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更新日:2014年7月9日

地域格差と少子化(平成26年7月)

地域格差と少子化

(人口減少社会と地域)

 人口減少社会の本格的な到来が心配されている。兵庫県も平成21年(2009年)の推計人口560万人超をピークに毎年1万人程度減少しつつあり、兵庫県公表の今年1月1日現在では555万人となっている。これからの少子高齢の進展を考えると、この減少スピードが加速されることが懸念される。現に2040年には90万人減少して470万人になると予測されている。

 さらに刺激的な推計が示された。日本創成会議が示した20~30代の女性の数が2040年において半減する市町村は消滅可能性都市と定義して、これに当たる市町村が過半数を超える道県が24に達するとの推計である。兵庫は21市区町で、このグループに入っていないが、神戸市でも1区が該当しているだけに驚きだ。なるほど出産適齢期に着目して分析されている。私たちの新ひょうご子ども未来プランで、平成27年までの5年間で出生数24万人を目標としているのも、この出産適齢期の女性数が団塊ジュニア世代の推移により減少することを踏まえて、前計画より1万人減少した見込みをしている考え方と類似している。つまり、市町村の出生力をベースにみようという発想だ。しかし、前提は過去5年間の傾向が今後30年続く推計であること、市町村の人口の社会移動も今後同様の傾向と推計していること、したがって固定空間としていることから問題無しとはしないが、しかし将来の地域構造に大きな変化、地滑り的一極集中の危険についての大きな警鐘となったことは事実である。

 このことは、(1)人口の大都市集中、とくに若い女性の集中傾向が続いていること、(2)しかし、大都市における生活環境等からこの若い女性の出生率が低位でとどまっていること、つまり、例えば東京の合計特殊出生率は、1.10程度、全国平均は1.43、兵庫は1.42であり、地域格差の是正対策と女性対策が不可欠の重要課題であることを示している。

(地域格差の是正)

 地域格差是正対策は大変難しい。しかし私たちは6年前から取り組んできた。小規模集落元気作戦だ。小規模集落とは、50世帯以下で高齢化率40%以上の集落をいうが、この小規模集落と都市との交流を通じて地域の振興を実現しようとするものだ。交流のために情報交換、イベントや体験を通じた地域間交流、交流施設の整備、アンテナショップの設置など各般にわたっている。また、小規模集落を含む地域ぐるみで、相互のネットワークづくりを核としたプランづくりを通じて、自分たち自らの将来を考えてみる、そして対応を考える事業も行ってきた。しかし、小規模集落は増加しつつある。平成20年度には270程度であったものが、平成25年度には330程度に増加している。これはどちらかというと、世帯数の減少というよりは、高齢化の進展によることが要因らしい。つまり、元気な高齢者の増加と若年層の停滞である。ただよくみてみると新規の2~4の世帯増がみられる。最近の定年後の就農などUターン、農林業への関心の高まりに伴う新規就農の増加などもみられる。小規模集落のリーダーの士気は高いだけに、また最近の中山間地居住への動きなどに期待したいものだ。

 基本は、東京一極集中の社会経済を地域がその資源を活かして地域として内発的発展を目指す国土空間をつくれるかにある。超メガリージョンの形成、コンパクトシティなどの拠点都市の形成など拠点やリーディングエリアをつくり、その活動が全国に波及していくことだけでなく、あわせて、地域それぞれの主体的取り組みが行える条件整備が不可欠であるからだ。また、人々の意識の変化もみられる。人と自然との交流を生活のうえで大切とする生活様式である。二地域居住にも期待したい。

(出生数の増加)

 子どもの出生数を高める。これも大きな政策課題だ。日本の場合、結婚世帯の子どもの数は1.96、つまり、ほぼ持続されている。このことは、最近の未婚化の傾向からは、結婚して子どもを生む親子世帯が増えていくことがもっと期待されていい。少子化は、生涯未婚率の上昇と晩婚化に現われている。生涯未婚率は、この30年間で男子20%と18%上昇、女子10%と6%上昇している。この要因としては労働環境の変化などが指摘されている。晩婚化・未婚化の要因は、もとより仕事を続けたい、今の生活レベルを維持したいなど結婚に対する意識の変化もあるが、男女の交際の機会が少なくなっていることも大きな要因である。従前は「お見合い」という男女の結婚を前提とした紹介システムがかなりよく機能していたが、近頃では地域社会の結びつきが弱くなるとともに、男女の自立、自己実現を目指す意識が強くなることと相まって、ほとんど見受けられなくなってしまった。

 ともあれ、男女の交際機会をつくることを目指して、県としては縁結びプロジェクトを行っている。はばタン会員として登録することで、自分のプロフィールや仕事など情報を閲覧できるように整理し、相手方がこれを参考とし、1対1のお見合いの機会の提供、そして交際中のアドバイス等相談などを行っている。このため、兵庫県青少年本部にひょうご出会いサポートセンターを、各地方青少年本部(県民局・県民センター)に地域出会いサポートセンターを設置して、これにあたっている。現在まで成婚数300組(平成23年度から)を超えた。はばタン会員も5,000人を超えている。

 あわせて、出会いイベント事業も行っている。あいサポ会員に個人または団体会員として登録してもらい、ホテル・旅館、各種企業、組合などの協力を得て、出会いイベントを行う。農山漁村の男性と都市部の女性との交流会、企業間・業種間の交流イベントの開催、婚活力アップ講座などの事業を展開しており、これと縁結びプロジェクトを合わせると840組(平成11年度以来)を超えるカップルが生まれている。

(少子化対策)

 今、地域の活力の担い手をいかに生み出すかの視点からみれば、高齢社会だけに高齢者の社会参加の拡充は不可欠であるが、もう一つ、女性の活躍が欠かせない。女性が自立し、社会として女性らしく生涯を生き抜くためには、仕事と生活とのバランスの推進、子育て環境の整備が欠かせない。

 少子化対策は、総合的な対策であることを忘れてはならない。

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