ホーム > 県政情報・統計(県政情報) > 広報 > 広報専門員情報 > 「ひょうご☆キラリすと」Vol.47  安田 真人さん(香美町日本語教室マルカル) 香美町

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更新日:2016年2月4日

安田 真人さん(香美町日本語教室マルカル) 香美町

香美町日本語教室マルカル 安田真人さん

 元気な地域づくりの担い手を直撃インタビュー!キラリと光る活動や人柄をご紹介します。
 豪雪地域として知られる香美町村岡区。ここに、地域に住むフィリピン人や中国人、ベトナム人に日本語を学ぶ機会を提供したり、時にはギョーザや生春巻きなど外国の料理を作りながら異文化交流を行ったりする教室があります。香美町日本語教室マルカル。アットホームな雰囲気のこの教室は、地域と外国人居住者をつなぐ交流拠点となっています。今回は、この教室の立ち上げ人のひとりで、香美町の地域おこし協力隊員でもある安田真人さんにお話を聞きました。

お互いに学び合って、知り合って

 兵庫県では今、全市町に外国人が住んでおり、その数は約10万人。東日本大震災の発生後、兵庫県国際交流協会では、地域の多文化共生の拠点であり災害時のセーフティーネットにもなりえる日本語教室を県内全市町に置くことを目標に掲げ、市町と協働して順次教室を開設しています。香美町日本語教室マルカルも、震災後にできた教室のひとつです。
 今回のキラリすと、安田真人さんは、香美町の地域おこし協力隊員として高校と地域をむすぶコーディネーターの仕事をしています。内モンゴル自治区で日本語を指導していたことのある安田さんは、この教室でもその経験を生かして日本語の指導にあたっています。今日は、月に2回の日本語教室の日。さぁ、雪の降る中、同町で働くベトナム人の生徒さんがやって来ました。


 村岡公民館での教室の様子

 ・・「マルカル」とはどんな団体ですか?
 以前は、豊岡市で日本語教室を行う団体がこの区にも出前教室に来ていたんですが、香美町にも日本語教室を置くことになり、2014年秋にこの香美町日本語教室マルカルが発足しました。ちなみに「マルカル」とは、「マルチ・カルチャー」の略なんですよ。来られる生徒さんは、例えば冬期にはスキー場に働きに行っている方などもいるので時期によっても異なりますが、10人ほどが来られています。そして、日本語の指導には「支援者」として、地域のボランティアの方にも参加してもらっています。日本語指導の経験のあるなしにかかわらず今、約10人の支援者さんがいます。10人の生徒に10人の支援者・・・マンツーマンの指導がかないますね(笑)。

 ・・香美町に住む外国人の方というのは、どんな状況なんでしょう。
 今香美町には約100人の外国人居住者がいますが、ある程度日本語が話せてこちらで仕事をしている人や、日本人男性と結婚して来日した方などいろいろな背景の方がいます。日本語のレベルもさまざまです。来日した奥さんの中には日本語があまり得意でない方もいるんですが、日本語が分からないと行政サービスもスムーズに受けられませんし、医療サービスを利用する際にも困りますよね。知らない土地にひとりというのは、不安ですし困ることもたくさんあります。教室は、確かに日本語を学ぶ場所ですが、外国の方と地域の方をつなぐ場所でもあるんです。この教室に来て地域の人と知り合いになったり、ここで困り事を気軽に相談できたりすることで、安心して暮らしてもらえたらと思っています。

 皮から作るギョーザ

・・ここでつながりができるのは、いいですね。
 実際に、ここで知り合った人同士が企画して料理教室「マルカルキッチン」なんかも行ってきました。ほとんど僕の知らないところで、開催が決まっていたりします(笑)。ここでは誰でも「こんなんしよう」と言えて、みんなで盛り上がって話が進んで行くので、いい関係が築けている証拠だと思います。これまでは、ギョーザや生春巻き、トウモロコシぜんざいなんかを作りましたが、ギョーザは中国人の方に教わって、皮から作るんですよ。昨年はベトナムの民族衣装アオザイを着て、近くの商店街の夏祭りにも初めて参加しました。こうした活動を通して、さまざまな考え方や文化に触れることができますし、それによって自分たちも元気やパワーなどいろいろなものをいただいています。

 本日の学習テーマのひとつ、てるてる坊主

 ・・授業は、どんな風に行うんですか?
 
例えば今日はまず、支援者とペアになって1週間にあった出来事をざっくばらんに話し合います。最近あった出来事だけではなく自分のことを話してもいいんです。これによって私たちも学習者さんの生活状況を知るきっかけができます。お互いに安心出来る場所があることが大事ですから。全体の場でそれぞれが出来事を発表した後、日本語学習用の教材も使って、なるべくそれぞれが学習したい内容を学びます。ちなみに、最近は漢字を学習したい生徒さんが多いですね。今日はてるてる坊主を作って、「てるてる坊主はいつ作るか」「何を願って作るものか」などを話し合い、日本語や日本の文化を学習しました。日本語を指導する上では「やさしい日本語で、短い文で教え、習ったことをくり返し確認しながらすすむ」よう心がけています。また、支援者を対象に「日本語ボランティア養成講座」を開いて指導のポイントを伝えたりもしています。はじめて日本語教育に触れる支援者がほとんどですが、それぞれできることを「おすそ分け」みたいに出していく。それがマルカルらしいのかなと思います。

