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更新日:2018年2月28日

地域創生条例(平成27年3月)

地域創生条例

(2月議会)

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県議会本会議の様

この2月16日から、2月定例議会が開催されている。議会が合議体として活動する期間が年4回と定められ、平成27年の最初の議会である。この1カ月余に及ぶ会期のうちに、27年度予算、26年度補正予算、これらに関連する議案、各種条例案などが提案され、審議されるので、重要な「一年の計」を諮る議会である。

(地域創生条例)

この当初議会に、今後の兵庫にとって重要な条例が提案されている。「地域創生条例」だ。地方創生が国の基本施策として打ち出されたから、地方の側からもしっかりと地方振興の波を受け止め、これを自身の地域おこしにつなげなければならない。国は「地方創生」というが、私たちは地方の一員であり、中央VS地方の対概念である。自ら「地方」というのはマッチしないので、「地域創生」ということにした。

(プログラム条例)

地域振興は、多分野にわたる総合対策であるので、盛り込む施策は理念的な事業とならざるを得ない。このため、別途具体的な事業の実施を前提としたプログラム条例となっている。この中で2つの明確な内容がある。

その一は、国の地方創生法にもあるが、地方創生戦略プランを定めること。この戦略に基づく地域振興を図る責務が県、市町、県民等にあることをうたう。

その二は、地域創生審議会の設置だ。言うまでもなく地域創生は兵庫県全体の今後の未来に関わっているだけに、全分野の関係者の英知と行動が不可欠であるからこそ、総合的に検討しなければならない。

(地域創生の目的)

そして、「地域創生」の具体的施策の基本が盛り込まれている。そもそも地域創生の目的は、一つが東京一極集中の阻止、是正。二つが、人口減少対策である。したがって、人、モノ、カネ、情報の東京集中を排除していかねばならない。このためには、東京からの人や企業の移転である。併せて地域が元気になっていかねばならない。もう一つが人口減少対策である。これには、まず人口の自然増対策、つまり多子型社会の構築と子育て環境の整備だ。そして、人口の社会増対策、人や企業が出ていかないようにする。あわせてUターン、Jターン、Iターンを受け止めなければならない。ここでUターンとはふるさとへ戻ること、Jターンとはふるさとの近くに戻ること、Iターンとは生まれ育った地域外の地に移住することをいう。

(東京一極集中)

東京一極集中の状況を見てみよう。人口の社会移動を見ると平成9年以降18年連続転入超過になっている。平成26年は10万9,408人、対前年1万2,884人増である。全国の経済状況、国土政策などにより、東京圏の社会移動には変化がみられる。長期的にいえば高度経済成長期には社会増が激しく、その後の全国総合開発計画による全国の均衡ある発展を目指す分散政策により東京都や区部からの人口流出が続いたが、バブル期を迎え、団塊ジュニア世代の支えもあって、東京周辺への集中が進み、一時バブルの崩壊とともに流出に転じたが、その後のデフレ経済期となり東京圏への流入が続いている。

東京の一極集中ぶりを見ると、人口は全国の28.1%、関西は14.5%、兵庫は4.4%。大会社(資本金50億円以上)の本社所在55%。関西は15.2%、兵庫は2.7%、いずれもこの20年で約5%、0.6%地位を落としている。

(人口の社会移動)

日本の人口は平成20年(2008年)をピークに減少に転じ、兵庫の人口も平成21年(2009年)の560万人から毎年約1万人減少してきている。日本の人口減少は、少子高齢化であるが、兵庫の場合は少子高齢化、すなわち人口の自然減、出生者数よりも死亡者数が上回る現象と、社会減、兵庫への移住者よりも兵庫からの転出者が多い現象がここ数年続いている。兵庫県の人口が増加していた頃は、自然減を社会増が上回って全体として増加していたが、今や自然減と社会減となっている。ただ、神戸・阪神間のように、まだしばらく人口増が続く地域とそれ以外の地域とは状況が異なる。兵庫の転出超過は、3年連続、平成26年は7,092人で北海道、静岡に次いで全国3位の状態となった。北海道はともかく、静岡、兵庫と経済力がある県が2、3位であるのはなぜだろう。この要因はよく分析してみる必要があるが、私は、静岡にしても兵庫にしても太平洋沿い、瀬戸内海沿いの都市地域とその他地域との格差の大きさが拍車を掛けているのではないかと考えている。であれば、全県における地域格差の是正が地域創生の一つのポイントになるのではないか。

(将来の人口目標)

国は、昨年の骨太の方針で、日本の人口を50年後の2060年でも1億人を堅持する方針を掲げた。このためには、現在1.43の出生率を2025年1.6、2030年1.8、2040年2.1に回復することが必要となる。兵庫の場合はどうか。出生率は現在1.42だが、トレンドとしては1.35程度とすると、2060年は370万人程度になってしまう。今、長期ビジョンは2040年470万人と予想しているのに比しても極端な数値である。国と同じに推計すると460万人であるが、少し現実的でないような気がする。現在の出生数4.4万人を保ちながら2035年1.8、2050年2.01と出生率を上げていくとすると440万人程度と見込める。この人口推移を確保することが、今回の地域創生の主目的である。

(新しい対策事業)

これからの対策として新たに取り組みたい事業を紹介したい。まず人口の自然増対策。一つは、出会いサポートセンターの東京出張所の開設である。出会いサポートセンターは兵庫県版お見合い機関として機能してきている。昨年は200組弱の成婚数になっている。今は県内の男女を対象としているが、今回東京に勤務等している人にも拡大することとした。ただ、どこに設置するのかよく検討したい。

もう一つ、新しい子ども子育て支援制度を活用して、保育所の入所要件が「保育に欠ける」から「保育が必要」に変わる。就労時間が短くともよい、就学・求職活動中でもよい、DVなどの恐れがある場合などが保育が必要とされる。さらに、病児・病後児保育事業について県単独でも職員配置基準を緩和して設置しやすくするとか、いわゆる「小一の壁」対策で、放課後児童クラブの拡充も行うこととした。

人口の社会増対策として、Uターン、Jターン、Iターンを促進するため、地域の空き家を居住用、事務所、あるいは交流拠点として利用しようとする場合、改修費、移転費などを助成して利用促進する。さらに、企業の新規立地や新増設(内外を問わない)を促進するため、一定の場合、法人事業税の4分の1から2分の1を軽減する大胆な措置も取ることにした。条例にも、税制上の措置と財政上の措置、その他の支援を行うことをうたっている。

(ふるさと兵庫づくり)

人口減少対策と地域の元気づくりの二本柱での地域創生を目指す基本枠組を定めたのがこの「地域創生条例」である。しかし、これに魂を入れて実行し、成果を上げるか否かは、兵庫を愛する人が活躍してもらわねばならない。兵庫に生まれ育った人はもとより、兵庫に住んでいる人がそこの地域のためへの思い入れを持って住み暮らし続けようとされることが基本となる。いわば兵庫をふるさととする人たちによる「ふるさと兵庫づくり」である。やはり、主役は人、兵庫人である。兵庫をふるさととする兵庫人の参画と協働による安全で元気なふるさと兵庫をつくっていきましょう。

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