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更新日:2014年10月16日

片平 深雪 さん(一般社団法人ROOT) 篠山市

 片平深雪さん

 元気な地域づくりの担い手を直撃インタビュー!キラリと光る活動や人柄をご紹介します。

 通りに面した切妻造の三角屋根が美しい調和をなし、ここにしかない城下町風情を醸し出す篠山市河原町妻入り商家群。その一角にある古民家を地域の人たちが集まる交流拠点として活用しながら、篠山の“本物”を伝え継ごうと日々、奔走するのが、女性二人で共同代表を務める「一般社団法人ROOT」です。共同代表でディレクターの片平深雪さんにお話を聞きました。

“本物”を掘る、継ぐ

切妻屋根が美しい篠山市河原町

ここに来るといつもなぜかほっとする―。私にとって篠山の城下町はそんな場所の一つです。切妻屋根、白壁、木の格子戸、ガラスの門燈。江戸時代をはじめ、大正、昭和の建物がそれぞれ個性を放ちながらも、一つの街並みとして美しい景観で出迎えてくれます。同時に、いつも新しい発見にウキウキできるのも篠山の楽しみ。きっとそれは、それらの旧家がカフェや雑貨屋さんなど現役選手として、まちの“今”を担っているからかもしれません。以前から、こうした古民家の再生事業や、地域で脈々と培われてきた文化や知恵を生かし伝える活動に携わってきた片平深雪さんと谷垣友里さんが、一緒に“ROOT”という名で活動を開始したのは、一昨年のこと。「ROOT=(1)根源、基礎 (2)人の民族的・文化的・社会的な起源 (3)(豚などが)鼻で地面を掘って探す」。そんな意味をさらりとまとってかじをきったROOTの活動を訪ねて、拠点「ささやまな家」の戸をたたきました。




 辻の突き当たりに「ささやまな家」

・・こちらの「ささやまな家」。すごく風情のある建物ですね。
 実は、ROOTの活動はこの建物を借りることから始まったと言えるかもしれません。少しさかのぼりますが、この建物は取り壊される予定でした。しかし「辻の突き当たりに位置するので、もし空き地になったら街並みとしての損失が大きい」という市民の声が上がり、その結果、市民ボランティアの手によって再生された、地元にとって特別な建物なんです。その後、2008年から2年間は、地元と観光客の交流拠点・まちづくり交流拠点、カフェとして運営されましたが、周囲に賑わいもでき、一定の役目を果たしたということで、再び空き家になっていました。「市民の集う地域交流の場に再びできないか」と地元の方々からお話を頂いた時は、まだチームを結成する前のことでした。私も谷垣もやりたい事が共通していたこともあって、このタイミングで一緒にやろうかと。何となく、ゆるやかに始まったんです。

古民家再生に関する貴重な記録が本に

・・具体的には、どのような活動をされていますか。
 目に見えない部分も含めて、土地が長い時間をかけて育んだ暮らしに着目し、それらをツアープログラムや体験型プログラムなどへ昇華させて提供しています。現在は3つの活動があります。まず、旅行部門。丹波地域をフィールドとして少人数で付加価値の高いプログラム、たとえば農村エリアの普段の日常や伝統文化を感じられるプログラムを提供しています。出版編集部門では、既存出版社では本になりにくい、現在進行形のプロジェクトの記録や地域文化の聞き書き、弊社が取り組むプロジェクトの記録などを編集発行します。今年9月に初めての書籍となる、丹波・篠山地域での古民家再生プロジェクトを記録した本を出版しました。そして、独自のプロジェクトを行う部門。これは私たちが「おもしろい!」と思える人や技、地域資産に出合った時に化学反応が起こるごとく自然発生的に立ち上がります。今、熱くなっているのは“漆”をとおして日本を探索するプロジェクト。会津若松で実際に事業化されている「漆にまつわる職人さんの工房見学ツアー」をはじめとして、漆や漆器の価値を再発見しようとする試みが日本各地で行われています。たとえば、兵庫県でいえば朝来市で進められている活動が興味深いです。朝来市の竹田地区にかつて存在した“竹田塗り”の復元を目指す人たちに着目し、漆の生産地だった京都府の夜久野町とのつながりなどを掘り進めています。