 

 学習者、支援者さんともに笑顔あふれる

・・これからの展望を教えてください。
 人数とか規模とかではなく、参加者が安心して自分のことを話せる場づくりを長く続けていくが大事だと思っています。こうした場所があると、いざという時に役に立つのではないかと思うんです。それから、地域とほとんど関わりを持っていない外国人の方もいらっしゃいますし、教室の存在は知っていても交通手段がなくて通えない方、教室には来られたが日本語レベルの問題でなじめない方などもいらっしゃいます。そうした方々をひとりにさせないように働きかけたいと思います。また、但馬地域内にある日本語教室同士でネットワークをつくって、情報交換をしたりと一緒に何かできたらいいなと考えています。



外国の紙幣など異文化にみな興味津々

 今日の生徒さんは、同町で旋盤の仕事をしているベトナムの方。学習のキーワードは「てるてる坊主」でしたが、安田さんはそこから「ベトナムでは運動会はするのか」「高校生の平均的なお小遣いの額は」など、会話を広げていきます。リズムよくいろいろな話題へと展開させていけるのは、海外での指導経験のたまものだと感じます。いろいろな話の中で出てきた「ベトナムではコーラ1本は1万ドン」という発言に、支援者さんたちはびっくり仰天。実物のベトナム紙幣を出してもらい、みなで観察会のはじまりです。気づけば私も会話に入ってしまっていましたが、「異文化に触れるって楽しい!」。改めてそう感じた取材でした。
   日本語教師として内モンゴル自治区に赴任していた安田さん。「現地でとてもお世話になった方がいて、今はその時の恩返しという気持ちもあるんです」と話します。知らない土地での生活では、困り事やトラブルなどさまざまな場面で心細さを感じますが、その時の救いの手は本当にありがたいもの。海外での場面のみならず、例えば災害時などで自分たちがいつ、困る側やマイノリティの立場になるか分かりません。今、世の中には文化のちがいから生ずる課題もありますが、なにより相手のことを知ることが、多文化共生社会実現への確かな一歩なのだと感じました。  (清水)
 


☆香美町日本語教室マルカル☆
お問い合わせ
E-mail :
mulcul@zoho.com
TEL & FAX : 0796-80-1207
HP:
http://kaa-mii.wix.com/mulcul
もしくは
香美町役場企画課
TEL : 0796-36-1962
FAX : 0796-36-3809

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外国人県民・児童生徒の居場所づくり事業(日本語・母語教室等支援事業)募集のお知らせ

 (公財)兵庫県国際交流協会では、外国人県民の日本語学習や児童生徒の日本語・母語・教科学習を支援するため、これらの教室等を共催実施するボランティア団体等を募集しています。
なお、これらの教室等は、外国人県民・児童生徒等が定期的に集まる場所として定着していることから、併せて彼らが地域で安全に安心して暮らせる居場所づくりをめざします。
各共催団体には、教室運営のほか、彼らに日本の文化や習慣を紹介するなど、地域社会で生活する拠点としての居場所と感じられる様々な活動を進めていただきます。

1 事業内容・協会の負担限度額について
メニューと負担限度額は下記のとおり。詳細は募集要綱を参照ください。
①地域日本語教室の開催…1講座あたり150,000 円 ※2講座まで申請可
〈外国人児童生徒対象〉
②日本語教室・日本語による教科学習教室の開催…1講座あたり(150,000 円)※2講座まで申請可
③母語教室・母語による教科学習教室の開催…1講座あたり(150,000 円)※2講座まで申請可
④先輩に聞こう!の実施…10,000 円
⑤こころや進路のカウンセリングの実施…50,000 円
⑥活動支援の実施…50,000 円
⑦進学に向けた教科学習集中支援教室の開催…100,000 円
   ※④~⑦のメニューは、②か③に加えて実施いただきます。
2 共催団体・事業の実施要件
(1)外国人県民・児童生徒のための日本語や母語学習等を支援する民間のボランティア団体等。
地方公共団体、同外郭団体が主体となった団体でないこと。
(2)兵庫県内に在住し、基礎的な日本語について学習を必要とする外国人や、日本語学習・母語学習・教科学習支援を必要とする外国人児童生徒等への支援を行うこと。
(3)営利を目的とした事業でないこと。
(4)受講者の募集は、公開により広く行われていること。
3 対象経費 会場借上費、支援者等交通費、教材・図書購入費、教材作成費、広報費等
4 申請期限 平成28年2月15日(月)
5 問合せ先・申請先
公益財団法人 兵庫県国際交流協会 多文化共生課
〒651-0073
神戸市中央区脇浜海岸通1-5-1国際健康開発センター2階
TEL:078-230-3261 FAX:078-230-3280
E-mail: ibasho@net.hyogo-ip.or.jp

募集要綱のダウンロード、詳細については、こちらのページをご覧ください。
http://www.hyogo-ip.or.jp/support/support08/modtreepage01_7917/

お問い合わせ

部署名:企画県民部知事室広報課

電話:078-362-3016

FAX:078-362-3903

Eメール:kaigaikouhou@pref.hyogo.lg.jp