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兵庫県の森林面積は県土の約7割です。林業は、木を育てて木を切り出し、家の柱や板などの材料や、家具などの材料を作るほか、近年ではさらに細かく加工して発電用の燃料(チップ)なども作っています。また、森林ではきのこや山菜がとれたり、土砂くずれを防いだり、水をたくわえたり、さまざまなはたらきでわたしたちの生活に関係しています。
森林は、人工林と天然林とに分けられます。人工林は、なえ木を植え、育てている森林です。兵庫県の人工林は森林全体の42%で、スギとヒノキが多く植えられています。スギやヒノキは、主に家の柱や板などの材料になります。
天然林は、自然にはえた木が大きくなったもので、コナラやアラカシなどの仲間が多いです。今から50年ほど前は、お風呂や冬のだんぼう用の燃料として、県内の多くの木が利用されていました。
森林は、木を切っても、なえ木を植え、手入れをすれば、何十年後には同じ森林にもどすことができます。木の生長に合わせて、計画的に木を切らないと、太陽の光がとどかず森林は元気をなくし、さまざまなはたらきがなくなります。太陽の光があたることでまわりの木が生長します。森のめぐみを大切にするには、木材をむだにしないで家や家具として長く使うことが大切です。
森林は、土砂くずれや土が大雨で流れ出るのを防いでいます。また、土の中には生きものや木の根がつくったたくさんのすきまがあり、水をたくわえます。雨水は、土の中をゆっくりと流れ出るため、洪水や渇水(かっすい)がおきにくくまります。さらに、森林は光合成で二酸化炭素を吸収し、酸素を出し新せんな空気をあたえてくれます。また、地球の温暖化を防ぐ重要なはたらきや森林浴など心や体をいやす効果も期待されています。
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