ひょうご依存症ポータルサイト
それは依存症かもしれません。
教育機関・教員の方向け
更新日:2025年12月22日
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依存症は誰でもなりえる病気です。
依存症について正しい知識を身に着け、児童の依存症を予防し、さらに依存症の疑いのある児童、依存症になってしまった児童へ適切な指導と対応がとれるようにしましょう。
本ページに掲載している資料は、児童の依存症を予防するために教育機関関係者の皆様に知っていただきたい基本的な知識だけでなく、依存症の疑いのある児童や保護者への対応や指導、さらに依存症になってしまった児童や保護者への対応について参考となるものとなります。
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【動画資料】「依存症」の予防と回復(「あの頃の自分へ」)(外部サイトへリンク)
アルコールやゲーム、薬物、ギャンブル等の依存対象による心身への影響や、依存症という精神疾患に関する理解を深めるための漫画動画です。
依存症は誰でもなりえる病気であり、依存症の治療、回復には専門機関や支援施設によるサポートが必要となります。また、依存症になった児童は不登校になったり、学業や日常生活にも影響があります。教育機関や教員の皆様には依存症について正しい知識を身に着けていただき、児童の依存症予防、依存症の疑いのある児童や依存症になってしまった児童への適切な指導と対応を行ってください。

依存症とは、ある特定の物質(アルコールや薬物)や行動(ギャンブル等)へのコントロールができなくなる病気のことを言います。
依存症になると、日常生活や心身の健康、大切な人間関係などに問題が起こっているのにもかかわらず、依存対象の物質や行動をやめ続けることが難しくなります。
依存症の種類は大きく分けて2種類あり、アルコールや薬物といった「物質への依存」とギャンブル等、ゲーム、買い物、万引きなど特定の行為や過程にのめりこんでしまう「プロセスへの依存」があります。
近年は、子どもや若年層において、ゲームやインターネット、SNS(ソーシャルメディア)、市販の医薬品(オーバードーズ)などに対する依存も増加しており、社会問題になっています。
依存性のある物質を使い続けたり、依存性のある行動を繰り返すことで、脳やこころ、体の機能が変わってしまい、自分で自分の欲求をコントロールできなくなってしまいます。
依存症は、医学的に認められた精神疾患で、意志の弱さや性格の問題ではありません。依存性のある物質の使用や行動を続けていると、誰でも依存症になる可能性があります。
アルコールや薬物などの特定の物質を習慣的に摂取し続けると、その物質から得られる変化に慣れてしまい、だんだん同じ量では同じ効果が得られなくなります。そのため、だんだんと使用量や使用頻度が増えていくということが起こります。

依存症は、さまざまなサポートにより回復することができます。
相談機関や医療機関など、回復に必要なサポートをしてくれるところがあります。
児童に対し、依存症について正しい知識を身に付け、しっかりと理解させる事が大切となります。
また、以下の点についても普段の生活の中で意識をさせることが大切となります。

子どもは、悲しみ、傷つき、孤独感や恥の感覚、約束を破られる怒り、家族を薬物やアルコールのために失うのではないかという不安、「家族がお酒を飲むのは自分のせいだ」と自分を責める気持ちや罪悪感など、様々な思いを持っています。
そして秘密を抱えたり、不安を誰にも話せなかったり、場合によっては嘘をつくことがあるかもしれません。また、様々な身体の不調を訴えることもあります。学校での問題行動やその他の逸脱行動などがみられることもあります。依存症は病気であるという正しい知識や、そのような気持ちになるのは当たり前であること、児童本人のせいではないことを伝えることが大切です。また、周りにいる大人が依存症という病気について理解することも重要です。
児童の話を聴くときには、依存症の問題がある家族を非難しないように気をつけましょう。
児童にとって、家族は大事な存在です。家族を責めると傷つきます。今起こっている問題は依存症という病気によるものであり、家族自身による問題ではないことを伝えましょう。また、暴言や暴力などの危険がある場合は、子どもの身の安全を守ることを最優先しましょう。