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豊かな瀬戸内海再生調査事業の成果

2020年6月8日

担当部署名/農政環境部農林水産局水産課  直通電話/078-362-3480

兵庫県では、水産技術センターが中心となり、平成27 年度から令和元年度の5ヶ年にわたり、イカナゴ資源と栄養塩の関係についての調査研究「豊かな瀬戸内海再生調査事業」
に取り組んできました。
この結果、海域の貧栄養化が食物連鎖を通じてイカナゴ資源の長期的な減少に大きな影響を与えることを、全国に先駆けて解明しました。
詳細は別添リーフレットをご参照下さい。

 

1 豊かな瀬戸内海再生調査事業(県単独事業)の成果(概要)
水産技術センターは、昭和50 年代から蓄積してきた調査データとイカナゴ標本の解析などを進め、海域の貧栄養化が餌となる動物プランクトンの不足を招き、1.イカナゴの肥満度の 低下、2.産卵数の減少に影響を及ぼし、3.イカナゴ資源の長期的な減少の要因であることを全国に先駆けて解明しました。
(1)イカナゴの肥満度の低下(痩せた個体の増加)
フルセと呼ばれる親魚、シンコと呼ばれる幼稚魚とも近年は痩せてきており、それらは餌の動物プランクトンを十分に食べていないことがその原因であった。
(2)産卵数の減少
餌不足によって、親魚であるフルセが痩せてきたことにより、近年のフルセ1尾が産む卵の数が減少していた。
(3)貧栄養化がイカナゴ資源減少に影響
海域の栄養塩濃度とシンコの漁獲量に同調性が見られ、開発したイカナゴの動態を予測できるモデルを用いたシミュレーションにより、栄養塩の低下がイカナゴ資源の長期的な減 少の要因であることを明らかにした。

2 調査研究成果の活用

調査研究の成果を取りまとめた別添リーフレットを環境省や水産庁等の関係省庁に提示し、さらなる理解を求めるとともに、関係部局と連携して豊かな瀬戸内海の再生に向けた施策をより一層推進するよう働きかけていきます。
また、瀬戸内海関係府県、県内市町に提供・周知するとともに、全国豊かな海づくり大会の関連イベント等で配布し、一般県民に対して豊かな海に関する普及啓発に努めます。

3 豊かな瀬戸内海の実現に向けた今後の対策
(1)水産資源と栄養塩に関するさらなる調査研究
水産技術センターでは、令和2年度から新たに「瀬戸内海生産構造調査」に取り組んでいきます。詳しい解明が必要な動物プランクトンと漁業資源の関係性、さらに漁業生産にとって望ましい栄養塩環境の把握を進めて、イカナゴのほかカレイ類など主要な漁獲対象種の資源の増大を目指していきます。
(2)海域への栄養塩供給対策等の継続・強化
望ましい栄養塩環境の実現に向け、実効性の高い取組を進めていきます。
ア 漁業者による海底耕うんの拡大、ため池のかいぼりの推進
イ 海底の泥などを食べ、栄養塩に分解するナマコ等の種苗放流
ウ 民間事業場からの栄養塩供給の推進
エ 下水処理場の季節別運転の継続 など

 

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