ホーム > 県政情報・統計(県政情報) > 知事のページ > 知事エッセー > 国調結果と地域振興(ニューひょうご平成23年3・4月号)

ここから本文です。

知事のページ

更新日:2011年3月4日

国調結果と地域振興(ニューひょうご平成23年3・4月号)

国調結果と地域振興

兵庫も微減

 昨年10月の国勢調査の速報値が発表になった。全国人口は1億2,805万6,026人でこの5年間で28万8,032人の増加となった。しかし、人口が増えたのは、9都府県にすぎないし、増加率は前回の増加率0.66%に比し0.23%と大幅に鈍化した。

 兵庫県もあの平成7年の阪神・淡路大震災で県外避難の人口の減少が大きく、減少を記録して以来、再び減少した。といっても、1,424人の減で減少率0.03%にすぎない。総人口558万9,177人である。ただ、兵庫県の今回の国勢調査に大きな突発的減少要因がないので、とうとう兵庫も人口減少時代を迎えた。つまり、現在人口がピーク。一昨年の秋、11月と12月の推計人口が560万人を超えたことを考え合わせれば、まさにここ2~3年がピークといえる。


減少の要因

 ただ、特別の要因といえるのは、海外への人口流出である。3月以上海外出張される人は、海外居住とされ、たとえ住民票が兵庫にあっても国勢調査上は流出扱いとなるので、近年の世界経済化した状況では、海外への人口流出現象が要因の1つであると考えられる。

 もう1ついえば、少子高齢化の進展がさらに顕著になっているだけに、いわゆる自然減少であろう。相対的にも絶対数でも高齢者が多いだけに、また合計特殊出生率が1.33と低く年少者が少ないだけに、人口としては自然減少となるだろう。


社会増か

 しかし、社会増減でみれば、きっと増加のはずである。未だ詳細な国勢調査結果が公表されていないので、確定的なことは言えないが、前回の国勢調査結果では、平成17年と平成12年との比較で約7千人の社会増であった。きっとこの傾向は続いているだろう。しかも、特色があった。60歳未満の者は約1万人の減であるのに対して60歳以上の者が1万7千人増、つまり高齢者の流入が多かったのである。この数値をどうみるか。高齢者にとって住みたい、生活したい、生涯を送りたい、老後のケアが期待できるなどの高齢者にとっての生活環境への期待が背景にあるとすれば、県としてこれらの要請に応えていくことが重要な課題となる。


地域別増減

 兵庫は、日本の縮図といわれる。地域特性がある。神戸阪神のような大都市、丹波、但馬、西播磨、淡路のような農山村地域、中・東・北播磨のような中小都市地域である。この地域ごとの動きはどうか。神戸1.3%、阪神南1.1%、阪神北1.5%増加している。一方、人口減少が目立つのは但馬5.5%、淡路5.2%、丹波4.3%など他の地域は全て減少となっている。地域間格差が拡大している。人口の地域偏在が進行している。


小規模集落

 このように都市部と農山村部との人口格差は、今後大きな課題を提示している。その一つが小規模集落対策である。県の調査では、高齢化率40%以上、世帯数50以下の小規模集落が約270集落ある。平均年齢がすでに65~70歳に達している集落も少なくない。だとすればあと10年15年経過すればどうなるのか。平均年齢75~80歳になってしまう。このとき、集落として持続できているのだろうか。山村集落は人々の生活の場であるとともに、山林管理、棚田畑など農林地管理を通じた地域管理の場でもある。このような防災や環境などの多面的機能をどう維持するのか。まさしく、持続可能な集落対策が必要不可欠となっている。


地域再生大作戦

 すでに地域再生大作戦を展開している。一つは、都市との交流を通じた地域おこしの試みだ。交流を通じて絶対人口は減っても交流人口を増やし、トータルでの人口増を図り、集落機能を持続可能とする。すでに31地域のモデル事業が進行中。まず集落の意思固め。共通理解を進める。

 次に、都市部の交流グループを見つける。そしてお見合い。第三に交流を出来る事業から積み重ねる、第四に、本格交流、集落は都市部に直販所などを、都市部は交流拠点施設や市民農園などを利活用する経常的な交流基盤を整備する。いわばお見合い、デート、結婚と進むことを願っている事業である。

 もう一つは、「むらの将来」検討支援事業である。これから10年、15年先の集落をにらんで、そこに生活する人々がどうすればよいのか真剣に考えてもらわねばならない。近い将来まさに集落が維持できなくなる恐れがある。これにどう対応するのか、そこで頑張り続けるのか、集団移転して他の所から通勤するなどの方途を考えるのか。まさにそこに生活する人たちが考えてもらわねばならない。県としてはこの難しい課題への対応について専門コンサルタントなどを派遣して検討の手助けをする仕組みをつくることとした。

 さらに、交流拠点を整備するための事業に支援することだ。例えば、宿泊もできる交流施設の新設、古民家を改修した施設整備、観光拠点にもなる施設などその地域の中核となる拠点整備を支援する。事業費1億円を限度にその概ね1/2を助成する仕組みである。積極的な活用を期待したい。


県土空間の活用

 これからの兵庫は都市と農山村とでの人口偏在がさらに進む、地域格差が大きくならざるを得ないと見込まれる。それだけに二地域居住の進展など都市と農山村との交流や相互依存の関係づくりこそが、この広い兵庫の県土空間の活用になると考えている。だからこそ、地域再生大作戦の成果に期待したい。


音声による知事メッセージ

音声でも知事メッセージを聞くことができます。
音声を再生するには、「Windows Media Player」がインストールされている必要があります。
プレーヤーがインストールされていない場合は、プラグインダウンロードページからプレーヤーをダウンロードしてからお聞きください。


お問い合わせ

部署名:企画県民部 広報戦略課

電話:078-362-3018

FAX:078-362-3903

Eメール:kouhouka1@pref.hyogo.lg.jp