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更新日:2015年3月27日

大石 可久也さん&鉦子さん(NPO法人淡路大磯アート山を創る会) 淡路市

 大石可久也さん鉦子さん

 元気な地域づくりの担い手を直撃インタビュー!キラリと光る活動や人柄をご紹介します。
 淡路島では今、淡路花博2015花みどりフェアが開催中です。主な会場のひとつに淡路夢舞台がありますが、そのすぐ隣の山中に、ユニークな美術館がたたずんでいます。その名は「アート山大石可久也美術館」。自然のなかで息づくその姿は“生きている美術館”と呼ばれ、2004年の開館以来人々をひきつけてきました。今回、この美術館を運営するNPO法人淡路大磯アート山を創る会理事長で洋画家の大石可久也さん、鉦子さん夫妻を訪ねました。

生きる喜び感じて

美術館メインギャラリー入り口

 白い壁、石造りの柱、眼下に見下ろす青い海-白と青のコントラストがまぶしいここは、まるで地中海。「カラン、コロン」と、風がウィンドチャイムを鳴らし、心地よい音色に乗って山肌を通り抜けます。美術館の敷地のなかでは、いたるところにオブジェや塔、石造りのアーチがお目見えです。石畳を進む度に、自然とアート空間が一体となったオリジナルの世界に引き込まれていくのが分かります。はじめにお会いしたのは鉦子さん。「大石には会われましたか」と、ご主人への気遣いに丁寧な人柄がにじみ出ます。今年91歳になる可久也さんは、というと…いらっしゃいました、ストーブに薪をくべ火をおこしているところでした。

山の斜面にオブジェが点在する

・・「アート山大石可久也美術館」とは、一体どんなところですか?
 
私たちは美術館ができる前からこの近くに自宅をかまえていたんですが、20年前の阪神・淡路大震災で自宅に保管していた絵画が壊れたりしたことから、絵を飾るギャラリーを建てることになりました。ただ建物を建てるということではなく、美しい山と海と緑の中に自然とアートが一体となる空間創りを目指し、まずは雑木林の草刈りから始まり、建物の内装・外装など、あらゆる部分を多くのボランティアのみなさんの協力のもと、自分たちの手で創ってきました。ギャラリーや森の中の塔、オブジェに至るまで、このアート山の芸術空間そのものが「アート山大石可久也美術館」なんです。池や小屋、陶芸窯なども増え、アート山は刻々と変化し続けています。


 「アートと遊ぼう」でのワークショップ

・・NPO法人淡路大磯アート山を創る会の活動を教えてください。
 
自分たちの作品を展示する以外にも、たくさんの催しを行っています。陶芸家や写真家の展覧会をしたり、講演会やコンサートを開いたりしています。近くの住民と一緒に大磯海岸や周辺の山の清掃活動もしてきました。定期的に行っているものとしては、野菜や手作りパンなどのお店、さらにはガレージセールなども出す「アート山・楽市楽座」の開催や、だれでも気軽に写生や工作などの創作活動ができる「アートと遊ぶ会(毎月第3土曜)」などのワークショップも行っています。美術館が出来たての頃も、おもしろい空間だったと思いますが、今はさらに“熟成”してきたように思います。創りたいという”いろんな人の思いが麹(こうじ)になって熟成してきた、そんな感じがします。

メインギャラリー

・・どういう風に、絵画やアート創りは始まるんですか?
 自然や造形物が発する波長をこちらの受信機がキャッチした瞬間に「これを描こう、こんなものを創ろう」
ってなるんだと思います。「何描いていいか分からん」という質問を受けたことがありますが、大石可久也は「そんなん足の裏でもあるがな」と答えました。人間は、2つのレンズを持っていると思います。単にものを見る“目のレンズ”と、心が入った時に動く“心のレンズ”です。足の裏でも、1本の鉈(なた)にしても、見るレンズによっては、絵にしていけるのですね。遊び心を開発したり、好奇心を持ったりすることもアート創りにつながることでしょう。


 自然の中にあるアート山

・・自然の中というこの環境を、どのように感じておられますか。
 
便利で快適な都会暮らしとはちがい、ここでの生活は何かと手仕事も多いのですが、自然の中で“アリの視線”で暮らすことで、小さな発見、小さな手仕事のひとつひとつに喜びを感じられるんです。人間も、虫の触覚のようなさまざまな感覚を感じとるアンテナのようなものを持っていると思うのですが、都会暮らしに疲れてくると、膜に覆われたように、うまく触覚を動かせなくなるような気がします。人は暮らし方だと言われますが、このアート山で暮らしていると、自然が発する「見てくれ」という呼びかけを、自分の触覚でよくキャッチできるようになるんだと思います。


 可久也さんが収集・創作したオブジェ

・・可久也さんは75歳でアート山の構想を抱かれたそうですが、その熱意は、どこからくるんでしょう?
幼い頃から絵ばかり描いている少年でした。戦争から戻ってきて小学校の教員として働きながら絵を描いていましたが、40歳で退路を断ち画家に転身しました。75歳を過ぎた以降も、みんなで楽しくアート山を創ってきましたが、創ることは、生きる喜び」なんです。自分たちには何か特別な信仰はありませんが、強いて言えば、宇宙の創造主たるものを「美の女神」と称して信じています。この柱や床、オブジェひとつにしても、「自然と調和した美しさ」を感じるものを選んだり創ったりしています。きっと美の女神が、自分たち2人が人生をかけて「美」を貫くことができるか見ていると思うんです。

