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更新日:2019年8月7日

防災と福祉の連携促進モデル事業

高齢者や障害者等、避難時に特別な支援を要する災害時要援護者(要配慮者)に対する支援体制を構築するため、平成30年度事業として、兵庫県では播磨町(障害分野)と篠山市(介護分野)とともに、モデル事業に取り組んでいます。

このモデル事業は、ケアマネジャーや相談支援専門員が平常時のサービス等利用計画(介護保険、障害福祉サービス)を作成する際に、地域(自主防災組織や自治会等)とともに、避難のための個別支援計画(災害時のケアプラン)を作成するというものです。要援護者(要配慮者)の心身状況等を熟知したケアマネジャーや相談支援専門員が積極的に関わることにより、実効性の高い個別支援計画(災害時ケアプラン)を作成することができます。また、地域とケアマネジャー等の福祉専門職、医療関係者等が日常的な接点を持つことにより、平常時・災害時の支援を一体的にとらえた地域包括ケアシステムの構築に繋がることが期待されます

なお、このモデル事業は、立木茂雄氏(同志社大学社会学部教授、人と防災未来センター上級研究員)の助言を得て実施しています。

福祉専門職を対象とする防災力向上研修

地域とともに個別支援計画(災害時ケアプラン)を作成するにあたり、ケアマネジャーや相談支援専門員が防災に関する知識を持つことが欠かせません。そのため、兵庫県社会福祉士会、人と防災未来センターと連携しながら、福祉専門職に対する防災力向上研修(基礎課程、応用課程)を実施しています。

基礎課程

基礎課程では、DVD(大分県別府市での実践事例)を視聴した後、「災害と災害リスクについて」「防災の仕組みのついて(災害法制)」の講義を実施しました。

担当講師

  • 立木茂雄氏(同志社大学社会学部教授、人と防災未来センター上級研究員)
  • 山崎栄一氏(関西大学社会安全学部教授)
  • 木村玲欧氏(兵庫県立大学環境人間学部准教授)

応用課程

応用課程では、DVD(大分県別府市での実践事例)を視聴した後、「災害時の多職種間連携の実際」の講義を実施しました。その後、実際に重度障害者の方を招き、アセスメントをしながら個別支援計画(災害時ケアプラン)を作成するという演習を行いました。

担当講師

  • 立木茂雄氏(同志社大学社会学部教授、人と防災未来センター上級研究員)
  • 松川杏寧氏(人と防災未来センター主任研究員)
  • 木作尚子氏(人と防災未来センター研究員)
  • 辻岡綾氏(同志社大学社会学研究科博士課程(後期課程))

 

防災力向上研修の様子

 

地域住民を対象とする福祉理解研修

災害時の避難支援は、地域が一丸となって取り組む必要があります。そのため、モデル地区住民(自主防災組織等)を対象とする福祉理解研修を実施しました。

播磨町での福祉理解研修

播磨町での福祉理解研修は、7月15日に実施しました。避難支援の重要性や障害特性等に関する講義の後、3人1組で障害体験(視覚障害者、聴覚障害者等)を行い、社会的障壁により、障害者にとって避難がいかに困難であるかを実感しました。地区住民が福祉のことを理解し、避難支援を行うことの重要性を知る機会となりました。

 福祉理解研修の様子

個別支援計画(災害時ケアプラン)の作成

福祉専門職を対象とする防災力向上研修、地域住民を対象とする福祉理解研修を経て、いよいよ個別支援計画(災害時ケアプラン)の作成に取り組みました。

播磨町での調整会議(ケース会議)

モデル事業で対象となった3人の障害者とご家族、各担当の相談支援専門員、自主防災組織、社会福祉協議会、行政機関等の関係者が集まり、調整会議(ケース会議)を開催しました。

まずはじめに、国立障害者リハビリテーションセンター研究所福祉機器開発室が開発した「自分でつくる安心防災帳(外部サイトへリンク)」を活用し、相談支援専門員がそれぞれの障害者に対し、各自の当事者力(災害時に活用できる要援護者自身の防災力)をアセスメントしました。その後、相談支援専門員が中心になり、障害特性や避難時の留意点等を説明し、自主防災組織やご家族からは避難支援のアイデア等を出してもらうという形で、エコマップ(要援護者や家族、社会資源等の関係性を図にしたもの)としてまとめていきました。

この作業により、要援護者にとっては自助としてあらかじめ備えておくべき項目を知るとともに、自主防災組織にとっては地域としてどのような支援が必要であるかを理解することができました。

このエコマップの情報を兵庫県所定の様式に落とし込み、個別支援計画(災害時ケアプラン)が完成しました。避難訓練でこのプランの検証を行い、必要に応じて修正等を行っていく予定です。

 

調整会議(ケース会議)の様子

 

個別支援計画(災害時ケアプラン)を検証するための防災訓練

作成した個別支援計画(災害時ケアプラン)は机上のものであり、実効性があるかどうかは防災訓練を通じて検証する必要があることから、モデル事業で対象となった方も交えた訓練を実施しました。

播磨町での障害者防災訓練

播磨町では障害者防災訓練を、平成31年1月6日に実施しました。震度6強の南海トラフ巨大地震が発生し、110分後に津波が到達する可能性があるとの想定の下で、モデル事業で対象となった3人の障害者とご家族、各担当の相談支援専門員、自主防災組織、地域住民、社会福祉協議会、行政機関等の関係者等約100名が参加しました。

個別支援計画(災害時ケアプラン)に沿い、各自宅から一時避難場所に集合した後、避難所の小学校に移動し、垂直避難で3階に移動しました。その後、訓練の振り返りを行い、成果と課題について議論を行いました。訓練では地域住民から積極的な意見も出て、障害者のご家族からも「本当に参加して良かった」という感想がありました。

どのような災害時要援護者(要配慮者)がいて、どのような支援が必要なのかを地域全体で把握することができ、普段からの声掛けにも繋がっていくのではないかとの手応えが得られた防災訓練となりました。

防災訓練を実施

防災と福祉の連携促進シンポジウム

播磨町と篠山市で進めてきたモデル事業の取組や、福祉専門職に対する研修事業等の成果を報告するため、平成31年3月7日に兵庫県中央労働センター2階大ホールでシンポジウムを開催しました。

防災と福祉の連携促進シンポジウム

シンポジウムは以下のプログラムで行いました。自主防災組織や福祉専門職(ケアマネジャー、相談支援専門員等)、行政、障害当事者等200名を超える方々が参加しました。

  • 開会挨拶(早金孝 兵庫県防災監)
  • 基調講演「だれ一人とりのこさない防災をめざして」(立木茂雄氏 同志社大学社会学部教授)
  • 特別講演「障害当事者の想い」(野橋順子氏 NPO法人生活支援研究会理事長)
  • 播磨町モデル事業取組紹介(堀江直美氏 播磨町福祉グループリーダー、高井涼氏 播磨町危機管理グループ主事)
  • 篠山市モデル事業取組紹介(松本ゆかり氏 篠山市地域福祉課副課長)
  • 人材育成等(西野佳名子氏 一般社団法人兵庫県社会福祉士会事務局長)
  • 総括(立木茂雄氏 同志社大学社会学部教授)

 

防災と福祉の連携促進モデル事業報告書

播磨町及び篠山市で実施したモデル事業の概要については、同事業のパートナーである一般社団法人兵庫県社会福祉士会が実施報告書をまとめています。以下のリンク先から確認することができます。

モデル事業実施報告書(PDF:7,047KB)

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