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更新日:2014年3月20日

平野 雅之 さん(NPO法人 ニィティ)神戸市

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  元気な地域づくりの担い手を直撃インタビュー!キラリと光る活動や人柄をご紹介します。
  阪神・淡路大震災での教訓や復興への感謝を伝える、また、東日本大震災で被災された方の想(おも)いに寄り添う、そうして想いを絵とメッセージに込め届ける絵手紙教室があります。この教室の開催や作品の展示会など、絵手紙を通じた交流活動を行うNPO法人ニィティ。平成19年から毎年1月には、人と防災未来センターで、防災のこころを伝える絵手紙展を実施し、今年で8回目の開催となります。団体の設立当初から絵手紙コミュニティ事業を担当する平野雅之さんに、お話を聞きました。

次代・地域・こころをつなぐ絵手紙

絵手紙展2014

 人と防災未来センターの入り口をぬけるとすぐ、はがきに描かれた、柿やポートタワーなどの色とりどりの絵が迎えてくれます。手書きならではの味わいのあるイラストと一言に込められた心からのメッセージの数々に、日が差し込んだようなあたたかな気持ちになります。1月17日-阪神・淡路大震災の起こったこの日をはさむ約4週間、「1.17の絆・こころを伝える絵手紙展2014」が今年も開催されています。展示されているのは、この1年間に県内10ヵ所以上で行われた絵手紙教室を通して寄せられた作品です。そこには、この絵手紙に乗せて届けられる想いや、世代や地域を超え生まれる、あたたかな交流がありました。

絵手紙教室の様子

・・ニィティさんの具体的な活動について、教えてください。
 ニィティとは、フィリピンの言葉で「笑顔」という意味。前身の活動で、フィリピンを中心にアジアの青少年への教育援助や文化交流を行っており、そこで出会った笑顔の輪をもっと広げようと、平成17年4月、NPO法人ニィティを設立しました。留学生の支援などを行う国際交流支援事業、そして、絵手紙コミュニティ事業といった活動を行っています。絵手紙事業では、人と防災未来センターで夏休みに開催される教室や、日本語学校コミュニカ学院での教室など、さまざまな場所で絵手紙教室を開いています。小さなお子さんから年配の方、外国人留学生など、いろいろな方を対象に教室を行いますが、根底にあるのは、「『こころの交流』を大切にする機会を提供できたら」という想いです。人と人との心の交流は、心豊かな日常生活を送るうえでも大切ですが、防災・減災にもつながると思います。というのは、普段から人との交流や絆を大切にしていてこそ、災害時などのいざという時に、心から手を取り合える、しなやかな強さが生まれると思うからです。絵手紙や絵手紙コミュニティの場を通して、異文化、異世代の交流を図りながら、大震災で学んだ教訓を語り伝えていければと、活動を展開しています。

東北へ届けられた絵手紙の束

・・東北でも絵手紙展を開かれたそうですね。
 平成24年2月、「1.17の想いとどけ、3.11の地へ…」と、神戸を中心に全国から寄せられた600枚を超える絵手紙を仙台空港に展示し、そこで絵手紙ワークショップも開催しました。そして、同年7月には、東京臨海広域防災公園でも絵手紙展とワークショップを実施しました。東京での絵手紙展に来られた方から、「神戸の想いは東北へ運ばれている。では、首都東京では何をすべきかを考えたい」という声が寄せられました。神戸はもちろん、東京でも復興への願いや減災への備えが強まっていくことを願ってやみません。そして、神戸、東京、東北の3都をかけめぐり集まった絵手紙作品は、この年の11月、宮城県名取市美田園の第三仮設住宅集会所、岩手県釜石市の鵜住居小学校と釜石小学校へ寄贈されました。3都をつなぎ開催されてきたことで、たとえば仙台空港で絵手紙を描かれた方と、神戸で開催した絵手紙展で再びお会いできたり、絵手紙を寄贈した釜石市の鵜住居小学校のみなさんから、その後お礼状をいただいたりと、つながりが続いているんです。また、昨年の平成25年は、宮城県山元町の集会所に絵手紙作品をお送りしました。