 

ワークショップで撮った写真作品

 この日、花みどりフェア会期中に開催されるワークショップ「ケータイでゲージツ写真を撮ろう!」の講師、桑島紳二先生にその“ゲージツ写真”の撮り方を教えてもらいました。今回のお題は、アート山。「例えば、このアート山に来て、どう思った?」と桑島先生。「山の傾斜に立つ感じがおもしろく・・」と返答すると「そう。まずは被写体に心動かされた部分を、“言語化”してみて、それを写そうとするとよい」とのこと。なるほど、言語化するとは新しい気づきでした。さらに、その傾斜をうまく切り取れなくて苦労をしていると、「風景では、人が入った方がサイズ感が伝わることもある」ということで撮れた1枚がこちら(右)です。

大石可久也さん&鉦子さん夫妻

 取材の最後に鉦子さんが、こう付け加えられました。「(大石は)91歳になり、頭のなかが混線し、いろんなものが消えゆく自分に対して、はがゆく感じていると思います。若い時と同じスピードで動けることが全てではなく減速したっていい、与えられた健康に、人の助けに、感謝をしていきたいですね。欲得なくというと過言ですが、“美というものを中心に探し求めて一生懸命生きた人がいる”-アート山に来てくださる方へ、そういうことが伝わったらうれしいです」と。生きる喜び感じてともに創り続ける可久也さん、鉦子さんの生き方こそが、このアート山の美しさをつむぎ出しているのだと感じます。 山を出る時には、どこか海外旅行から帰ってきたような気分になっていました。みなさんのお話に、おもてなしの心に、アートに、自然に触れて、五感からエネルギーをチャージさせてもらっていたようです。「創ることは楽しいことなんだ。どこかにしまい込んだ心のレンズを引っ張り出し、感性の触覚をめいっぱいに張って、さぁ創ろう」。(清水) 


◇アート山大石可久也美術館◇
〒656-2301
兵庫県淡路市楠本2159番地
Tel: 0799-74-5565
HP:http://www.eonet.ne.jp/~artyama/index.htm
Mail:artyama@leto.eonet.ne.jp

アート山大石可久也美術館主催の、淡路花博2015記念事業を2つお知らせします

その① 「アート山のワークショップ」
  ●4/5(日)森のおままごと 
指導:イノウエカオリ
   アート山の中を散歩して木の実や花や種を拾ってオブジェを作ります。 
  ●5/3(日)ケータイでゲージツ写真を撮ろう! 指導:桑島紳二
   いい写真を撮るにはカメラよりも感性。アート山の魅力を一枚の写真で表現してみましょう。
  ●5/16(土)お気に入りのアクセサリー、木箱を作ろう! 指導:民芸新時代(宇治侑香、山本敦史)
   さまざまな柄の焼印を使って、革アクセサリーや木箱にオリジナル柄の絵付を行います。

その② 「第8回ゆかいな仲間たち展」
期間:4/5(日)まで
場所:兵庫県淡路市夢舞台1
淡路夢舞台 国際会議場2階回廊 ※入場無料です

さらに、アート山ではこんなイベントも開催予定です。

5/17(日) 「献花」 花士 珠寶による、献花を行います。
5/31(日) 「YURAI」 ワークショップとライブを実施します。 


詳細は美術館のホームページまたは電話・メールでお問い合わせください。

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「淡路花博2015 花みどりフェア」のお知らせ

淡路島では花・緑・暮らしの祭典「淡路花博2015花みどりフェア」を開催中です。淡路・洲本・南あわじの3つの拠点会場の加え、43の観光施設等をサテライト会場に全島を挙げて展開します。会場は100万株を超える圧巻の花々で彩られ、「食」のブランド淡路島の美味や兵庫の多彩な食が手軽に味わえるブースなどが出展されるほか、宝塚歌劇による特別企画など数々のイベントもご用意。この春は、ぜひ花の島・淡路島へ。

〔会期〕5/31(日)まで
〔会場〕3つの拠点会場
    ・淡路会場(淡路夢舞台と国営明石海峡公園エリア)
    ・洲本会場(洲本市街地、大浜海岸や三熊山・曲田山などを含めたまち一帯)
    ・南あわじ会場(淡路ファームパークイングランドの丘)
     と、観光施設等など43のサテライト会場

〔パスポートについて〕
拠点会場を含む6施設のセット入場券と、淡路島内の150施設以上のお得なクーポンがついたパスポートを発売中
大人:1,800円 4歳~中学生:500円
お問い合わせは、パスポート販売管理事務局(Tel:078-335-1173)まで
〔HP〕特設HPは、こちら
http://www.awajihanahaku2015.jp/index.html

お問い合わせ

部署名:企画県民部知事室広報課

電話:078-362-3016

FAX:078-362-3903

Eメール:kaigaikouhou@pref.hyogo.lg.jp