兵庫県新型コロナウイルス感染症対策協議会提言(令和2年3月24日)

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更新日:2020年3月24日

兵庫県新型コロナウイルス感染症対策協議会提言(令和2年3月24日)

新型コロナウイルス感染症は、昨年12月に中国湖北省武漢市において確認されて以降、世界的に感染が拡大しており、世界保健機関(WHO)は、本年3月11日に「パンデミックとみなせる」として世界的に大流行になっているとの認識を示した。

日本国内においても感染者は増加の一途をたどっており、全国で1,100人を超えている。兵庫県内では、3月1日に初めて感染者が確認されて以降、3月23日までに113人の感染者が確認されており、都道府県の中でも5番目の多さとなっている。

新型コロナウイルス感染症は、罹患しても約80%の人は軽症で済む一方、5%程は重篤化し、高齢者や基礎疾患を持つ人は特に重症化しやすいと言われている。感染者の中には無症状の者もおり、気づかないうちに感染が拡大し、あるとき突然爆発的に患者が急増(オーバーシュート)するおそれがある。

兵庫県では、こうした事態を回避し、感染拡大防止に向けた対策を協議するため、有識者等で構成する本協議会を設置した。本協議会は、県内の感染状況や、医療体制等を踏まえ、被害を最小限に食い止めるための提案として、本提言を取りまとめた。

兵庫県におかれては、本提言の内容をご理解いただき、感染拡大を防止するための対策につなげていただきたい。 

 

1 クラスターの解消と第2次感染の封じ込めについて

3月1日に県内初の感染者が確認されて以降、3月23日までに113名の感染者が確認されているが、その大部分は、特定の病院、デイケア施設、認定こども園など感染源が明らかになっている。県は、さらに追跡・確認、健康観察を徹底し、国や市町等と連携して、クラスター(患者集団)の解消と、感染者からの第2次感染の封じ込めに全力で取り組む必要がある。

複数の感染者が確認されている施設

仁恵病院(姫路市)、宝塚第一病院(宝塚市)、北播磨医療センター(小野市)、グリーンアルス伊丹(伊丹市)、神戸市内の認定こども園(1箇所)・デイケア施設(1箇所)、

 

2 検査体制について

PCR検査については、県内31箇所の帰国者・接触者外来からの依頼等に対し、3月19日の183件を最高に、県内4カ所の地方衛生研究所と協力機関で実施している。引き続き、クラスター対策等のため、検査機関の相互の協力により、濃厚接触者を含む必要な検査が迅速に行なわれることが必要である。

特に、帰国者の感染患者が増加していることに鑑み、帰国者対策を強化する。

 

3 医療体制の確保について

現在の入院患者数92人に対して、感染症指定医療機関を中心に246床の受入可能病床を確保しており、県内の当面の入院医療体制は確保されているといえる。

一方で、特定の病院に入院が集中していることから、新型コロナウイルス入院コーディネートセンターを活用し、軽症者をその他の受入可能病院に振り分ける必要がある。併せて、感染症指定医療機関においては、重症患者の入院体制の確保を図るため、院内の感染症対策や安全性に配慮したうえで、重症度合いに応じた適切な病床での入院を行なうべきである。

今後の患者数の増加に備え、救急医療体制との両立を目指し、神戸等の都市部を中心に幅広い医療機関の参画を得て、さらなる病床確保に努める必要がある。また、重症患者の入院医療に支障が生じる場合も想定し、安全性を確保したうえで、無症状者及び軽症者患者の中間施設や自宅での安静・療養に向けた検討を速やかに進めるべきである。

加えて、新型コロナウイルス感染症以外の救急患者の受入については、広域災害・救急医療情報システムも活用しつつ、重篤な患者については、3次救急医療機関の間での広域搬送調整、それ以外の患者については、輪番制に参加する2次救急医療機関等での受入調整を事前に行ない、地域医療の確保に取り組む必要がある。

外来についても、帰国者・接触者外来の増設に向け、医療機関に対して設置を働きかけるとともに、さらなる対策となる臨時外来の設置を関係医療機関の協力を得て準備する必要がある。

 

4 医療用資機材の確保について

国への積極的な働きかけによる医療機関向けマスクの配布や、友好省からの支援を受けるなどにより、医療用マスク等については当面の使用量が確保できている。

しかしながら、国内外の現在の感染状況を考えると、短期的収束は考えにくく長期戦を覚悟する必要があることから、引き続きマスク等の医療用資機材の安定的な確保に努める必要がある。

