ホーム > 県政情報・統計(県政情報) > 広報 > 広報専門員情報 > 「ひょうご☆キラリすと」Vol.35 枝光 宏征さん(チーム御前浜・香櫨園浜 里浜づくり)西宮市

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更新日:2015年2月26日

枝光 宏征さん(NPO法人 チーム御前浜・香櫨園浜 里浜づくり)西宮市

 枝光宏征さん

 元気な地域づくりの担い手を直撃インタビュー!キラリと光る活動や人柄をご紹介します。
 阪神間で唯一の自然浜である西宮市の御前浜・香櫨園浜。干潟には渡り鳥が飛来し、多くの生き物が生息します。国指定史跡の西宮砲台がたたずむこの浜は、かつて白砂青松を誇る海水浴場としてにぎわいを見せました。ところが高度経済成長期に水質汚濁から遊泳禁止になり、いつしか忘れられた存在に。「もう一度思い出の浜を甦らせよう」。プロジェクトが始まったのは10年ほど前のことです。現在、その活動の中心となるのが、「NPO法人 チーム御前浜・香櫨園浜 里浜づくり」の皆さん。事務局長の枝光宏征さんにお話を聞くため、浜へと向かいました

チームで浜を守る

落ち葉の清掃

 西宮市御前浜・香櫨園浜は、桜の名所、夙川の河川敷から海辺方面へ歩いたところにあります。日曜の晴れた朝、冷たい浜風をものともせず、浜辺にはさまざまな人たちが集っていました。トレーニングに励む少年野球チーム、砂遊びする家族連れ、犬を散歩中のご近所さん-。そのすぐそばには、黙々と草取りやごみ拾いに精を出す人たちの姿がありました。毎週日曜の「NPO法人 チーム御前浜・香櫨園浜 里浜づくり」有志によって行われる“にこにこビーチクリーニング”。この日も、90ℓごみ袋18袋分のごみや雑草が取り除かれました。活動後には、浜辺で“お疲れさん会”を開くのが、何よりの楽しみ。「活動でいい汗かいて足腰も鍛えられて仲間もできて、良いことばかり」「自然環境、歴史資源。地元にこんな“宝”があるとは知らなかった」「昔、この辺りの海でヨットの選手権に出た。海への恩返し」「子どもが小さい頃、釣り堀に来た思い出があって・・」。インタビュー開始直後から、十人十色の浜への思いがあふれ出てきました。


草刈り前後で景色が変る

・・毎週、浜辺の手入れをされているんですね。
 
メンバーの中には漂着ごみや投棄ごみの回収作業を日課にしている人もいます。日々の活動を含めて昨年1年間で回収したごみの量は45ℓごみ袋552袋、90ℓごみ袋961袋にもなりました。実は、厄介なのが炭。この浜はバーベキューが禁止されていないので多くの人でにぎわうのですが、中には炭を砂浜に残して帰る人たちがいる。炭は決して分解して自然に還ることはありません。その結果、砂浜が黒ずみ、生態系にも悪影響を及ぼすんです。環境学習で訪れた子どもたちには「お家で伝えてね」との言葉も添えて、一緒に炭拾いをします。
 ほんの10年前は、この浜は草ぼうぼうでごみだらけ。「危ない、汚い、近寄るな」と子どもに言い聞かせるほど荒れていました。ですから、清掃などをしているとよく「以前とは見違えるように広くなりましたね」と感謝やねぎらいの言葉をかけてもらいます。後日、お手伝いに来てくれた女子大生もいました。