東北のみなさんが描かれた絵手紙

・・実際に東北に足を運んでみて、どんなことを感じましたか?
仙台空港での絵手紙展は、年配の方から、大学生の方、お子さんまで、いろいろな世代の方に見ていただきました。「神戸の想いを伝えてくださって、ありがとう」と、感謝の言葉をいただけたことが特に心に残っています。また、絵手紙ワークショップで、東北のある少年が「僕たちを頼ってください」というメッセージを書かれたことがありました。頼られるのは支援をする側、ということが潜在意識のどこかにあったのでしょう。思ってもみなかった言葉にはっとしたと同時に、少年のたくましい想いを感じました。それから、絵手紙教室では、いつも、「大切な人の顔を思い描いて、普段使っている言葉でメッセージを書いてください」とお話ししているのですが、東北展をご覧になった方から、「『がんばって』という応援ではなく、『ありがとう』や『いつも一緒だよ』などの何げない言葉が良かった」という感想をいただいたことも印象に残っています。

絵手紙7つの心得

・・絵手紙の良さは、どんなところにあると思われますか?
被災地復興への支援として、何かをしたいという気持ちのある方は多いと思います。絵手紙というのは、お子さんからご高齢の方、外国の方など誰でも気軽に描くことができるので、そういった「何かをしたい」という気持ちを誰でも形にして送ることできる、そういったところに絵手紙の良さがあると思います。また、絵手紙というのは想いを届けるツールに過ぎません。何を描くか、どんな想いを込めるかは、その人次第です。あくまでツールであるからこそ、絵手紙教室は、みなさんに参加していただけるだのと思います。子どもたちには、そういった教室に気軽に参加してもらい、防災というものや、心の交流の大切さを自然に意識して育ってほしいです。

 「1.17の絆・こころを伝える絵手紙展2014」の会場にあるパネルの中に、「ヘタでいい、ヘタがいい」という絵手紙の心得が目に飛び込んできました。ニィティが開く絵手紙教室では、上達ということは、目的にしていないのだとか。「大切な人や、届ける相手の顔を思い描いて、思うままに自由に筆をすすめてもらう。そうして描かれた絵手紙には自ずと想いがあふれ出て、味わい深い作品になります。だから、絵手紙には、『うまい、へた』というのは、ないんです」と、平野さんは教えてくれます。なるほど、作品によって異なる線の太さや強さ、風合いの異なるイラストを見ていると、それぞれ、描かれた方の個性まで想像できそうです。また、こつがあるとすれば、紙から絵がはみだすくらいに大きく描くこと。思いきり描ける子どもの方が、味のある絵手紙が描けたりするのだそうです。

 絵手紙教室では、作品を描き上げた後、参加者同士で作品の感想を言いあう鑑賞会の場をもうけているのだとか。「あるお子さんが、お父さんの描かれた作品を見て、『お父さん、こんなに上手に描けるんだ』と、家族の新発見に沸いたということがありました。作品を見て鑑賞することは、家族間はもちろん、教室に参加された方同士のコミュニケーションのきっかけにもなります。世代や、地域、言葉を超えて心を通わせる、そんな瞬間がどんどん広がっていけばうれしいです」と、平野さんは、絵手紙コミュニティ事業の今後に期待を寄せます。

 この日、一人の外国人の方が絵手紙展の会場に入って来られました。防災についてフィリピンから学びに来られている留学生の方で、以前、ニュースで「ニィティ(=Ngiti)」というフィリピンの言葉が目にとまり、さらに、自分が学んでいる防災に関連した活動だということで、足を運んで来られたそう。絵手紙事業を通して、またひとつ、つながりが生まれました。平野さんが、手紙コミュニティ事業を続けてこられるのは、参加者との交流で心を通わせられる瞬間や、この日のような出会いに、生きがいをいただいているからなのだとか。そっと筆に想いを託し描かれた絵手紙は、ニィティの活動を通して、これからも世代や地域を超えた心の交流や新たな笑顔へとつながっていくことでしょう。 (清水)

特定非営利活動法人 ニィティ
〒651-0085 神戸市中央区八幡通4-2-13
フラワーロード青山ビル4階(株式会社ベイエリア内)
TEL.078-261-8141 / FAX.078-261-2361

◆1.17の絆。こころを伝える絵手紙展 2014
平成26年1月7日(月曜日)~2月2日(日曜日)
会場:人と防災未来センター 西館 1階ロビー ※入場料不要のロビー

◆「防災力強化県民運動ポスターコンクール」
平成26年1月15日(水曜日)~3月2日(日曜日)
兵庫県が実施する『防災力強化県民運動』啓発のためのポスターコンクール受賞作品を展示しています。
会場:人と防災未来センター 西館1階ロビー ※入場料不要のロビー

阪神・淡路大震災記念人と防災未来センター
〒651-0073 神戸市中央区脇浜海岸通1-5-2
TEL078-262-5050/FAX078-262-5055(観覧案内)

お問い合わせ

部署名:企画県民部知事室広報課

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