 

5 学校について

最も感染拡大のリスクを高める環境は、①換気の悪い密閉空間、②人が密集している、③近距離での会話や発生が行われる、という3つの条件が同時に重なる場であり、これに該当する行動を十分抑制することが重要である。

県教育委員会は、地域の感染状況に応じて対応すべきとする国の通知を受けて、県内5学区について、感染者の発生やクラスターの有無により部活動等の自粛の継続、あるいは緩和を行うこととしており、今後もこの方針に基づき、対応することが望ましい。

 

6 社会教育施設について

必ずしも「3つの条件が同時に重なる場」ではないが、現時点の感染状況を踏まえると感染拡大防止に向けた対策が必要である。

したがって、県立美術館、芸術文化センター等における現状の自粛を当面、3月31日まで継続すべきである。

 

7 社会福祉施設について

高齢者は特に重症化しやすいことから、高齢者施設などの社会福祉施設は、感染拡大を防止するため、不要不急の面会を控えるとともに、面会者への手洗いやマスク着用を徹底する必要がある。

 

8 イベント等について

イベント等については、①多くの人が一堂に会するという集団感染リスクが想定されること、②イベント会場のみならず、その前後などに付随して人の密集が生じること、③全国から人が集まることに伴う各地での拡散リスク、及び、それにより感染者が生じた場合のクラスター対策の困難性から、特に感染者が確認されている地域ではイベントの中止・延期等を当面の間、継続すべきである。

なお、主催者がどうしても開催する必要があると判断する際は、①人が集まる場の前後も含めた適切な感染予防対策の実施、②密閉空間・密集場所・密接場面など集団感染の発生リスクが高い状況の回避、③感染が発生した場合の参加者への確実な連絡などの対応を講ずることが求められる。

 

9 帰国者への対策について

海外からの帰国者の感染確認が相次いでいることから、帰国者からの感染拡大を防止するため、次のことに取り組むべきである。

(1) 国への要請

帰国者の自主的な対応に任せるのではなく、検疫所長の指定する場所での14日間待機の徹底や、関係機関が連携した健康観察体制の構築、水際対策の強化を国へ要請すること

(2) 県民への呼びかけ

帰国者本人はもとより、その家族等に対して、保健所に申し出て帰国して2週間は健康管理を行い、体調に変化があった場合には帰国者・接触者相談センター(健康福祉事務所・保健所)に申し出るよう呼びかけること

 

10 県民への発信について

これ以上の感染拡大を防止するため、次のことを県民に呼びかけることが肝要である。

① 手洗いや咳エチケットなど基本的な感染症対策の徹底

② バランスのとれた食事、適度な運動、休養、睡眠などにより抵抗力を高めること

③ 発熱等の症状がみられる場合の外出の自粛、並びに症状が続く場合の帰国者・接触者相談センター(健康福祉事務所・保健所)への申し出

④ 換気の悪い密閉空間、人が密集、近距離での会話や発生が行われる「3つの条件」の回避

⑤ 不要不急の外出や会合の自粛。特に、大阪、神戸・阪神間など人口密集地との不要不急の往来の3月31日までの自粛

⑥ 新型コロナウイルス感染症に関する不明・不安な点などがある場合の、相談窓口への相談

⑦ 医療関係者、患者関係者などへのいわれなき風評被害が生じていることを踏まえ、憶測やデマなどに惑わされないよう、冷静に対処すること

 

 

 

【参考:3月24日協議会資料】

(資料1)県内の患者の発生状況(令和2年3月23日24時現在)(PDF:42KB)
(資料2-1)医療提供体制の確保について(PDF:81KB)
(資料2-2)新型コロナウイルス入院コーディネートセンター(ccc-hyogo)の設置
(PDF:124KB)
(資料3)医療用マスク等の確保について(PDF:104KB)
(資料4)新型コロナウイルス感染症への兵庫県の対応状況
(PDF:246KB)
(資料5-1)患者の自宅療養に向けた入院医療体制への移行(PDF:127KB)
(資料5-2)家庭内でご注意いただきたいこと ~8つのポイント~(PDF:955KB)
(資料6)提言(案)
(資料7)兵庫県新型コロナウイルス感染症対策協議会設置要綱(PDF:137KB)

 

 

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