 ツアーではいり黒豆づくりの体験も

・・「本物の場所で、いまここでしかできない体験を」とありますが、“本物”とはどのようなものだと考えますか。
 たとえば、博物館で“お祭り”の展示があるとします。おみこしなど展示物は本物でも、場所は違いますよね。それと同じで、手仕事の講座をするときに、その技を持つ講師のおばあちゃんをどこかの会場に招いて開催するのも一つのやり方ではあると思いますが、おばあちゃんが普段その手仕事をしている場所、つまりご自宅で習えないかな、と。“体験”だけではなく、その技が紡がれてきた“場”の雰囲気もあわせて表現することで、“本物”に触れてもらえるのではと思うんです。そういう意味では活動拠点の“ささやまの家”も、何の変哲もない昭和初期の建物のようですけど、町の皆さんの思い出が詰まっていて「本物だなぁ」と感じます。この建物を別の新しい建物にして、同じ活動をしても伝えきれないことが出てくるのではないでしょうか。実は、そういった“本物”の場所はどんどんなくなっていて、近所でも、景観保全の規制がかからない地域では、ここ数か月で3軒の家が解体されました。そうした状況を食い止め、本物の場所を伝え続けながら、使い続けていく方法を探っているところです。

・・興味深いプロジェクトが多いですが、篠山の特にどのようなところに惹かれるのでしょうか。
 
私は北海道の札幌市出身なんですが、学生時代、修学旅行で京都の本能寺を訪れた時「ここに“本物”があったんだ」と興奮した覚えがあります。そんな風に、知識と本物の距離が縮まった時の衝撃は、私の中でまさに最大瞬間風速の風が吹くようなもの(笑)。そして、篠山には私が心惹かれるような、歴史が古く、知らないものがたくさんあります。おじいちゃんたちの会話には、「うちは14代目」「うちとこは16代目」といった内容が普通に出てくる。村の単位などが江戸時代と変わらないから、地域の歴史を少しさかのぼると室町時代までいく。地元・北海道では100年ほどの近代史に囲まれて暮らしていたので、本当に興味深いと感じました。

・・これからを見据えて今、力を入れていることはありますか?
 ワークショップやまち歩きなどを発展させ事業化することで、旅行商品としてバージョンアップできないかと模索しています。特に海外からの観光客は全国的にも増えていますが、この篠山は広く世界には知られていません。たとえば、京都から城崎までのルートの中に、どうにか丹波・篠山をつなげられないか、と。その下地づくりの一環として、通訳案内士、外国人向けの旅行会社などを対象にした研修やモニターツアーを開催して、この地域への理解を深めてもらい、旅行商品や体験プログラムを作ってもらう方向につなげていきたいと思います。県の「丹波ファン」拡大チャレンジ事業を活用し、今年中には研修やモニターツアーへの参加募集が始められるよう、準備を進めているところです。また、私自身、総合旅行業務取扱管理者の資格を取得していますが、二人とも旅行業界にいたわけではないので、たとえば、有馬温泉の旅館協同組合さんなどともつながりを深めながら、突破口を探っているところです。


大人の農場見学サイクリング黒豆編

 「先日、丹波市山南町にある日本で3つしかない檜皮(ひわだ)ぶき専門の会社に行ってきたんです。おののような刃物で材を打ち込むんですよ」「そう。竹くぎを口に20本ほど入れてね」。片平さんの話に谷垣さんが加わり、二人の会話は徐々に熱を帯びていきます。たいてい「同世代の女友だちとは話がかみ合わない」という二人の視点は、確かにマニアック。でも、“古民家”も“漆”も“檜皮ぶき”も、二人がこれまで見初めたものは、その場所でしか存在し得ない“本物”だからこそ、伝わってくる熱があります。

 ただ“本物”はなかなか見えないもの。地元の人にとっては“当たり前”の事が多いからです。感度良好なアンテナと、軽やかな初めの一歩、そして丁寧でどこまでも深い探求。これら3つの要素が掛け算されて初めて、“本物”が誰にでも見える形にあぶり出されるのだと感じました。そして、そんな二人を突き動かすのは、静かに消滅しつつある“本物”を、次の世代に継がなければという「ひとりよがりな“使命感”」と、片平さんは笑顔で即答。私と同世代の二人の使命感にどこか共感を覚えながら、この先どんな“本物”が二人によって視覚化されるのだろうと、すでに次のウキウキを期待して「ささやまな家」を後にしました。(米田)