 クルーズ船で海から浜を見る

・・浜辺の手入れ以外にはどんな活動を?
 「まもる、つかう、そだてる」
という3つの柱で活動をしています。砂浜再生など「まもる」活動を行った上で、浜を「つかう」ことが大切だと考え、浜への理解と関心を高め、新しい楽しみ方を創造する活動をしています。たとえば、2007年から毎年一回開催される「浜辺ひろっぱフェスタ」。昨年も、地元の中学校などによるコンサートや海から浜辺を見てもらう親子クルージングなどを通して、1500人もの来場者に浜の魅力を知ってもらうことができました。また、地元の小学校で3年生への環境学習出前講座やひょうご環境創造協会の助成を活用した親子向けの体験型環境学習など、浜の貴重な自然を活用した環境学習にも力を入れています。そして「そだてる」活動は、情報発信やネットワークづくりを担当。メンバーの個性と強みを生かして、まさに“チーム”で活動しています。

・・「NPO法人 チーム御前浜・香櫨園浜 里浜づくり」が活動を始めた背景は何だったのですか。
 
話は1965年にさかのぼります。この年、産業排水・生活排水による汚染が進み、遊泳禁止となったんです。それならいっそ、浜を埋め立てて石油コンビナートに、という話が持ち上がりました。ところが、この地域は酒造りが盛んです。酒造りに欠かせない宮水の質が変わることへの懸念などから、住民の反対運動が起こりました。そうした市民の声もあってか、9分9厘まで固まっていた決定が覆されるという結果となりました。それから時を経て「ただ守った、残しただけで荒れ地のままでは意味がない」と、浜を管理する県尼崎港管理事務所や市民が一体となって勉強会「なぎさゼミナール」がスタート。浜の未来や課題などを熱く議論しました。これが活動の原点です。同時に「理論ばかりではなく、日々のことを実行していく必要もあるのではないか」。そんな声に押されて、2008年に「チーム御前浜・香櫨園浜 里浜づくり」が発足し、活動を始めました。

 西宮砲台前でコンサート

・・これからどのように活動を続けていきたいですか。
 
昨年3月、「西宮砲台を含む御前浜」が文化庁の重要名勝地に指定されました。一時は「西宮砲台、荒れ放題」と言われていたのがうそのようです。これも日々の活動の成果という声もいただきますし、それがまた活動への励みにもなっています。一方で、今後の活動への懸念もあります。メンバーのほとんどが65歳以上。若いメンバーを増やすにはどうしたらよいか。たとえば、犬の散歩ついでに何か一つ行動してもらえるような工夫はできないか。そのために広報をどうしていったらよいのか。「今、浜は最高の状態」と感じながら私たちは活動していますが、手入れをしなければあっという間にまた荒れてしまうと恐れています。この“地域の宝”をより良い形で次世代につないでいくために、チームで知恵を出し合いながら考えていきたいと思います。


 凧揚げに夢中!

 「風に向かって走れ―!」。里浜づくりメンバーの言葉を合図に、子どもたちが一斉に砂浜を駆け出しました。再び訪れたこの日は、西宮市立香櫨園小学校の3年生を対象とした環境体験学習の日。今年度3回目となる授業は、待ちに待った“浜での凧(たこ)揚げ”です。あいにく風がなく、空高く揚げることに四苦八苦。走ることで半ば強制的に風をつかむしかありませんが、子どもたちはへこたれません!走って走って走りまくる子、一人黙々と揚げ方を研究する子、メンバーに何度も質問する子、凧揚げリレー大会を始める一団、凧揚げから水切りに種目変更する一団(笑)。見渡すと、浜と海を舞台に140人の子どもたちが輝いていました。1,2学期には野鳥や生き物の観察をしたそうで、「干潟の石の下にシオマネキというカニがびっしり!卵を抱えたお母さんガニもいて感動でした。それに10人以上の女子が、初めてカニに触ることができたんですよ。私たち教師が学ばせてもらうことも多いんです」と、先生は表情を緩めました。

 私は、この子どもたちを心からうらやましいと感じます。なぜなら30年前、私の世代が彼らの年齢の頃には「危ない、汚い、近寄るな」と教えられた浜を、今は、思う存分楽しむことができるからです。そして彼らが親世代となる30年後。どんな御前浜・香櫨園浜が残されているのでしょうか。最後に、メンバーに問いかけました。「開かれた浜であって欲しい」「魚がすんでいて欲しい」「“今”の姿をありのままとどめていて欲しい」。願いは少しずつ異なりますが、一つの思いだけは同じです。「みんなに愛され、みんなの故郷であって欲しい」。浜に親しんだ記憶を持つ子どもたちは、きっとすでにチームの一員。これからも御前浜・香櫨園浜は“世代を超えたチーム”で守り継がれていくことでしょう。(米田)


