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パリっとした食感、ちりばめられた干し牡蠣の歯ごたえ。
噛むたびに旨味が広がり、香ばしさもあいまって、
ついつい「もう一枚」と食べてしまいます。
上品な見た目より食べごたえがあり、
ひとかけらだけでも口中に牡蠣の濃厚さが広がるため、
酒呑みにはたまりません。
そんなアテLOVERたちの心を揺さぶるせんべいの美味しさの秘訣とは?
濃厚な旨味の理由には幾つかあり、
まずはせんべいに使われる厳選素材。
相生の干し牡蠣と、牡蠣の佃煮の煮汁。
そのうえ、厳選した瀬戸内産干しエビ・むきエビ、白出汁が加わり、なんとも贅沢なハーモニー。
特に、相生湾の潮風に当て、天日干しされた牡蠣は、
噛めば噛むほど「自然の恵みに感謝したくなる旨味」がじわじわと溢れる、逸品です。
「機械で乾かしたんとは全く違う。相生湾の潮風とお日さんでこの旨味がでるんや」
と、地元水産物加工の鈴木社長。
生の牡蠣では焼いても生臭さが抜けないのですが、
この干し牡蠣を使うと磯臭さがマイルドになり、
贅沢にたっぷり使えるとか。
もう一つの旨味の秘密、
牡蠣の佃煮を作る時に10年以上継ぎ足して炊いている「煮汁」は、
せんべいの深い味の一翼を担っています。
ツヤツヤトロトロの煮汁を少し舐めさせてもらうと、
じっくりねかせた旨味が甘辛さと相まって、
ごはんが何杯でも食べられそうな美味しさでした。
「牡蠣がらライス」とは、地元の農家が田んぼにミネラルたっぷりの牡蠣の殻を混ぜ、
有機肥料を使い農薬を極力減らし栽培※したブランド米。
その米粉を使うようになってから、せんべいが驚くほど香ばしくパリパリに仕上がったうえ、
甘みが増したとのこと。
ここでまで地元の資源である牡蠣を、余すことなく使いこなすとは。
驚きと同時に、牡蠣への愛も感じられました。
※化学農薬を県基準の90%削減。ひょうご安心ブランド認証取得。
選りすぐりの素材たっぷりの「もっちりとした」生地を、
年季の入った焼き機にのせ、プレスし待つこと70秒。
シュ〜ッと美味しそうな蒸気とともに、
香ばしい牡蠣の香りが一面に漂います。
一枚ずつ丁寧に剥がし、自然乾燥させて完成。
サクっとした食感の所以は、丁寧な手づくりにありました。
驚いたことにこのせんべいは、一枚一枚丁寧に手焼き。
時には長田社長自ら焼くことも… 恐縮しつつ理由を聞くと、
「素材や製法にこだわりすぎて採算が合わんけど、
美味しいもんを作りたいからね。
儲けようというもんでないし、
一枚一枚丁寧に焼くのもいいもんで」
と笑顔で答えてくれ。
うーん、ありがたい。
いつまでも食べたいから、買い続けよう。
そう心に誓った筆者でした。
サニー食研では、アイスのコーンや最中の皮などを製造しており、
長田社長は「仕事量が減る冬の余剰労力を活かして、
相生の名産品を作れたら」と、商品開発を始めたそうです。
普段から「うそのない商品」の生産を心掛けられているサニー食研。
工場の中で「これは規格外」と手渡されたコーンは悪い箇所が見つからないほどで、
厳しい商品チェックの様子がうかがえました。
かきせんべい作りも、「とにかく美味しいものを」と、
様々な地元の素材で試作を繰り返し、
地元の水産加工者や農家とのコラボで
見事“贅沢なハーモニー” を生み出したのです。
地元の加工グループ「食と農を守るかあちゃんず」
とコラボした姉妹商品「ゆず味噌せんべい」も
味噌の甘さとゆずの爽やかさが、
パリパリの薄焼きせんべいに絶妙にマッチして、後を引く美味しさ。
地元の素材をメインに、地元の方の声に耳を傾け協力して製造、
地元で販売・・・これからも地元の魅力を発信する食品を作り続けてほしいです。
話の締めに長田社長が教えてくれたシメのレシピをコソっと。
シメのお茶漬けに、砕いたせんべいを入れ、わさびを添えるのも、
香ばしさと旨味が格別とのこと。
最後まで酒呑みゴコロ、わし掴みです。
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