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更新日:2014年7月17日

太田 明広 さん(竹原町内会)洲本市

 太田明広さん

 元気な地域づくりの担い手を直撃インタビュー!キラリと光る活動や人柄をご紹介します。
 洲本市の山あいに、5世帯からなる千草竹原(ちくさたけはら)集落があります。洲本川の上流にあたる竹原川が脇を流れ、春はヤマザクラ、秋は紅葉やコスモスが源流の里を彩ります。豊かな自然と水流にめぐまれたこの集落で、この春、小水力発電のデモンストレーションに成功したと聞き、竹原町内会会長の太田さんを訪ねました。

里の未来を照らす

 千草竹原集落

 洲本市の市街地から曲がりくねった一本道をすすむこと約3km。山道をぬけると、集落にある観光農園「あわじ花山水」では、ちょうど初夏の名物、アジサイが見ごろを迎えていました。山奥にたたずむ美しい日本の原風景に、“淡路の桃源郷”と呼ばれているのも納得です。兵庫県では、2020年度までに、県内の再生可能エネルギーを新たに100万kW導入するという目標を掲げ、太陽光発電などの再生可能エネルギーの創出に取り組んでいます。そして、この集落では町内会が主体となり、小水力発電機を導入することが決定。今年の3月、水車の羽根車が回りました。

・・どうして小水力発電の導入に?
 この集落に来る道路は1本しかないのですが、梅雨や台風の時には、大雨で山の土砂が道路に流れ込み、通行止めになることがよくありました。人の行き来も少ないので、大きな道路に比べると、どうしても撤去作業の応援がすぐには来てもらえないんです。そこで、この集落にもっと多くの人がやって来て、往来が活発になれば、そうした状況も変わるのではないか、と思ったのが最初のきっかけです。「自分たちでなんかせなあかん。自然にやさしいもので、なんかできることはないだろうか」と、町内会の2人で意見を出し合いました。最初は、売電も見込んで太陽光発電パネルを設置することも考えましたが、それなりの初期費用がかかるということもあり断念。太陽光発電より初期費用が少なくてすみ、また豊かな水流を生かせる小水力発電を導入することにしました。

ペルトン水車

・・小水力発電の仕組みとは、どういうものですか?
  この小水力発電の導入には、洲本市と龍谷大学など3つの大学が共同してすすめる域学連携事業の助けも借りました。まず、昨年の12月、大学チームと集落の現地調査を行いました。さらに、今年1月に2回目の調査を実施。調査の結果をふまえて、いろいろな型がある小水力発電機のなかでも、山あいの地形を有効に利用したペルトン水車というものを設置することに決定しました。集落内には竹原川から水をひいた農業用水路が通っており、その水流の一部を水車につなげた管に流します。管は、山の斜面にはわせてあり、この斜面の落差を利用し、斜面より下にある水車内に水を一気に送り込みます。この水の流れで勢いよく羽根車が回り、その動力で発電するという仕組みです。今年の3月に、導入予定の水車でデモンストレーションを行い、無事に成功。水車に付けられた電球は小さいながらも、しっかりと輝きました。

・・小水力発電を導入するうえでの難しさとは?
 
川の中に設置するというのは、実はいろいろなことを考えないといけないんです。この地域では、1時間あたり20mmくらいの大雨が降り、水かさが増すことがあるんですが、その度に撤去しなければらない、なんてことにならないよう、しっかりしたものを設置しなければなりません。導入する水車は、完成品が最初からあるわけではなく、現地調査の結果をふまえ、そこから、設計して作ってもらっています。機械が完成した後にも、電線を引っ張っていく作業がありますし、まだまだこれから。小水力発電の導入には、設置する場所の地形や気候を考えないといけないので、そこが難しいところです。

・・これからの展望は?
 
この水車で発電できるのは、1時間あたり250W程度。250Wでは、LEDの電球はついてもドライヤーは使えないんです。もちろん、水量を増やす施工などをしたら発電量を増やすことはできますが、今は発電できる電力は決まっています。なので、これから蓄電装置なども取り付けていき、ある程度の大きさの電力が使えるようにしていきたいです。東日本大震災の時にも、「長い停電の末に、やっと自宅に明かりがついた時には、ほっとした」という話を聞きました。発電と蓄電がうまくいけば、集落の家に明かりを届けることもできるでしょうし、ゆくゆくは、電動のバイクを走らせてみたり、電動のはさみを使ってこの地域の農産物である仏花の収穫をしてみたりしたいです。

あわじ花山水の見事なアジサイ

  小雨の降るこの日は、4千株のアジサイが雨粒を光らせ、とりわけ華やかに花開いていました。「あわじ花へんろ」の一カ所にも登録されているこの「あわじ花山水」は、町内会のもう一人のメンバー、水田さんが淡路の別の地域から株をもらい受けたり、苗木を購入したりして、ここまでに丹精してきたのだそうです。この季節には、アジサイ、秋にはコスモスやシイタケ狩りをしに、多くの人がやって来ます。

 水車のデモンストレーション

 さらに、水車の導入に際しては、市役所の方や、ほかの地域の団体さん、龍谷大学や九州大学などの学生さんも来てくれるようになったのだとか。 「以前は、他の地域との交流も少ない閑散とした集落だったんですが、今はいろいろな人が来てくれるようになり、集落の年いった人も、若い人と話したら、元気が出るって言ってくれています」と、太田さんは笑顔で語ります。

