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早いものでもう師走です。1年をきちんと振り返り、次に備えることも大切ですが、今月はまず、将来のことから…。
2030年といえば、今から13年後です。その時、あなたはどんなまちに暮らしていたいですか?
11月25日、阪神南地域ビジョン委員会とともに「阪神南地域夢会議」を開催しました。今年は高校生がたくさん参加し、若々しく活気あふれる場が生まれました。
テーマは「2030年の阪神南をデザインしよう」。2030年にこの地域がどうなっていて欲しいか、そのために何をすればよいのかを参加者全員でグループに分かれて話し合い、その結果を高校生が発表しました。
金澤副知事は講評の中で、13年前と現在の変化を身近な例を挙げて示されました。13年前、スマートフォンはまだ世の中になく、スーパーコンピュータ「京」は開発提言前で構想すらない状態だったそうです。
確かに、訪日外国人観光客の数は13年前の5倍以上となりましたし、現在は利用率が90%以上にまで普及した高速道路のETCも、13年前は15%程度しか利用されていません。
そう考えると、13年という歳月がもたらす社会の変化を実感すると同時に、2030年の社会を展望することの難しさを感じます。
阪神南地域夢会議 |
しかし、高校生の発表には、その不安を覆す新鮮な驚きがたくさんありました。例えば、子育てしやすい環境づくりのために、「地域全体が家族になる」という提案をしたグループがありました。そこでは、LGBTの方々への理解を含め、多様な家族のあり方を受け入れる環境を自分たちが作るという取組が発表されました。若者らしい大胆な発想と爽やかな語り口に勇気づけられました。
兵庫県は来年の夏に150周年を迎えます。
この150年間、激動の時代の様々な節目において、先人たちは未来に思いを馳せながら、知恵と努力で今日の兵庫を作り上げてきました。これからもきっと、若い世代が大きな変化にも柔軟に対応し、逞しくかつしなやかにこの地域の未来を築いてくれることでしょう。
阪神南県民センターでは、地域の目指すべき将来像を描いた「阪神市民文化社会ビジョン」を実現するため、来年4月から活動する阪神南地域ビジョン委員を募集します。多くの方が活動に加わり、将来、誰もが暮らしたいと願う阪神南を実現できれば、こんなに嬉しいことはありません。
ピッコロ・わくわくステージ |
11月28日には、ピッコロシアターで、ピッコロ劇団ファミリー劇場「赤ずきんちゃんの森の狼たちのクリスマス」を鑑賞しました。ちょうどその日は、中学生が演劇鑑賞を体験する「ピッコロ・わくわくステージ」の日で、会場内は中学2年生で一杯でした。ユーモアあふれる作品で、登場する狼やウサギが、ユニークで魅力的だったこともあり、会場の反応はすこぶるよく、笑いがあふれていました。終了後は、舞台を支えるスタッフの役割が紹介され、会場からも、大道具の森はどのような素材で作られているのか、制作費はどのくらいなのかといった質問もありました。
わくわくオーケストラ教室 |
このような取組は、西宮北口にある兵庫県立芸術文化センターでも行われており、私は、9月26日に「わくわくオーケストラ教室」にも行きました。県内の複数の中学校(中学1年生)が参加しており、当日は但馬地域からも参加されていました。それぞれの楽曲や楽器について学ぶとともに、迫力ある生の演奏を聴きます。オーケストラの後は、各学校で事前に練習してきた嵐の「ふるさと」をオーケストラの方々と大合唱するのですが、これがまたジーンとくるのです。
私は常々、特に小中学生には、本物を「観る」、「触れる」、「聴く」といったことがとても重要だと思っています。実物を観ること、質のよいモノならさらによしです。大人になってからでは、モノのよさはなかなかわかりません。早い時期から「本物」が身近にあることにより、五感を磨くこともできますし、物事を見極める力がついてくると考えています。
阪神南県民センターでは、親子でのプロ野球やプロバスケットボールの観戦、カヌーやアイススケートなどのスポーツ体験のほか、演劇や音楽の鑑賞等を行っています。今後とも、子どもたちが、こころ豊かに成長していくことができるよう、「本物」に出会える事業を実施していきたいと思っていますので、ご支援よろしくお願いします。
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