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更新日:2017年3月1日

神戸ビーフの輸出(平成26年2月)

神戸ビーフの輸出

(香港にて)

昨年9月関西広域連合と関西財界の代表の皆様と合同の観光プロモーションを実施した。目的地は香港と広州である。香港は一昨年5年ぶりに兵庫県経済事務所が復活した。メインランド(中国本土)のみならずタイ、ベトナム、インドネシアなど東南アジアをにらんで再開したもの。もとより、本県と友好省である広東省と海南省との友好関係の前線基地でもある。観光は今や地域振興の主力となっている。特に、インバウンド、外国人客の増加を図ることが肝要である。このためには、歴史、文化、生活、産業、自然、食、住、ファッションなどその地域の持っている総合力が問われる。そのためにも、まずはよく知ってもらうことが一番、このために観光プロモーションを行っている。

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海外でも好評の神戸ビーフ

さて、そのとき、大変貴重な経験をした。神戸ビーフをメインにする兵庫県食材で調理された豪華な食事をする機会である。香港で著名なホテルの一つであるインターコンチネンタルホテルの高級日本食レストラン「ノブ」が企画され、8月末から9月にかけて、1ヶ月間1食2万5千円ほどのお料理が提供されていた。
 もともと兵庫は食の産地。神戸ビーフをはじめ、淡路のタマネギ、丹波の黒豆、明石の鯛、山陰の松葉ガニ、日本酒、こうのとり米などブランド力のある食材が多い。日本海から瀬戸内海、太平洋に臨み、山、川、平地に恵まれている。しかも五国の歴史を有しているからこそである。これが、今まで、私たちにとっては当たり前になっていて、その恵みの価値を十分に認識していなかったのではなかったか。ようやく、国内はもとより海外にも目を向けるようになった。幸い、海外でも好評を博している。

(神戸ビーフ、兵庫食材)

神戸ビーフは、世界中の人々が日本に来る機会があればぜひ食したい一番の食材らしい。中国旅游(観光)局長と会ったときもこのことに触れられていた。神戸に寄港するクルーズ船客が、ぜひ神戸ビーフを食べたいとのことで、提供しているレストランの紹介が不可欠となっている。私は、レストランでは人数が限られるので、神戸ビーフを船に持込み、船で調理することを提案している。
輸出も、マカオ、香港、アメリカに続き、平成25年には新たにタイ、シンガポールにも始まった。その輸出量は、平成24年の148頭、11.4tから、平成25年は、250頭、20.3tへと着実に増加している。100gステーキに換算すれば20万人分以上になる。この神戸ビーフを先頭に兵庫の食材、コマツナ、ホウレンソウ等葉物野菜、イチジクなどの果物も有力である。香港でのアンテナショップや兵庫フェアというプロモーションを行っていき、訪日した外国人観光客のみならず、海外各地で暮らす人々の生活の中で、美味で安全安心な兵庫食材に親しんでもらわねばならない。

海外といえば輸送手段が課題だが、神戸港からの船便に加えて、関西空港からの空輸により長距離であろうと鮮度が保持され採れたて野菜の魅力が店頭で並べられる条件が整いつつある。そのためにも、流通システムとして輸出向けシステムを構築することが急がれる。関空当局も協力していただけよう。

(海外戦略としての増頭)

輸出戦略を今後さらに進めていくための最大の課題は、質と量、特に量の確保である。もともと県内で生産される但馬牛は年間7,000頭程度、そのうち神戸牛として出荷されるのは4,000頭程度であり、基本的に数量が十分といえない実情にある。海外へ輸出するためには、常時定量が店頭に並ぶ必要があるが、今はスポット的な対応しかできていない。これまで但馬牛の繁殖雌牛の増頭作戦、20,000頭増頭を目指してきたが、新規飼養と高齢によるリタイアとがほぼ均衡して16,000頭前後で推移している。

(但馬牛の増体)

このため、筋繊維がきめ細かく霜降りとなる肉質やそれに由来するおいしさを生かしながら、他県産黒毛和牛に比べて体格が小型で晩熟であるので、増体性の向上と肥育期間の短縮を目指している。まず、優良な血統を引き継ぐ体型の良い雄子牛を選定し、飼育して子牛の肉質や肉量を確認して何代か検定し、能力が優れている牛を基幹種雄牛として活用する。もう一つは、肥育期間の短縮で、通常(約31ヶ月)よりも短い飼育期間(24ヶ月)を目指し、高タンパク、低でんぷんで調製した飼料を給与して効率的な肥育手法の確立を目指している。
香港でも、神戸ビーフが絶対的に不足しているため、九州を中心とする黒毛和牛が人気を博しているらしい。絶対量の確保が必要な由縁である。

(食肉センター)

次に、輸出量の増大とも関連するが、食肉センターの整備である。海外市場を前提とすると、その食肉センターの機能が、諸外国の基準に適合して処理されていなければならない。特に衛生的な処理基準であるHACCP(ハサップ)を満たしていなければならない。今は、県内にこれを満たす施設がないので、本県に本社がある民間企業の食肉センターで鹿児島県にある施設をお借りして、海外輸出用牛肉を生産している。このような状況をこれからも続けるのか、今後の輸出量いかんにもよるが、輸出基準を満たす食肉センターの整備が検討課題となる。

(さらなる増頭対策)

神戸ビーフの今後の需要を見込めば、但馬牛増頭作戦2万頭を実現しても、まだ但馬牛不足が予想される。これに対応するため、乳用牛に但馬牛の受精卵を移植し、但馬牛の子牛を増加させる取り組みを始める。いわば、但馬牛の少子化対策である。しかし、酪農家は、但馬牛の子牛を生産した経験がなく、また、但馬牛と乳用牛とは飼育方法が異なるので、これを農家の理解と協力を得て、一つの体系として確立していく必要がある。

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淡路島玉ねぎ

(もっとブランド化を)

神戸ビーフをはじめ神戸食材の輸出に対する期待は大きい。しかも、神戸ビーフはすでに、世界的なブランドとして確立しているが、これに続き、兵庫野菜や兵庫果実など兵庫食材もブランド化し、海外の人々にその良さとおいしさを理解してもらわねばならない。海外でも兵庫食材の安全安心さ、品質の良さは十分理解されつつあるだけに、常時定量の供給ルートを確立して、その期待に応えていくことが必要である。高くても美味と品質で勝負、これが今後の兵庫の海外戦略ではないか。

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