ホーム > 県政情報・統計(県政情報) > 広報 > 広報専門員情報 > 「ひょうご☆キラリすと」Vol.16 金﨑 真治 さん(就農スタートアップ支援事業・親方農家)

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更新日:2014年3月17日

金﨑 真治 さん(就農スタートアップ支援事業・親方農家

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  元気な地域づくりの担い手を直撃インタビュー!キラリと光る活動や人柄をご紹介します
 「ベテランから若手に知識・技術を伝えて、地域の農業を盛り上げたい」。そんな思いで昨年度からスタートした「就農スタートアップ支援事業」を通じて、30組の親方農家と新規就農者が農業技術の向上や農業経営のノウハウ習得に向け、ともに汗を流しました。親方農家の一人、淡路市でイチジクなどを栽培する金﨑真治さんに話を聞きました

技能を託し、未来につなげる

畑を巡回する金﨑さん

 淡路島の西側、海辺からほど近い淡路市育波地区。35アール(3500m²)の畑には、青々と大きな葉を付けたイチジクの木が整然と並び、その節々に出荷まであと数週間になったイチジクが実をつけています。果実や枝、葉から土まで目を配り、考えを巡らせながらゆっくりと歩いて回るのは、認定農業者の金﨑真治さん。「365日、必ず畑に来ます」。真っ黒に日焼けされた肌に、その言葉も納得です。イチジク農家の長男として子どもの頃から手伝っていたという金﨑さんは、8年前から農業一本で生計を立てています。昨年は、新規就農者を応援する県の「就農スタートアップ支援事業」の親方農家として1年間、イチジク農家としての自立を目指す大阪府出身の大野修護さんの指導にあたりました

 
・・親方農家として実際にどんな応援活動をされたんでしょうか。
 イチジクなどの栽培指導はもちろん、農地の確保、地域への溶け込みの支援などを行いました。実は、“地域とのつながりづくり”というのはとても大切なことなんです。農業には農地が必要ですが、非農家出身者はまずその確保から始めなければいけない。ですが、後ろ盾がないと農地は簡単には借りられません。特に、畑地での野菜づくりは難しく、たとえ初年にうまく生育できても、連作障害や病気により3~5年で作物がつくれなくなることがあります。失敗するとそれが事例となって、新規就農者に農地の貸し手がいなくなってしまう。だからしっかりとしたバックアップが必要となります。また、販路開拓も課題です。新規の若者はなかなか相手にしてもらえませんから。地域や人とつながりをどう築くか、その部分の助言も心がけました。

大野さんと金崎さん

・・親方農家に応募しようと思われたのはどうしてですか
 一つは自分自身が経験してきたことや習得してきた農業技術を伝承したいと思ったことです。そしてもう一つは、見知らぬ土地で頑張る若者を応援したいという気持ちからです。私も8年前に会社勤めを辞めて、専業農家としてスタートしました。実家が農家だったので、農地も設備もあったからこそできましたが、軌道に乗るまで決して楽ではありませんでした。それがまったくゆかりのない場所で一から始めるということは、並大抵のことではないです。何とか力になれたら、という気持ちで手を上げました。

イチジクの実

・・親方農家として活動されていかがでしたか
 まず、栽培のことなどを一つ一つ確かめながら助言をしていくことで、自分自身も基本に立ち返ることができました。また、若者と接することで、自分の心も青年に戻れるというか、気持の上でプラスになることが多かったですし、日々変わっていく農業手法など新しいことに挑戦するきっかけにもなったように思います。それからやはり信頼がおける仲間ができたところ。農業は孤独なんです。同年代の農業者はライバル意識も強いので、助け合うということはあまりない。だんだん年をとってくると、すべて一人で管理していくのは大変です。いざというときに助け合える仲間がいるというのは本当に心強いです。大野さんは、弟子でもあり、仲間でもあるんです。
 
