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更新日:2020年4月20日

県民だより ぐぐっと!

兵庫県ゆかりの著名人のインタビュー全文を紹介します。

小説家 貴戸湊太さん

 

 きどそうたさん

PROFILE

貴戸湊太(きど・そうた

平成元年三木市生まれ。県立三木高校、神戸大学文学部出身。昨年10月、第18回「このミステリーがすごい!」大賞U-NEXT・カンテレ賞を受賞し、今年2月に「そして、ユリコは一人になった」で作家デビュー。関西テレビでドラマ化もされた。三木市若手アーティスト応援団推薦アーティスト。

 

 

Q.小説を書き始めたきっかけは。

3、4歳の頃に母親がアガサ・クリスティーの推理小説「オリエント急行の殺人」を読み聞かせてくれ、ミステリー好きになったのが最大の要因です。初めて自分で書いたのは中学3年生の時、当時はまっていたライトノベルの影響で挑戦したものの途中で挫折し、以降は再び読む側に。23歳で仕事を辞めてふるさとの三木市に戻ってから時間ができたのでまた書き始めたところ、案外するすると書けました。それからは勢いに乗ってミステリーものの短編を幾つか書き、作家を目指して賞に応募するようになりました。

Q.普段はどのようにして作品を書いているのですか。

まず、インパクトのある出だしを考えます。今回の受賞作であれば、「ユリコ様伝説があって、それが学校中に広まっている」という設定をどんと置き、とりあえず矛盾などは無視して流れのままに書いてみて、後からつじつま合わせをしていきます。トリックなどもあらかじめ決めておくのではなく、途中で考案します。密室という状況を先に作っておいて、どうやったらこれを破れるかなというように。伝説ものの設定は「やはり超常的な力が影響していたのか」というようなファンタジーで終わる作品が多いのですが、それでは面白くないなと思い、徹底的に論理で解決しようと考えて書きました。

Q.受賞作はどれくらいの期間で書いたのですか。

アイデアは2、3日でまとまり、2、3週間ほどで一気に書き上げました。その後、1カ月ほどかけて見直し、いつも作品を読んでくれる友人がいるので、感想を聞いてブラッシュアップしました。応募するまでは特に苦労しなかったのですが、大変だったのは受賞後です。欠点も多かったので、編集担当者の指摘を基にかなり手を入れ、落ちも変えました。特に、最後まで読者を驚かせるため、ラストにとある仕掛けを施し、そのために文章を削って調整するのに苦労しました。

Q.受賞の感想は。

電話で伝えられた時は信じられなかったのですが、家族や友人がすごく喜んでくれ、ようやく実感が湧きました。自分の作品が出版されることは夢だったので、本が手元に届いた時は装丁の素晴らしさにまず感動し、ページを開いて「パソコンで書いたものが本になっている!」とさらに感動して。今も自分の本を見るたびに「出版されたんだな」と強く感じています。

Q.受賞作はドラマ化もされました。

びっくりしましたね。想像以上に優れた内容になっていて、一視聴者として楽しみました。放送されるたびにツイッターにいろいろな感想をもらえるのがすごくうれしいです。

Q.普段はどのような生活を送っているのですか

小説を書く以外に、週に3日ほど塾で教えています。私の文章は若い人に向いているようで、売れるためにもはやりのものをストーリーに取り入れていきたいと考えているので、若い世代の情報を仕入れられる貴重な時間になっています。

Q.これからの目標を教えてください

シンプルに面白いものを、より多くの人に届けたいです。そのために誰もが読みやすいような文体を意識しています。そして、「もうしんどいな」と苦しんでいる人に、私の本を読んで「面白かったから、次の作品が出るまでもうちょっと頑張ってみよう」と思ってもらえるようなものを書きたいと考えています。

Q.今後も故郷の三木市を拠点に活動される予定ですか。

はい。三木の人たちはとても温かく、作家デビュー以来ずっと応援してくれています。新型コロナウイルス感染症の影響でいつも利用していた図書館が使えなくなってからは、市文化会館の一室を提供いただき、そこにパソコンを持ち込んで作業しています。良いものを書いて、少しでも恩返しできればと思います。

 

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