府県の応急対策や復興対策を応援します。


 第2は、国際貢献の強化です。

 21世紀に入り大規模災害の発生が顕著になっています。昨年もハイチやチリ、中国青海省における大震災などにより、多くの尊い命が奪われました。各国が連携、協力し、効果的な防災対策を推進しなければなりません。

 このため、6年前の国連防災世界会議で採択された「兵庫行動枠組」に基づき、災害に強い国・コミュニティの構築に向けた国際社会の取り組みが各地で実施されています。また、昨年9月には「第1回国際捜索・救助諮問グループ(INSARAG)世界会合」が神戸で開催され、各国の捜索救助技術の向上や被害の軽減等をめざす「兵庫宣言」が採択されました。

 その際、本県は国連世界防災キャンペーンにおける世界最初のロールモデル(模範都市)として認定を受けました。人と防災未来センター等を中心としたこれまでの世界の被災地への復興支援活動が評価された結果でありましょう。震災の経験・教訓を一層広く発信していく好機として、災害リスク軽減方策の提案や国連の実施する研修会等への協力など、その役割を積極的に果たしてまいります。


 第3は、復興施策で培った手法の普遍化です。

 震災からの復興をめざし、常駐型の高齢者の見守りをはじめ多様なサービスを提供する「高齢者自立支援ひろば」の設置やまちのにぎわいづくりなどに取り組んできました。被災者の高齢化が進行し自治会機能の低下などが課題となっている今、引き続きこうした施策を積極的に推進していくことが必要です。加えて、復興施策には超高齢社会への対応や地域再生にかかる先導的な取り組みが少なくないだけに、生活援助員(LSA)の公営住宅での配置促進など、復興の過程で培った手法を広く生かしていきます。


 第4は、減災への取り組みの充実です。

 近い将来の発生が確実視されている東南海・南海地震への備えを急がなければなりません。「自ら守る」取り組みとして、先般充実を図ったわが家の耐震改修促進事業等により平成27年度の住宅耐震化率97%をめざします。あわせて、家具の転倒防止等の室内安全対策を徹底します。「地域で守る」取り組みとしては、災害時要援護者対策等の具体的な課題に対応した防災訓練や地域防災リーダーの育成を強化します。さらに防災人材の養成をめざし、人と防災未来センターに加え、4月からは県立大学においても防災教育を開始するなど、減災への取り組みを充実します。


 第5は、感謝の心の発信です。

 今、こうした取り組みに力を注ぐことができるのも、この間の復興の歩みのなかで、内外からの温かいご支援があったからこそです。それだけに、手を差し伸べていただいた皆様に改めて感謝の気持ちを伝えていきたい。その思いから、今年11月20日(日曜日)、「感謝と友情」をテーマに「第1回神戸マラソン」を開催します。全国から集まるたくさんの方々を感謝を込めたおもてなしでお迎えし、皆様に復興を成し遂げた神戸の街を体感していただきたいと思います。


 減災社会をめざす取り組みに終わりはありません。同じ悲しみを繰り返さないため、私たちの経験とそこから得た教訓を伝え、生かしていくことは被災地・兵庫の責務です。

 「1.17は忘れない」。今日この言葉を改めて心に刻み、県民の皆様の参画と協働のもと、「元気で安全安心な兵庫」の実現に向け、全力で取り組んでいくことをお誓いし、主催者代表の挨拶といたします。


 平成23年1月17日

ひょうご安全の日推進県民会議会長

兵庫県知事 井戸敏三



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