更新日:2022年5月12日

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女性のがん

がんとは乳がん検診を受けましょう子宮がんとは子宮頸がんとヒトパピローマウイルス子宮頸がん予防ワクチン子宮頸がん検診を受けましょう

乳がんとは

  1. 乳がんは、女性のがんの中で最も多いがんです。
  2. 年間に約68,000人(2010年)が新たに乳がんと診断され、約13,000人(2012年)が乳がんで死亡しています。
  3. 日本人女性の14人に1人は、生涯のうちに乳がんになると推計されています。
  4. 胃がんや大腸がんなど、他の多くの部位のがんでは年齢が高くなるほど罹りやすくなるのに対して、乳がんでは、30歳代から罹患率が増加し始め、40~50歳代で高くなります。
  5. 家庭や職場で多忙な年代の女性ほど、乳がんに関心を持つことが大切です。

乳がん検診を受けましょう

女性は40歳を迎えたら、特に症状が無くても、2年に1回、視触診と乳房X線検査(マンモグラフィ)による乳がん検診を受けましょう。

  1. マンモグラフィは、乳房全体をプラスチックの板で挟んで平らにして撮影します。
  2. マンモグラフィにより、視触診ではわからない小さながんを見つけることができます。
  3. 乳がん検診を受けて乳がんを早期に診断すれば、大切な命を守るのみならず、治療による身体の負担を少なくすることができます。
  4. 乳がん検診の受診方法や費用については、お住まいの「市町がん検診担当課」にお問い合わせください。一定の年齢の方には、「がん検診無料クーポン券」が市町より配布されています。
  5. お勤めの方は、職場で受けることができる場合もあります。

子宮がんとは

  1. 子宮がんは、女性固有のがんの中では乳がんに次いで多く、年間に約23,000人(2010年)が新たに子宮がんと診断され、約6,000人(2012年)が子宮がんで死亡しています。
  2. 日本人女性の38人に1人は、生涯のうちに子宮がんになると推計されています。子宮がんには、子宮の入り口にできる子宮頸がんと子宮の奥にできる子宮体がんがあります。
  3. 国際的にみると、途上国では子宮頸がんが多く、欧米などの先進国では子宮体がんが多い傾向にあります。
  4. 子宮頸がんは、婦人科の診察で発見されやすいがんであり、「上皮内がん」が多いという特徴があります。
  5. 上皮内がんとは、がん細胞が粘膜の表面(上皮の内)にとどまり深くに浸潤しておらず、病変を完全に取りきってしまえば100%治癒する病態であり、がん(浸潤がん)とは区別されています。
  6. 上皮内がんを加えると、年間32,000人を超える女性が子宮がんと診断され、乳がん、大腸がん、胃がんに次いで多いがんとなります。
  7. 子宮頸がんは、20歳代から増加し始め、20~39歳で診断されるがん(上皮内がんを含む)の45%を占めています。近年、若い世代で発生率が急激に増加しています。
  8. 早期に診断されれば、比較的治療しやすいがんですが、進行すると治療が難しく、子宮の切除が必要となります。
  9. 次世代を育む女性の健康を守るためにも、子宮頸がんの予防と早期発見が極めて重要です。

子宮頸がんとヒトパピローマウイルス

  1. 子宮頸がんの発生には、そのほとんどにヒトパピローマウイルス(HPV)の持続感染が関連しているとされています。
  2. HPVは、性交渉で感染するウイルスです。
  3. HPVの感染そのものはまれではなく、感染しても約90%は2年以内にウイルスが排除されると知られています。HPVが排除されず感染が続くと、数年~数十年かけて、その一部で子宮頸がんが発生すると考えられています。
  4. HPVには100以上のタイプがあり、このうち15種が子宮頸がんのハイリスク型と呼ばれています。日本人の子宮頸がんの約50~70%は、HPV16型とHPV18型が占めると言われています。

子宮頸がん予防ワクチン

  1. 日本人の子宮頸がんの約50~70%の原因を占めるHPV16型とHPV18型の感染を予防するワクチンが、平成25年4月から定期予防接種の対象となっています。
  2. これまで、HPV16型とHPV18型の感染やがんになる手前の異常(異形成)を90%以上予防したと報告されています。
  3. 国内で市販されているワクチンは2種類あり、いずれも間隔を置いて3回接種します。定期予防接種では、中学1年生の女子が対象となっています。
  4. 子宮頸がん予防ワクチンについては、因果関係は不明ながら、持続的な痛みを訴える重篤な副反応が報告されており、いまだ専門家の結論が出されておりません。
  5. 副反応に不安な方は、専門家の結論が出るまでの間、接種を見合わせることをお勧めします。
  6. 接種を希望される方は、接種医療機関においてワクチンの有効性と安全性について説明を受け、十分に理解した上で接種してください。

 

子宮頸がん検診を受けましょう

ワクチン接種の有無にかかわらず、女性は20歳を迎えたら、特に症状がなくても、2年に1回、子宮頸部の細胞診による子宮頸がん検診を受けましょう。

  1. 子宮頸がん検診の対象となる20歳以上の女性が全員、定期的に子宮頸がん検診を受診すると、子宮頸がんの死亡率は今の4分の1以下(22%)になると推定されています。
  2. 子宮頸部の細胞診では、子宮頸部の表面を専用のブラシなどでこすって細胞を採取し、顕微鏡で観察します。
  3. 子宮頸がんは、がんになる手前の異形成という前がん状態を経てがん化することが知られています。
  4. 細胞診を定期的に受けると、子宮頸がんを早期に見つけるのみならず、異形成の段階で見つけて治療することにより、子宮頸がんに進むことを予防することもできます。
  5. 大切な命を守り、次の命を育む子宮を守り、治療による身体の負担を少なくすることができます。
  6. 子宮頸がん予防ワクチンは、15種あるハイリスク型のうちの一部の型に効果があり、子宮頸がんの全てを予防できるわけではありません。ワクチンを接種しても、子宮頸がん検診は重要です。
  7. ワクチン接種と検診を組み合わせることにより、さらに大きな効果を得ることができます。
  8. 子宮頸がん検診の受診方法や費用については、お住まいの「市町がん検診担当課」にお問い合わせください。一定の年齢の方には、「がん検診無料クーポン券」が市町より配布されています。
  9. お勤めの方は、職場で受けることができる場合もあります。

 

お問い合わせ

部署名:保健医療部感染症等対策室疾病対策課

電話:078-362-3202

FAX:078-362-9474

Eメール:shippeitaisaku@pref.hyogo.lg.jp