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更新日:2013年6月11日

今後の経済政策(平成25年6月)

今後の経済政策

 (今の経済状況)

 今年になって、新政権の経済政策の効果といえる新しい動きが目立ってきている。新政権の経済政策の柱は「三本の矢」。第1が金融政策。デフレ脱却のために金融緩和し、景気刺激をする。この結果、株価が1万5千円台を達成する、円安が進み、101円台となるなど日本経済の回復ぶりに対する期待が高まっている。第2が財政出動。既に昨年度末の大型公共事業の追加を受け、兵庫県も2月補正として阪神・淡路大震災以来の大型補正1,286億円を追加した。25年度当初予算とあわせた16カ月予算としてみれば補助、単独の公共事業で30%増、約2,500億円の規模となった。早期に事業化して具体的な効果が発現することを期待している。第3が成長戦略。まさに実需要が付いてこないと失速してしまう。実需要の代表が設備投資と消費支出だ。公共事業も設備投資を促すが、企業がその活動の先行きに生産量を増やす必要から能力増投資を行う、設備を更新する、新規投資をすることが期待される。もう一つが、消費支出増だが、人々の所得が増えてそれが個人消費の支出増に回っていくことが期待される。今年の春闘では、大企業を中心に一時金が上積みされた。まだ給料のベースアップには至っていないが、全体として所得が増加することが、消費支出の増加につながる。一方、株価が1万5千円台に達する程回復しているので、その上昇に伴い資産価値が増加したことにより高額商品が売れているらしい。このような高額商品が動き出せば、次は消費が一般化するので、今後の動きとして注目していきたい。

(今後の経済対策)

 今後の経済状況を見定めながら本県としての対応はどうしていくのか。いくつかの柱がある。

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地域の風水害対策がわかるCGハザードマップ(県ホームページ掲載)

 まずは、国の公共事業の拡大に伴う本県としての安全安心投資の拡充だ。公共事業は、その整備の必要が高い地域が、どちらかといえば経済力の小さい地方に多いだけに、地域波及効果が高い傾向にある。したがって、この10年間で2分の1程度に減少していた公共事業が動き出すことは、地方の元気を生み出してくれるだろう。そして、地震津波対策、老朽インフラ対策、引き続きの風水害治水対策、災害に強い森づくりなど計画的な整備推進ができることになる。

 第2は、中小企業の金融対策だ。今年度の中小企業制度金融の規模は、今までで最大の5,000億円。これは、この3月に期限切れとなった金融円滑化法対策も含まれている。

 このため、経営コンサル指導もあわせ行う経営力強化資金を設けたのと、金融円滑化資金を中心に借換制度を拡充、据え置き期間の短縮と、当初借入額までの追加借入できることとしている。また、設備資金も充実した。

 第3は、中枢市街地の再開発の推進と商店街等の活性化だ。「うめきた」と呼ばれる大都市再開発が進みつつあるなかで、神戸三宮の市街地としての拠点性を高めねばならない。中枢市街地の高度利用を促進するため法人事業税の減税を活用した企業立地促進、工場跡地の利用促進対策を行っている。さらに、商店街の活性化のため、イベントの開催などソフト対策と、空店舗の活用、特に福祉的活用、子育て拠点、ボランティア拠点なども検討されるべきだ。

 第4は、海外戦略だ。海外への企業の進出は、今後さらに促進しなければならない。海外進出した企業の実態をみると、国内にコアな生産部門を残して、海外の現地で消費地に近い地点として組立てて製品化する分業をしている企業は、国内での生産部門も売上げを伸ばしている例が多い。このような主体的取り組みを促進するため、海外ビジネスセンターでワンストップの総合相談窓口を設ける。現地には県人会の幹部に相談相手になってもらうサポートデスクを設けている。ぜひ活用して欲しいと思います。県人会メンバーが頼りになることも嬉しいことだ。

 第5は、農林水産業の振興だ。TPPへの加盟などで影響も予想される分野もあるだけに、この活性化は不可欠である。私は、農業の振興の視点は七つと考えています。一つはブランド化。二つは競争力の強化、基盤整備や生産効率の向上なども必要。三つは特産品の開発、付加価値を高める。四つは消費者との連携、直売所やインターネット活用もある。五つは担い手、プロの農家、専門家の育成と集落営農とその集団化、法人化。六つは海外輸出の促進が必要だ。そして産業としての農業にあわせて、生きがい農業の確立も必要。私は農を楽しむ、「楽農生活」といっている。自ら額に汗して農業に親しむことの楽しさは自然とのふれあいを通じて恵みを受ける。生を実感できるではないか。

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ダムの堤体を活用した太陽光発電システム(イメージ写真)

 第6は、新エネルギーの開発だ。すでに再生可能エネルギー開発は、進みつつある。特に、本県における太陽光発電所の整備は急ピッチとなっている。県の企業庁も自ら未利用地を利用したり、ダムの堤体を活用するなど挑戦している。フェニックスの管理型埋立地で一般利用に適さない土地や民間では淡路の土取り跡地、未利用埋立地などで進行中だ。風力発電の適地は、本県では少ないがすでに何カ所か立地している。実験的に地熱発電も可能性がある。期待したいのは木質バイオマス発電だ。県産間伐材をチップ化して発電する。発電と県産木材の活用と一石二鳥でもある。

 第7は、健康。高齢化が進むなか、高齢者が元気で社会参加できる社会をつくらねばならない。現に、高齢者の殆どは自立されている。このためにも健康を維持する健康づくり対策、生活習慣病対策、がん検診などがん対策、先制医療や再生医療の進展、これらに伴う創薬、医療機器の開発などが期待される。

(経済対策の担い手)

 これらの経済対策の担い手は、いうまでもなく、若者、女性、高齢者、障害者など従来の産業の担い手を超える人たちが積極的に社会参加してくれることが、これからの兵庫にとって極めて重要だ。だからこそ、これらの者の社会参加の仕組みを用意しつつある。

(本県の強み)

 本県は「ものづくり県」といわれる。現に産業構造がそうであるし、農林水産業も「大都市近郊農業」が展開されている。これらに共通する基盤は何か。新しいものを生み出す「創造性」や「革新性」があるからだと確信している。これからも、この基盤のうえに本県経済の振興を目指していきたいと思います。

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