・・これから農業に新規就農を志す方々にエールをお願いします。
 やはり収入の核となるメーンの作物を何にするか決めるということが大切です。地域の実情や、時代のニーズなどによっても変わりますが、農業で生計を立てるという信念を通すためにも一番大事だと思います。
 それから、農業には“想像力”が結構大切なんです。たとえば、イチジクの場合ですが、茎をひもで支柱に結び付けて、形を整える“誘引”という作業をします。その時のコツは、この先、どこに実が付くのかを想像しながら紐を掛けていくことです。たいてい名人と呼ばれるような地域の先輩たちは想像するのがうまい。私は色々な分野の技術を持つ目標の人を見つけては、見よう見まねでやってみたり、質問攻めにしたりしてきました。「何のためにこの作業をするのか」を考えながらすることが効率よく結果につながると思います。
 自分だけではどうしようもない事態も起こりますから、神経質すぎると精神的にしんどい。でも細やかな管理や観察も必要。バランスを保ちながら、健康第一で長く続けていくことを私は心がけています。 


 「ここ数年は春先の凍害に苦しんでいます」。他にも、イチジクの木は根が浅いので雨に弱く、反対に日照りが続いても葉が枯れてしまうなど、金﨑さんの話からは自然と共に歩む農業という仕事の厳しさがひしひしと伝わってきます。同時に、だからこその面白さもあると笑顔の金﨑さん。「手をかければかけるだけ、作物は応えてくれる。それが収入に結び付くのだからやりがいがありますよ」。365日、特に作業がなくても畑を巡回することを欠かさないのは、日々の変化を見逃さないため。細やかな観察力と、見通しを付ける想像力は、まさにプロの農業者としての“技”だと感じます。一年で一番ワクワクするのは、出荷の時期が終わった11月頃だとか。その理由は、来年はどんなふうに枝づくりをして、どんな園づくりをしようか、それを想像していると楽しくてしょうがないから。そんな弾む声からは、少年のような無邪気さと活力が伝わってきて、こちらまでうれしくなりました。

技能を若手に伝える

 そんな親方のそばで栽培技術や経営手法を見てきた大野さん。農業大学校の座学では得られなかった“生の学び”がここにはあると言います。昨年植えたイチジクの木は、来年はじめての収穫を迎える予定。「農業でご飯を食べていく。その目標が一つかないます」と笑顔の大野さんは、この淡路の大地で、段階を一つひとつ進みながら夢を膨らませたいと思いを語ります。その夢がかなえられていく時、「地域のことを考えられる農家に成長して欲しい」と金﨑さんが願うとおり、大阪府出身の大野さんも金﨑さんとともに、淡路の農業を牽引していく力になっていることでしょう。 (米田)


☆平成25年度 就農スタートアップ支援事業 親方農家公募
 1.委託内容
(1)実施していただく応援活動
事業計画書に基づき、活動対象の新規就農者に対し、年間150時間以上の応援活動を行います。
(2)委託料 25万円
(3)委託期間 委託契約締結の日から平成26年3月20日まで

2.応募資格
県内に居住し、県内で農業を営む農業者で、自ら優れた経営を行い、地域農業の振興及び新規就農者の育成に対して指導的役割を果たし得る次に掲げる者であること。
ア、農業経営士
イ、女性農業士
ウ、青年農業士
エ、認定農業者
オ、ア~エに準じた育成指導力のあるもの

3.公募期間
平成25年7月1日(月曜日)~31日(水曜日)

4.応募方法
(1)提出先 〒650-8657 神戸市中央区下山手通5-10-1
 
 兵庫県農政環境部農政企画局農業経営課担い手支援係(TEL:078-362-9194)

(2)提出方法
必要書類を郵送(書留)または持参により提出してください。封筒に「就農スタートアップ支援事業募集(親方農家)」と記載願います。

詳しくは、県HPまで。
http://web.pref.hyogo.lg.jp/nk04/h25-startuoshienjigyo-tsuikakoubo.html

★また、親方農家からの応援活動を希望される「新規就農者」の方も募集しています!県内に居住し、県内で自営農業を営む、就農から概ね5年以内の方が対象です。(原則、親元就農者は対象外) 
随時募集を受付中!お早めにご応募ください。

詳しくは、県HPまで。
http://web.pref.hyogo.lg.jp/nk04/sta-tupjigyojizenannai.html

 

お問い合わせ

部署名:企画県民部知事室広報課

電話:078-362-3016

FAX:078-362-3903

Eメール:kaigaikouhou@pref.hyogo.lg.jp