ホーム > 県政情報・統計(県政情報) > 知事のページ > 知事エッセー > カジノについて (平成14年12月16日配信)

ここから本文です。

知事のページ

更新日:2006年9月1日

カジノについて (平成14年12月16日配信)

最近、構造改革特区の構想や日本経済の再生の切り札として、「規制緩和」がよく取り上げられていますが、規制の内容を問わず、自由化すればよいとの議論や主張が多々見かけられるのは残念です。その典型例に「カジノ」があります。

石原東京都知事は、今年7月の沖縄での全国知事会議でカジノ解禁を提案されましたし、都庁の展望室にカジノ機器をデモ配置し反響を探るとともに、お台場が適地だとか発言されており、本気で押し進めようとされているらしい。
構造改革特区の提案としても、大阪臨空地区、静岡熱海なども手をあげられています。

しかし、ちょっと待ってほしい。私は絶対反対を唱えたいのです。理由は次のとおりです。皆様にもよく考えていただきたいのです。

まず、カジノがもつギャンブルとしての基本的欠陥です。今ほど、人間社会にとって働くことの価値、額に汗することの大切さを再認識する時はないのに、ギャンブルのような人の弱味や感情を利用する手段、ひいてはのめり込んで家庭破壊や社会失格をもたらす事業を公的機関が勧奨してよいのか、という問題です。私は、地域振興のためにこのような手段を許すべきではないと信じます。

第2に、青少年の健全育成に重大な問題を生じかねないからです。日本の今の子ども達の「公」や「地域」や「他者への貢献」や「思いやりの少なさ」が諸外国の人たちに比してあまりにも低いという状況のなか、つまり人間としての生き方が問われている時に、自らの努力や積み重ね、学ぶことの大切さや社会への貢献とはかけ離れたカジノを、何故今、推奨するのかがわからないのです。パチンコは大繁盛ですが、既に定着し、自分自らの腕が決め手になるゲームと、相手任せのゲームとでは違うのではないでしょうか。

第3に、既に公営ギャンブルは、競輪、競馬、オートレース、モーターボートと開催され、しかもそれぞれにファン層があり、またいずれも成熟しています。ギャンブルファンを目先を変えて増やす状況でもないのでありませんか。サッカーくじの低迷はまさしくこの好例ではないでしょうか。

第4に、観光拠点の切り札と言われます。よくラスベガスがエンターテイメント都市に変貌して、健全な娯楽都市になったと言われますが、それには市民あげてのマフィアとの血みどろの戦いの歴史があったからだと聞きます。必ず、暴力団等の毒牙から守れる、不正行為や不法行為の温床にならないとの保証があるのでしょうか。私には信じられません。

第5に、既に日本は十分にギャンブル王国なのです。パチンコの旺盛を指摘するまでもないことですが、これだけで20兆とか30兆円とかの産業と言われています。このような実情のもとで、さらにカジノまでも導入して我が国を一層のギャンブル王国にしていく必要があるのでしょうか。

私は、やはりこれ以上倫理にもとることはしてはいけない、いくら地域振興が厳しいからといって魂を悪魔には売り渡したくない、歯を食いしばってでも頑張ることが今こそ必要だと信じています。皆様いかがでしょうか。

お問い合わせ

部署名:企画県民部政策調整局広報戦略課

電話:078-362-3016

FAX:078-362-3903

Eメール:kouhouka1@pref.hyogo.lg.jp