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更新日:2016年10月7日

交流社会(平成25年10月)

交流社会

人口減少社会

本格的な人口減少時代を迎えた。兵庫県も30年後の2040年には、90万人減少して470万人程度となると見込まれている。470万人というと今から40年前の1970年(昭和45年)だから40年かかって560万人となった県人口が30年で元に戻ることになる。

人口が減ることは、県にとって基礎的体力がスリム化することだから、活力が失われるのではないかと随分心配されている。しかし、私は、将来社会のあり方次第なのではないかと考えている。

生産年齢人口

その1は、人口構成の変化に応じた社会構造がつくられるかどうかにかかっている。生産年齢人口の減少が、ボディーブローのように効いてくるとよくいわれる。しかし、この生産年齢人口の定義が15歳~65歳となっているが、これを20歳~70歳と5年延ばすだけで減少の傾向は変わらないとしても、減少度合は緩やかとなり、社会全体としての対応力が生まれ、1人あたりが効率化するとみられる。

高齢者の消費の量・質の変化

もう1つは、社会的にみて、消費構造も変わっていくはず。高齢者の1人あたり支出は、従前は預金が主で、あとは孫の小遣い程度だといわれてきたが、高齢者率が30%を超える社会になると、消費の中心が高齢者になるし、しかも自分のためへの支出が飛躍的に増加するはずだからである。
ファッションというと「若者」とみられているが、これからは高齢者向けのファッションや流行が大きな潮流をつくるのではないか。東京銀座のテイラーが60歳以上の人々にジーンズの仕立てを始めたら、相当高額でも人気を博しているという事例も生じてきている。

持続人口=定住人口+交流人口

その2は、人口が減ることの意味を考えてみると、要はそこに住んでいる人の数が減る、つまり、定住人口が減るのであって、そのまちを訪れたり、働いたり、学んだりする交流人口が減るわけではない。交流人口を増加させれば、まち全体の活力は失われないはずである。この定住人口+交流人口を合わせた人口、持続人口こそが維持されねばならない。このためにも、交流人口を増加させるための対策がポイントとなる。仕事の場、学びの場、生活の場、観光レジャーの場、文化やスポーツの場など人々が集い、楽しみ、満足できる空間とすることが、大きな方向付けとなる。

二地域居住

その3は、人口減少と同時進行している地域格差の是正の問題である。広い県土に人々が均等に住んでいるわけではなく、阪神間のような人口がしばらくは上昇して20年後から減少に転ずる地域がある一方、すでに毎年1%ずつ減少している但馬・丹波・西播磨・淡路などの地域もある。この地域差を埋める対策は本当に難しい。交流人口を増やすことはこの対策の1つでもある。

私は、二地域居住を提案している。都市に住んでいる人は、週末を田園地域で暮らす。田園地域に住んでいる人は、週末を都市部で過ごす。都市部の住民からみれば、自然環境に恵まれ、交流できる。家庭菜園なども楽しめる。田園部の住民からみれば、都市部の文化的環境などを楽しめる。週末にレストランや音楽会に出かけることができる。生活の本拠は1つというのが住所の考え方であるが、生活の拠点が1つである必要はない。人々の生活がマルチになり、その生活スタイルに応じて拠点が複数あってよいはずだ。

また、二地域居住しているなら、あるときは都会人、ある時は田園人となるから、地域間格差はあっても、人からみればそれぞれが拠点であってその地域特性に応じて行き来しているから、格差ではなく地域差にすぎなくなるのではないか。

交流の現況

兵庫県への入り込み客数は、あの東日本大震災の平成23年度でも1億2,000万人台であり、兵庫に対する関心は根強いものがあるとみられる。このような兵庫の良さを味わってもらうために、毎年のように、キャンペーンを展開している。今秋も「あいたい兵庫キャンペーン2013」が始まった。
「あいたい兵庫」とのキャッチは、地域資源の宝庫、5つの国から成る兵庫だけに兵庫を訪ねて来られた方は、自分が求めている何かに会えるはずだ。その必ず会える何かを兵庫が持っているので、「あいたい兵庫」といっている。今年のテーマは地域の「食」。五国のご馳走である。もう1つが来年の大河ドラマ「軍師官兵衛」にちなんでゆかりのある城を紹介する。もう1つが播磨国風土記1300年を記念した観光資源を紹介する。

あいたい兵庫

あいたい兵庫キャンペーン2013

9月中旬に関西広域連合の観光プロモーションで香港と広東省広州を訪れた。香港では「関西フェア」として関西の産物の紹介をし、広州では旅行関係者に対してセミナーを開いた。特に、香港のインターコンチネンタルホテルのレストラン「ノブ」では、神戸ビーフと兵庫食材とのコンビネーション料理が中心の「兵庫フェア」をやってもらった。大変美味しくて評判になったといわれる。また、広州では、日本に旅行した経験のある若者が、日本に旅行したい若者に日本の旅行体験を話しているセミナーを傍聴することができた。日本人の関心と中国人の関心とが相当ずれている。だからこそ、さらなる受入れの工夫が必要だといえる。

オリンピックとワールドマスターズゲームズ

2020年は東京オリンピック、パラリンピックの開催が決まった。日本としての悲願だっただけに、国民全体として歓迎されたのは当然であるが、このエネルギーを東京だけのものとするのではなく、関西、兵庫に呼び込んでこなくてはならない。東京がオリンピックまであらゆる社会資本整備が集中するとしても、これが一極集中を促進させるだけでなく、全国津々浦々まで波及させねばならない。全国的な安全安心の確保と全国ネットワークの整備がキーワードだろう。

あわせて、関西でも注目される動きを示すことが大切だ。私たちが今取り組んでいるのが、中高年のスポーツの国際的祭典「ワールドマスターズゲームズ」の関西誘致だ。オリンピックの翌年、2021年にアジアで初めての開催が予定されている。アジアで初めての第10回大会という節目の大会であるので、ぜひ誘致したい。関西全体で取り組むこと、オープン型であり、自由参加がベース、宿泊食事などスポーツを通じたツーリズムの振興であること、スポーツを通じた健康づくりの象徴であること、外国から2万人以上の選手がみえれば、家族と合わせてその2~3倍の人が関西を訪れることになることなどを期待している。

交流社会

人々が集い、楽しみ、豊かな生活が維持できる地域こそ、過ごしやすい地域である。そこに住む人がその地を愛し、思い入れがある「ふるさと意識」を持っていてくれる地域だからこそ、他所の人たちも訪ねたくなるのではないか。交流こそふるさと意識がやはりベースとなっているのではないか。ふるさと兵庫をめざして頑張っていきましょう。

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