 また、今まで一度も干上がったことがないという、竹原川の豊かで清らかな水流には、夏の夜には蛍も見られるそうで、この水資源を生かして今、試験的にワサビの栽培にも取り組むなど、新たな挑戦は続きます。そうした挑戦を重ねる理由を聞くと、「中山間地域を守っていくには、やっぱり人手が必要です。自分たちにできることをいろいろして、いずれは若い人に移り住んできてほしいんです。それが最終目標です」との答えが返ってきました。今回「ここを訪れてみたい!」と、私をこの地に運んでくれたのは、千草竹原の美しい景観と、その美しい集落を次の世代へつなげていくために力を注ぐ、太田さん、水田さんの熱意だったのかもしれません。この春灯った小さな光は、ひとつの希望の光。これからいろいろと姿を変えながら、この川を舞う蛍の光のように、やさしくこの地の未来を照らしていくことでしょう。(清水)


千草竹原集落コミュニティ https://ja-jp.facebook.com/tikusatakehara

◆「エネルギー自立のむら」認定集落の公募について◆
災害時等に利用する集落拠点に、再生可能エネルギーを活用した非常用電源を導入することにより、エネルギーの自立性向上を目指す集落を「エネルギー自立のむら」として認定します。

認定した集落による非常用電源の導入に対しては、補助及び無利子貸付による支援を行います。
(補助や貸付の対象は、別途定める要件に合致した事業となります。)
※認定集落の公募要領については、こちらをご覧ください。
「エネルギー自立のむら」認定集落の公募要領(PDF:448KB)
1.申請者
集落拠点に非常用電源を導入する住民団体(自治会等)
※当該団体が法人格をもたない任意団体の場合は、団体としての規約等を定めていただく必要があります。
申請にあたっては、集落内で十分な検討を行い、合意形成を得ておくことが前提となります。
2.認定要件
以下の要件を満たす集落を「エネルギー自立のむら」として認定し、各種支援施策を講じるとともに、非常用電源の導入が完了した集落に対し、県から認定証を交付します。


○認定要件
集落拠点に、3の要件を満たす非常用電源(再生可能エネルギー発電設備、蓄電池)をおおむね3年以内に導入する集落、または、導入済みである集落を「エネルギー自立のむら」として認定します。(ただし、特段の事情がないにも関わらず、当初予定通りに導入されない場合は、認定を取り消します。)
1 対象となる集落
県内の多自然地域に所在するおおむね50世帯未満の集落
※おおむね10年以内に50世帯未満となる見込みの集落を含みます。
2 非常用電源を導入する集落拠点
1.市町が指定した避難所となる施設(集会所、公民館、体育館等)
2.集落内の合意に基づき避難所に準じる施設として活用する施設
※公共施設、民間施設を問いません。
3 非常用電源の要件
(1) 再生可能エネルギー発電設備と蓄電池の両方を導入する場合
1.再生可能エネルギー発電設備
ア 4kW以上(※)の定格出力を備えていること
イ 停電時に備えた特定の電気機器への配線切替設定や、停電時に使用可能な自立運転コンセントの設置等により、発電した電力を用いて、停電時に必要最低限の電気機器が使用可能になっていること。さらに、停電時の作業手順が明示されたマニュアル等が整備されていること(※)4kWの太陽光パネルの設置に必要な屋根面積は約25~40m2とされています。
2.蓄電池
ア 4kWh以上の蓄電容量を備えていること
イ 停電時にも、再生可能エネルギー発電設備から充電可能なものであること。さらに、停電時の作業手順が明示されたマニュアル等が整備されていること
(2) 再生可能エネルギー発電設備のみを導入する場合
上記(1)1.の要件に加え、おおむね60%以上の設備利用率が見込まれる発電設備を導入すること
(3) 既設の再生可能エネルギー発電設備に加えて、蓄電池を導入する場合
既設の再生可能エネルギー発電設備が、上記(1)1.の要件を満たす場合、または設備改修により要件が満たされる場合に、上記(1)2.の要件を満たす蓄電池を導入すること


3.募集期間
1次募集:平成26年7月31日(木曜日)まで
※2次募集以降については検討中
4.提出書類
正本1部、副本1部の計2部を提出してください。
(1)平成26年度「エネルギー自立のむら」認定申請書
(2)申請者の概要
(ア)法人の場合
定款の写し及び登記事項証明書(履歴事項全部証明書)またはこれに代わるもの
(イ)法人格をもたない任意団体の場合
規約・会則に加え、当該申請内容について集落の合意形成が得られていることを確認できる書類
(自治会の議事録等)
(3)集落の位置図(様式任意)
(4)集落拠点施設の概要(施設の概要が確認できる書類、位置図、平面図、写真)
(5)集落拠点施設の所有者を確認できる書類(登記事項証明書〈全部事項証明書〉)、固定資産税納税通知書の写し、固定資産評価証明書等)
申請者が集落拠点施設の所有者と異なる場合は、所有者による使用承諾書が必要となります。
(6)集落拠点施設の位置づけを確認できる書類(市町防災計画等の写し、集落内の合意を確認できる自治会の議事録等)
(7)非常用電源システムの概略設計図(平常時及び停電時の電力供給の流れがわかるもの)

5.書類提出先
〒650-8567 神戸市中央区下山手通5丁目10-1
兵庫県企画県民部エネルギー対策課エネルギー対策班
TEL:078-362-3294 FAX:078-362-4479
E-MAIL: energy@pref.hyogo.lg.jp
6.提出方法
持参又は郵送
7.その他
認定後、非常用電源の導入状況や活用状況について報告を求めることがあるほか、必要に応じて現地調査を行うことがあります。
お問い合わせ
部署名:企画県民部エネルギー対策課エネルギー対策班
電話:078-362-3294
FAX:078-362-4479
Eメール: energy@pref.hyogo.lg.jp

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お問い合わせ

部署名:企画県民部 広報戦略課

電話:078-362-3016

FAX:078-362-3903

Eメール:kaigaikouhou@pref.hyogo.lg.jp