県立こども病院建替整備基本設計の概要
平成24年2月に策定した「県立こども病院建替整備基本計画」に基づき、高度専門・特殊医療に係る診療機能の一層の充実を図るとともに、移転整備地に隣接する神戸市立医療センター中央市民病院との緊密な連携により、小児医療、周産期医療の全県拠点病院としてより充実した高度専門医療を提供するため、平成27年度の竣工を目指し、移転整備を推進しています。このたび、以下のとおり、基本設計の概要がまとまりましたので、お知らせします。
1.新病院の診療機能
- 基本的な機能
- (1)県内唯一の小児専門病院として、1次・2次医療機関では対応困難な高度専門・特殊医療を提供
- (2)総合周産期母子医療センターとして、1次・2次医療機関では対応が困難なハイリスクの妊婦や胎児、新生児に対する高度専門医療を提供
- (3)小児救急医療センターとして、1次・2次医療機関での対応が困難な重症患者に対し、小児3次救急医療を提供
- (4)人工呼吸器管理等が必要な長期入院患者が在宅で療養できるよう在宅療養支援部門を整備し、家族支援を強化
- (5)小児医療、周産期医療のマグネットホスピタルとして、若手医療従事者を確保・育成
- 診療科目26科
- 病床数290床(小児専門医療192床、総合周産期母子医療センター83床、小児救急医療センター15床)
2.施設計画
- 建設場所神戸市中央区港島南町1丁目(ポートアイランド(第2期))
- 構造規模鉄骨免震構造、病院棟地上7階地下1階・塔屋3階延床面積約35,000平方メートル
3.施設の特徴
- 高度専門医療を提供する小児・周産期医療の全県拠点病院
- (1)救急外来と放射線検査部門、救急病棟と手術部門等、関連性の高い部門の集中配置
- (2)救急外来、総合周産期母子医療センター、救急病棟・手術部門等と屋上ヘリポートを直結する救急専用エレベータの設置
- (3)スタッフステーションからの見守りと看護動線の短縮を重視した病棟の配置
- (4)マグネット・ホスピタル機能を強化するための図書室・研究支援室等の整備
- 快適に医療が受けられるゆとりある生活環境の実現
- (1)家族が付き添える付添ベッドやソファのスペースを確保したゆとりある病室、患者家族支援機能の整備
- (2)人工呼吸器管理等が必要な患者等の在宅での療養を支援するための専用病床・訓練室の整備
- (3)南公園に面してプレイコーナーや食堂を設けた開放的な環境づくり
- 災害に強い病院
- (1)大規模地震時も機能を維持できる免震構造の採用
- (2)病院機能の維持に必要な主要設備(自家発電設備、受水槽等)の上階設置
- (3)3日分以上の水、燃料、医療ガスの備蓄
- 環境に配慮したエコホスピタル
- (1)太陽光発電(100kw)の設置、雨水利用
- (2)省エネルギー対策の実施(LEDの照明の採用、マイクロコージェネレーションシステムによる廃熱利用、ビル・エネルギー管理システムの採用)
- (3)屋上緑化、高気密・高断熱計画による空調負荷の低減
- 景観に配慮したパークホスピタル
- (1)屋上や敷地内の緑化により、南公園と一体的な環境づくり
- (2)建物外壁は、白を基調にブラウンを組み合わせた色彩計画とし、中央市民病院などの周辺建物や公園の緑との調和に配慮
4.整備スケジュール
- 平成24年度~平成25年度:基本設計・実施設計
- 平成25年度~平成27年度:建設工事、竣工