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知事のページ

更新日:2016年2月9日

兵庫新時代(平成28年2月)

兵庫新時代

(新しい兵庫づくり)

知事エッセー2802集い

ひょうご安全の日のつどい

阪神・淡路大震災から21年を迎え、もう22年目となっている。私たちは、いつまでも復旧復興とばかりに専心するだけではなく、ポスト20年代という新たなステージに応じた新しい兵庫づくりが求められている。しかし、震災からの復旧復興の課題がなくなった訳ではない。一つは、高齢者の見守りの確実な展開だ。二つは、やはり地域のにぎわいの回復。三つは、阪神・淡路大震災の復旧復興の経験や教訓の風化対策だ。このことは被災地だからこそしっかり受け継いでいかねばならない。「忘れない」「伝える」「備える」「活かす」。この四つのテーマのもとに、県民総参加の実践活動が欠かせない。特に注意したいのは、今後30年以内に70%の確率で南海トラフ地震が起こるといわれているのに、もう神戸には大地震は起こらない、阪神・淡路大震災があったからしばらくは地震はないとの俗信が少しずつはびこりつつあることだ。科学的には何の根拠もない。単にそうあって欲しいと現実から目をそむける態度だ。現実逃避は許されない。私たちは、被災地だからこそ、その責務としても、安全安心の基盤のうえにこそ私たちの生活や活動が営まれることをいつも基本としていかねばならないはずだ。

(安全安心基盤)

兵庫が新しいステージを迎えたとは、何か。まずは、今後の兵庫の未来は、やはり安全安心の基盤に支えられていることから出発すべきである。南海トラフ対策は、地震、津波、事前の防災対策などハード・ソフト対策を進める。あわせて社会基盤整備として、震災復旧復興の過程のなかで、どうしても後回しとせざるを得なかった道路ネットワークの整備が必要。特に大阪湾岸道路西伸部。これは今、六甲アイランドで途切れている阪神高速湾岸線を六甲アイランド~ポートアイランド~本土駒ヶ林まで直結しようとする道路整備。神戸港を横断する大プロジェクトである。すでに都市計画決定も行われており、平成28年度にはぜひ事業着工を期している。きっと、慢性的渋滞現象の阪神高速神戸線のバイパスとなってくれる。もう一つが名神湾岸連絡線だ。名神高速道路は西宮で阪神高速3号線と連結しているが、その海側の大阪湾岸道路(阪神5号線)とあと2kmで結ばれるのにつながっていない。これがネットワーク化されると、神戸港の貨物は名神につながる。関西国際空港と伊丹空港そして神戸空港が1時間圏で往来できる。阪神高速3号線の交通量対策、道路公害対策に寄与する。さらに三つに、山陰近畿自動車道の整備と北近畿豊岡自動車道の整備だ。京都から奥丹後を経由して豊岡、香住、浜坂を経て鳥取までの山陰海岸を結ぶ道路。豊岡から鳥取まではバイパスを継ぎながら整備を進めている。現在浜坂バイパスの29年度開通を目指している。豊岡から京都までは、円山川下流の地盤対策、コウノトリの生息地など環境対策、トンネル橋の連続する難工事などのために、国にその工事の代替(直轄権限代行)をお願いしている。この山陰近畿自動車道と北近畿豊岡自動車道をどこでドッキングするかが課題となっている。豊岡北インターまでは決まっているが、城崎温泉近くで接続する方向で調査を進めている。北近畿豊岡自動車道の豊岡南までを急ぎたい。四つは、姫路鳥取線の整備、つまり、山陽自動車道播磨ジャンクションからのロングランプで西播磨の科学公園都市まで通じている路線を中国自動車道山崎インターと直結させるプロジェクトで、32年度までに開通させる。中国道と山陽道が姫路の西側で結ばれることによる物流効果が大きいと期待される。

(兵庫らしさ。ものづくり県)

この兵庫の新しい未来づくりにあたっては、さらにもっともっと「兵庫らしさ」を発揮しなければならない。その第一は、ものづくり県としての強みを活かすことだ。鉄、機械、電子機器など重厚長大産業の発展とともに発展した兵庫だからこそ、これからの成長産業分野の展開に期待しよう。航空機、医療機器、新薬、水素電池などの環境エネルギーに関連するサプライチェーンの形成、関連部品産業の育成がポイントとなる。これまでの産業構造をベースに新展開しようと方向づけたい。あわせて、オンリーワン企業の多い本県の企業文化を大切にしたい。