◇チーム御前浜・香櫨園浜 里浜づくり◇
〒662-0933 西宮市西波止町1-2 マリンスクエアM12号
TEL:090-6601-8448 FAX:0798-35-9634
詳しくは http://www.omaehama.org/satohama/


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◆ひょうご環境保全創造活動助成 募集のご案内◆
 健全で豊かな自然環境を保全し、創造する活動などを支援するため、(公財)ひょうご環境創造協会では、活動経費の一部を助成する制度を設けています。現在、申請を募集中です。

【助成対象期間】
 助成の対象となる活動の実施期間は平成27年4月1日から平成28年3月31日までとします。複数年度にまたがる事業を計画する場合でも、当該年度に行う事業のみを申請書に記入し、毎年度申請していただきます。

【助成の対象となる団体】
助成金の交付の対象となる団体は、次の条件をすべて満たす団体です。
1.県内に活動の本拠を有すること。
2.活動区域が主に県内であること。
3.会則をもち、団体の代表者が決まっているなど、活動を適正に行える組織が確立していること。
以上の条件を満たしていても、行政と密接な関係にある団体などは対象外です。

【助成の種類と金額、対象となる活動】
 助成金の交付の対象となる活動は、県内において取り組まれ、または取り組もうとされている環境の保全と創造に関する活動で、平成27年度の募集は次に挙げるものです。
 なお、金額はその活動に要する費用、申し込み団体の予算額、今後の活動計画などを参考にして、ひょうご環境保全創造活動助成選考委員会で審査のうえ、決定されます。必ずしもご希望どおりの額が助成されるとは限らないことをご承知ください。

◇スタートアップ支援助成(1団体につき2回まで)20万円を上限として助成
県内で環境保全創造活動を行う団体を立ち上げようとするもの、および団体を立ち上げてから2年未満の団体がその団体を維持運営するための活動および実践的活動。

◇環境保全創造事業助成(1団体につき3回まで)30万円を上限として助成
県内で概ね2年以上継続して環境保全創造活動を行っている団体の実践的活動。
団体としての発足が2年未満でも、グループやその前の団体等での環境に関する活動実績が2年以上ある団体については対象になります。助成は当協会の予算の範囲内で行うため、全体の応募件数によっては、助成の用件を満たす団体・活動であっても必ずしも助成の対象とはならないことをご承知ください。

【応募受付期間】 平成27年2月23日(月曜日)~3月13日(金曜日) *必着
 申込書は必ず期間内に提出してください。受付は郵送または直接持参のみとしFAX、Eメールでの受け付けはお受けしません。(持参の場合は、事前連絡の上お越し下さい)。結果については採用、不採用に関わらず6月末までに文書で通知します。

【応募方法】
 募集案内をご覧のうえ、所定の申請書類を当協会に提出してください。募集案内・申請書類様式は協会HPよりダウンロードできます。なお、募集案内・申請書類(印刷板)が必要な方にはお送りします。下記の問い合わせ・申し込み先にお申し出ください。

その他、対象経費や各種注意事項など必ず(公財)ひょうご環境創造協会HPをご確認のうえ、ご応募ください。

【問い合わせ・申し込み先】
〒654-0037
神戸市須磨区行平町3丁目1-18
(公財)ひょうご環境創造協会環境創造部環境創造課
TEL:078-735-4100 FAX:078-735-7222

詳しくはこちらの協会HPまで→ http://www.eco-hyogo.jp/

お問い合わせ

部署名:企画県民部 広報戦略課

電話:078-362-3016

FAX:078-362-3903

Eメール:kaigaikouhou@pref.hyogo.lg.jp