一般社団法人 ROOT
〒669-2325
兵庫県篠山市河原町125番地 ささやまな家
電話&FAX (079)552-3988
HP http://rootsy.jp/



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秋風香る丹波地域は、「音楽あり!紅葉あり!おいしいものあり!」で、まさに今、お越しいただくのにぴったりの季節。丹波路にお誘いするおでかけ情報を二つお届けします♪

☆その1☆ 丹波の街角で音楽を楽しみませんか♪
 “シューベルトの仲間たち”と名付けられた国際音楽祭「シューベルティアーデたんば2014」が丹波市、篠山市で開催されています。今年は開催20回目の記念すべき年。音楽あふれる秋の丹波をどうぞ、お楽しみください。

【街角コンサート】
◆ 篠山 ~二十年目の街角~
日時:11月1日(土曜日)14時00分~16時00分 会場:春日神社 出演:テノール 畑儀文、ピアノ 井本英子
◆ 丹南 ~楽・シューベルト・楽~
日時:11月1日(土曜日) 18時30分~20時00分 
会場:篠山市立図書館 出演:テノール 畑儀文、ピアノ 城村奈都子 他
◆ 氷上 ~氷上町水と杜ファミリーコンサート~
日時:11月2日(日曜日)14時00分~15時30分 会場:幸世交流施設 出演:テノール 畑儀文、ソプラノ 大槻朱里、チェロ 成川昭代 他

【ファイナルコンサート】 シューベルト・ガラコンサート~二十(はたち)の祝祭~
日時 : 11月9日(日曜日)14時00分~
会場 : 丹波の森公苑ホール
料金: 大人 2500円(当日3000円)、中・高校生 1000円(当日1500円) *小学生 無料(要整理券)
曲目: シューベルト作曲-ピアノ五重奏曲「ます」よりD667、ヴァイオリンソナタ ニ長調 D384、四手のためのピアノソナタ 他
出演: テノール 畑儀文、ピアノ ティルマン・クレーマー、ピアノ 久元祐子、ピアノ 城村奈都子
  ヴァイオリン ニツァン・バルタナ、ヴィオラ 中島悦子、チェロ 成川昭代、コントラバス 長谷川順子

【問い合わせ】 
丹波の森国際音楽祭シューベルティアーデたんば実行委員会事務局
〒669-3309 兵庫県丹波市柏原町柏原5600
(公財)兵庫丹波の森協会 丹波の森公苑文化振興部内
TEL:(0795)72-5170 FAX:(0795)72-5164
詳しくはこちらのHPまで http://www.tanba-mori.or.jp/shubertiade/


☆その2☆ 丹波周遊「もみじバス」で秋の丹波を感じに来ませんか?
 11月第3~4週目の土日限定で、丹波市内を周遊する「もみじバス」を運行します!ぜひ、電車で丹波にお越し下さい。

1.実施期間:平成26年11月15日、16日、22日、23日
2.周遊コース:柏原駅-高山寺-円通寺-道の駅あおがき-高源寺-岩瀧寺-柏原駅
3.料金:一日乗車券 ◆大人(中学生以上)500円 ◆小人(小学生)250円 ◆小学生未満無料
4.問い合わせ先:(株)関西旅行社 TEL:0795-72-0325
5.受付場所:JR福知山線柏原駅構内特設受付
6.運行時間:9時15分~17時の間運行する。ただし、受付は14時10分までとする。
7.その他:添乗員スタッフは同行しません。事前申込みは不要です。

イベント企画:たんば鉄道イベント実行委員会(丹波県民局、丹波市、JR西日本福知山支社、丹波市商工会及び丹波市観光協会)

お問い合わせ

部署名:企画県民部 広報戦略課

電話:078-362-3016

FAX:078-362-3903

Eメール:kaigaikouhou@pref.hyogo.lg.jp