(科学技術基盤)

第二は、科学技術基盤の活用だ。兵庫には、物質の分析装置である大型放射光施設「SPring-8」とさらに性能が高度化したX線自由電子レーザー施設「SACLA」、そしてもう一つスーパーコンピュータ「京」がある。「京」で物質の構造などを予測し、次世代物質等の設計図をつくり、この設計通りに物質がつくられているか期待した性質かどうかを確認するという循環予測検定をすることにより、新物質や新製品の開発など未知の領域の開発ができることになる。産業分野での活用を期待したい。

(平成の御食国)

第三は、大都市近郊を活かした平成の御食国(みけつくに)兵庫の確立である。もともと淡路島は京都の皇室の食料基地とされ、御食国と呼ばれてきた。今、兵庫の農業も米への過度の依存を脱し、野菜、果樹、生産方式もハウス、温室、水耕栽培、生産単位も個人から団体、企業へと変わり、大都市近郊という地の利をもっと活かさねばならない。林業でも、県産材としての用材需要への対応を、間伐材等を中心にチップやペレットなどによるバイオマス発電や燃料需要への対応の二つの基本方向で進んでいる。水産は日本海、瀬戸内海の海の豊庫と市場への近接性を活かしていかねばならない。輸出への対応も含めて、新たな農林水産業の確立を期していく。

(生活環境)

第四は、乳幼児から高齢者まで過ごしやすい生活環境である。子育て環境も整備され、働く場も確保され、生活環境もよく、生きがいを追求できる兵庫にすることだ。子ども、若者、壮年者、高齢者、女性、障害者などが充実した生活を営むことができる兵庫とすることである。介護や医療など生活の安心も確保されねばならない。

(多文化共生)

第五は、神戸港に象徴されるように兵庫は世界に開かれた窓としての歴史を活かすことである。すでに多文化共生のまちづくりが進んでいる。今後はさらに世界化、グローバル化が進展すると、私たちの生活や産業をはじめ社会全体と海外との交流がさらに進んでいく。だからこそ、この強みをさらに進めていく必要がある。現に、宗教施設をみても、また外国人社会にしても、神戸を中心に活動されている。

(兵庫人)

知事エッセー2802環境体験

環境体験学習の様子

第六は、進取の気質に富んだ兵庫人への期待である。兵庫出身の人々の活躍ぶりにふれるまでもなく、兵庫は幾多の人材を輩出してきた。今兵庫の人づくりは注目されている。例えば、小学校においては小学校4年生まで35人学級、5、6年生は兵庫型教科担任制を実施し、国語、算数、理科、社会について教科ごとの授業と少人数学習とを組み合わせている。また、体験学習の重視だ。小3で環境学習、小5で自然学校、中1でわくわくオーケストラ教室、中2でトライやる・ウィーク、高校生で社会貢献活動(ボランティア)、就業体験(インターンシップ)と年代別にふさわしい体験を通じた学びを重視している。座学だけでなく社会や自然とのふれあいを通じて学ぶことの大きな効果に期待している。兵庫育ちの人材の国内外での雄飛を期待したい。

(多様性)

第七は、兵庫の多様性の発揮である。兵庫は五国から成るといわれている。神戸・阪神の摂津、播磨、但馬、丹波、淡路の五国、これらは歴史や文化や自然や産業や生活スタイルなど独特の風土をつくり、これが地域特性となってきた。この地域特性と多様性を活かしていかねばならない。また活かすことで、複雑系の魅力を発揮し得る。

(新しい兵庫づくり)

このような「兵庫らしさ」をフルに活用、進展させて、阪神・淡路大震災から20年を経過したポスト震災20年の新しいステージに立つ兵庫の未来を拓いていかねばならない。「安全安心で元気なふるさと兵庫づくり」を目指していきましょう。

音声による知事メッセージ

音声でも知事メッセージを聞くことができます。

【全文版】(約11分)(MP3:10,104KB)

【要約版】(約5分)(MP3:4,643KB)

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